ロリっく2周年詫びSS第三弾!
ロリこんばんは~~!
2周年企画、リクエストに応じてお送りするSSなのですが……
今回はオナホルちゃんでうございます!
本当は、ミカドちゃんの次にこちらを出すつもりだったのですが……あのですね……
文中に12月31日、ってガッツリ書いてたので、
折角だし日付合わせるかw とか考えちゃったわけですよ。安直。
てなわけで、これを大晦日に見てる人~?
是非オナホルちゃんと年越し……しちゃってください☆
はっぴーにゅーいやーん☆
十二月三十一日……大晦日。
世間は仕事納めムードに包まれ、今日ばかりは家だったり旅館なりでくつろぐ者が多い。
その例に漏れず、とある秘境の温泉旅館にて、くつろぎ倒している者たち……一組のカップルがいた。
「あ~~……極楽極楽……♪ 温泉って、こんなにあったけーんだな……あ~、溶けちまいそうだ……♪」
羽を伸ばすという言葉を体現するかの如く、文字通り。
背中に生えている小さな羽をぺた~、と緩ませながら、お湯を張った風呂桶の中で――目玉〇やじ式入浴方法だ――至福の一息を吐いている少女は、人間ではない。
身長三十センチほどの小さき森の妖精、オナホル・メルヘデュアスである。
ひょんなことから人間界に迷い込んでしまい、様々な苦難に見舞われた彼女だが――
「おい、お前もちゃんと楽しめてるか? 俺ばかりはしゃいでたりは、しないよな……って、ひひ……♪ ほっぺつつくなよ……♪ お前がそんなことするなら俺だって――おら、おらっ、水掛け攻撃~♪ ひひひっ♪」
紆余曲折の末に、今目の前でほほ笑んでいる男性と、結ばれ……晴れて恋仲になることができた。
固い絆で結ばれ、愛し合っている恋人同士である二人。
だが、人間界の常識に照らし合わせれば、オナホルはあくまで『異物』。異種族の存在はまだ人口に膾炙しておらず、一部の者だけが知るトップシークレットなのだ。
故に、堂々と外へデートしにいく……なんてこと、普段はできなかった。
出かけるとしても、オナホルの魔法で姿を消したり、人目に付かない夜の散歩が関の山。
だが、今日は違う。
男性とオナホルは、同じ湯舟に浸かり――といっても、オナホルは湯舟に浮かべた桶に浸かっている形だが――宿泊施設で堂々と混浴していた。姿を消す魔法なども使用しておらず、見られれば一発アウトな状況だが、何故こうも無防備なのかというと。
「にしても、ラッキーだったよな。異種族同士の恋愛を応援したい、だかなんだかしんねーけど、あのちま……えーと……ちま……なんとかさんが、事情を知ってる旅館に招待してくれてよ~」
先日、突如二人の前に姿を現した、巫女服狐耳の怪しげな少女。
間違いなく人間ではない彼女に『たまには羽を伸ばして、温泉旅行に行くといいのじゃ♪』と渡された招待券。
それを、千毬……けほん。ちまなんとかさんに言われた通り、鏡の前にかざすと……あら不思議。
鏡面が波打ったかと思うと、そこに扉が映し出されて。
恐る恐る手を触れてみると、ギィ……と鏡中の扉が開くと同時に、二人はそこに吸い込まれ――
気が付くと、この温泉旅館にたどり着いていたのだ。
旅館内で働くのは、いずれも年端のいかぬ少女たち。
だがオナホル曰く、『あいつら、全員人間じゃないぜ。それに……怒らせたらやべえ。俺より格上しかいないからな』とのことらしい。
人外魔境と呼ぶにふさわしい、物の怪が営む温泉旅館。ちま……ピンク髪のじゃロリが招待してくれたこの旅館は、どうやら人間とそれ以外の種族のカップル、など人間界では大手を振ってイチャつけない者たちのためにある理想郷らしい。
事情はともあれ、千毬のおかげで二人は、堂々と混浴付きお泊りデートを満喫できている、というわけである。
オナホルも浮かれ気分なのか、
「ひひ……つかさぁ……貸し切りで混浴とか、いかにもって感じだよな♪ おいおい、ダメだからな? いくら俺のことが好きすぎるからって、やらし~いことは禁止だ……♪ ひひひ♪」
ほんのりと朱の差した顔で、恋人をからかっている。
メ○ガキ然とした態度が板についてはいるが、彼女自身なんだかんだでかなりピュアなので――
「へ……? 部屋に戻ったら、していいのか……って、ばば、馬鹿じゃねえの、お前っ⁉ ぅぅ、うるせーなー……っ……! こ、声聞こえたら恥ずかしいし……しないって、多分……きっと……ぶくぶく」
カウンター気味に夜の誘いをしてみれば、顔を半分湯舟に沈めて、ぶくぶく泡を吐き出した。照れているのだ。
一本取られたと認めるのが癪なのか、彼女はどこかバツの悪い顔で、ぶつぶつと呟く。
「ちょ、ちょっと言い返したからって、図に乗ってんじゃねえぞっ、あ、こら、なでるな、指の腹で撫でるなっ! ぅ、ぅ……か、可愛いとか、うるせーよ……っ」
照れ隠しなのを理解している恋人は、構わずオナホルを指先で弄び続けた。やがて、羞恥と屈辱がないまぜになったような様子で肩を怒らせたオナホル。
「くそ、こうなったら……お前が誰の尻に敷かれてんのか、思い出させてやるからな……っ……徹底的に、打ち負かしてやんよっ!」
彼女はそういうとタオルを身体に巻いてから風呂桶から飛び出し、浴場の入り口まで一直線に向かっていった。
男性は呆れと好奇心が入り混じった様子で、湯船に浸かったままオナホルの動向を伺う。すると。
――チリリリリーン。
軽やかな鈴の音が聞こえた。
音に呼応するように、着物姿の上品な○女がオナホルの前に姿を現した。ニッコリと営業スマイルを浮かべている彼女の声は聞こえなかったが、職員はオナホルに何事かを言われると一旦脱衣所から出ていき、何かを携えて戻ってきた。
手のひらサイズのオナホルには重たいそれを、受付の女性がこちらへと運んできてくれた。役割を終えた後は、恋人同士の邪魔はすまいとばかりに音もなく立ち去っているあたり、やり手である。
オナホルが女性に用意をさせたそれは、
「じゃじゃーん♪ なんかこの宿、サービスで地酒……もらえるらしくてよ♪ この俺が貰ってきてやったから、露天風呂で月見酒……と洒落こもうぜ♪」
お盆に載せられた、御猪口二つと、日本酒らしき液体を内包した四合瓶。
漫画やアニメなどでたま~に見かける、温泉酒盛りセット(?)だ。
しかし、男性はオナホルが飲酒をするところを見たことがない。そもそも、年齢的に大丈夫なのだろうか……そんな疑問を察したように、オナホルは親指をグッと立てた。
「心配無用ってやつだぜ。俺はこう見えても、成人の儀を終えた立派な大人妖精だ。普段飲まなかったのは単純に、健康面を考慮して……ま、真面目とか、う、うるせー……っ! その分あまいもんドカ食いして健康ぶっ壊してっからチャラ(?)だろーが!」
オナホルは不良ぶっているだけの優等生みたいなものなので、時折滲み出る真面目さを指摘すると顔を真っ赤にして反論してくる。
男性はその時の必死なオナホルを見るのが好きなので、わざとこうして揶揄いがちだ。
しばらくあーだこーだと不真面目アピールをしてから、オナホルはコホンと咳払いをし、取り繕ったように不敵な笑みを浮かべた。
「まあ、こっからが本題だけどよ……ただ露天風呂で酒飲みましたー……ってだけじゃ、つまんねーだろ? ……ぅ……いや、そりゃ俺だってお前とだったら、退屈な時間なんて一秒も……って、な、何言わすんだ馬鹿! い、いいから、話、聴けっ。一生本題進まな
くて、のぼせちまうだろーが」
オナホルの言う通り、あまり長湯をするのも良くない。納得した男性は、話しを促すように口を閉じた。
それを確認してからオナホルは先を続ける。
「だからよぉ、その……勝負しねーか? どっちが先に、潰れるか……酒飲み対決といこうぜ♪ 多く飲めた方が勝者。んで勝った方は……負け犬に、一つだけなんでも命令できる……ってのはどうよ? ひひ……♪」
一回りどころではない体格差を考慮すれば、男性の勝利は火を見るよりも明らか……なように見える。
だがオナホルの瞳には、罠に掛かるエモノを見るような、狡猾な炎が揺らめいていた。
とはいえ、別に負けたとて失うものなどない。恋人にされる命令なら、どんなに過酷な物だろうとご褒美同然だろう。
と、男性が勝負に乗った瞬間――――
「引っ掛かりやがったな、ばーか!」
オナホルがあっかんべーをしてきた。可愛い。
「俺たち森の妖精はなぁ……酒豪揃いの種族、なんだよ! ちいせえ身体のどこに入ってんのか、ってことで、手のひらウワバミ……なんて揶揄されたりもするくらい、酒にはつええ……! この勝負、お前に勝ちはないんだよ、ばーーーーかっ♪」
なるほど、種族の特性故に、酒飲み対決には自信があるというわけか。自分の有利なフィールドに引き込むのは勝負の基本なので、卑怯だとは言わない。
それに男性にとっては、したり顔で調子に乗るオナホルもまた可愛くてたまらないのである。
やれやれ、と吐息してから男性は『で、森にいた頃はどれくらい飲んでたの?』と問いかけた。
するとオナホルは自信満々に、
「ん? 飲んだことねーよ? でもま、うちのパパママ……ご、ごほんっ! 親父も、お袋も、相当な酒飲みだからよ……俺の強さは、遺伝が証明してるぜ? ひひひ♪」
お酒を飲んだことがないけれど、多分強いから勝てると口走った。
それは、人間界では誰しもが知る特大の――――
「さ、とっとと飲み始めようぜ? まあ可哀想だから……お願いオナホル様、許して~……って言ったら、別の勝負に変えてやってもいいけど? ……へぇ、このままでいいんだな? ならお前の命運はここで終わりだぜ。さ……こてんぱんにしてやるよっ♪」
敗北フラグであることを、オナホルは知らないらしい。
勝負は一分どころか、秒で付いた。
「ふにゅぅぅ~~……」
今、男性の両手の上に乗っているのは、酔いつぶれた小妖精だった。
彼女は一晩中飲み明かしたんですか? と問いたくなるほどの赤ら顔をしているが――なんてことはない。
「まだ、のめるもん~……ぅ~……まだ、ひとくちしか、のんでない、もん……っ」
たった一口!
日本酒一舐めでこの体たらくである!
アルコールパッチテストを受けたならば、一瞬で赤に振り切れるだろう弱さ! 下戸! である!
男性は、困った顔で『もう飲まなくていいから』とオナホルに語り掛ける。彼女は理解しているのかどうなのか、『ほぇ……』と曖昧な反応しか返さない。
人差し指の爪を口に含み、オナホルはしばし考え込む素振りを見せた。そして。
「ん~……わかったぁ……。じゃあ、もう……えへへ……俺の負けで、いいやぁ……うぃなー……人間~……ひひ~……」
拳を天に突き出し、堂々の敗北宣言。
もっとごねると思っていたため、この潔さは男性にとっても意外だった。
呆気に取られていると、
「ねぇ、ねぇ……」
オナホルは、千鳥足ならぬ千鳥羽ばたきで飛行し、男性の肩にちょこんと腰かけた。
そのまま、耳元に熱い吐息を吹きかけて――
「……好き、だよ。大好き……えへへ、しゅき、しゅき……♪ はやく、けっこん、しよーね……へへ……♪」
とんでもない告白をしでかした。
普段のオナホルが見れば、卒倒しかねないほどのあまあまモードである。
これにはたまらず、男性は顔を背けて『そろそろあがろっか』としどろもどろになりながら答えたが――
がしっ。と右耳を、弱弱しい身体で掴まれた。
「やだー……うんって言うまで、離さないもん……ね、ね……けっこん、しよー……私のこと、すきれしょー……? ね、ねー……」
一人称が『私』になっている所から察するに、今のオナホルは強がりゼロパーセントの、素直状態!
ただでさえ、お互いタオルを巻いただけという開放的な恰好なのだ。二人きり、露天風呂というロケーションも相まって、これ以上誘惑されたら……!
男性は理性にヒビが入る音を聞き、オナホルを肩から降ろそうとして。
「あっ……もぉ、えっち……っ」
ハラリ、妖精サイズの布が着水。つい誤って、オナホルが纏っていたタオルを払い落としてしまったのだ。
これはまずい。今、男性の肩に座るオナホルは、一切何も纏っていない生まれたままの姿だ。
まともに見てしまえば、自分は、自分は……夜のケダモノに変貌してしまう……!
そんな予感からぎゅっと目を閉じた男性の鼻先に、ふにっ……と柔らかい感触が押し付けられた。
目を開けばそこにあったのは、パラダイス。人の形をした楽園がそこにあった。
「……なー……あの、さ……恥ずかしいんだけど、さ……俺ね、あのね? 一緒に混浴しよー……って、言った時から……え、えろい気持ち、止まんなくて……ううん、もっと前、から……旅館、来た時、から……ずっと、ずっと……」
極小の胸が、ぬちゅりと音を立てる秘境が。男性の鼻を刺激する。
「二人だけで、旅行……こんな、恋人らしいの……初めてだから……その……すごい、激しくされちゃうのかな、とか想像して……ぅ……ぬ、濡らして、た……」
押し付けられる女体の柔らかさ、言葉から溢れる好き好きオーラにあてられ……否、のぼせて。
男性はざばぁっ!
と勢いよく湯舟を出ると、オナホルを両手で抱きかかえたまま歩み始めた。
向かう先は勿論、誰も邪魔できない二人だけの空間……寝室。
「……えへへ……すき、すき……。あ、そういえば……さっきの、勝負……俺の負けだから、なんでも命令、していーよ……ねぇ、ねぇ……」
オナホルはトロンと潤んだ瞳でこちらを見上げて、ダメ押しの一言を放った。
「……今日だけは……いつもより、もーっとえっちなこととか……して、いいよ……ううん、しよ……? 命令、して……くれないの? って、ひゃわっ……!」
その一言を聞いてから、男性の記憶にはしばらくの欠落があったことは、言うまでもないだろう。
何にせよ、果実よりも甘く濃厚な時間を過ごしたことは、間違いない。
オナホルちゃん@可愛すぎる
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支援者、ちまなんとかさん
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