pH-tissue 2023/07/22 09:33

R18読み切り短編【憑いて、囲って、甘やかシて ~紳士な彼は、囁きえっちで籠絡する~】

 お世話になっております、ジャク三世です。
 拙著のご購入とご評価、フォローやRT、ブクマやいいね、元気の出るコメントをありがとうございます!

 本日の記事は、先日の夏の微ホラー企画で執筆が決まったリクエスト短編の第三弾です!

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※プラン改定予告掲載中です。「従来の月刊プラン300からの主な変更点」だけでもご一読ください※

作品概要

タイトル

憑いて、囲って、甘やかシて
~紳士な彼は、囁きえっちで籠絡する~

あらすじ

 ポルターガイストが起こる家から引っ越そうとした矢先、金縛りに遭ったと思ったら、住み着いていたという幽霊が口説いてきて――…?
 微塵もツンツンできなくなるまでとろかされて、執着幽霊さんと両想い♡

収録内容

シチュエーション
霊障のある部屋を出ようとしたら襲われちゃう。
ちょっとラブコメ、唆し溺愛ヨチヨチ和姦、エンディングの解釈次第で永遠ハッピーにもホラーにも見える。
敬語、淫語は少なめ。

プレイ内容詳細(全体初出順)
霊障、挨拶、告白、金縛り、乳首責め、言葉責め、耳責め、キス、乳首イキ、焦らし、陰部撫で、クリ責め、寸止め、潮噴き、連続絶頂、手マン、手つなぎ、挿入(正常位)、子宮姦(霊体ち○ぽで)、陥落、中出し、両想い、エンディング。

ボリューム
A6(文庫サイズ)
本文77ページ(2万2千字超)

サンプル

PDFの見た目サンプル(あなたverのみ)

冒頭21p半ぶんテキストさんぷる(あなたverのみ)

一、「籠絡」

 ―――こんなとこ出て行ってやる。

 食器類を緩衝材(かんしょうざい)ごと縛り上げながら、あなたは何度目とも知れない決意を繰り返す。
 時は夏の早朝。処(ところ)は社会人1年目のあなたがこの春から住み始めた新居である。…もっとも、今まさに引っ越しの準備を進めているのだが。

(サイッッアク! 20件以上内見してゼッッッタイ大丈夫ってトコにしたのに、結局こうなるんじゃない…ッ!)

―――パァンッ、パァンッ! ガタタタタンッ! ガタンッ!

 あなたの怒りの効果音のごとく、背後でクラッカーを鳴らすような音が響き、次いで棚上の生活雑貨がひとりでに倒れていく。
 あなたが超能力者だからではない。ここに迷惑な霊障を起こすモノが住み着いてしまっただけであり、その迷惑具合ときたら、懐の寂しい新社会人(しかも次の安全な住処も見つけられていない)たるあなたに引っ越しを決意させるほどなのである。

「~~~~~~ッッッ、ちょっ、調子乗ってんじゃねぇわよこのヤロウ! こちとら霊現象なんか慣れっこなんだからッ‼ たかがラップ音とポルターガイストごときにビビると思わないことねッ‼‼」

 意を決して振り返り、精一杯にドスを効かせた声で威嚇する。
 すると、途端に物音がしなくなった。これもここ最近はいつものこと。つまり、しばらくしたらまた始まってしまう。あの、日々強力さを増すラップ音と、ポルターガイスト現象が。

(ゼェエッッタイ! 今日! 出て行ってやるッッ‼‼)

 あなたは冷たい汗を拭い、猛然と荷造りに取り組んだ。

 ―――小さい頃から、あなたには霊感があった。
 ほとんど視えないが、イヤなモノがいると気配でわかるのである。
 目が合わずとも霊たちにはあなたの感度が良い(に干渉しやすい)とわかるらしく、気付いて欲しいからか無念の八つ当たりがしたいのか、とにかく頻繁にちょっかいをかけてくるので、昔から様々な霊障に悩まされてきた。
 そしてなにより厄介なのが、全く視えないわけではないことだ。
 …視えてしまうのだ。特別に強力で、エゲツナイ姿をしたモノだけは。

(ソレしか視たことないから、ちょっとでも何か起きると「アレが居るのかも…」ってすっごくコワ―――…ひっ、また音がした…ッ!)

 怖がって泣こうが叫ぼうが、誰も助けてくれないどころか、気味悪がられるだけだと知っている。
 あなたは童話のお姫様などではないから、どんな発言も手放しに信じて守ってくれる騎士様も、悪者がいない幸せの国に連れ去ってくれる王子様もいなくて、せっかくできた彼氏ときたら、どいつもこいつも『きみは強いから一人で大丈夫だ』とほざいて離れて行ってしまうのだ。

(上等じゃない。その方がカッコイイし、実際わたし、できるもの…!)

 一呼吸のうちに勇気をかき集め、あなたはまた怒声を張り上げる。
 ナメられると事態が悪化すると気付いて以降、視えない程度のモノを相手にはこうして虚勢を張って切り抜けてきた。
 …が、この部屋にいるモノは日々強力さを増しているようだから、それが通用しなくなるのも時間の問題だった。

「―――ぜぇ、はぁ…っ。実家に送る段ボールは詰め終わったわ。後はすぐ使うものをキャリーに詰めれば出て行けるッ!」

 新居を見つけるまではホテルやネットカフェで過ごす予定だ。細かいことは流浪中に考える。今は1秒でも早くここを出なければ―――…

「…―――あの、ずっとここに居て欲しいんですけど…」

 必需品が並ぶ、ベッドの上。仕事着をキャリーケースに詰めようとしていたあなたの耳に、知らない男の声が染み込んできた。
 ドクンッと心臓が跳ねる。
 霊の声など聞いたこともないが、気配からしてこの部屋に居たモノで間違いない。しかも圧から察するに、間違いなくハッキリ視えるほど強力になっている。きっともうあなたに太刀打ちできる相手ではない。

(ウソウソやばい間に合わなかった…ッ! 今までの報復される⁉ ヤダやだコワイどうしようどうしようどうしよう…ッ⁉⁉)

 逃げる。もうすべて置いて逃げるしかない。
 脱兎のごとく駆け出そうと振り返り―――…あなたはポカンと口を開けた。
 そこに浮いていたのは、なんとも弱った顔をした青年だったのだ。

「え…と…」

 面食らうあまり、ベッドから飛び降りかけた体勢のまま動けない。
 年は20代半ばだろうか。幽霊のくせに健康的な小麦色の肌などした彼は、スタンドカラーのシャツの上から着物と袴(はかま)を身につけている。
 いわゆる書生の格好だが、品の良い佇(たたず)まいゆえか、受ける印象は「苦学生」ではなく「金持ちの道楽息子」。凝視するあなたをパチクリと見返す様子もいかにも無害そうだ。…ただ、足が透けているだけで。

「…あれ? もしかして私のこと視えてます?」
「⁉ 視えてないッ」
「あ、視えるし聞こえるんですね。では、お初にお目にかかります。私は大正末期からここで地縛霊をやっている者です」

 礼儀正しく挨拶されて、思わず「どうも…」などと会釈してしまう。
 ハッとして強気を取り戻そうと顔を上げるも、へにゃりと相好の崩れた顔に毒気を抜かれてしまった。

「…ふふ、よかった、やっと挨拶できました。実は私、内見に来たときからきみに惹かれていまして。きみとお近づきになりたいがために、こうして力を付けたんですよ」
「え…」
「ほら、きみって "寄せやすい" 体質でしょう? 外出毎に何かしら連れてくるので、それを接収していればきみは憑き物が落ちるし私は強くなれるしでイイコトづくめ――…と、はじめは思っていたんですが、すみません。急ぎすぎたせいで制御が覚束ず、結局ラップ音やポルターガイストできみを怖がらせてしまいました」

 ぺこりと頭を下げる彼は、本当に申し訳なさそうだ。
 …そういえば、ここに住むと決めたのはイヤな感じがまるでしなかったからだ。住み始めてからは悪夢や体調不良に苦しむことはなくなったし、外で気分が悪くなってもここへ戻ると不思議と回復できた。
 今の話が本当なら、それらはすべて彼のお陰だったことになる。
 世の中にはいい霊もいるのだと感謝しかけ、あなたはふと思い出した。
 着替えや入浴の間にも、彼による霊障が発生していたことを。

「…確認なんだけど、もしかして、ずっとわたしのこと、見てた……?」
「? はい。きみがここに居る間は、なるべく傍にいましたよ。そのほうがあんぜ――…」
「…~~~~ッッ変態ッ! ストーカーッッ‼ サイッッテイッ‼‼」

 投げつけた枕がはにかみ笑顔をすり抜けて壁に当たる。
 舌打ちと共にやるかたないあらゆる不快感をエネルギーに変え、あなたはものの数秒で荷物を詰め終えた。…が、キャリーを抱えてベッドを降りた途端、首から下が動かなくなってしまった。

(か…ッ、金縛り…ッッ⁉⁉)

 冷や汗を流すあなたの手から、キャリーケースが離れていく。
 ポルターガイストだ。彼が、あなたの手から荷物を取り上げたのだ。

「行かないでください。ここに居て欲しいって、言ったじゃないですか」

 切実な声が、とても怖い。
 冷たい汗の伝う背に、ひた、と彼が寄り添った。

「どうか、無作法は大目に見てください。幽霊だった期間が長くて、生前とはずいぶん感覚が違ってしまっているんです。だから、ね? これからたくさんお話しましょう。もう喰らったモノ(ちから)も馴染んだから霊障は起こしませんし、生活だってちゃんと、きみに合わせていきますから…」
「じょ、冗談じゃねぇわよキモ幽霊ッ! なんでそんな仲良くする前提で話すわけ? マジであり得ないッ! さっさと金縛り解きなさいよッ‼」
「ダメですよ。解いたら出て行って、二度と戻って来ないつもりでしょう? まずは冷静になってください。ここにはきみを慕っていて、きみのために日々除霊を続ける意思疎通可能な上級霊がいるんですよ? きみにとっては理想的な住居だと思うんですが…」
「ひとの悩み使って自分の変態行為正当化すんのやめてくれる⁉ そういう話通じないとこホンッット霊! 大体、わたしの理想はテメェみたいなアタオカクリーチャーと関わらずに生きていくことだからッ‼」

 そも、相手が霊ではなく生きた男性だったとしても、知らぬ間に生活のすべてを見られていたなんてゾッとする。そんな相手に体の自由を奪われた状態で一方的な好意を告げられるなんて恐怖でしかないし、迫ってくる当人がそれを理解していないならいっそう恐ろしい。
 ガルガルと噛みつかんばかりに威嚇するあなたに、彼は物憂げなため息をついた。

「仕方ないですね。本当はあまり、無体なことはしたくないんですが…」

 ぐい~~~…と、体が後ろに引っ張られた。逆らうこともできず数歩下がったところで膝の力が抜け、ポスン、と尻がベッドに沈む。
 …そして、するり、するり…♥と、ひとりでに服がめくれていく…♥

「なッ、ななななッッ⁉」
「ね、抵抗できないでしょう? 私くらいの霊なら、きみの体や服をこうして動かすこともできるんです。これを外で、例えば会社や駅なんかで、悪意のある霊にされたら――…どうなると思います?」

 社会的な死、あるいはその上、その場で酷い目に遭ってしまうだろう。しかもどんな結末も、すべてあなたの自業自得になってしまう。
 全身から血の気が引き、心臓が耳障りな音をたてて暴れている。
 不規則な呼気に揺れる体を腕に囲って、彼は猫撫で声を出す。

「でもね、安心してください。霊にも縄張り意識や危機意識はあるんです。私はとても強い霊ですし、きみが居てくれればさらに強くなっていきます。だから、きみが私を受け入れて、私の気配をまとうようになれば…きみの理想に限りなく近い暮らしが、ちゃんと実現するんですよ」

 すりり…♥すりり…♥
 背に取り憑いた彼が、耳元で囁きながら腹部を撫でてくる。霊なのに、さっきは枕がすり抜けたのに、触れようと思えばあなたの肌に触れられるらしい。彼の手の感触は冷たくて、すべらかで。肌同士が吸い付き合うような感覚が、気味悪いのに、きもちいい…♥

「や、やめ…なさいッ、たらぁ…ッ♥」
「くす、随分と気持ちよさそうですね?」
「よッ、よくないッ!」
「嘘つきはダメですよ。気持ちいいと認めてくれれば、すぐにやめて、話を先に進めますから、ね…?」
「な、なにする気―――…んんんっ♥♥」

 くにぃ…♥
 カップをすり抜けた指先が、あなたの乳房の頂に触れた。
 途端、じわり♥と熱い感覚が広がって、背筋が大きく反ってしまう。
 まるで達して間もないクリトリスに触れられたような、無防備な快感神経を刺激される快楽だった。

「ひっ♥や、やだっ♥これやだぁっ♥♥」
「気持ちいいですか?」
「よくにゃいいッ‼」
「まだ嘘つきですね。なら、もっと…」

 こすこす♥こすこすこすこす…♥♥
 カップの中、硬く膨れてしまった突先の薄皮を、彼の指が撫で擦(こす)る。
 触れるか触れないかの力加減で繰り返される弱い愛撫は、しかし剥き出しの秘芽を舐めしゃぶられるように鮮烈な快感を生み続ける。
 もう喘ぎ声も高くなってしまって隠しようなんてないのに、彼が嬉しそうに「気持ちいいですか?」と訊ねるたび、強がりが染みついたあなたは条件反射で「よくにゃいもんッ!」と答えてしまう。
 彼は「もっといじめて♥」と同義の憎まれ口を嬉しげな笑顔で受け止めては、乳首をいじる手の動きをいっそう不埒(ふらち)に、いやらしいものへと変えていく―――…♥

「ぁうっ♥だめ♥だめっ♥りょうほう一緒に、しないでよぉっ♥♥」
「うん? 気持ちよすぎるからですか?」
「ッ、よく、にゃいっ♥よくなんかにゃいもんっっ♥♥」
「ふふふ。いいですよ。じゃあ、こっちもしてあげましょうね」

 ぬるり♥と、彼の冷たい舌が耳孔に侵入した。冷たいのか熱いのかわからない不思議な温度をしたそれは、皮膚に染みてじゅわじゅわ♥と弾ける奇妙な唾液をまとっている。表皮の上をぬるついた舌で舐め回しながら肌の内側を炭酸でマッサージされるような奇妙な感覚に、自分の耳が溶けているような錯覚を覚えて目を白黒させてしまう。
 …なのにそれを気味悪く思う余裕はなく、脳のすぐそばから染み込む道の快感に思考をふやかされるしかない。

―――じゅわじゅわ♥ぬりゅぬりゅ♥こすこすこすこす…♥

 いくつもの快楽の音が体の内側で響いて、それがうるさいあまりに自分の声の高さがわからない。「かわいいですが、それ以上大きな声は隣人に聞こえてしまいますよ?」と囁かれるのさえ気持ちよくて、鼻にかかった嬌声が抜けていく…♥

「はぁっ、は、ぁあっ♥んっ、く…ぅ、ぁっ♥あん…っ♥♥」
「…っ、声、我慢できなさそうですね…こっち、向いてください…?」

 彼が小さく指示した途端、頼りなく揺れていた頭が横を向き、彼の顔を迎えに行った。唇が重なって、口内に舌を差し込まれた。

「んぅっ♥ん♥ぁ…♥ん、ちゅぅ…♥」

 じゅわり♥と粘膜に馴染むそれはとろけるように甘く、美味しく、心地いい。あらゆる恐怖や不快感が意識の彼方へとんでいき、あなたの全身がとろり♥とゆるむ。
 力の抜けた背を胸に受け止めて、彼はふ、と目元をやわらげた。

「ちゅ…♥そう、いい子ですね。そのままもっと、深くまで。私の舌を咥えて、しゃぶっていてくださいね…」

 幽艶な色香を放つ囁きが唇に染みて消え、あの甘露な舌がじゅっぷり♥と深く這入り込んできた。あなたが夢中でしゃぶりつくと、乳首をいじめていた手が片方離れ、やさしくあなたの髪を撫ではじめた。いっそう甘くとろけほぐれるあなたの体を、彼は乳房に残した手と―――…念力で引き寄せたボールペンで愛撫していく。

「ふぁ…っ♥ぁ♥あっ♥」

 重なる唇の端から、甘い息がこぼれ出た。
 一方の乳首を半ば肌に憑き込んだ指先にくにくに♥とこね回され、もう一方を服越しに、つるりと丸いキャップの先ですりすり♥つんつん♥くりくりくり…♥と、とても意地悪くくすぐられたのだ。
 ぴくぴく♥と小さく肩が跳ねて、腰が落ち着きなくゆらめいてしまう。
 絶頂が近づいたのを見て取って、彼は愛撫の熱を引き上げた。

「んゃっ♥やらっ♥やぁだぁっ♥♥」
「ぴちゃ…♥ダメですよ。そのかわいい声、隣の男やもめに聞かせてやるつもりですか? 許しませんからね、そんなこと…」

 がぷ♥と、かぶり付くように唇を塞ぎ、彼は覆い被さりながら舌をねじ込んできた。思い通りに長さを変えられるらしいそれはぐぷぐぷ♥とあなたの舌の付け根の先まで侵入し、上顎や喉の入り口をねっとり♥と舐め回していく。流れ込む唾液まで嵩(かさ)を増し、彼の舌が蠢(うごめ)くたび、ぐぢゅぐぢゅ♥ぶちゅぶちゅ♥淫猥な音が頭蓋の中で反響する。
 溺れそうにあふれ返る快楽の中、彼の唾液を飲むほどに、彼があなたへ向ける思慕や情欲が流れ込んでくるらしい。
 好き♥好き♥かわいい♥と口説かれながら内側を愛撫されているようで、頭も体も、悦(よろこ)びでぐちゃぐちゃ♥になっていく―――…♥♥

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