ゲームの描写設定について
こんばんは、がぷがぷ工房です。
今回はゲームの描写設定についてのお話と
課題についてお話させていただきます。
ScreenEffectについて
ScreenEffectはゲーム画面に後付けの効果を付与する物です。
現在の設定ではScreenEffectをONにすると
-Bloom
-Vignette
-Depth Of Field
-Color Curves
-Lift Gamma Gain
の5種類のエフェクトがゲーム画面に掛かります。
この機能はUnity純正の物で妄信的に実装しましたが
描写コストについては全く考えていませんでした。
どうやらこれらは非常に重くなる処理で
更に調べたところ上記した5種類のエフェクトもそれぞれ描写コストが異なり
「Depth Of Field」というものが特に重いという情報を得ました。
これは映像に被写界深度によるボカシを再現したエフェクトです
言われてみれば、スマートフォンのゲームではあまり見たことが無いです
私自身スマートフォンでテストする時はScreenEffectは切っていたのですが
ScreenEffectを切った状態の色合いはどうしても好きになれず
なんとか良い方法は無いものかと考えておりました。
対応策ですが、今後のアップデートでScreenEffectの項目を更に細分化し
-Bloom on/off (光源の光の拡散)
-Depth of field on/off (ぼかし)
-Tone correction on/off (色調変更)
することによって描写コストを細かく選択出来るようにしようと思います。
例えば、Color Curvesのみを適用すれば描写コストはあまり上げずに
ゲーム画面の色味をリッチにすることが出来ます。
(Tone correctionのみをONにした)
VRで見た時もボカしやブルームが邪魔に感じたりするので
その都度ON/OFF出来ることで画面が見やすくなると思います。
この修正は現在進行中で次のアップデートで対応予定です。
LightProbeについて
LightProbeはステージの光源からキャラクターが受ける光を表現する機能です。
これはステージに事前に焼き込まれた情報をキャラクターに反映しているので
描写コストとしてはONにしてもOFFにしてもほとんど変わらない(ハズ)です。
ONにするかOFFにするかは完全に好みの問題ですが
ONにするとキャラクターがステージに馴染みますが、環境によってキャラクターの見え方が変わるので写真写りが悪くなったりもします。
私がスクリーンショットを撮影する時はLightProbeをOFFにして
キャラクターライトを少し強めに当てています。
Qualityについて
Qualityでは影の品質とテクスチャの解像度が変更されます。
描写コストはかなり変わります、スマートフォンではMidかLowを推奨します。
HighとMidではキャラクターにリアルタイムな影が落ちます。
この影はキャラクター専用ライトにより故意的に作り出している影です。
影を出すことで顔に立体感を持たせています。
Resolutionについて
現在の解像度変更の仕組みは
ユーザーが使用しているモニターのネイティブ解像度から
x1 x0.5 x0.3の解像度を指定します
たとえば19201080のモニターを使用していた場合
x1:19201080
x0.5:960540
x0.3:640360
ですがこの仕組みは「ダメです」
開発当初は兎に角分かりやすい設定項目にしようと思って作りましたが
モニターのネイティブ解像度が正しく取得できない不具合等もあり
これについては重要度の高い不具合だと自覚しておりますm(_ _)m
タブメニューによる解像度の選択が無難でしょうか・・・。
ちなみに、スマートフォンにおいてはx1解像度の利用は推奨されません。
最近のスマートフォンは非常に解像度の高い液晶パネルを使用しており
およそ7インチ程度のディスプレイサイズに対し1080p以上の解像度を持っています。
任天堂Switchでも多くのゲームは720pで再生されていますので
x0.5の解像度で再生するのが理想であると考えています
今後の課題としては、前記したように柔軟な解像度選択を提供しつつ
スマートフォンでの起動を検出したら初期設定で720pを適用する
等の最適化を行っていく予定です。
まとめ
最後に、推奨エフェクトで撮影したスクリーンショットを比較します
ScreenEffect OFF
LightProbe ON
Quality Low
Character Light 0.1程度
ScreenEffect ON
LightProbe OFF
Quality High
Character Light 0.3程度
現状の描写設定によってこのくらいの違いが発生します。
どのような見え方を好むかは人によると思いますので
出来るだけ調整が効くようなオプションメニューを目指したいです。