Cord letter 2022/02/16 00:00

【お試し無料版】リリー番外編R-18小説 〜満腹パパをラブ握り逆れいぷ♡〜


 「リリー、あーん」
 「あー……ん、むぐむぐ……」
 リリーは小さな口を目一杯開けて、僕が差し出したスプーンにかぶりつく。
 そして、何度も何度も咀嚼してから、ゆっくりと飲みこんで、
 「あー……」
 僕はまた、オムライスの端を崩し、リリーの口元まで運んだ。
 「美味しい?」
 「むぐもぐ」
 コクコク。
 「はぁ、可愛いー……」
 なでなで。
 僕は優しく、リリーの綺麗な桃色の髪を撫でた。

 リリーは、以前住んでいたマンションの、僕のベッドの中にいた。
 いた、というのはつまり、帰ってきて、掛け布団をめくったら、いたのだ。
 僕のワイシャツを着て(というか未だに来ている)、眠たげに瞼を擦りながらリリーは起き上がって、
 「パパが見た、えっちな夢から生まれた、サキュバスだよ」
 と言った。
 僕は今、リリーと一緒に暮らし、そして育てている。

 そんなリリーは今、僕と一緒に、夕飯のオムライスを食べていた。
 リリーの主食は精液で、つまりまあ、僕が与えているのだけれど、こうして食事を楽しむ事は出来る。
 ちなみに、僕が食べさせてあげているのは、別にスプーンが使えないからではなく、ただ僕に甘えているだけだ。二人がけの、ゆったりしたソファで、リリーは僕にぴったりとひっ付いて、小さなお口をもぐもぐ動かしている。
 リリーがご飯を食べる様子を見ていると、ついリリーにとっての”主食”の時間を思い出してしまう。
 僕が与えたそれを口に含んでいる時も、リリーはこうやって、小さな口をもぐもぐと動かして、それはそれは美味しそうに────

 と、あれこれ考えていたら、あっという間にオムライスを完食してしまった。
 「ふう、ごちそうさまでした」
 パンッと手を合わせる。食べた、食べた。
 「…………」
 リリーは黙ったまま、何故かこちらをただジッと見つめていた。
 「じー…………」
 「ど、どうした、リリー?」
 「パパ、お腹いっぱいになった?」
 「ああ」
 「元気いっぱい?」
 「もちろん。ただ、すぐに動きたくはないかな」
 「じゃあ、えっちする?」
  いや、なんで?
 「なんで!?」
 「え……だって、パパからいい匂いしてきてるから、お腹減っちゃって……」
 リリーのお腹が、きゅぅと可愛らしい音を立てた。
 「パパ、お腹いっぱいで動きたくないんでしょ? リリーが気持ちよくしてあげるから、せーし頂戴?」
 ま、まずい……。
 リリーは、普段は無表情で、自分の意思は基本的に薄いのだが、精液を搾り取る事に関しては、根本的に強気だ。自分が、サキュバスが、性行為において人間に負けるわけがないと、本能で理解している。
 何がまずいかというと、とにかくまずいのだ。自分をパパと呼び懐いてくれている女の子に、「そういう」態度でいられるのは、何かこう、いけない方向に進んでいる感が凄まじい。
 僕は、精一杯の抵抗として、リリーから顔を背けて、
 「り、リリーこそ、お腹いっぱいじゃないのか?」
 と言ってみた。
 サキュバスは普通の食事で満足する体ではないので、まあ、そんなわけはない。
 「パパ知らないの? せっくすはべつばら、なんだよ?」
 「そんなセリフ、どこで覚えてきたんだ!?」
 「ネッ●フリックス」
 「ネットフ●ックスかぁ……」
 解約するか。

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