MISTY APPLE 2022/07/26 22:01

『春一番にご用心』編集後記とお知らせ

はじめに

こんにちは、MISTY APPLEのhiraco.です。
当サークル初のボイスドラマである『春一番にご用心』をお買い上げいただいた皆さま、宣伝してくださった皆さま、本当にありがとうございました。
今回は作品のネタバレありで、今作品の裏話&編集後記、またレビューへのお返事を書き、最後に次回作のお知らせをしたいと思います。
ネタバレありですので、本作を聞いて下さった方のみお読み下さい。

物語が生まれたきっかけ

このお話は、遡ること数年前、いつものようにBLを読みふけっていた私がふと思いついたことから始まります。
「いやーどれも素晴らしい作品だけど、人それぞれ感性って違うから、自分が本当にどツボなBLってなると…あ、自分で書けばええんや」
当時BLを書いたことのない状態でしたが、昔からBL漫画、BL小説、BLボイスドラマを楽しんでいたので、その中で「自分が好き」と思える性癖を詰め込みに詰め込みました。

詰め込んだ「好きポイント」

【受け・主人公】白鳥幸哉

  • ピュア、素直
  • ほぼ経験無し
  • ノンケ(好きな女の子がいる、しかもフラれる)
  • Mっ気あり
  • えっち

幸哉くんの最大の好きポイントは「あんまり経験の無いノンケくんがほんのり好きな女の子がいる状態から失恋してほだされて攻めを好きになっちゃう」です(長い)
よく考えたら失恋からの幸哉くんの情緒すごいですよね。
失恋して、慰められたと思ったらえっちなことされて、と思ったら翌朝さっさと帰られて、顔合わせたと思ったら明らかに気まずい感じで、更に別のセフレ連れ込んでるし、自分はされたことが忘れられないし、あらもう大変。
書いておいて何ですが、ごめんねぇ~と思っています。

演じて下さったSHOTAさんのお声はどうしてこんなにもかわいいのでしょうか(真顔)。
でもこのかわいさを私の語彙力では表現しきれないと思っていたところ、リスナーさんから色んな表現を頂きました。
「ピュアな色気」「庇護欲を掻き立てる可愛さではなく加虐心を揺さぶる可愛さ」…な、なるほど…!それだ…!!
めちゃくちゃえっちだけどビッチではなく、ちょうどいい、あの…いじめたくなっちゃう演技というか…そのさじ加減が素晴らしいと思うのです。
トラック3では融さんの口車に乗せられて(?)ちょっと流されちゃうのですが、「この子だったら流されそうだな」「これは融さんスイッチ入るなー」って感じのお声と演技で、ストーリーに説得力が増しました。
全部好きですが、トラック5「電気…消して…」がめちゃくちゃお気に入りです。
ここだけ何回かリピートしたぐらい好きです。
何かもう、この台詞だけでめちゃくちゃ恥ずかしがってるかわいい幸哉くんが目に見えるようで、やっばいです。絶対消しません電気←

【攻め・相手役】日比野融

  • 関西弁
  • ゲイ
  • セフレが何人かいる
  • Sっ気あり
  • 優しく縛る言葉責めが得意

融さんの最大の好きポイントは「セフレが何人かいて遊んでたSっ気のある関西弁ゲイ」です。
私は関西弁の言葉責めというのが聞きたくて聞きたくて、この作品を書きました。
たとえばトラック3の台詞、標準語だと「何でだめなんだ?気持ちいいんだろ?手より、こっちの方がいいんだろ?」となりますが、関西弁だと「何であかんの?気持ちええんやろ?手ぇより、こっちの方がええんやろ?」となります。とってもえっちですね。
元々方言好き、関西弁好きとしましては、関西弁の方が一歩踏み込んだような、それでいて柔らかいニュアンスになるような気がするのです。

あと言葉責めも色んなニュアンスがあると思うのですが、今回はあまりあからさまでない、ただねちっこい感じ、焦らす感じ、優しく縛っていく感じのニュアンスを目指しました。
このニュアンス、融役を演じて下さった神宮厚生さんの演技にどハマりしてると個人的には思ってます。
いや…前半であんな明るくてチャラくてめっちゃ気の良い関西弁の兄ちゃんが…こんなにえっちになるなんて思わないじゃないですか…自分で台詞書いたのは書いたんですけど…やっぱり自分が作るのは「ガワ」で、命を吹き込んで下さるのは声優さんだなと改めて思いました。いや本当に感謝しか無いです。
神宮さんの囁き声は本当に麻薬みたいで、聞いてると催○かかったみたいになります。
皆さんご無事でしょうか?現実に戻ってこれてますか?私は何とか帰ってきました。
ちなみに1番入れたかった関西弁の台詞はトラック5、幸哉の告白を受けて応える融の「後悔しなや」です。
「~しなや」っていう関西弁、私1番好きなんですよね。
標準語に直すと「~するなよ」なんですけど。
夫がふと使った時とかに「もっかい言って!」って言うくらい好きです。
この台詞が実際にお声で聞けた瞬間はリアルに「ヒャーーーーー!!」って叫びました。
夢が叶いました、ありがとうございます←

編集について

次に、編集でこだわったポイントを少し。
元々SEやBGMにはとことんこだわる方なので、何気ない仕草にもSEをつけたり、BGMでリスナーさんの感情を引き込めるようにしています。
もちろんアダルト作品使用禁止のフリー素材様もたくさんあるので、注意しつつ、でも妥協はしたくないので使ってもいい効果音をひたすら探したりしました。
なお、見つからなかった効果音で家で録れそうなものは自分で収録しました。

  • 幸哉が洗濯物を外す音
  • ベランダスリッパで歩く音
  • 幸哉がコンビニで物を入れる音
  • 幸哉がコンビニでお酒とかの入っている棚を開ける音

は収録しています。…これだけだったと思う…多分…

編集で気に入ってるシーンは

  • 眉毛整えるシーン
    2人が少しずつ仲良くなっていくシーンです。緊張しながら眉毛を剃られている幸哉と、ちょっと楽しそうに幸哉をイメチェンさせながら、樋口さんのことをそれとなく聞き出しアドバイスする融の姿が目に浮かぶようなシーンにしたいと思いました。
    ここのBGMもとってもお気に入りです。

  • コンビニのシーン
    やってみたかったんですよ、台詞極限まで減らして、台詞少しとSEだけで成立させるシーン。ボイスドラマだからこそやりたかった。ここのポイントは明らかにヤケ酒用のビールやつまみを買うためにコンビニに来たであろう、失恋したばかりの幸哉と、いつもと何ら変わらずに接客をするコンビニ店員と、店内で明るく流れるBGMとのギャップです。やっと喋る幸哉くんの「お願いします」と、その後の走りっぷり、部屋にダッシュして一気にお酒飲み干す場面も編集がとても楽しかったです。

  • 幸哉が劇場へ走るシーン
    この劇場へ走り出すシーンの編集、自分でもいい感じにできたんじゃないかなと思ってます。ここは「このBGMのこの音を、幸哉のこの台詞に合わせる」と決めて合わせました。私がリスナーさんの感情を煽りたい時によく使う手法です。あと聞かせたい音のところはちょっと音量をあおったりしています。
    いやーBGMフェードであおるの大好きなんですよ。へへ。

小劇場を舞台にしたのは、私が小劇場が大好きだからです。
大学時代に4年ほど学生劇団を経験して、色んな小劇場、学生劇団を観に行って、あの世界が大好きになりました。
今も、続けている後輩を追いかけたり、推しの劇団を観に行ったりしています。
色んな方へのリスペクトを込めて、書いています。
ちなみにこれはめちゃくちゃ余談ですが、融さんに語ってもらった失敗談は私の経験です。
静かなシーンで音流したのも、誰も来ないシーンでドアの効果音流したのも私です。

  • アダルトパート
    個人的に私がアダルトパートでSE盛り盛りなのが好きなので、その好みで入れてます。
    多分人によっては声優さんのお声のみに集中したい方もおられると思うのですが、私はその声優さんが演じてらっしゃる役の動きをたくさん表現したい方です。
    演技を聞いていると「絶対この時にこういう動きしてそう」と思ったりするので、そういう動きを入れています。
    ちなみにこちら、ちょこちょこ幸哉くんが抵抗する場面などに、何とバトル用の効果音入れてます。笑
    表名義で作った全年齢向けのボイスドラマで結構本格的なバトルシーンを編集した際にGETしたものなんですが、聞いてたら「めっちゃ使えそう…絶対抵抗してる…!」と思いまして。
    色んな効果音を組み合わせてアダルトパートは作りました。
    人生初めての経験でしたが、めちゃくちゃ大変で、めちゃくちゃ楽しかったです。
    あ、アダルトパートの編集画面はこんな感じでした。

豆粒!!!笑
数時間編集して数分しか進んでいないことに気づいた時は絶望しましたが、し終えた後の達成感がすごくてやみつきになりそうでした。
やめられませんねこれは。

レビューへのお返事

ありがたいことに作品へのレビューを頂き、Twitterでは紹介とコメント書かせていただいたのですが、こちらでも改めてお返事書かせていただきます。

☆トナミ様
改めまして、レビューいただきありがとうございます。
「繊細なキャラクター設定」と「選曲」に引き込まれたというコメントがもうめちゃくちゃ嬉しかったです。
個人的に役の背景やバックボーンを掘り下げて考えるのが好きなタイプなので、それが伝わったのだと嬉しくなりました。
融さんについて「本当に春一番のような人」と言っていただいたこと大変嬉しく、「明るいコミュ症」と評されたお言葉、いや、お見事です…!
私が思いつかなかった表現で、でもずばりこれだ…!という感じで、すごく腑に落ちました。
融さんについてはお察しの通り、過去に色々あって、加えて自分がゲイだと自覚する過程とか色んな要素が重なって、ちょっと距離感ミスっちゃうタイプだといいなと思ってました。
神宮さんの関西弁素敵ですよね、演技のコメントについてもヘドバンしながら頷いて読んでました笑
劇中劇の妄想絵も浮かんでいたとのことで、ありがとうございます!!
融は看板俳優というよりは、大学3年生の間にめちゃくちゃ実力伸ばしてきてほとんどの公演に出始めた、みたいなイメージです。
これからは看板俳優になるのでは…。楽しみです。
幸哉くんについて、芯の強さ、男前というコメントもありがとうございます。
「根っこが強いのは幸哉くんのほうではないか」というコメントも「わ~!それです~!」ってなりました。
多分打たれ強いのは幸哉の方で、融さんの方がちょっと脆いところがあると思います。
幸哉くん、本当にもう全部可愛くて、確かに全部アウトです笑!!
マサヤに関しても、設定も色々気に入って下さって嬉しいです!
オネエキャラが元々好きなので、自分の理想のオネエを詰め込んでいます。
言葉を尽くしたご感想、本当にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

☆m_sn様
改めまして、レビューいただきありがとうございます。
心情がとても丁寧に描かれているとのご感想、非常に嬉しく思います!
リスナーの方が自然に幸哉くんの気持ちになって、応援してくれたらと思っていたので、よかったです。
郵便受けのシーンは私もお気に入りです、幸哉くんの演技がとってもかわいくて、郵便受けを覗き込みながらうーんと悩む姿が目に浮かんだので、コミカルな効果音を入れてみました。
神宮さんの関西弁は本当に破壊力満点でしたね、私も編集の度に爆発してました笑
SHOTAさんの主人公感も本当に素敵で、お一人シーンは私も大好きです!!w
最後のシーンにいくまでは、何と言うか心と身体が一致しない感じ、すれ違う感じでもだもだやっていてほしかったので、色々二人には悩んで傷ついてもらいました。
たくさんの人にお勧めしたいとのお言葉も、めちゃくちゃ嬉しいです!!
ご感想、本当にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

今後の予定

MISTY APPLEの今後の予定なのですが…
春一番にご用心、シリーズ化します!!
今のところ制作を予定しているのは2作品です。

  • 春一番にご用心2
    (サブタイトルは後日公開します)
    処女作「春一番にご用心」の続編にあたります。
    こちらは現在脚本を一旦書き上げ、方言監修スタッフさんと脚本の修正を行っているところです。
    8月中か9月頭には詳細をお伝えできるかと思います。
    1作目ですれ違いながらも最後にはラブラブになった幸哉と融。
    果たして今回はどんなことが怒るのでしょうか…?
    もちろんストーリー重視、アダルトありの作品なのですが、1作目よりちょっとえちえち度高めです(当社比)。
    メインキャラの幸哉、融はもちろん、大人気だったオネエのマサヤなどの他、新キャラさんも登場しますのでお楽しみに。

  • マサヤスピンオフ
    (タイトル考え中、後日公開します)
    1作目を作った際には実は全く考えていなかったのですが、秋月さん演じるマサヤがあまりに魅力的で、リスナーさんや関係者さんからの人気も高かったため、気づいたらキャラ設定書ができていました。
    こちらの脚本、現在半分くらいはできているのですが、まだまだ粗いところがあるので、2作目を制作しながら推敲していくつもりです。
    こちらももちろんストーリー重視、かつえちえちありのお話になります。

その先もプロットだけはできてるのですが、私のスケジュール次第という感じです。
また上記の2作も、私のスケジュールによっての制作となっておりますので、いつ頃発表とは言えません。
これからもストーリー重視かつえちえちで、丁寧な感情表現とキャラ設定、細かいSEとBGM入れにこだわった作品作りを続けていきますので、応援して下さると嬉しいです。

hiraco.

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