くりようかん 2022/08/03 21:00

後で困らないマップ制作の手順

こんちゃっす。システム担当の破廉荒です。
今回はマップ制作の話。

RPGにおけるマップの役割

RPGにおいてマップは単にプレイヤーの目を楽しませるだけのものではなく

  • メインシナリオの進行
  • サブイベントのトリガー
  • フラグ管理

に密接に関わってきます。

マップの構造をあまりにも複雑にしてしまうとプレイヤーが迷いやすいだけでなく、スイッチや変数の管理がしにくくなり思わぬバグを生む原因になってしまうこともあります。

また、想定するゲームのボリュームとマップの大きさや構造がマッチしていないと、小さなマップにマップ間移動イベントをぎゅうぎゅうに敷き詰めることになったり、十分なスペースを確保するために移動元のマップを作り直すハメになったり、逆にマップがスカスカになってしまい必要以上にサブイベントを考える必要に迫られます。

そこで、ある程度規模の大きい作品を作る時は、実際にマップを作り始める前にマップの設計を行います。

マップの全体像を設計する

まずはじめに、このゲームにおいてどのようなマップが必要になるのかを羅列します。例えば本作は「消息が途絶えた友達を探すために、ヒロインがとある研究所に忍び込む」のがストーリーの大筋なので、研究所がメインになることはわかりますが、これだけではどの場所のマップが必要なのか正確にはわかりません。

  • 街全体がワールドで、その中に研究所マップがあるのか
  • 研究所全体がワールドで、その中に各施設のマップがあるのか
  • 研究所内の施設には何があるのか
  • それは探索が必要なダンジョンなのか、ショップなのか、サブイベント用の施設なのか

こういったことを詰めていきます。

今回は研究所全体をワールドマップとして、その内部にダンジョンやサブイベント用の施設を置くことにしました。

そして本作のメインシナリオは4~5段階程度を想定しています。

となると、研究所といっても1つの建物ではなく、研究所の敷地内(屋外含む)をワールドマップとして、その中の各建造物(研究棟Aとか)を個別のマップとするほうが、ユーザーは現在地を認識しやすく、開発面でもスイッチや変数の管理がしやすそうです。

マップ全体のレイアウトを練る

実際にマップ制作に入る前に、ワイヤーフレームでレイアウトを練っていきます。

個別の小さなマップならぶっつけ制作でいいのですが、今回のワールドマップやダンジョンのような、個別のマップがひと繋がりになっているものはおおよそのレイアウトを決めておいたほうが矛盾が生じにくいだけでなく、マップ制作の際に位置関係をイメージしやすいので作業が捗ります。

このように用意する施設とおおよその大きさ、位置を簡単に描いた見取り図を用意すれば、実際にマップを制作する前に問題点に気づきやすく、この時点ならば修正も簡単です。

また、マップを制作する際はこの見取り図を見れば「このマップの右隣には何があったっけ」といった疑問を一瞬で解消することができます。

実際にマップを制作する

先ほど用意した見取り図を元にマップを制作します。とりあえず仮置きの道と建物でマップそのものの大きさやキャラクターと建物の大きさのバランス、道幅と建物のサイズ感などを見ていきます。

これで概ねのあたりをとったら実際に使いたい建物などのチップに置き換えていきます。ツクールのチップセットは1枚48ピクセルですが、ものによっては2マス分や4マス分、6マス分を使ってはじめてその形になるチップも用意されています。

どうしても使いたいチップが大きすぎたり、他とバランスが取れないようであれば、そのチップに合わせてバランスが取れるよう修正を加えていきます。

※画像は制作中のものです。必ずしもこの通りに制作されるわけではありません。

ワールドマップ、と言いつつもよくあるオブジェクトを1マス配置したものではなく、そこそこの大きさにしてみました。

成人向けゲームでは移動はストレスフリーにした方が良いので1画面に収まるサイズにしようとしたのですが、これはこれで研究所施設の規模感を表現できて悪くない気がします。

また、本作はあくまで舞台が研究所の敷地内なので1マスオブジェクトにするほど広大だと見合うチップがないという問題もありました。

今回はここまで!引き続き制作頑張るますっ!

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