野良猫ハウス 2022/10/12 09:39

幼い頃の思い出 一挙公開(表情差分込み)

 

    stage1 花壇から青い花を入手する

……。
行った? うん。もう行ったわよね。
はぁ。家庭教師は仕事熱心だわ。みんなそう。
でも、私は、逃げても、隠れてもいないの。
好きな時、好きな場所に、居るだけ。

はぁ、ほんと、良い場所ね。涼しくて、虫もいないし。
この、草のトンネルは、あなたが作ったの?
私、あなたの事、知ってるわ。
いつも、お姉様と一緒に授業を受けているでしょ?
でも、おかしくて、いつも笑っちゃう。
だってあなた、ずっと立ちっぱなしで、ノートもえんぴつも持っていないんだもの。

あなたって、いくつ? 何をしている人?
……。
あら、その花を、私にくれるの?
へぇ。ふぅん。
無口なのも、青い花も、嫌いじゃないわ。


    stage2 花壇から赤い花を入手する。

びっくりしたぁ。
地面をよく見たら、あなたが書いた字でびっしり。
かわいそう。ノートを買うお金が無いのね。
土の紙に、木の枝のえんぴつかぁ。
そっか。この小さな草のトンネルが、あなたの勉強部屋だったのね。

いいな。私も、ここで字の勉強したいな。
お屋敷の中はつまんない。
踊りや、お茶や、刺繍のお勉強は、もっとつまんない。
ねぇ、いいでしょ? ねぇねぇ、いいでしょ?
……。
もうッ。また花なんかで誤魔化そうとするッ。
あなたって、いつもそうね。
ま、でも、仕方ないか。
お花をもらって、喜ばない子なんて、いないものね。
あぁ、綺麗な、赤い花。


stage3 花壇から白い花を入手する。

はぁ、疲れたァ。昨日、公子様来てたでしょ?
私って、大きくなったら、公子様と結婚しなきゃならないんだって。
あー。やだなー。お姫様なんかに、なりたくないなー。
どうしようかなー。
誰かが、どうしても結婚して欲しくないって言うなら、考えちゃうかもなー。
チラっ、チラチラっ。

ふぅん。今日は、その白い花をくれるんだ。
私ね、その花言葉、知ってるよ。
え? あなたは知らないって? ほんとかなー。

教えてあげる。「あなたを守る」だよ。
だめだよ。もうもらったものだもん。返さないよーだ。

いいよ。あなたに守られて、あげる。


stage4 花壇から黄色の花を入手する。

こんじきやそう、ってお花、知ってる?
一日、じゃなくて、一晩しか咲かない、お花。
月に照らされると、本物の黄金みたいに光るって、ほんとなのかな。

ふふッ……。
ちょうだい。
ねぇ、あなたなら、持ってるんでしょ? 
こんじきやそう、私にちょうだい。

……。
へぇ。あなたでも、持っていないお花があるのね。
じゃあ、約束しよっか。
いつかの日、いつかの夜、私たちは二人で、黄金の花を一緒に見るの。

いつかの日……。
いつかの夜……。
……。

えへっ。


stage5 花壇から紫色の花を入手する。

お前がお父様からお叱りを受けたように、私もお母様からこう言われたの。
「貴族と奴○が同じ目線で交わってはならない」と。
私は言ったわ。
「奴○の子供と、同じ目線で会話をした事なんてありません」って。

これから私は、お前を奴○として扱う。お前も、私を主人として敬うの。
それでもう、誰にも文句を言わせない。
とやかく言う奴らがいたら、みんな、私が泣かしてやるんだから。
だから…………。

だから、私ともう会えないなんて、二度と言わないで。
おなッ……おなじ……ひっく……うぇ……に、人間なのにッ。
同じッ……人間……なのにッ………!



↓メ○ガキ令嬢ちゃん、今日の一言↓

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