「えーーんえーーーーん……えーーーんえーーーん、だ、だれかぁぁだれかたすけてにゃああああ……」
「殺されるにゃぁっぁ……規制にぃぃぃ、規制に殺されるニャあああん……」
泣いて助けを求めるブル猫。
だが――
えーーん殺されるにゃぁぁ……規制に殺されるにゃあぁあああん…!?
「ぎゃひいいいい!?」
返ってきたのは鉄の殴打だった
「うるさいぞ、害獣」
ブル猫を殴打するグロバシオ規世隊。
「なぁ害獣、なぜ貴様らが規制されるかわかるか?」
グロバシオ規世隊の男がブル猫の顔面をなんの迷いも無く殴打する
「貴様らが俺達の基準から外れたからだ。世界のゴミというわけだ。
とりわけ貴様らは我ら神聖国リュシオンに負けた敗戦国の屑獣だ」
えーーん殺されるにゃぁぁ……規制に殺されるにゃあぁあああん…!?
「ぎにゃあああああ!いじゃいいいいいっ!いじゃいにゃあああああ」
規世隊の人間がブル猫を殴り続ける。
「だから俺達が貴様ら害獣に要求する事は一つだ。貴様ら繁殖しか能のない
淫売にもできる簡単なものだ」
「――死ね。害獣らしく醜態を晒して死んでくれ」
えーーん殺されるにゃぁぁ……規制に殺されるにゃあぁあああん…!?
「ぎにゃああああああぁぁぁぁ!」
グロバシオ規世隊の殴打が続く。
慈悲も情けもいっさいない。
自分達の基準から外れたから消す、自分達の検閲の対象になったから殺すというシンプルで身勝手な暴力。
ゆえに容赦も慈悲もない。
ひいぃん、フンもらしちゃったにゃああああぁぁん……
「ひいいぃぃん、フンもらしちゃったにゃああぁぁぁんっ!」
ブル猫が泣きわめきながら糞便を垂れ流した。
「くさいぞ」
ブル猫のフンは臭い。その匂いはグロバシオ規世隊を不快にさせた。
「くっせねぇなぁ!この害獣があぁぁぁぁ!!」
「ぶにゃあああにゃあああぁぁっ!」
糞をもらしたブル猫を殴りまくるグロバシオ規世隊。
「貴様らにこの世に生きる資格はない。そのまま醜態をさらして死ね」
慈悲なきグロバシオの言葉。
ブル猫はフルフルと震えながらボロボロの姿で助けを呼ぶ。
「た、たちゅけてにゃあぁぁ……だ、だれかたちゅけてにゃああぁぁん……」
えーーん殺されるにゃぁぁ……規制に殺されるにゃあぁあああん…!?
「かぜ……ゆ、ゆうちゃちゃまぁぁ……」
「……あ?」
グロバシオ規世隊の目の色が変わる。
「なぁ害獣?今貴様、なんていった?」
えーーん殺されるにゃぁぁ……規制に殺されるにゃあぁあああん…!?
「ひっく、えっぐ、か、風ノ、ゆうちゃちゃまぁぁぁぁ……」
「っ!きさっ、まあああぁぁぁ!!」
ブル猫を一層強く殴った
えーーん殺されるにゃぁぁ……規制に殺されるにゃあぁあああん…!?
「ひぎいいいいいいいっ!」
「よりにもよって、あいつを……風ノ勇者……虚神に助けを求めるかこの害獣がああぁぁぁあ!」
「虚神に!我らリュシオンの大敵に!あの反神に助けを求めるかきさまらはあぁぁぁぁぁぁぁ」
狂ったように叫び、グロバシオ規世隊が手をふりあげた。
「ぎゃぎいいいっ……ひぎいいぃひぎいいひぎいいいいいいいん……」
グロバシオ規世隊がブル猫を殴り続ける。
「……気が変わったよ。どうしようもないゴミ、救いようのない害獣。やはりゴミの国の害獣は信じるものまでゴミ極まりない。全員最も苦しませる方法で殺してやる……」
「も、もうやめてにゃああぁぁ……たちゅけてええぇぇぇ……ゆうしゃちゃまぁぁぁぁ……」
泣きわめくボロボロのブル猫をグロバシオ規世隊が処刑場へ連れて行く。
もっとも苦しい死を与える処刑場。
えーーん殺されるにゃぁぁ……規制に殺されるにゃあぁあああん…!?
「たちゅけてぇぇぇ……たちゅけてにゃあぁぁ……かぜの……ゆうちゃちゃまぁぁぁ……」
ブル猫の叫び木霊する。
……風が吹き始めた。