妹は甘えんぼ7
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さて、月曜日なので既刊の同人誌の更新です。
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♯ 4章目 跳び箱で大決壊!
今日の最後の授業であるところの体育。
体育は女子と男子が分かれて行われる。
1クラスの女子だけでは少ないので、隣のクラスの女子との合同授業だ。
絵馬が穿いてるショーツはヌルヌルになって力尽きようとしていたけど、この1時間さえ乗り越えてしまえばあとはもう帰るだけ。
なんとか隠し通せそうだ。
『体育館、蒸し暑いねー……』
「うん」
絵馬はクラスメートの女子と他愛のない世間話に相づちを打つ。
体育館は蒸し暑くて、他の女子たちも汗をたくさんかいている。
だからちょっとくらいブルマが湿っていても、もう誰も気にしなくなっているに違いなかった。
「跳び箱、かぁ……」
絵馬は憂鬱げに呟いてしまう。
絵馬たちの前には、三つの跳び箱が並んでいた。
一番高い跳び箱、
中ぐらいの跳び箱、
そして一番低い跳び箱。
それぞれの運動神経に合わせて、女子が好きな高さの跳び箱に並んでいる。
絵馬が並んでいるのは、一番低い跳び箱だ。
それでも絵馬の両脚がつかないくらい高いし、今までだって一度も上手く飛べたことがない。
「あーあ、跳びたくないなぁ……」
そんなことを呟きながらも、ついに順番が回ってきてしまう。
体育館の板張りの床を、しっかりと上履きのゴムで踏みしめながら駆け出し、跳び箱の手前にある踏切板に両脚をついて――、
(ジャンプ!)
心の中で強く念じながら跳ぶけど、しかし絵馬のブルマに包まれているお尻はストンと跳び箱の半ばほどに落ちていた。
硬めのクッションがお尻に痛い。
(はぁ。やっぱり簡単に跳べるわけないよね……)
脚を開いたままでため息をつくと、跳び箱から降りる。
そして再び順番待ちの最後尾に並ぶ。……できることなら並びたくないけど。
(あと何回跳べばいいんだろ)
まだ授業が始まってから10分も経っていない。
それなのに春先の体育館は蒸し風呂のように熱くて、立っているだけでも体力が削られていくようだった。
(早く帰りたいなぁ……。それでお兄ちゃんのぱんつの匂い嗅ぎながら……えへ、えへへ……)
昨日の洗濯物はまだカゴの中に入ってる。
だから今日はこのあと帰ったら、兄のぱんつの匂いを嗅ぎながら、兄のベッドでおまたを――。
じゅわわっ。
(ああ、ダメ……)
エッチな妄想をしてしまって、おまたから勝手に愛液が溢れ出してきてしまう。
すでに水分を吸いきっているショーツとブルマでは抑えきることができずに、真っ白な内股を透明な筋が撫で回していった。
(帰ったらひとりエッチ……)
そんなことを考えていた、そのときだった。
ギュルッ、
ギュルル……。
「えっ」
唐突な、そして忘れかけていた感覚に、絵馬は短い声を漏らしてしまった。
お腹が軋むような、この感覚は間違いない。
久しぶりに来た、お通じの前兆。
(最後に出たのは……えーっと、……2週間くらい前、かな?)
絵馬は極度の便秘だった。
おしっこはすぐに漏らしてしまうのに、うんちのほうはほとんど出てきてくれない。
いつもお腹でカチカチに固まっていて、パンパンに張ってるし、どんなに息んでも出てきてくれないのが悩みだった。
(ヨーグルト、効いたのかな?)
ギュルルッ、
きゅるるるっ。
2週間ほど沈黙を破っていた大腸の蠢動に、顔をしかめながらも我慢する。
毎朝ヨーグルトを食べているのは兄の精液を美味しくするためでもあるけど、絵馬の便秘を解消するためでもあるのだ。
ようやく効果が出てきてくれたのかと、内心で喜びながらも――
しかし直後に襲ってきたのは、焦りだった。
(今日は短縮日課じゃないから、授業が終わるまで……あと四十分……。う、うそ……っ)
ぎゅるるるる!
ギュルッ、グルルッ!
パンパンに膨らんだ腸が不吉に蠢動する。
絵馬は堪らずに、体操シャツに覆われているお腹に手をあてる。
だけど不思議なもので、お腹の具合というのは焦れば焦るほど悪くなっていくものだ。
(ちょっ、ダメ……、間に合わない、かも……?)
この小説は、同人誌『妹は甘えんぼ』として発表しています。
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