ウディタのセキュリティ更新作業中!
◆ウディタのセキュリティ強化作業中です!
この2週間はウディタのセキュリティ周りの強化作業をやっていました。でもまだ最新版ウディタには入っていません! 暗号化まわりの検証が大変で!
ちなみにセキュリティ強化といっても外から見える使い勝手はほぼこれまで通りで、ファイル周りやプロ版のセキュリティが従来より強化されるのが主だと思います。
実装されても、普通にゲームに触れるユーザーの方にはおそらくほとんど影響はありませんし、ゲーム開発者の方もいつも通りにしてくださっていれば問題ないと思います。
↓セキュリティ対策初心者が体験したこと4コママンガ
ちなみにここで述べられている問題への対策もちゃんと色々あってセキュリティは奥が深いです。
【どこのセキュリティが上がるの?】
今回はファイル周りの解析難易度が前より上がるというのが大きな点です。
とか言ってると秒で解析されたりすることもあるから困ります。的確な防御方法が分からないと何やっても一瞬で解析されちゃうんですよ!
そうでなくても、セキュリティにおいて究極的なことを言うと、ローカル(PCに入ってる)ファイルとして存在するEXEファイルは、達人が一個一個処理をほどいていくと全ての処理が解析されてしまったり、途中で処理しているデータの中味も見られるので、完全な防衛というのは基本的にはできません。
たとえばEditor側の暗号化処理を1個ずつ解析していったら、何をどうしてるかが全部見えちゃいますし!
他にも、PC上なら通常では見られないあんな情報やこんな情報を見ることだって簡単ですし、もっとひどいこともできます。
できる人はどんなセキュリティでも破れますが、「手間がかかるからやらない」とか「やる価値が薄いからやらない」というだけで見逃されていることが多いのがこの世界なのです。
しかしそれでも、これまで「パズルゲーム」程度の解析難易度だったのが、「私の脳内当てクイズ」になる程度には解析が難しくなるはずです。
ひとまずは「初級の攻撃テクニックは一通りふさがれてるかもなー、調べるのちょっと面倒臭そう」と思うくらいのレベルにするのが今回の目標です。まだ抜けてたら今後も随時強化されていきます。
【利用者側としては何が変わるの? 起動時の変化】
まだ公開はされていませんが、最新版予定のVer3.310の暗号化処理を使うと、Game.exe起動時に全ての.wolfファイル(暗号化フォルダ)を読み込んでから起動するようになります!
前々から軽量な.wolfファイルはそうするようにしてましたが、今度からは最新暗号化を使うと全部読込になります。これはセキュリティ上の処理の都合です。
ゲーム中はファイルが常にメモリから読み込まれるようになるのでファイル読込は高速になるのですが、一方で全wolfファイル分だけ追加のメモリを消費するようになるので、あまりに重い動画のフォルダなどがある場合は暗号化から外してくださった方がいい場合もあるかもしれません。あるいは古いバージョンの暗号化にするかです。
数百MBくらいのゲームだったら何も影響ないといいますか利点の方が大きいと思いますが、数GBにおよぶゲームを作られている方はご注意ください。
【利用者側としては何が変わるの?(プロ版) 初期ローディング画像】
プロ版専用機能である初期ローディング画像がBasicdataフォルダ内またはData直下にない場合、ローディング画像の読み込みタイミングがこれまでよりも少しだけ遅くなると思います。
というのも、最新の暗号化では開始時の処理が「最初にBasicdataだけ読み込んであとは順次読んでいく(まだ読んでないファイルは出せない)」という形に変わるので、Basicdataに画像が入ってると一番早くローディング画像を表示できるわけですね。
そのあたりはエディタの画面にも追記しておきますので、Ver3.310が公開されたら、必要なら『ゲーム基本設定[Pro版]』よりファイルの場所の移動をお願いします。
という、表面に出てくる結果としてはこんな感じの作業を2週間かけて行っておりました!
そして今も引き続き作業中ですが、少し時間をかけすぎて作業費の赤字が拡大しているので急ぎながらでやっていきます!
しかし、誰にも知られず平和を守るために戦っている人たちの気分ってこんな感じなのかもしれません。
セキュリティという用途上、具体的におこなった対策などの詳しいことがあまり話せない! セキュリティ対策もこれはこれでやってみるとすごいクリエイティブな仕事ではあるんですけどね!
成果を表に出しにくいこういった仕事は、創作マンとしては二重で「グオオつらいぃぃ!」って感じになるので早めに仕上げて次に行きたいです! がんばっていきますよ!