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2023年 06月の記事 (2)

SmokingWOLF 2023/06/24 10:38

片道勇者2開発+6 ギルド依頼や新機能(+おまけ:時間制限要素)

 ということで引き続き『片道勇者2』の開発をみっちりやらせていただいております!

 が、やっぱりローグライクのデータ作りってすごい時間かかる!!
 たとえば思い出してください、『不思議のダンジョン』シリーズのアイテムって【1個1個それぞれ専用のプログラム】で動いてる処理も多いわけで、個性的なデータ1個を作ろうとするだけで思った以上のコストがかかってしまうのです。

 『片道勇者2』では全カードの処理をスクリプト化したりすることでなるべく少ない機能で応用の利く造りにしたつもりですが、それでも作成コストは高めだということを思い出させられました。
 なるべく効率を上げられるところを見つけつつ、気持ちをくさらせずペース維持して作っていこうと思います!


◆引き続き施設やNPC作成!

 前も言いましたがここからずっと「施設やNPC作ったぞー!」という話題で開発日誌が埋まると思います!
 ということで今回ご紹介するNPCはこちら!

NPC『旅人ギルド員』


 旅人ギルド員はランダムで依頼をいくつか提示してくれるNPCで、プレイヤーはそのうちの1つの依頼を受注することができます。
 依頼をこなすと『レアなスキルが確実に手に入るクリスタル』をもらえたり、『次元の金貨』をいっぱいもらえたりします。

 今回搭載した依頼は以下の通り!


【アイテムの配達任務】
 『ギルドの配達品』というアイテムを一定距離先まで運ぶ依頼です。指定日数以内に運べればおまけで貴重なアイテムももらえます。何を運んでいるかは教えてもらえませんが、途中で襲ってくる盗賊団はなぜか中味を知っています。

 そしてまた、『ギルドの配達品』の中にはたいていの場合、なんらかの貴重品が入っており、重犯罪者にされることを覚悟するなら途中で開けてしまうこともできます! 輸送依頼なのに輸送中の荷物を奪ってしまいたいあなたも安心!
 ギルドからの信頼を得た状態でこの任務を受注したなら、なんと「聖なる武器」や「聖なる防具」が入っている場合もあります。



【NPCの護衛任務】
 協力NPCとして1人のNPCがついてきます。それを守りながら一定距離先まで行ければ報酬が手に入ります。
 前作の『片道勇者1』でも要塞地形などで捕まっている人を脱出させて、次の地形まで連れていけばお金がもらえる、という展開がありましたが、ゲーム的に割と面白そうな任務の割にあまり発生しなくてもったいなかったので、今回は発生率を上げてドキドキさせていきたいですね!
 もちろん途中で魔王とも遭遇するので思ったより緊張感がありました。たぶん一番キツいので護衛任務は他よりも距離を短くしたほうがよさそうです。



【敵地での回収任務】
 指定地点に行き、敵を倒して遺体から何かを回収するというミッションです。
 要するにほぼ戦闘任務ですが、「回収」さえできれば敵と戦う必要はないので、付近の地形や、地形変化系のアイテムをうまく使えば戦闘を避ける工夫もできます。

 ただし対象からブツを見つけられるかどうかはクリティカル率依存の確率判定になっていて、クリティカル率が低い場合は数ターンかけてチャレンジしなければならないことがあります(失敗するごとに+20%などの補正がかかります)。
 これによって、単純に敵の横を強引にすり抜けて回収対象にタッチするだけでは達成がやや難しいので、あともう一工夫が要求されます。といっても出てくる相手は、強い職業ならリソースを吐けば普通に勝てる程度の敵になっています。


 といった感じの依頼を作成しました!
 中にはちょっと急ぎめに行った方がお得だったり、余計なところを回るほどリスクが上がる依頼もあり、「ゲーム的に先を急ぐ場面もいくらか生まれるといいなー」という意図で搭載されています。
 だいたいのローグライクは『(食料なども加味して)限界までゆっくり行くことが最適解になりがち』なので、たまには急ぐ方が最適解になる場面も作っていつもと違う味を楽しんでいただきたいですね!

 しかしこういう意図だと、ときどきランダムイベントで
「150km先の地点で物資の配給をやっておりますぞー! XX日目になるといなくなるのでお早めに!」
 みたいな展開が発生しても面白いかもしれませんね。
 うまくバランスが整えられれば、『なるべく期限内に着くようにしつつ、可能な範囲の探索も行うことが最適解になる』という、思考量が上がる悩ましい展開が楽しめます!
 (全部無視して配給地点まで直進してもいいけれど、それはそれで探索量がちょっと減るので最適解ではなくなります)




◆細々とした機能の搭載

 語るネタがないので今回搭載した機能の紹介も入れていきます!

レア度別にカードを抽選して1つ選べる機能!

 特定のランダムテーブルから一定以上のレア度のカードだけ抽選して選ばせる機能を搭載しました!
 「いやこれくらい入れて当然でしょう」って感じの処理でしたがまだ作られていませんでした。
 これでゴールドレア以上のアイテムだけ出すとか、レジェンドレア以上のスキルだけ出すみたいな処理を実現できるようになったので、上位スキル3つから1つを選べる『スキルクリスタル[ゴールドレア]』みたいなのも実装してあります! 特別な仕事の報酬として手に入ると喜べそうです。

近付くまで動かない敵!

 前作の『片道勇者1』では「近付くまで動かない敵」というのは実装されていなかったので、ダンジョン内であろうが敵はみんなウロウロしてましたが、2では動かない敵が搭載されます!
 これで何ができるかというと、「女の子を囲んでいる山賊集団」みたいなイベントが作れます!
 前作だと、仮に上のイベントを作って各キャラを出現させても山賊が勝手にどっかに行ってしまうので、さっき倒したか奥に行ってるかもしれない山賊らに対して女の子が一人でおびえてるシーンにしかなりませんでした。

<昼夜によって敵の活発さを変えてみる?>
 あとこの機能を実装してみて思ったのが、ダンジョン内の敵も近付くまでじっとしてる(寝てる)ようにするか考え中です。敵が集まりにくいと、ダンジョン外からの攻撃の効果が下がって面白くないとかあるかもしれませんが、「時間帯に応じて一部の敵は寝てる」などにすると、メリハリや時間への意識が生まれてアリかもしれません。
 たとえば昼間のダンジョンだとゾンビやガイコツが寝てて、主人公は宝箱まで壁を空けて直進しやすくなって忍び込みやすくなる、みたいなのも面白いかもしれません!
 前作だと、昼でも夜でも視界の差くらいしかなくて、昼夜の差があまり差別化されてませんでしたしね。


敵のリンク反応機能!

 敵1体に気付かれると同じ出身(たとえば同じ施設内で出現したNPC)の他の敵も反応するという処理を搭載しました。
 上の「近付くまで動かない敵」の集団に対し、端から1体ずつ気付かせて各個撃破できるという不自然すぎる問題があったので実装されました。
 「「「敵だー!」」」みたいな感じで一斉に気付くのでちょっと自然な感じになりました。


 といった感じで、これ以外にもいろいろ地道に実装中です!
 NPCもシステムも、面白みを感じられそうな要素はどんどん入れていきたいですね!

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今回のおまけはゲーム開発話として『急ぐとお得になる場面も入れたい!』の詳しい解説です!

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SmokingWOLF 2023/06/10 10:22

片道勇者2開発+5 妖精パワー仮搭載 & 施設やNPC実装中

 今回は久々に『片道勇者2』開発回です!
 ウディタも週一日くらいを修正日に回せば何とかなるくらいの更新頻度になってきたのでようやく落ち着いて開発できます!

 と思ったら自宅の介護事情の過酷さが増してきてパフォーマンスがやや落ち気味です。
 夜中の1~6時の間に2回起こされる日が続いたりするので思ったより大変ですね! これが介護生活! うまいこと工夫していきたいと思います。今回も落書き用意したかったんですが間に合わなかった!


◆片道勇者2 妖精パワー(仮)実装!

 前作のアドバイザー妖精イーリスは、地形や基本システムの情報を教えてくれたり、隠し仲間として戦闘に参加したりしてくれる機能がありました。

 が、今作の妖精クリスはお話が進むともっと直接的に支援してくれます! その名も「妖精パワー」(仮)!


 ※画面は開発中のもので、表示されている内容も仮のものです。

 「妖精パワー」は100kmごとにパワーが1点ずつたまり、それを消費することでいつでも力を発揮できるというものです。パワーの最大値は5点くらいの予定で、一例として以下の種類を検討しています。


●妖精の偵察
 一定ターン、周辺マップが表示され、全ての施設名が判明します。
 また、夜間の視野が広がります。
 「自家製」片道勇者TRPGだと、妖精キャラが空から周辺監視する場面がありましたがそういうイメージです。


●妖精の元気回復
 疲労で減少した「最大ST」が回復します(複数回アクションするたびに最大STが下がる)。
 なお、減った最大STは食料アイテムでも回復可能です。
 これは食料にめぐまれないときのサポートです。でもさすがに上のスクリーンショットみたいに最大ST「全快」だとゲーム後半時の回復効率が高くなりすぎるので固定ポイント回復になりそうです。


●妖精のあふれる元気
 「パワーが満タンになるたびに何かに使わないともったいないから面倒なんだけど!」
 というのを避ける目的で、パワーが満タンになっている間だけ何らかのボーナスが発生するようにしたいと思っています。
 今はザツに「ちょっとした攻撃力アップ」としていますが、他にうまくハマりそうなアイデアがあればそれにしようと思っています。
 もし弱いクラスにとってこの少しのブーストが必須になったりすると「能力を使わせない圧」が上がりすぎてあんまり面白くないので、「ジワジワ役に立つけど『失うのが惜しくない』程度の能力」くらいの立ち位置を目指す必要があります。
 もしこれが強力すぎたら、他の能力は一切使われないでしょう。能力1つ取っても効果をうまく設定するのは難しい!



 という感じのを色々入れる予定です。
 これら「妖精パワー」はゲーム中、運によって左右される部分をある程度カバーする目的で搭載されています。
 たとえば、食糧不足になってもあと一定距離進むことで確実に何とかできるチャンスがあるならもうちょっとがんばれるかもしれません。
 この能力はそうやって、「進んだ距離」を「確定で手に入る何か」と交換できるようにすることでちょっとした希望を持たせられないかなあ、という意図で仮採用されました。
 が、実際に運用してないので効果は不明です! でもうれしいのはうれしいですよね。


 ポイントを消費して仲間がサポートしてくれるシステムは、『シルエットノート』という私の過去のゲームにも似た感じのものがありました。仲間は複数種いて、中には敵の行動が見える能力などもあったのでけっこう有用でしたね!
 そんな風にサポートキャラを切り替えられたりするのも面白いかもしれません! が、今のところ開発コストの都合で、別のサポートキャラは考えていません。
 ただ、今後拡張できるかもしれないので、妖精キャラを別キャラに差し替えられるようにする準備はやっておこうと思っています。
 


◆NPCと施設の追加中!

 今回はNPCと施設を追加していました! 施設とNPCはとんでもない作業量があるのでたぶんここから10回分くらいずっとこれを言い続ける気がします。
 『片道勇者』のステージ内容は、「ランダムマップの基礎部」の上に「施設」とその中の「NPC(敵を含む)」が乗ってる感じなので、これらは「ゲームの課題」のコア部分と言えます。

 今回は本作で新登場の施設を1つご紹介!


【闘技場】 ※マップチップなどはまだ仮です。


 闘技場! 強力な敵部隊と戦って勝てれば報酬がもらえます。
 といいつつ、倒さなくても宝は取れます。宝箱は敵を倒していなくても、3ターンかければ開けることができます。弱いクラスでも工夫すれば入手可能!
 もちろん手クセが悪い「冒険家」クラスならもっと素早く開けられるでしょう。
(ちなみに端にある石柱は、脱出用のワープポイントです)

 前作のダンジョンは、「ほどほどの敵がいてほどほどのお宝が出てくる」というケースが非常に多く、「もっと強い敵がいっぱいいる代わりに、もっと良い品ばかりが手に入るチャンスが欲しい!」というご要望も頂いておりました。
 『闘技場』はその要望にお応えする一つの形で、味方の施設でありながら戦闘で貴重なお宝を入手できるチャンスとなっております。

 他にも、「敵が強いことが外から分かる高難度ダンジョン」など、普通のダンジョンも入れていくつもりです。
 ただ『片道勇者』というゲームは「勝てる敵」が全くいない場合はダンジョンが完全にプレイ上の無駄イベントになっちゃって何も実りがないので、その点ちょっと悩みどころです。
 前作は「外縁部は普通の敵で、内側に強力な敵が配置されている」というダンジョンがあって、意図せず「どこまで攻めるか考えさせる」感じになっていた部分がありましたが、それの極端なバージョンくらいが望ましいのかもしれません。


 施設作り、といいますか、全ての課題作りにおいては、

「何も得られず終わることは少ないが、100%を取るのも困難、という中でどこまで多く取れるか考えさせる」

 という課題が私にとって理想です。
 こういう課題は「プレイのうまさを無限に上げていく甲斐がある」のでゲーム寿命もいい感じに延ばせると考えていますし、私も楽しめます。
 (一方で「全然完璧プレイができないよー全ての結果が中途半端だー!!」という状況が続くので100点を取り続けたい人には向きません!)
 

 という感じで、引き続き何かしら面白くなりそうな『意図』を定めつついろいろデータを作っていきたいと思います!
 なんとなくでやるのもいいのですが、それだと面白みを生むための再現性がないので、今後も方向性を定めるための言葉をもっと敏感に明文化していきたいですね。

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