無名@憑依空間 2024/04/07 16:45

★無料★<憑依>ボクっ娘憑依②~欲と友情~(完)

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「わたしは、光川 悠ー」

「わたしは、光川 悠ー」

長い髪のウィッグを身に着けて
肩を見せびらかすかのような服装にミニスカート、
ニーソ姿の悠は、ゾクゾクしながら
「わたしは悠」と繰り返していたー

普段、”僕”と言っている悠が、
わたしと言っているー

それだけで、悠に憑依した隼人は興奮してしまうー

「--わたし…女の子だもん♡」
恥ずかしそうに悠にそう言わせてみるー
長い黒髪の悠は、いつもとは別人のように見えたー。

そしてー
隼人からしてみれば”滅茶苦茶かわいい”と、感じたー

「--あぁぁぁ…かわいすぎる…」
悠が、どうして一人称が僕なのか、
どうして制服を着ていなければ
男子だか女子だかわからないような中性的な雰囲気に
しているのかー、
それは隼人にはわからないー

けれど、とにかく、今、この状況に
隼人は興奮していたー

「---…あ、、あ、、あたし…悠だよ♡」
今度は”あたし”と言ってみるー

これもまた、ゾクゾクするーー

「--もぅ!わたしの身体で好き勝手して!
 ぷんすかだよ!」

頬を膨らませて見せる悠ー。

普段の悠が絶対にしないような
女の子っぽい仕草をさせて、隼人は興奮するー
悠の身体を乗っ取っているから、
もちろん、興奮するのは悠の身体だー。

「うああああ……ああ…ダメだ…このままここにいたら
 おかしくなってしまう…」
悠はそう呟くと、当初の予定通り
乗っ取った悠の身体で”お出かけ”をすることにしたー。

悠は、大切な親友だー。
高校で再会してからも、男同士のような、そんな感じの
友情が続いていたし、当然、隼人も悠のことは
親友だと思っているー。

だがー
小さいころとは違って、どうしても悠を異性として見てしまいー、
耐えられなくなって、先日、突然送られてきた憑依薬を使って
悠に憑依したー

こうして、女の子モード全開の悠を見るためにー。

ネットで注文して、悠の家に届くようにしておいた
口紅を唇に塗るー。
悠の唇が赤く輝き、普段見ないような妖艶な悠の姿が
鏡に映るー。

「--か~わ~い~い~!」
悠が普段出さない甘い声を出しながら
もじもじするー。

「あぁぁ…かわいい…マジでかわいい…」
悠は”普段の悠もこんなだったらなぁ…”などと
変な妄想をしてしまうー。

事前にネットで、なんとなく勉強しておいたメイクを終えると、
そこには悠であって悠はないようなー
女子高生の姿があったー。

この場でエッチなことを初めてしまいそうなほどに
ドキドキしたものの、親友の身体でそんなことを
するわけにはいかない、と、
ようやく深呼吸して、母親に見つからないように、
外に出かけたー。

親に見つかると、後で悠も困るかもしれないし、
出来る限りの配慮だー。

偽物とは言え、長い髪ー
それにスカートのこの感触ー

”あぁぁ…女の子してるって感じ~”
隼人はニヤニヤしながら街を歩くー。

普段、”僕”と言っている悠が
こんな格好で外を歩くことはたぶんないと思うー。

休みの日に一緒に買い物に行ったこともあったがー、
ズボンにポロシャツ姿の、男子のような姿だったー。

憑依する直前も、ジャージ姿だったし、
こういう服装で外に出ることは、おそらくほとんど
ないのだろうー。

「--♪~~」

最初にショッピングを楽しむ悠ー。

悠の身体で、エッチなことをしたり、
悠の身体で、男を誘惑したりー
そういうことをするつもりはないー

ただ、女子モード全開の悠を見たかっただけー
ただ、半日、悠になってみたかっただけー

「わ~~~かわいい~~~!」
わざと女の子っぽく、可愛いものを前に、
喜んで見せる悠ー

”かわいいのはお前だよ”
と、自分でツッコミを入れながら、
服の試着をしてみるー。

ちょっと欲望が出てきて
チャイナドレスを着てみたり、
メイド服を着てみたりしたー。

チャイナドレス悠も、
メイド服悠も、
ゾクゾクドキドキしたー。

悠がこんな格好をしてたら、隼人はもはや
理性を抑えられる気がしないー。

ぎゅっと、メイド服姿の自分を抱きしめて、
理性がはじけ飛ぶ前に、と、ショッピングを終える悠ー。

「--はぁぁぁ…ダメだ…悠ってこんなに可愛かったんだな…」
そう呟きながら、悠はファミレスに入るー。

女の子として昼食を食べるー。

「--(悠って普段、俺と同じようなもの食べるよな)」
そんな風に思いながら、悠は、パフェやサラダなどを
注文してみるー。

「-う~ん!おいしい~♡」
オーバーなリアクションを取ってみる悠ー

自分で悠にそう言わせているのだが
ドキドキが止まらないー
ゾクゾクが止まらないー

目の前にこんな女子高生モードの悠がいたら、
もう、悠のことを完全に親友として
見ることができなくなってしまうー
理性がはじけ飛んで、異性としてしか、
悠のことを見ることができなくなってしまうー

そんな風に思いながら
パフェを一通り食べると、
悠はある異変に気付いたー

「ーーパフェだけなのに、そこそこ満腹だなー」
そう呟く悠ー。

悠も普通に食べるほうなのだが、
隼人の感覚とは違ったー
大盛だったとは言え、パフェひとつを完食しただけで
悠の身体は既にある程度の満腹感を感じていたー

「--へぇぇ~…ってか、このサラダうまいな」
サラダを食べながら
野菜嫌いの隼人は思うー。

「あ~~~そっか、悠の口で食べてるから
 味覚も違うんだな」

納得する悠ー。

”悠の口で”という響きに、隼人は少し興奮してしまったが
それを抑えて、ようやく昼食を終えたー。

「----」
レストランで会計を済ませようとした悠は、
「あ、やべ、トイレ行きたい」と小声で呟くー

(ん~~できればトイレは避けたかったけど…)
そう思いながら、”男子トイレに入らないように”と、
頭の中で考えて、ドキドキしながら女子トイレに入るー。

ちょうど、手を洗っていたOLと目が遭い、
悠は一瞬ドキッとしてしまったがー
”あ、今は女子高生なんだった”と心を落ち着けるー

自分が覗きをしているような罪悪感に襲われながらー
”いやーー身体は悠のものでも中身は俺だから結局、覗きか?”と
内心でツッコミながら、トイレに入るー。

「---え~っと」
女としてのトイレなど、当然、隼人は体験したことがないー

正直”座ってする”ぐらいの知識しかないー。

「--ん~~~~~」
”アレがないのってすげぇ変な感じだな”
と、思いながら、なんとか、服を汚さないように
トイレを済ませるー

”ここならエッチなこともできるんじゃないか”という
邪な感情があふれ出しそうになりながらも
それをなんとか我慢して、トイレの外に出て
今度こそ会計を済ませると、レストランの外に出たー。

スカートをふわふわさせながら、
街を歩く悠ー。

ゲームセンターによって、少し古びたプリクラの機械を使って
写真を撮ってみるー。

悠の”女の子モード”の写真を何枚も撮影していくー

超がつくほどかわいいー
隼人はそんな風に思いながら、すぐに、事前に用意していた封筒に
その写真を入れて、郵便物として、”隼人の家”に発送したー。

隼人が憑依から抜け出せば悠がこんな姿を見せてくれることは、
恐らくこの先も、ないー。

だからこそ、
この貴重な悠をいつでも見れるようにしておきたかったー。

「--あと1時間ー」
悠は時計を見ると慌てた様子で帰宅しー
悠の母親に見つからないように部屋に駆け込んだー

「名残惜しいけど…」
と、思いながら化粧を落としー
ウィッグを取りー
服を着替えて、
ウィッグや服、メイク用品などの隼人が用意したものは、
バレないように、ダンボールに詰め込んだー。

そして、コンビニに出向き、それを隼人自身の家に発送するー。

見つかったら女装趣味と勘違いされそうだが、
見つかる前に、処分すればいいー

「ふ~~~~~」
いつもの”ボクっ娘”な悠に戻った悠を見つめてー
隼人は「--やっぱこれが悠って感じだな」と呟くー

でもー
やっぱりー

”最後にもう一度ー”

と、思いながらー

「わたしは、悠ー」と、ニヤニヤしながら呟くー

悠の身体から出る最大限の甘い声を出しながらー

「わたし、、わたし、隼人のこと、好きなのっ♡」と
顔を真っ赤にして呟かせてみたー

「--はぁぁぁぁ…俺も大好きだよ…」
そう呟きながら、悠の姿を姿見で見つめながらー
隼人は、鏡に映る悠に、キスをしたー。

もう、時間がないー。
悠を驚かせないようにー、と
部屋の中を片付けてー
隼人が用意したものが、悠の部屋にひとつも
残っていないことを確認するー。

そして、憑依する直前に、漫画を読んでいた場所に
座り、漫画本を近くにわざとらしく落としー、

”漫画を読んでいる最中に、寝落ちしてしまった”
と、いう風を装ったー。

これで、完璧ー。

「---……じゃ、また来週ー」
明日は日曜日ー、
次に悠と会うのは、月曜日だー。

また来週、と呟きながら
隼人は悠の身体から抜け出したー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

月曜日ー

自分の身体に戻った隼人は、いつも通り
学校に向かう準備をしていたー。

憑依した状態の悠が送った
”悠を女の子モードにするグッズ”を家族に
ばれないようにちゃんと処分した隼人は、
あの日の悠のことを思い出しながら、
ドキドキするー

憑依している最中に撮影した
悠のプリクラを見て、ニヤニヤする隼人。

「おっと、いけねー!」
学校に向かった隼人は、
いつも通りの学校生活を送るー。

悠も、いつも通り男友達と雑談しているのが分かるー。

悩んでいる様子もなく、憑依から抜け出したあと、
”記憶が飛んでる!”ではなく
”漫画読んでる最中に寝落ちしちゃったのかぁ”と、でも
思ってくれたのだろうー。

だがーー
昼休みー

隼人は優に呼び出されたー。

「---話って?」
隼人がいつものように、悠に微笑みかけると、
悠は少しだけ笑って、
そして、悲しそうに呟いたー。

「--隼人は、僕のこと、そんな風に見ていたんだね」
とー。

「--え?な、なんのこと?」
隼人が言うと、
悠は口を開いたー

「--あの憑依薬を送ったのは、僕なんだ」

「---え」
隼人は唖然とするー

隼人が”性的な目”で悠を見始めていることに
悠は薄々と勘づいていたー

けれど、親友を信じたい気持ちもあったー

そこで、悠はネットで手に入れた憑依薬を
隼人に匿名で送りつけて”試す”ことにしたー。

隼人は、自分のことを親友として見てくれているのかー
それともー

それを”試した”かったー。

もしも隼人が、悠の想像以上に悪人で、
悠の身体を乗っ取って滅茶苦茶にするような人間ならー
その時は、自分の人生が破滅してしまっても構わない、という
覚悟をした上でー。

結果ー
隼人は、悠のことを”性的な目”で見ていたー

悠を乗っ取った隼人は、
悠の身体で、”悠”を否定したー。

「--そんなに僕に女の子みたいな振る舞いしてほしい?
 こんな僕じゃ、イヤだ?」

悠が悲しそうに、隼人に対して言い放つー。

「--僕が、”わたし”って言えば満足?
 僕が可愛いものに「きゃ~!」とか言えば満足?」

悠の言葉に、隼人は、「ご、、ごめ…俺…」と、
必死に言い訳を考えようとしたー

けれどー

「--ごめん…もう、僕ー今までのように
 隼人と一緒に、楽しく過ごすことはできないよー」

悠はそれだけ言うと、
悲しそうに立ち去って行ったー

「---あ……ゆ、、悠…」
隼人は、言葉を失ってしまったー

まさかー
憑依薬は悠が送って来たものなんてーー

「--ち、、違うんだ…俺!」
隼人が悠を追いかけて、叫ぶと、
悠は、睨むようにして振り返ったー

「--何が違うんだよ!
 僕に憑依して、僕にしたことが全てだろ!」
悠はそう叫ぶと、そのまま足早に立ち去って行ってしまったー

「ゆ、、、悠ーーー」

膝を折る隼人ー。

隼人はー
欲望に身を任せたことで、
大切な親友を失ってしまったー。

一生忘れることのできない”失敗”
隼人は、それを噛みしめ、己の欲望を只々呪うことしかできなかったー

おわり

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コメント

親友を失う結果になってしまいました~…★

悠がどうしてボクッ娘になったのかは
あえて描いていませんが、ご想像にお任せします~★!

お読み下さりありがとうございました~!

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