りす汰のグルメドキュメンタリー　キル未さんと飯の話～宿敵のスフレパンケーキを添えて～

※この記事には、お腹がすく要素が沢山あります。各自おやつをご用意してから閲覧してください。

　前置きはこのくらいにして、早速本題に入りましょう。
　今年の一月からキル未キッチンという短い小説を毎月一本ずつ書いているのですが、今月で七回目になったようです。実感がミリも沸いていないので、何故か他人事のように言っていますが、私自身「もうそんなに書いたのか……」となっています。

　こちらが主人公のキル未さん。チャームポイントは赤い割烹着に出刃包丁。にっこり糸目（※わりと開眼する）にキザ歯のチャイナお姉さんです。詳しいプロフィールはこちらで確認できます。兎に角まぁ、喋る量が多い！！　毎回二千字前後を目指して書いているのですが、気づけば想定していた量の1.5倍は喋っちゃうこのお姉さん。そんでもってブラックジョークがとっても上手で、しれっと爆弾発言をしちゃうのもご愛嬌。

　作品内では彼女が一人で一方的に喋っているので、ツッコミ不在の作品になっています。それもまぁ味だと思ってみて頂けたらな～と。
　そんで今回は、折角七回書いたんだから、作品で登場したキル未さんの料理について色々解説していきたいと思います。登場する料理もそうですが、使用食材も全部概念なので、そのレシピの概念は何を指しているのかっていうのもあるといいな～と思った所存です。
　初回の『解けていないわだかまりのオーブン焼き』はまだ方向性が決まってなかった（元々単発作品にしようとしたら、なんか多方面から「続き待ってます！」って言われたので、そっから毎月更新が始まった）ので、なんかそれっぽいパイ料理みたいなのを想像で作らせました。
　『負の感情の煮凝り』は、ついったの相互さんが自キャラとよその子とのしんどい交流のことを『ドブ交流』と呼んでいたのがことのはじまり。ドブ交流を極めすぎた結果、誰かが『ドブの煮凝り』ってのを言い出したので「じゃあこれをキル未さんにも調理してもらうか……」となった結果があれです。この回からレシピサイトを参考に、分量や材料を決めていました。『敵に送るつもりの塩』は『敵に塩を送る』から来ていて、塩気の調味料代わりに『塩』が入る慣用句とかことわざを選んだ結果がこうです。
　他にも小籠包編で出した『皮肉』が肉だねになってるのは『肉』の字が入ってるからだし、スープの土台になる材料が『愛情』なのは『溢れんばかりの愛』って『染み出るスープ』と雰囲気似てるんじゃね（？）ってなったから。
　参考にしたいレシピと電子辞書のことわざ辞典を眺めながら、おおよそこんな雰囲気で材料を組み込んでることが多いです。あとは「この概念使うなら、これも一緒にぶつけたいよね」って気持ちで材料にする概念を選んだりもします。

　それからこれは最近はじめたことなのですが、キル未さんが話の最後に「次はこれ作ります」って言ったものを、該当話を書く前に食べるようにしています。例えば『スパイシーロースト毒舌』の回はローストビーフが元なので、書く前にお肉屋さんに行って、牛肉のたたきを食べに行きました。ちょっと良いお店だったので値ははりましたが、凄く美味しかったです。

　これが実際食べたやつ。山椒の粉がついて来たので、それと一緒に頂きました。
　お店に行って買うなり、イートインで食べるなり、家で作るなり。お店で提供されたものが恐らく模範解答だと思うので、食べた味をメモなどで記録して、それを忘れないうちに話を書く。何気にキル未さんを書く時に心がけてるのはここです。

　餃子にも見えなくはない小籠包。これ作りながら、ジョジョの処刑用BGMを流してた記憶があります。

　『目に浮かべた涙の塩ソルベ』の元になったのは、このアイスの中に混ざってるコーヒー味のソルベ。ちなみにこの回だけ、AIに「塩気のあるソルベってどうやって作るの？」って聞いて書いた記憶があります。ただまぁ、AIのレシピは工程がめちゃくちゃだったので、自分であれこれアレンジして書きました。

　塩ソルベの見た目的には、最初これを想定していました。キル未さんは紅梅色が好きなので、恐らく彼女の好物はこの辺だと思います。

　そして最新話である『積み上げた信頼のパンケーキ』では、『他人の不幸』がシロップになっている（勿論元ネタは『他人の不幸は蜜の味』）ので、色をどす黒いのにしました。先日友達とはちみつ専門店に行った際に、真っ黒で糖度が高いはちみつがあったので、キル未さんが作ったシロップはこんな感じのを想定しています。ちなみに通販ページが見つからなかったのでスクショにしていますが、そばの花からとれたはちみつです。試食したら普通に美味しかった。

　それでこれは、昨日お店で食べてきたパンケーキです。敢えてシンプルなのにしたのは、キル未さんが作るものはあんまり派手すぎないだろうな～と思ったのと、私自身パンケーキ本来の味をあんまり口にしたことが無かったからです。これを食べてから、キル未さんのパンケーキ回を執筆しました。

　これを食べた翌日――つまり今日なのですが、誤字等をチェックして投稿する前に、実際に自分でも作りたいという気持ちが湧き、スフレパンケーキを焼くことにしました。
　ところがこのりす汰、一つ問題がありました。それは――