夜山の休憩所 2022/12/16 06:04

「気の強い美妻 ゲス重役とのホワイトクリスマス」立ち読み版(2022年12月16日)

いつも応援ありがとうございます。
今月に専売が終了した作品を再販しました。
下に内容の一部を掲載しております。
よろしければご鑑賞ください。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「そろそろ、世のカップルらもベッドインする時間。わしらも加わろうじゃないか」
(ごめんなさい旦那さま……)

夫を守るため、〝性の六時間〟にゲス重役にカラダを許す人妻。
ミニスカサンタへの着替え強要を皮切りに、
豊満な双乳から弄ばれる。
もっとも守るべき場所にも猛々しく押し入られ、
さらに先の深奥すら灼熱の種汁に浸食されていく。

〝オンナの業〟に巧みにつけ込む百戦錬磨の快楽責めの前に、
強固な心のガードも弱体化の一途を辿る一方。
背徳のホワイトクリスマスのたけなわに行う、
気の強い美妻の選択とは……。


「製品には次のものを同梱しています」
 ・画像版(JPEG画像。おまけ4コマ含め100枚超え)
 ・PDF版(一般の小説と同じく右→左へ進む形式。しおり設定あり)

「体験版、立ち読み版掲載サイト」※お店の商品ページからはデータ版をDLできます。
 ・ピクシブ(「縦書き」で読めます。設定などは不要です)
  https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18910711
 

「お取り扱い店様」
・DL.site.com 様 税抜き500円です。

・FANZA 様 税抜き400円です。



※この作品は他のお店の専売品として昨年リリースし、
 現在はお取り扱いが終了している同名作品に
 「おまけ4コマ」を追加した改訂版です。





     1
 
 雪がしんしんと降り積もるホワイトクリスマスとなったその日の夜、柊美奈(ひいらぎ みな)の姿は郊外のラブホテルにあった。
「いい加減教えてください。夫にかんする重要なお話というのは、なんなのですか、南野(みなみの)部長」
 結婚指輪が光る三十二歳は、キングサイズのベッドに腰掛ける五十一歳で会社の重役である富夫(とみお)を詰問する。
「クリスマスにも残業しなくてはならない夫が帰宅したら、精一杯のもてなしをして癒やしてあげたいのです。いつまでも家を離れられません」
 男女が性行為に耽るための室内の造りは豪奢で、時期に合わせてクリスマスリーフなどの飾り付けがされていた。もしも夫と訪れていたら気分は上がって、普段はあまりしない大胆なプレイもしてあげていたに違いない。
「では奥さん、落ち着いて聞いて下さい」
 スーツ姿のすだれ頭は、もったいぶった口をきく。
 夫の一大事をチラつかせ、部下の妻をこんな場所へ連れこむ性根が表れた脂ぎった顔は、薄笑いを浮かべている。人と話すというのに、目はカラダを這っていた。
 いくら嫌悪と軽蔑の視線を投げかけても、コートとロングスカートを大きく突き出す胸元とヒップを、目線で撫で回しつつ告げる。
「あなたの夫の進くんには、横領の責任をとってもらうことになりました」
「い、今、横領と仰ったのですか!」
 エアコンが効いて温かい部屋から一瞬で、雪が降り続ける外に放り出された心地になって、足下から崩れ落ちた。
「お気の毒ですが、奥さんの聞き間違いではありません」
 中年の重役は、ショックを受けた人妻に、サディスティックな笑みを浮かべている。口調も酷薄で、手を引いて慰めようという素振りもない。
「勘違いしないでいただきたい。進くんが違法行為を働いたのではありません」
「で、ですよね……はぁ……うちの人は、真面目で誠実な……夫としても人としても尊敬できる男性です。犯罪に手を染めるなどありえませんわ」
 胸をなで下ろすものの、腰が抜けてまだ立てない。
 ヒダの長い絨毯にへたりこんだまま、気になって仕方がないことを訊ねる。
「ならどうして、夫に横領の責任をとらせるなどと……」
「やったのは彼の部下でしてね。部下の不始末の責任は、本人だけでなく上司もとるべきでしょう」
「それは……」
「残念なことに被害額は莫大です。故に責任も重大。彼に弁償してもらうことはいたしませんが、ケジメとして辞めていただくことになりそうです」
「まさか! 夫はまだ二十八歳なんですよ? 上司といっても立場は係長の下のチーフ程度。なのに、そこまで重い処遇を受けるだなんておかしいですっ」
 怒りのあまり、すっくと立ち上がった。
 夫が仕事に傾けている熱意は、ずっと支えている妻は分かっている。
 生きがいと言っても過言ではないことを他人のミスで奪われたら、どこまで落ち込むか見当も付かない。立ち直れず、廃人のようになる可能性だってある。
 考えれば考えるほど、胸が締めつけられて寒気がした。
 近頃、残業が多く、クリスマスの今日ですら仕事をしているのは、この件と無関係ではないだろう。青い顔をしていても、心配をかけさせまいとカラ元気を出して接してくれている健気さも、改めて心に染みた。
「これは内定事項でしてね。ことがことだけに内々に済まされることですが、年明けにも、彼に伝わる手はずです」
「内定ということは、まだ覆る余地があるのではないですか? 南野さんが働きかけてくだされば、再考してもらえるはずです。どうかお願いしますっ」
 なりふり構わず絨毯に手を着き、額を擦りつける。
「フフフ……奥さんは、重役であるわしの影響力をよくご存じなのですね。なら、話は早い。ご自慢の旦那さんは確かに優秀。失うのは惜しいと思っています」
 夫にとって好ましい言葉に、妻の顔が上がる。
「しかし、会社の方針に逆らうとなると、相応のリスクがありますからな。それに見合う報酬が欲しいものです」
「も、もちろん……わたしに差し上げられるものでしたら……なんでもお渡ししますわ……ッ」
「では奥さん……今年のクリスマスは……旦那さんの代わりにわしと過ごしてもらえますかな? もちろん、熱愛夫婦としてねぇ」
 ゆっくり背後に回った重役はしゃがみこむなり、土下座のポーズで突き出されている、人妻のお尻を撫であげた。
「なっ……この不埒者!」
 瞬時に切れ長の目がつり上がり、弾かれたように立ち上がった。
 あっけにとられて目を剥く中年の手を取り、刹那で床に組み伏せる。
「いくら夫のことを持ち出されても、ラブホテルなんかにノコノコついてくるものですか。なにかあったときに切り抜けられる自信がなければねっ」
「あいたたた……ぼ、暴力はよせっ……こんなことをしても、夫のクビは覆らないぞッ」
「……この古狸っ」
 忌々しいが卑劣漢の言うとおりだ。
 悔しさの溜息を吐き、拘束を解いてゆっくり離れる。
「ふぅ……寿退社して家庭に入り何年も経つのに、気の強さと護身術は相変わらずか……いやぁ実にまいった」
「そっちこそ、ゲスな性根は治ってないのね。むしろ磨きがかかっているわ」
 汚らしい取引を持ちかける相手に丁寧語を使う気にはなれない。
 しかも相手は在職中も、権力を笠に着てセクハラ同然のことを何度もしかけてきた最低最悪の男なのだ。
「交渉は不成立ということでいいんだね? 夫の生きがいより妻としての貞操をとるとはご新造の鑑だよ」
 蓮っ葉な言葉づかいをしても、ゲス重役は咎めなかった。
 自分も取り繕うのをやめて言ってくる。
「認めたくないけれど……聞こえてくるあなたの影響力は本物。夫のことを取りはからってくれるというのも期待できるわ……だから……」
 身を焼かれる思いをしながら、しょう然と頭を下げる。
 不埒者とののしって組み伏せた男に、コートのカラダをくの字に曲げ、深々とお辞儀をする人妻の様子に、彼の口角が汚く上がった。
「では、わしらはこれから、一夜限りの夫婦だぞ」
 卑劣な重役は微塵も、良心の呵責に苛まれない。
 それどころか心底楽しげに、スーツの股間は盛り上がっていた。

     2

「こ、ここで着替えろと言うの? しかもこんな衣装に……ッ」
「きみの魅力を引き立てるのを第一に考え、このわしが用意したプレゼントだ。クリスマスという特別な日の夫婦の営みは、きっと充実するだろう」
 渡された包みを開けるなり食ってかかった美奈だが、ベッドに腰掛ける富夫は意地の悪い笑みを浮かべるだけで取り合わない。
 彼は既に服を脱ぎ散らかし、全裸になっていた。
 少しお腹が出ているものの、すだれ頭の汚らしい中年顔のわりに、大柄で筋肉質な身体は一〇歳は若々しい。足を開いて股間を見せつけ、屹立する逸物を見せびらかす趣味の悪さにはついて行けず、人妻はすぐに目を逸らした。
「さあ、早くしたまえ。そろそろ、世のカップルらもベッドインする時間。一年で最も、セックスが行われるという時間帯だ。わしらも加わろうじゃないか」
 下劣な重役の脂ぎった目が下品に光る。
(やるしかないようね……)
 夫を救うためには、言うことを聞く他ない。
 愛する男性以外に、着替えを見せることも、手ずから選んだという衣装を着てやることもしたくないが、避けられないのだ。
(ごめんなさい旦那さま……)
 深呼吸して覚悟を決め、渡された包みを一旦置いた。それからまずは、コートを脱ぎにかかる。
「おおっ、始めおった」
 夫と一緒に選んだお気に入りの身頃を開きながら細腕を抜き、背中と肩のラインに沿って厚い生地をすべらせる。
「うほほ、いかにも貞淑な人妻という感じの服装だな」
 最初の結婚記念日にプレゼントされた真珠のネックレスと、純白の縦セーターと、薄ピンクでヒダが多いロングスカート姿に、何度も頷く。
「身体のラインを見せる被服ではないのに……くぅっ、オッパイも尻も、一目でわかるほどせり出しているぞい」
 厚着でも隠せない、熟れたセックスアピールを目の当たりにして、中年の鼻息が荒らいでいる。
「他人の妻に脱衣させているのに、よく喜べるわ」
 ネックレスを外して大切に床へ置きつつ、睨みつける。
「だからこそ興奮するのが男心だ」
「男代表みたいに言わないで。わたしの旦那さまは違うんだからっ」
「わしのアプローチを何度も袖にしておきながら、あんな若造と結婚するのだからきみも物好きだ。お陰でこうしていられるのだがねぇ」
「フン……だ」
 下劣な中年の強烈な視線にさらされていると、厚着をしていても下着姿で放り出されたみたいな心細さを憶える。
 憎まれ口を叩いて紛らわそうとしても、性格が最悪でも重役まで昇りつめた百戦錬磨の舌でイヤなことを意識させられた。
 いつまでも誤魔化せないだろうし、口元を引き結んで両手を伸ばす。
 豊満なバストの下でクロスさせ、裾の端を掴むと、肌に沿って引き上げていく。
「おほっ……きたきた……待望のナマ肌が見えてきた」
 両手を握りしめて息巻く中年の前で、夫にしか見せてはいけない人妻の柔肌が露出していく。
「んっ……あんまり見ないでよね……調子が狂うわ……っう」
 緊張して脱衣がスムーズにいかない。
 胸元で引っかかってしまった。
 何度か深呼吸して自分を落ち着かせてから、えいっと力を強めて一気に上げる。
 セーターは瞬く間に脱げ、引きずられたブラジャーの胸元が大きく弾んだ。
「ほぉ……やはりオッパイは抜群に大きいな……強気な奥さんに似合う、セクシーなブラはよく似合ってるわい」
 セーターを手からも抜くために、少し前屈みになるや、胸元が小さく揺れた。
 三十二歳の人妻の双乳は、どちらも大人の顔よりも大きい。
 シミひとつなく血色のいい巨乳が纏う下着は、黒いレースのランジェリーで、バラ模様が乱舞している。
「女のバストは見世物じゃないわよっ……少しは遠慮したらどう?」
「ずっと見たかったものを我慢するなど馬鹿馬鹿しいからねぇ」
「娘くらい歳の離れた女のオッパイに夢中なんて、信じられないわ」
 性根の汚らわしさに我慢できずに睨みつつも、前傾してスカートのホックを外しにかかる。
 押さえがなくなったら両サイドに指を入れ、脚のラインを滑らせた。
「お、おほぉっ、とうとう下まで……!」
 片足ずつ上げてスカートを完全に脱いで現れたのは、ブラジャーと揃いのショーツだった。三角形のフロントはだいぶ面積が小さい。ヒモみたいに細いサイドは斜めに伸び、腰骨の辺りに引っかかっている。
「ここまで色っぽいとは……ッ」
 とうとう中年は身を乗り出す。
 セクシーなショーツが貼りつく陰部はふっくらと盛り上がり、縦長のおヘソの周りのお腹も、柔らかく引き締まっていた。それでいて、クビレはハチみたいに細く、巨乳に引けを取らない、ボリュームたっぷりのヒップの量感を強調する。
「このオマ×コに早くチ×ポを突っこみ、股間をぶつけまくって、具合を確かめたいものだわい」
「くっ……ほんっと穢らわしいッ……吐き気がするわッ」
 見ないようにしている汚らしい男根が、視界の端でしきりに跳ね回っている中、真っ赤なガーターストッキングを順番に外し、パンプスも脱いで、落としてきた衣類の側に置く。
 人妻はとうとう、夫以外の男の前で下着姿になってしまった。
「いい格好になったな奥さん。見れば見るほど、いいカラダしてるなァ」
 両手で胸を抱くポーズで険しい目を向けてくるのを、余裕の態度で見返し、改めて目で全身を舐める。
 バストは女の細腕やわきの下から悠々とはみ出し、ヒップもクビレから大きくせり出していた。それでいて、どこを見てもシミもキズもひとつもないのが申し分ない。
 何年も焦がれた、奇跡の塊みたいな女体を好きにできると思うと、いてもたってもいられなかった。
「すぐに押し倒したいところだが、まだ下着以外の服を脱いだだけ。わしが用意したコスチュームを着てもらおうか」
「わ、わかってるわよ……うぅ……こんなもの……どこで売っているの?」
 腰を折ってバストを垂らしつつ、包みの口に手を潜らせた。
 被服のひとつを取り出す。
 ひとつめはブラジャーだった。
 真っ赤な帯状の布地で、片側は純白のファーで縁取られている。
「ほんと悪趣味……この歳でチューブトップを着けることになるなんて……ん」
 大きく張り出したバストのトップが隠れる位置に持ってきて、ゆっくり巻き付ける。
「レースのブラは外さないのかね」
「コレを上から着けた後よ……んんっ……旦那さま専用のわたしのバストを、簡単に見せてやるものですかッ」
「無駄な抵抗をするものだ。でもいい。楽しみが増えた」
「っう……このブラ……サイズが合わないわ……少しキツイ……」
「大きめのを用意したというのに、小さい? 予想以上の巨乳なのかッ」
 豊胸ぶりを改めて知らされ、興奮は高まる。
 中年は固唾を呑んで着替え鑑賞に没頭した。
「くぅっ……こんなに着替えに時間をかけるのは初めてよ……えいっ」
 面長な美貌に汗をかいてようやく着けた後、最初から着用していたレースのブラを苦労して外す。
 すると、小さいチューブトップは、横倒しした釣り鐘みたいな巨乳の先端に食いこみ、段差のカゲが生じた。
「顔より大きいオッパイに、チューブトップが食いこむ様子も堪らんわい」
 上がった歓声に人妻がイヤそうに顔を背ける。
「むほほっ、これはすごい!」
 新しいコスチュームをとるために包みに向かって上体を倒したら、中年の鼻の下がまともにのびた。
 巨乳は重力に引かれ、紡錘形に変わっていた。
 釣り鐘を逆さにした形でありながら、はちきれんばかりに丸く膨らんで、抜群の量感と熟れた色気を醸し出している。
「しつこく見ないでよっ……こんな恥ずかしい姿は、旦那さまにも見せたことはないんだから……」
 言っても無駄だとは分かっているが、釘を刺さずにはいられなかった。
 しかし案の定、中年は一段と強い視線を双乳に浴びせてくる。
「いやだわ……なんだかヘンな気分になってきた……」
 視姦されているのを意識させられればさせられるほど、胸の奥が妖しくざわめく。いやらしい弱い痺れも起こって、落ち着かなかった。
「もう……最悪……」
 最低の男の評価なのは分かっているが、旦那さまに喜んでもらうために、手入れを欠かさず美しく保っているカラダを称えられて、無意識に反応してしまう。
「あんな奴を喜ばせるなんてうんざりよ……早く終わらせたいわね」
 摘まみ上げたスカートのサイドを持って、片足ずつ入れていく。
「んぅ……やだ……これも少し小さいわ……キツぃ……んんっ」
 ムッチリした太ももの半分辺りで引っかかったのを、汗をかきながら強引に上げて、熟れた水蜜桃の輪郭をズリ上がらせる。
「ほほぅ……スカートも合わないとは……尻も見た目以上に大きいらしい」
 中年の目が野卑に輝く。
 裾がファーで縁取られている、真っ赤なマイクロミニのタイトスカートを穿き、鈍く黒く光る革ベルトも締めた下半身からは、艶めかしくムチムチした太ももが伸びている。長く均整が取れている美脚なので、色っぽさはひとしおだ。
「どんな肉の感触か、早く確かめたいものだ」
 ひとりごちる中年を無視して、人妻は残りの衣装も身につける。
 包みから順番に、肘よりも長くて指のところが抜いてある網グローブと、揃いの網タイツ、それにサンタ帽子を取り出して、しかめっ面で装着していく。
「これでいい? ショーツはないけれど」
「ぜんぶわしのコーデにするのもいいが、ひとつでも、夫を喜ばせるためのものを身につけさせるのもいいからなァ」
「……ほんと悪趣味だわ。実直な旦那様が大ピンチに陥って、こんな奴が権力者としてのさばっているだなんて、世の中理不尽よ」
「ずっと狙っていたきみと、一夜でも夫婦気分を味わえるんだ。世の中は満更でもない。妻として、同じ気持ちを分かち合わせてあげよう」
「考えが共通するようになるなんて、ありえないわ」
 この期に及んでも反抗的な人妻だが、弱みを握られているのは変わらない。「両手を頭の後ろに組むんだ」という指示にも、イヤイヤにだが従う。
 意味を察し、嫌悪と屈辱で震える両手をのろのろ動かし、言われたポーズになると、中年の鼻の下が最高に下がった。
「おおおッ、想像以上に見事なカラダだ」
 サンタ帽子が決定的だが、平ゴムみたいに幅の狭いチューブトップと、太ももの間からお尻の膨らみが見えるほど丈の短いスカートは、サンタクロースをイメージした破廉恥衣装だ。
 アダルトな網の長手袋とタイツの組み合わせといい、カラダを守るという服の本来の役目よりも、男を喜ばせるために女体を淫らに彩るという、下劣な目的で生み出されたものとしかいいようがない。
「少し猫背になっているぞ。背筋を伸ばし、オッパイを突きだして、もっとよく見せるんだ」
 命令慣れした重役らしく、横柄にいやらしい指示を飛ばしてくる。
「こんな恥辱は初めてよ……ッ」
 目を合わせて睨みながらも、全身を震わせて言うとおりにする。
 ゆっくりしたにも関わらず、まだハリが強い双乳は三、四回小さく揺れた。
 結婚してから数年経っても、夫と熱愛している人妻は、彼の助命と引き替えにカラダを要求してくる鬼畜の言葉に沿い、ミニスカサンタコスチューム姿を見せている。
 柔らかく肉がついても体型にはメリハリがあり、乳房と双臀は抜群に脂が乗っている三十二歳の女体を、見下げ果てた男の欲望を満たすために使っているのだが、鑑賞物を演じるだけで終わるわけはない。
 見たくもない重役中年の股間からは、長大な勃起がそそり立っている。
 クリスマスの夜は、まだ始まったばかりなのだ。

     3

「むふふ……近くで見ると、一段と大きいじゃないか」
「ッ……人妻のバストをなんだと思っているのよ……っ」
 美奈が自分の用意したミニスカサンタコスチュームに身を包むと、夫の助命と引き替えに妻のように振る舞い、カラダを好きにさせろと要求してきた会社の重役の富夫は、ベッドから降りて正面に立った。
 彼女はモデルみたいに背が高いが、中年はさらに大柄だった。
「う……臭い身体を近づけないでちょうだいっ」
 やや腹は出ているが、すだれ頭が似合う下卑た顔の割りに、筋肉質な肉体からは、キツイ加齢臭が出ていた。
 意識して嗅がなくても鼻腔をくすぐられて、胸の奥が不快にざわつく。
「男の体臭は、皆こんなものだろう」
「旦那さまはいつも清潔感があるわ。男臭さもいい匂いよ。あなたと一緒にしないでちょうだい」
「むだ毛は念入りに処理しているよ。オンナの肌を味わうのに邪魔だからなァ」
「汚らしい動機じゃ台なしよっ」
 悪態をつく人妻だが、命令に逆らえないのは忘れていない。
 今も頭の後ろで手を組み、夫専用の豊満な乳房を卑劣中年に向かって突きだしている。
「こんな状況でも気の強いことだ。オッパイがますます美味そうに見えるわい」
 加齢臭漂う大きな手が両方とも動き、双乳に触れた。
「う……とうとう……」
 丸く膨らむ上乳に両方の手の五指が軽く密着した瞬間、不快な電気が湧いた。
 嫌悪感から自然に片眼が閉じて、口元が引き結ばれる。
「ほうほう、こいつは」
 中年の方は正反対に上機嫌だった。
 太くて硬くてゴツゴツしている両手の指を器用にバラバラに動かし、シミひとつない柔肌を撫でてくる。
「絹みたいにスベスベじゃないか。低めだが、伝わる温もりも手に心地いい」
 指の腹を使った、触れるか触れないかのタッチでデタラメにまさぐる。
 これだけでも、手指には痺れる性感が湧いた。
 もっと味わいたい欲求も起こり、撫で回すのがなんとも楽しい。
「んっ……見かけによらず……繊細な触り方じゃないの……」
「期待するといい。一夜夫となったわしは確実に旦那よりも上手い。たっぷりと、性の快楽で狂わせてやろう」
「あんたみたいな鬼畜に犯されてよがるなんて、ありえないわ……ん……調子に乗っても恥をかくだけよ……ぅん……」
「それはどうかな? ほれほれ」
「んん……うぅ……はああ……」
 ねちっこく触られているうちに、乳房の体温が上がってきた。
 湧き続ける痺れはむず痒さめいてくる。
 落ち着いていられなくなり、気付くと身体が揺れていた。
「おや、もう感じてきたのかな?」
「そんなわけないでしょ……ん……触られても気持ち悪いだけなんだからっ」
 反論するが、火照りも仄かな性感も高まるばかり。
 無視しようとしても、カラダは別に意志を持っているみたいに昂ぶっていく。
「上ばかりでは物足りないだろう。下もちゃんと可愛がってやるぞ」
 両手とも、先端に向かって上乳を滑った。
 そのままチューブトップも進んで、球技のボールみたいに丸く下ぶくれする下乳のラインをさすり始める。
「はぁぁっ……な……なにごと……っ」
 上乳を触られていたとき以上の快感電気が乳房を貫いた。
 小さく揺れていたカラダは弾かれたみたいに背伸びする。
「うっ……やだ……こんな……ッ」
 中年の手と密着しているというのに、下乳が気持ちよさそうに痙攣する。
 無理矢理手込めにされている女の反応ではない。
 恥ずかしくて頬が紅潮した。
 スッキリした両頬には、夫について話があると言われて外出したときにした化粧がまだ残っており、室内灯を反射して艶やかに光る。
「ほほぅ。上よりも下の方が好きと見える。もっと弄ってあげよう」
「ふ、ふん……勝手に勘違いしてればいいのよ……く、うぅっ」
 鬼畜を調子づかせないためにも、操を守るためにも、これ以上、恥ずかしい反応も声も上げられない。
 密かに歯を噛み縛り、あえぎ声をとどめにかかる。
「思い違いはそちらだろう。そろそろ、本格的にオッパイ肉の具合を教えてもらうよ。それがてら、可愛がってやるというのだ」
 まさぐるのをやめ、手からもはみ出すサイズの下乳の中心を、軽く摘まんだ。
「おお……年相応に柔らかいが、ハリも強いな。この反発力も心地いいぞ」
 位置を変えて感触をみるが、どこも遜色なかった。
 気の強い人妻の下乳は、いずれの場所も柔らかくて弾力があって気持ちいい。
 摘まむだけでは満足できなくなったら、はみ出すのも構わず鷲づかみにし、両手の五指を食い込ませた。
「うぐぅぅぅぅッ……あああ……はあぅぅぅッッ」
 迸った乳悦に、噛み縛った口元がほどけかけた。
 なんとか恥声をこらえたものの、外出の際に真っ赤な口紅を塗った厚い唇はヒクヒク痙攣している。
 自然に背中が反れた弾みで、チューブトップに引き締められている豊胸も二、三回波打った。
 ハリの強い乳房は粘っこい波紋を広げた後に、定位置に戻る。
「奥さんは、下の方が好きなんだね?」
 声を抑えられたとしても、カラダは露骨に反応してしまったのだ。
 気付かない方がおかしい。
 弱みを把握した中年は、優しく指を埋めこんでは、力を抜いて元の形に戻す揉みこみを繰り返す。
「何度やっても、手のひら全体が蕩けて気持ちいいわい。奥さんも、そうなんだろ? ん?」
 分かっているくせに訊ねてくる。
 話しかけている間も愛撫は精密で、一瞬も乱れない。
(ああっ……そんなに繰り返されたら……ぐぅぅぅッ)
 揉まれるリズムに合わせて乳悦が迸った。
 鋭くて尾を引く性感は、愛撫されればされるほど大きく濃密になる。
 カラダからは力が抜けて、双乳は震えっぱなしだった。
「おや、乳首が勃ってきた。こちらも可愛がって欲しそうにしてるじゃないか」
 下乳を執拗に揉みたてながら、熱く重たくなってきた頂を横目で見てくる。
「ああぅッ……ちょ、ちょっと……ッ」
 見れば、真っ赤な布地ごと太く屹立している。
 ブラジャーはコットン質だが、肌着よりも水着に近い厚みがあった。
 なのに、見間違えようがないほど長く幅広くそそり立っているのも、絶対に見られたくない最低男に見られているのも恥ずかし過ぎた。
 このうえ、触られるだなんて。
「はあ……はあ……ま、待ちなさい……っ」
 認めたくないが、性格はともかく女の扱い方は上手くて慣れていると言うほかない。
 少し触っただけで、嫌悪しかない女の乳首を勃起させたのだから、相当だ。
 そんなテクニシャンに、乳肌よりも敏感な場所に目を付けられたと思っただけで、背筋が寒くなった。
 十中八九、乱れてしまうに違いない。
 もしかしたら、オッパイだけでイカされることだってありえる。
「あああ……やめて……そこだけは……ああん」
 心臓がドキドキと早鐘を打つ。
 はしたなく早まる呼吸音が、耳の裏に聞こえてきた。
「大人しく、頭の後ろで手を組んでいるんだ」
 中年は低い声で釘を刺す。
(で……でも……ぉ)
 醜態をさらすのが目に見えているのだ。
 なりふり構わず中年の手をとってひねりあげ、妻の矜持を守るべきではないのか。護身術の腕前がさび付いていないのは、ついさっき確認したばかり。やる気になれば簡単だ。
 しかし、実行して愛撫が終了したらと思うと、今まさに、触れられようとしている乳首が切なく疼いた。
 脳裏には、上手にあやされてよがる自分の姿が浮かぶ。
(だ、だめよぉ……わたしは旦那さまの妻なのよ? こんな鬼畜のオモチャにされるのを望むなんて、いけないわ……)
 心が揺れ、心臓がメチャメチャに弾み、意識がときどき途切れる。
 何時間も惑乱していた気分だが、実際はほんの数秒だったのだろう。
 気がつくと、中年の汚く太い指が無防備な頂を挟んでいた。
「オッパイだけじゃなく乳首も相当ぶっとそうだねぇ」
 親指と人指し指で根元から摘まみ、優しく押しつぶしては力を抜いて元の形に戻すのを繰り返す。
「ぐぅぅぅ……んあああっ……はあああぁぁんんん」
 鋭くて濃密な快感電気に貫かれ、とうとう口元がほどけてしまう。
 あられもなく上がった嬌声は、敗北の証だというのに、自分で聞いても蜜みたいに甘く、耳たぶまで真っ赤になった。
「気が強くても、他のオンナのように乳首も好きなんだな」
 汚く相好が崩れたすだれ頭は、ここぞとばかりに責めたてる。
 感触を確かめるみたいに摘まむだけでなく、慈しみが感じるほど優しくよじりもする。
「オッパイもよかったが、先っぽの感触も素晴らしい。コットンの布地越しだが、グミみたいにプリプリしていて、摘まみ心地は最高だぞ」
 大きいブドウ粒みたいに太く長く充血した内部がざわめき、気持ちよさそうに脈動するのが伝わるのも心地よかった。
「乳首だけでは気の毒だ。オッパイも触って、もっと気持ちよくしてやろう」
 下乳をさすりつつ、伸ばした親指の先で乳首を転がす。
 別の手は横から乳房を鷲づかみにし、ブラジャーを隔てた上と下に指を食いこませた。そのまま肉釣り鐘の芯まで揺すぶってやる。
「はああ、いやぁっ……ンンン……そんなにされたら……はあぁンン」
 反抗的に尖っていた声がまるくしどけなく乱れている。
 口紅で真っ赤な唇は半開きから閉じなくなった。
 呼吸は乱れ、せわしなく吐く息は熱くて湿っぽい。
(ああぁ……このままだとほんとに……オッパイだけでイカされちゃうッ)
 信じられないが、オーガズムの気配は近づいている。
 乱暴されているのにオンナの至福に昇り詰める生き恥をかいてしまう瞬間が、刻一刻と近づいている。
 下劣な中年は愛撫を少しも間違えない。
 好き勝手に、あるいは乱暴に扱っている風に見えても、双乳は切なく張り詰めて、爆発の瞬間に向かって距離を詰めさせられている。
「い、いやっ……あああん……許して……ああンン」
 サンタ帽子ごと髪を打ち振る。
 愛する旦那さま以外の男に果てさせられるなど絶対にイヤなのに、カラダは心から離れて絶頂へひた走る。
 頭の後ろに組んだ手で、中年をねじりあげる気持ちも湧かないのは悲しかったが、胸の奥の妖しいざわめきと爛れた痺れに乗っているのは、妙に心地よかった。
「ああ……もう……い、イク……ああん……オッパイ、イクぅッ」
 観念したミニスカサンタ妻の声が、クリスマス仕様のラブホテルに艶めかしく響いた。

     4

「え……っ」
 このままでは確実に達すると思った瞬間、美奈の乳房から富夫の手が離れた。
 双乳は粘っこく弾み回った後、自然な位置に落ち着く。
「地声は女優みたいに低くて澄んでいるが、いよいよというときは、可愛く甘く啼くんだねぇ」
 中年にニタニタ笑われて、羞恥と屈辱で顔が熱くなった。
「夫の前でも、そうなのかい?」
「教える義理はないわっ」
 目を合わせていられなくて、顔を背ける。
 恥ずかしくて堪らなかった。
 仕方なくカラダを明け渡しているのに……あれだけ反抗的な態度をとっていたのに、痴態を目撃されるなんて。
 だが、カラダの反応は違った。
(うぅ……どうしてこんなに……疼くのよ……ぉ)
 絶頂をお預けされた双乳は、切なく腫れ上がっている。
 乳頭は特に酷かった。
 じっとしていられず、自然に胸元がくねってしまう。
 やたら熱くて、汗ばんで不快で、おまけに窮屈。チューブトップをすぐに脱ぎ捨てたい気分だ。
「少し触っただけでイキかけるとはねぇ」
 気がつくと、中年は背後に回っていた。
 五十一歳の割りには筋肉質だが小汚いカラダで密着してくる。
「いくらわしが上手くても、感じすぎだ。しかもきみは人一倍気が強いのに……であれば……ひょっとして、欲求不満だったのかね?」
 なめらかな背筋に自分の前半身を思い切り押しつけ、がら空きのわきの下から太い腕をとおし、双乳の下ぶくれに再び触れてくる。
「近頃の夫は残業漬け。寂しい思いをしていて当然か。どうだね、図星だろう」
「か、勝手なことを言わないでっ」
 首を少し巡らせ、横目で睨みつける。
 確かに、夫と過ごす時間は減ったが顔を合わせたら優しい言葉をかけてくれる。仕事中でも時間を見つけて、SNSで連絡もする。
 夫として妻を気遣ったり尊重したりする姿勢は健在なのだ。
「わたしたちは、心で通じあっているの。不満なんてないわっ」
「ほほぅ……その言い方からするとやはり、セックスはご無沙汰らしい」
「ッ……それが……なに……よっ」
 気丈に言い返すものの、声は震えてしまった。
 指摘は当たっている。肌身を重ねて愛しあう機会はもう、月単位でない。
 実を言うと、健康的な三十二歳のカラダは、ときどき性欲をもてあます。
 努力して美しく保っていても、メスとして見てもらう悦びからも遠ざかっているから、ゲス中年の賞賛にもはしたなく反応してしまう。
「安心するがいい。今夜のわしはきみの夫。不甲斐ない年下の旦那に代わり、たっぷり満たしてやろうじゃないか」
「い、いらないわっ……間に合ってるんだから……くぅぅぅッ」
 下乳を鷲づかみにした男臭い手が、瑞々しい双乳を捏ね始める。
 これまでとは違う荒々しい愛撫で、人妻の豊胸を揉みくちゃにする。
「あああっ……また下からだなんて……ふぐぅぅぅッ」
 今度こそ、恥声を抑えようと歯を噛みしめたが、半分洩れてしまった。
 今しがた、絶頂寸前まで昂ぶっていた乳房は敏感だ。
 汚らしい男の手でオモチャにされていても、悩ましい性感が湧く。
 巨乳は甘い痺れで満たされ、赤く染まりだす。
「背後から揉んでもやはり、抜群に大きいな。サイズはいくつだね? 着衣状態のを見てつけたわしの見当を軽々越えたからには、もう訊ねるしかない」
「わたしの旦那さまを気取るなら、んんぅ、下品なことを言わないで……あふ」
 恥知らずにも、汗をかき始めた乳肌を恨めしく思いつつ、反抗する。
「感じまくってるくせに生意気な。では、言う気にさせてやろう」
 片手で下へ目一杯引っ張り、反対の手で逆に天井に向かって思い切りすくい上げる。
「ふあああ……ああ……い、いやぁっ……はああアアアッ」
 淫らに鋭敏な双乳に、今まで以上の悦楽が湧いた。
 我慢しようとしたが顎から力が抜けて、明け透けなよがり声が響いてしまう。
(ああぁ……どうしてこんなに……感じちゃうのよ……ォ)
 女性のシンボルを互い違いに伸ばされるなど屈辱的だというのに、意志に反して乳悦が止まらない。
 引っ張られて伸ばされている間中、乳房の内部で濃密な性感が駆け巡っている。
「ぶっとく勃起した乳首も弄ってやろう。ほれほれ」
 持ち上げた方の手を強引にチューブトップの下にねじこみ、探り当てた頂の突起を摘まんでひねった。
「い、いま、そっちもされたら……ああッ、ひぃ、あひぃぃぃッ」
 双乳に起こっているのとは別次元の、鋭くて強烈な快感電気が迸った。
 頭の中が真っ白になり、耐える気持ちも吹き飛ばされ、明け透けな絶叫をしてしまう。
「おおッ、思いもしなかった凄まじい声が出たぞ。気が強くて澄ました顔をしている奥さんも、そんなケダモノじみたのを出すのか。夫は知ってるのかね?」
「ああん……知らないわ……あひぃぃンン……わたし自身、初めて聞いたんだからァ……あひぃンンン」
 性感が強すぎて、つい正直に答えてしまう。
 乳首を改めてねじられる度に、背筋が勢いよく反れる。
 勢いで巨乳も波打って、肌に浮いた汗が体臭と一緒に飛び散った。
「では、スリーサイズも教えてくれるね」
 手首のスナップを効かせ、他の指で掴んでいる乳房ごと、摘まんでねじった乳首を揺すぶる。ブラがわずかに外れ、乳輪がかすかに見えるまで床へ向かって肉果実を引っ張る手も揺らして、快感振動で責めたてる。
「はああ、それダメぇっ、あン、乳首もオッパイも、ああ、感じすぎちゃうっ」
「スリーサイズを言わないと、イクまで続けるぞ。一夜夫のわしにイカせてもらいたいのか?」
「い、イヤっ……言うわ、言うから、オッパイ、イカせないでぇ、はあはあ、旦那さまのために抱かれているのに、イッてしまったら顔向けできないわよぉ」
 柳眉がたわんだ顔でサンタ帽子ごと髪を振った後、潤んだ瞳で告白する。
「ああん、う、上から、ひゃ、一〇三、六十九ぅ、九十九よっ、ああンン」
「オッパイのカップも言うんだ」
「じぇ、じぇい、はああんっ、Jカップぅッ!」
 正直に答えると慰撫が緩んだ。
 頂や双乳を軽く引っ張る程度にし、性感を途切れさせないようにしながら、中年は満足げに頷く。
「大きいとは思っていたが、まさかそこまでとは……やたら重いわけだ」
 片方だけでも二キログラムを越えると言われるカップを、少し形がひしゃげる程度に揉んで、改めて感触を楽しむ。
「ああぁ……く、悔しいっ……白状しちゃうだなんて……んんんぅ」
 無念だが、またもや絶頂しそこねた双乳は苦しいほど疼いている。
 紅唇から出る声も甘みが増していた。繰り返す反駁も、他人が聞いたら甘噛みしているとしか思えないだろう。
「いやらしいオッパイどおり、性感にだらしがない奥さんだわい」
「なんですって……あぁん……馬鹿にしないでちょうだいっ……はぁんん」
 こらえきれない恥声混じり言い返したとき、下乳を引いていた手が離れた。
 荒い呼吸に合わせて小さく踊る縦長のおへその横をとおり、薄く柔らかく盛り上がる腹部を滑り、女体の中心に向かう。
「そ、そこはっ」
 察して手を伸ばしたが遅かった。
 中年の手は、スカートがずり下がって見えかかっているショーツのクロッチに触れてしまう。
「おお、この感触は……やっぱり、だらしがないじゃないか、ん?」
 手探りで厚く盛り上がる陰唇をかき分け、指先でワレメを上下に擦る。
「はあぁぁっ……ああ……いやっ……ああンン」
 鋭い性感が起こって腰が引けた。
「いやじゃないだろ、そらそら」
 反応したのに気をよくして、少し強めに擦過する。
 淫裂からは小さく水っぽい音が起こり始めた。
「ちょっと触っただけで、ずいぶんと感じてるじゃないか」
 今度はショーツの中に指を入れて、直接まさぐりにかかる。
「やめてっ……そこは、あん、旦那さまだけのものなのよ……はぁん」
 結婚指輪が光る手で、無遠慮に押し入る手の甲を掴む。
 性感で力が抜けているせいで、弱々しくすがりつくことしかできず、男は少しも止まらない。
「汚い取引でカラダを要求する男に触られても、気持ちいいくせに」
 二本の指の腹を使い、左右の陰唇を同時に擦り立てる。
 無骨な手に触れられる淫部はどんどん熱を帯びていた。
 しつこく愛撫していると、ほどなく粘っこい蜜が溢れだす。
「新しいスケベ汁が出てきたぞ。もっと漏らすといい」
 気持ちよさそうにヒクつく花弁を二本の指で広げ、露出した膣前庭を間の指でくすぐる。
「あああッッッ……そんなにされたら……ああンンン」
 背筋がしなり、中年の胸板にしなだれかかる。
 サンタ帽も大きく弾んで、肩にかかる艶やかな髪も揺れた。
 夫の目を楽しませたくて、常に一本一本サラサラにしている髪は汗で濡れ、淫靡に照り光り、発情したメスの体臭もくゆっている。
「奥さんのオマ×コ穴は素直だな。早く入れてとばかりに、ヒクついてるぞ」
 指先の感覚だけで探り当てた膣穴の周囲を、じっくりなぞりながら言う。
 触れるか触れないかのタッチで慰撫していると、面白いほど反応し、甘酸っぱい汁をこぼす。指の第二関節と第三関節の間と掠るクリトリスも、男顔負けの勃起を起こしていた。
「ああ……もうやめて……はああっ……あああンン」
 結婚指輪を嵌めた手で、いやらしく責めたてる手にすがりつつ、揺らぐ瞳で哀願する。
 イク寸前まで乳房を追いこんだ男は、陰部の扱いも手慣れている。
 大嫌いな男に弄ばれているというのに、カラダは着実に昂ぶり、切ないまでに疼いていた。
「やめてだって? ウソはいけないなァ」
 オンナの急所を責めたてていた手が離れ、目の前まで上がってきた。
「見るんだ、奥さん」
「うぅ……っ」
 眼前にもってこられた中年の手は、グッショリと濡れていた。
 広げられた五指からは、粘い体液が糸を引いて垂れている。
 恥ずかしい匂いも強く、目を伏せても鼻腔に押し入って止まらない。
「もっとシテの間違いだろ? なぁ?」
 少し膝を折る。
 下がったスカートの中に向かって、ずっと抱きたかった人妻の痴態でいきり立った怒張を突き出した。
「あああっ……硬いのが当たってるぅ……はぅンン」
 スカートの向こうまで切っ先が飛び出した怒張は、激しく反り返り、オトコが欲しくて堪らなくなっている淫部をグイグイ押してくる。
「硬いだけかね奥さん。ほら、よく感じるんだ」
 カラダを揺すり、汚らしくも極太の肉幹を執拗に擦りつけてくる。
「はあぁッ、あ、熱いわ、ああンン、それに、すごくぶっといのォっ」
 よじれたスカートの生地や、グショ濡れのショーツが間にあるのに、直に密着しているみたいだった。
 焼いた鉄の棒じみた存在感を味わわされて、心臓がメチャメチャに弾み、秘部は奥まで熱く疼き、新しい恥蜜が溢れてしまう。
「欲しいだろう? 味わいたいだろう? 気持ちよくなりたいよなァ」
 せわしなく息を継ぎ、甘ったるい声でふしだらな質問に答えるほど正体をなくしている人妻をさらに追いこむために、屈み直した。腰を引き、怒張をスカートの中に潜り込ませると、今度は切っ先を垂直に突き立てる。
「あああンン……許して……ああっ……はああンンン」
 夫に喜んでもらうために買った下着なのに、他の男の愛撫で濡れたショーツのクロッチが、硬く大きい穂先に貫かれている。
 ふっくらと肥厚した左右の淫唇を圧倒する分厚さであり、焼けるような熱感を帯びる牡肉塊だった。
「よく感じて心を決めるんだ。そら、そら、このチ×ポの値打ちを測れ」
 腰を揺すって煽り立ててくる。
 奥まで挿入するつもりはないようだが、怒張はリズミカルに食いこむ。クロッチを纏った切っ先は、敏感な浅瀬を擦りに擦った。
「あァン、そんなにされたら、はああ、わたし、あぁっ、わたしぃッ、あンン」
 股間全体が、どうしようもなく痺れていた。
 イケナイ、許されない、旦那さまに申し訳ないと思っても、抵抗する気力は濃厚な性感に溶けて失われている。
 意志に反してカラダは、貫いてくれる硬い怒張を熱望しているのだ。
「指じゃなく、わしのコイツで、夫婦らしく愛してもらいたいだろ? ん?」
 人妻のカラダも下劣中年のも、互いに求め合っている。
 ふたりの発情した息づかいは、ラブホテルに木霊していた。



ご鑑賞くださり、どうもありがとうございました。
続きは製品版でお楽しみください。



最後にCMです。

これまでこんな作品を創りました。 ※2022年12月現在

「商業」
●キルタイムコミュニケーション(俗称 KTC) 様
 木森山水道 名義

2022年
・「寝取られ滅魔忍カリン 妖魔のまぐわいに乱れて堕ちる」
 二次元ドリームマガジン119号 掲載

その他の既刊はこちらです。


●フランス書院 様
 石川檸檬 名義

2022年
・「ヤリモク 大嫌いな上司の妻と排卵日セックス」
・「ギャル姉は妹から彼氏を寝取りたい」
・「ハツハメ 内定と引き換えに恋人の父に捧げられる晴れ着姿」

その他の既刊はこちらです。


「同人」

●FANZA 様
「夜山の休憩所」名義 
 既刊一覧はこちらです。

●DL.site.com 様
「夜山の休憩所」名義
 既刊一覧
同人誌、同人ゲーム、同人ソフトのダウンロードショップ - DLsite

※「FANZA」様と「DL.site.com」様の登録作品はほぼ同じです。
 他の同人ショップにも作品を登録していますが、品揃えは少ないです。


●amazon 様 ※すべてキンドル作品です。
木森山水道、石川檸檬、石川れもん 名義
※作品の傾向に合わせて使い分けています。

2022年
・「マーメイドが溺れる夏」
・「ばつゲーム」
・「ハニトラ・ワイフ」
・「たばかりギャル」
・「バレンタイン・キッスのユクエ」
・「魔滅の巫女」
・「ギャル義母の成人式」

既刊一覧はこちらです。
https://amzn.to/3VvQhl3


お楽しみいただけましたら幸いです。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索