一本杉 虹郎です。
当サークルの処女作、「百合少女回顧録」が発売されて約2週間。
発売後の追加アップデート申請が無事完了しました。
これをもって「百合少女回顧録」は無事「完全版」となりました。
ご購入いただいた方々、本当にありがとうございます。
不具合や難易度に関して、ご意見を頂けた事も励みになりました。
修正版を作成している間も、
より客観的な視点で作品を見つめる事ができました。
……ただ、まぁ。
あまり認めたくはないのですが……。
商業的には見事に大・爆・死!! でございますね。
今後、同じ轍を踏まないためにも、
大敗北をただの大敗北で終わらせないためにも、
「反省会」という記事を書きました。
よろしければお付き合いください。
反省点・改善点
●画像
良い点
私自身がああでもないこうでもないと悩みながら、
英単語を集めて完成させたプロンプト(呪文)を入力し、
生成する事ができた思い入れのある女の子達です。
なので、皆綺麗で可愛かった、
敵バリエーションが豊富で見ていて飽きないなど
お褒め頂きとっても嬉しかったです。
惜しい点
百合作品であるにも関わらず、
主人公と敵キャラクターと絡みのある画像が無かった事。
これは、生成AIの特性上、
キャラクターの特徴が異なる2人以上の描写が難しいため、
こういった画像を使用できませんでした。
その分、キャラとの台詞は女の子同士の会話を意識しましたが、
それだけでは百合の表現は難しいと実感しました。
●ストーリー
良い点
主人公の目的意識がはっきりしている。
何故、自分の住む村から旅に出ないといけないのか。
シンプルな理由をプレイヤーに説明できた。
惜しい点
盛り上がりに欠ける。
ゲームオーバーが無く、
ボスに負けてもイチャイチャ百合セックスするだけなので、
命のやり取りの場面が無い。
純愛もの、ラブラブあまあま、陵○もの。
ジャンルごとに違う盛り上げ方があると実感しました。
●マップ
良い点
一本道かつ迷わせない事を意識して作りました。
個人的に広すぎるマップというのが苦手なので、
迷わないためにも看板などの配置にも気を使いました。
惜しい点
ボスに辿り着くまでのマップ数が少ないため、
低レベルの状態でボスと戦う事になりました。
これに関しては、ボスを倒すための適正レベルを、
ダンジョンに入る前、事前にプレイヤーへ周知しておく。
周知しないのであれば、
レベル上げの必要性をゲームキャラに説明してもらう。
プレイヤーが向かっているダンジョンには強いボスがいるということを、
プレイヤーに上手く知らせる必要がありました。
●エフェクト・演出
惜しい点
本作の発売後、勉強も兼ねて他のサークル様の同人作品を
プレイして思った事の一つが、本作におけるSEの物足りなさ、でした。
ダンジョンのBGMは、その場所にあったBGMにできているのですが、
「あれ?ここ、SEとか入れたほうが面白くなるんじゃないか?」
と気がつかされる場面が多かったです。
追加アップデートではSEなどを少し追加しておりますが、
次回作では、BGMだけでなく、
SEで場面を盛り上げるという事も目標にしていきます。
●データベース(アイテム・装備品)
良い点
次から次へと頭に浮かんできたので、
ゲーム内で登場しているのはほんの一部です。
説明文も分かりやすく、クスっと笑えるものを目指しました。
惜しい点
もっと入れたかった。
妖刀とか呪われた剣とか聖剣とか。
……真面目な回答としては、剣の種類が多いだけで、
各地のボスから貰える剣を持っていれば、
ストーリークリアにはあまり影響はないんです。
だからこそ、属性が付加された剣の活躍する場面を増やすべきでした。
●データベース(敵ステータス調整)
反省すべき点
ここが本作一番のマイナスポイント。
本作の評価をがくんと下げてしまったポイントですね。
私自身、テストプレイを何度も行なってはいましたが、
発売後に敵が強すぎるとのご意見を頂き、
改めてテストプレイを行なった結果、
確かにこれは難しすぎると痛感しました。
制作者はゲームに関する全ての情報を持っていますが、
プレーヤーはゲームについて、何も知らない状態ですから。
制作者の「ノーマルモード」は、
プレイヤーにとっては「ベリーハード」なんです。
そんな基本的な事を忘れていたのは、
私自身が子供の頃に遊んでいたゲームの難易度で
作ってみたいと「我」が出てしまったから。
勝てるかどうかわからない、あのドキドキ感。
必殺技を使われる前に倒したいという焦り。
効いているのか分からない攻撃を続けている時に、頭に浮かぶ疑問。
上記の事はRPGでの戦闘を盛り上げてくれる要素の一つでしょう。
ただ、それらが何度も繰り返され、
その先が敗北やコンティニューでしかなかったら。
積み上げたものが崩されていく虚無でしかなかったら。
プレイヤーにとっては苦痛でしかないんです。
苦行でしかないんです。
お金を払っているプレイヤーに地獄を味わせてはいけない。
それを、私自身が分かっていなかった。
次回作では、絶対に改善すべき点です。
総評
得たもの
憧れだったゲームクリエイターになれた
生成AIのプロンプト技術
生成AIに必要な英語力
エッチで可愛い女の子の生成プロンプト
ゲームプログラミング
ツクールの基礎知識
ツクールでのマップタイルの仕様
キャラクタージェネレーターの使い方
ゲーム制作におけるデータ管理能力
ゲーム制作における時間管理能力
クリスタにおけるフォントの使用方法
制作した同人ゲームの申請方法
宣伝用画像の作り方
不具合の修正方法
作り手側からの物の見方
失ったもの
無しっ!!
落ち込んでなどいられません。
これからも私は、
私の「大好き」をゲームに込め続けます。
自分の得意なところと苦手なところは何か。
自分の好きな事を、とことん信じて伸ばしていく。
私の「大好き」と誰かの「大好き」を上手に組み合わせていく。
それらができるようになった時、
私は一つの「名作」を生み出せるんじゃないかって。
その「名作」はどんな名作になるかは分からないですが、
きっと、自分自身が納得できる「名作」なのだと思います。
その日が来ることを楽しみにしながら、
私はゲームを作り続けます。
上手く伝わらない事もあると思います。
上手く表現できない事もあると思います。
それでも私の「大好き」が、
あなたの「大好きな作品」の一つに加わる事ができたのなら、
それはとても嬉しい事だと、私は思うのです。
2024.1.13
いろはもみじの図書館
館長
一本杉 虹郎