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2024年 02月の記事 (3)

Iceモナカ公国 2024/02/11 22:19

動画編集でモザイクと字幕を入れるテスト

前回、エチ動画を作ったはいいが、隠ぺいできず公開不可の話をした。
やむなく元画像を黒塗りして対応、本来ならそのまま…もといモザイクで隠ぺいしたい所だ。

調べると動画編集ツールでモザイク処理するとの事。
エチ界隈では DaVinciResolve(ダヴィンチリゾルブ) を使用との報告複数あり。
矩形や円形、任意の多角形で隠ぺい可能だとか。
しかも無料で有料版から機能制限はほとんど無いとの事。神か?

実は動画編集には使用例も多い廉価な Filmora を考えていた。
だが Filmora は矩形での隠ぺいしか出来ないとの事。
複雑に絡み合う陰部をギリギリを攻めてモザイク化したい要求に、矩形だけでは心もとない。

そのような経緯で DaVinciResolve を試す事に…だがどこまで使えるのか?
そもそも動画編集とは何か?
非力なPCで動作するのか?
動画編集が初めての吾輩の視点で試して行こうと思う。


制作環境
DaVinciResolve 18.6
PC:Surface GO (mem 8GB)


テスト結果
隠ぺい処理のされていない動画を DaVinciResolve でモザイク処理。
またタイトルと字幕のテストも行った。

モザイク処理は自動追尾もできて形状も文句なし、これは使えるな。
初心者には難しいと聞いていたが、処理内容が単純なら問題ないとわかった。

非力なPCでも今回は問題なかったが、長い動画や音声を編集すると問題が出る可能性はある。


以降は制作詳細


DaVinci Resolve 導入

まず気になるのはマシンスペックである。
動画編集には高性能PCが必要だと認識している。
だが DaVinciResolve18 最新推奨マシン環境 を見ると…
・Windows 10
・メモリ 8GB
・Intel内蔵GPU OK
・CPU…かなり不安
HD動画編集の最低限スペックにはギリ足り…ないかな…ふふ

インストール

DaVinciResolve のサイトから最新版をダウンロード。
名前や住所などの入力が求められるが適当で良いらしい。(その辺は別サイトで詳細あり)

zip展開し実行、インストール画面までに結構時間がかかる
進んでるか不安になるが気長に待つこと。(※非力なマシンの場合)
インストールしたら再起動する。


編集開始

以下のチュートリアルを参考に進めた。
超入門10分でマスターはじめてのDaVinciResolve 18 動画編集初心者向けチュートリアル



プロジェクトの作成

起動後の画面で下段の「新規プロジェクト」からプロジェクト作成。

プロジェクト設定

ファイルメニュー > プロジェクト設定(画面右下の歯車アイコンでも可)
「マスター設定:タイムライン解像度」1280x720 HD 720P
「マスター設定:タイムラインフレームレート」30
「保存」で完了。

作業を進める最低限の知識

作業ページ(エディット、Fusion、カラー、デリバー等)

DaVinciResolve では作業ごとに適したページに切替する。
画面下段にページアイコンが並んでいるので、適宜選択して作業する。

サブウィンドウ?(メディアプール、クリップ、エフェクト、インスペクタ等)

画面上段にページに必要なサブウィンドウ?が並んでいる。
必要になったらウィンドウを開閉して作業する。


タイムライン

エディットページ では、画面下部にタイムラインがある。

タイムラインを作る

「メディアプール」を開く。
「Master」枠の中を右クリック > タイムライン >「新規タイムライン作成」
(もしくは ファイルメニュー > 新規タイムライン)
「新規タイムライン作成ウィンドウ」が出るので「作成」。

素材を取り込む

「メディアプール」を開き、動画や音声ファイルをドラッグドロップ。
(もしくはファイルメニュー > 読み込み > メディア)
動画等のクリップが作成される。

タイムラインに動画クリップを配置

「メディアプール」から動画クリップをドラッグ、タイムラインの「V1トラック」でドロップ。(左端にピタッとつける)

※タイムラインの時間に注意
タイムラインが数時間と巨大になってると、クリップが細い棒になることがある。ズームして適切な時間に変更してから配置する。

タイムラインに音声クリップを配置

「メディアプール」から音声クリップをドラッグして、タイムラインの「A1トラック」にドロップ。

タイムラインを再生

再生ヘッド(オレンジの縦棒)を再生したい位置でクリック。
(※タイムライン上部の時間メモリをクリック)
Spaceキーで再生開始、停止。(画面上部のビューの再生アイコンでも可)

クリップのカット

途中をカット

タイムライン:カミソリアイコン(ブレード編集モード)で、動画クリップを切りたい所でクリックで切れ目が入る。
タイムライン:カーソルアイコン(選択モード)で、選択して DELキーで削除。
右側のクリップをドラッグして左のクリップと連結。

終端をカット

クリップの終端にカーソルをもっていき、カーソルが終端アイコン?になったらドラッグして短くする。(※もう一つ別のアイコンがあるので注意)

タイムラインをクリップとして使える

タイムラインに他のタイムラインをクリップとして配置可能。
(つまりタイムラインの入れ子が可能)
また、Fusionコンポーネント等で「MovieIn」としてもタイムラインが使える。(つまり動画クリップと同じ)

ループする映像クリップを作る

元の動画クリップは1回挿入する尺しかない。当然尺が足りない。
それをトラック上に複数配置しても良いが、必要な尺に合わせてループするクリップを作る。

Fusionコンポジションを追加

エディットページ
「エフェクト」を選択し、
ツールボックス:エフェクト > 「Fusionコンポジション」を
ドラッグして「V1トラック」にドロップで追加。

Fusionページ
「クリップ」を開き「Fusionコンポジション」のクリップ選択。
「メディアプール」から動画クリップをドラッグして、画面左下のノードウィンドウにドロップするとノード「MediaIn1」ができる。
「MediaIn1」の出力(右の■)をドラッグして「MediaOut1」の入力(左の三角)にドロップして接続する。

「インスペクタ」を開き、「MediaIn1」を選択。
「インスペクタ」で「MediaIn1」のイメージの項目「ループ」を有効にする。
これで現在のFusionコンポーネントの長さだけループ再生される。

Fusionコンポジションの長さ変更

エディットページ
Fusionコンポジションの終端をつかんで長さを修正。
Fusionページ
「MediaIn1」のインスペクタで「全体のインアウト」を修正すればOK。

クリップの境目をクロスディゾルブ

エディットページ
「エフェクト」を開き、
ツールボックス:ビデオトランジション > 「ディゾルブ:クロスディゾルブ」をドラッグして、クリップの境目あたり(カーソルアイコンが変わる)にドロップ。

フェードを入れる

エディットページ
タイムラインのクリップ上にマウスを持っていくと、クリップ上に白点が現れる。
これを操作するとクリップをフェードさせられる。

複合クリップの活用

タイムライン上でクリップをまとめたい時がある。
タイムライン上で纏めたいクリップを選択して右クリック > 新規複合クリップ
これでこの複合クリップに編集を加えると、中の全クリップに反映される。

複合クリップをタイムラインに展開

複合クリップの中のクリップを個別に編集したい場合は、
複合クリップを右クリック > タイムラインで開く
元のタイムラインに戻りたい場合は下段に表示されている。
「タイムライン名 > 複合クリップ名」のタイムライン名をダブルクリックで戻る。



テキスト

テキストのフォントはデフォルト「Open Sans」が使われる。
これだと日本語が出ないのでフリーの日本語をインストールして使う。
私は Google Fonts の Noto Sans JP を使った。

タイトルテロップを入れる

エディットページ
「エフェクト」を開き、
ツールボックス:タイトル > 「Fusionタイトル:FadeOn」をドラッグ。
タイムラインの「V1トラック」の上位にドロップする。
(※トラックの上位が表示手前にくる)

「FadeOn」クリップを選択して「インスペクタ」を開く。
ビデオ > タイトル > コントロール でテキストを編集できる。

映画のような字幕を入れる

エディットページ
「エフェクト」を開き、左枠のツールボックス:タイトル >「字幕」。
もしくはタイムライン左で「字幕トラック追加」で字幕トラックができる。
字幕トラック上で右クリック >「字幕追加」で再生ヘッドに字幕が追加される。
字幕は特殊で、インスペクタで全ての字幕を一元管理できる。

また「インスペクタ」の「トラック」で字幕のデザインを決める。
これは全ての字幕に適用される。

  • ストローク
    文字の縁取りができる。
    黒色にしてサイズを付け、外側のみにチェックを入れると良い感じ。
  • 変形
    字幕の位置、不透明度。
  • ドロップシャドウ(使えない?)
    文字に影が付かなかった。
  • 背景
    文字の背後に矩形の枠を表示する。

設定値をデフォルトに戻したい場合、値の右の戻すアイコンを押す。

テキスト+

「テキスト+」はテキスト表示に色々な装飾を施せる。
エディットページ
「エフェクト」を開き、
ツールボックス:タイトル > 「タイトル:テキスト+」をドラッグ、
タイムラインにドロップする。


モザイクの掛け方

カラーページ で作業を行う。

モザイクノードの作成

「クリップ」を開き、モザイクをかけたいクリップを選択。
右上ノード枠の「ノード01」を選択し右クリック > ノード追加 > シリアルノード追加。
「エフェクト」を開き、ライブラリ > ResolveFXブラー:ブラー(モザイク)をドラッグし「ノード02」にドロップする。
これで「ノード02」に「FX」と付き、プレビュー全体にモザイクが掛かる。
(「エフェクト」選択、「設定」で色々調整できる)

ウィンドウで範囲制限

「ノード02」を選択して、画面中央帯の「ウィンドウ」を選択。
右下に形状一覧が出るので形状を選択。
(※アイコン部分をクリックしないとプレビューに形状が表示されない)


  • 形状一覧で「円」を選択。
    プレビューに形状が出るので位置やサイズを調整する。
  • 多角形(ペン型)
    形状一覧で「ペン」を選択。
    クリックで多角形を形成し開始点をクリックすると閉じて形成完了。
    プレビューに形状が出るので位置やサイズを調整する。

トラッキング(自動追尾)

「ノード02」を選択。
追尾対象が上記ウィンドウ内に納まっているのを確認、画面中央帯の「トラッカー」を選択。
左下のトラッカーウィンドウで「〇方向にトラッキング」を押すとトラッキングが開始され…ってクリップが無いとエラーが出るな。
※トラックに映像クリップが直接設定されているとエラーが出ない。
※トラックにFusionコンポジションで出力しているとクリップが無いと言われるようだ。

トラッカーウィンドウでキーを打つ

トラッカーウィンドウで「クリップでなくフレーム」を選択。
キーを打ちたいフレームに「再生カーソル?」を移し<◆>クリックでキーが打てる。

部分的に自動トラッキングを掛け直す事も可能

例えばキーを打った以降を自動トラッキングに任せたい場合、
キーまで再生カーソルを移動し、「順方向にトラッキング」を行うとキーから最後までのトラッキングが完成する。

複数モザイク

モザイクを複数掛けるには、モザイクノードを後ろに増やしていくだけ。


動画の出力

クイックエクスポート

ファイルメニュー > クイックエクスポート で「H.264(Master)」で「書き出し」。
ウィンドウに書き出しの進捗が表示され、レンダリング完了したら閉じて終了。
*.mov ファイルが書き出される。

デリバーで MP4 書き出し

デリバーページ
「H.264(Master)」を選択。
「ビデオの書き出し」を有効にし、「フォーマット」をMP4に変更。

字幕を動画に付けたい場合、字幕設定 >「字幕の書き出し」を有効にし、
書き出し方法を「ビデオに焼き付け」とする。

設定が終わったら「レンダーキューに追加」。
右枠「レンダーキュー」にジョブが追加されるので「すべてレンダー」で書き出す。

ジョブはそのまま残るので、一度ジョブを作れば何度でも簡単に書き出しができる。



動作が重いと感じた場合

スペックが足りなくても設定によりパフォーマンスが上がる方法が、下記サイトに書かれているので是非試すべき。
マシンスペックが足りないと悩む前にDaVinciResolve の再生パフォーマンスを上げるために試してみたい10のこと

私が行った設定は以下

DaVinciResolveメニュー > 環境設定 > ユーザー > 再生設定
「UIオーバーレイを非表示」を有効に
「再生中のインターフェース更新頻度最小化」を有効に
「パフォーマンスモード」を自動に

再生メニュー > タイムラインプロキシ解像度 > 1/4
(タイムラインの解像度が1/4に)

上記設定でも足りない場合(※これはプロジェクト作成後に)
ファイルメニュー > プロジェクト設定
「マスター設定:タイムライン解像度」を低く
(※ピクセルアスペクト比に注意)
(編集時は低く設定し、最終書き出し時に元に戻す必要あり)

※私のPCの場合、以下の部分で時間がかかる
・インストールに時間がかかる
・ページの最初の切替では数秒待つ必要がある(2回目からは速い)
・その他、反応が遅い所があるが まぁ許容範囲
はっきり言おう、動くことに感謝だ。


中間コーデックには何を使うか

動画編集する際、途中で動画ファイルに書き出す必要に迫られる場合がある。
そんな場合はできるだけ情報ロスの少ないコーデックを選びたい。
では何が良いのか?
・ codec FFV1(可逆圧縮:ロス無)
・ codec DNxHR(可逆圧縮:ロス無)
・ codec GoPro CineForm(非可逆圧縮:ロス少、比較的高圧縮、エンコードデコード高速、編集用に優秀らしい)
(※ちなみに上記コーデックはデフォルトでは動画が見れないと思う)

ファイルサイズ比較(ただし設定によるので目安程度に)
出力動画 1920x1080、30fps、2秒
・Quicktime:FFV1(Intra YUV 422 10bit) 32.7 MB
・Quicktime:CineForm(YUV 10bit、品質:最高) 35.4 MB
・Quicktime:DNxHR(種類:HQX 10bit) 72.6 MB
・Quicktime:H.264(品質:最高) 1.5 MB

うーんたった2秒でこのサイズか…単純計算1分1GBぐらいか。
ストレージも少ないので中間書き出しはあきらめる。

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Iceモナカ公国 2024/02/06 18:23

SpriteStudio でアニメ制作テスト - 制作編

前回の記事で SpriteStudio のインストールは完了した。
今回は制作に取り掛かる。

制作環境
SpriteStudio Ver7.1.2
PC:Surface GO (mem 8GB)

※SpriteStudio での制作詳細は目次の後に。


完成したテスト動画
こういうのが完成した。
頑張った所が黒塗りになってしまって…極めて残念だ…
全体的にもう少し大きく動かした方がよかったかな。
乳房がボヨンボヨンできるか試したかったが、胸が無かったわ。

感想
SpriteStudio は UIはかなり独特で、デザインツールの標準的な操作とかけ離れていたり、一般的な感覚とは違う動作をしたりする。
その癖や覚えにくさは克服しなければならない。

また UIの小さな不具合がそれなりにあり、うまく行かずに悩む場面も多いと思われる。
私も遭遇した問題には対処法等を記述した。(自分の備忘の為に)

まだ私の思い描いたアニメが作成できるかは分からない。
もう少し実験してみるつもりだ。


制作開始

とりあえず「何か制作して動画で出力してみる」を目標に定める。
現在は SpriteStudio Ver7 だが、この最新版でのチュートリアルが少ない…というか無い。ほぼ変わらないということか?

以下、参考にしたサイト
公式サイト
https://www.webtech.co.jp/help/ja/spritestudio7/
サンプルデータ(実際の作りが分かる。大いに参考にした)
https://www.webtech.co.jp/help/ja/spritestudio/download/sample/
さらえみさん:OPTPiX SpriteStudioでキャラクターイラストを動かしてみた
https://saraemi.com/2112spstudio-making/



プロジェクト作成

まずはプロジェクトを作成する。

プロジェクトファイルを作成

ファイル > 新規プロジェクト でプロジェクトファイルを作成。
(画面左上のプロジェクトウィンドウに表示される)

互換性の設定

プロジェクトを作成したら、互換性を確認する。
プロジェクト > プロジェクト設定 > 一般:互換性

再生対象プラットフォーム」を設定。
ゲームでSDKで再生する場合は再生対象プラットフォームを設定。
動画再生の場合は「デフォルト」を選択。



セルマップ作成

画像を動かす部位ごとに分けてセルマップを作成する。

画像を用意

部位ごとに切り取りやすいように分けた画像を用意する。
とりあえずこんな感じで。(一部黒塗り)

画像サイズは 512, 1024, 2048等の正方形。透明を記録できるPNGで保存。
(Photoshop用に自動ツールが用意されているが、私はクリスタなので自力で作成)

セルマップファイルを作成

プロジェクトウィンドウの「セルマップ」を右クリック > 新規作成
先の画像を選択して、セルマップファイル(.ssce)を作成する。

セルの作成

セルマップウィンドウ(画面中央上ウィンドウ「セルマップ」タブ選択)で矩形に囲って、囲った中をダブルクリックでセル登録する。(画面左下のセルリストに表示)
セル編集ウィンドウが開くので、問題なければ閉じる。



アニメーションの作成

アニメーションさせる前に、アニメーションファイルの作成と 動かすパーツのセットアップを行う。

アニメーションファイルを作成

プロジェクトウィンドウの「アニメーション」を右クリック > 新規作成
でアニメーションファイル(.ssae)を作成する。

セットアップ

プロジェクトウィンドウでアニメーションの Setup を選択すると編集できる。
レイアウトウィンドウ(画面中央上ウィンドウ「レイアウト」タブ選択)の
基準枠 が赤くなる。

基準枠サイズは適当でよい。(パーツ配置の目安に使用する)
基準枠サイズはレイアウト情報ウィンドウ(画面右ウィンドウ「レイアウト情報」タブ選択)で設定する。

パーツ登録

セルリストからレイアウトウィンドウへ セル をドラッグドロップしてパーツ登録する。
フレームコントロールウィンドウ(画面中央下ウィンドウ「フレームコントロール」タブ選択)に登録パーツが表示される。

親子関係設定

フレームコントロールウィンドウでパーツ名をドラッグドロップして親子関係を構築する。
今回、body > face > hair を親子にした。

表示順序調整

パーツの表示順序は以下で決まる
1:アトリビュートの優先度(高い値が前)
2:フレームコントロールでの並び順(下の方が前)

表示の優先が正しくない場合、アトリビュートウィンドウ(画面右ウィンドウ「アトリビュート」タブ選択)の 優先度 で調整する。

基本配置設定

基本の位置・回転・スケールを設定。
表示:ギズモ」(画像の赤丸)を使用すると操作しやすい。


これでセットアップは完了。

アニメーションの編集

編集するアニメーションを選択し、キーを打って動かすことでアニメーションさせる。
プロジェクトウィンドウの「アニメーション」で設定するアニメーションを選択。

基準枠、再生時間、fpsを設定

ここでも 基準枠 を設定する。(あくまで目安として使用)
フレームコントロールで フレーム数fps を設定する。
fps は1秒間の再生フレーム数である。(ゲームだと概ね30らしい)
フレーム数 は、例えば2秒のアニメを作りたい場合 2秒 × fps30 = 60フレーム必要。(※便宜上+1して61)
フレーム数を設定時「キーフレームの位置を調整しますか?」で「いいえ」を押すとキーは変化せずフレーム数のみ設定できる。

キーを打つ

動かしたいパーツのキーを打ちたいフレームを選択しダブルクリックでキーを打つ。
(※アトリビュートの値を変えると自動でキーが打たれる)
Setupの配置でキーを打ちたい場合は、右クリック「Setupからキー作成」を使う。

アトリビュートで変化する項目毎に補間方法を設定できるが、
面倒なので全項目一度に設定する、キーを右クリック「補間方法を変更」を使う。
(カーブエディタも使えるが、まだ良く分かっていない&意外と面倒なので割愛)

再生して動きを確認。
キーを前後に移すにはドラッグドロップでOK。

キーを打っても反映されない

まれにキーの打ち方の問題か編集した値が反映されない場合がある。
アトリビュートの項目の●が青くなっているか確認する。灰色のままならクリックして青くすると反映される。



メッシュ・ボーンを使ったアニメーション

体を ボーン を使って制御するように変更する。
ボーンで制御するにはセルをメッシュ化し、
頂点ごとにボーンへの追従割合を設定する必要がある。

セルのメッシュ化

セルリストから セル を選んで右クリック「メッシュ編集
これでセルをメッシュ化できる。(セルリストにメッシュと表示される)

メッシュ編集ウィンドウ


最初はオートモードで自動メッシュが表示されている。
オートモード(表示:オート)

自動でメッシュを形成できる。
「オート:粗さ」の数値を操作して「適用」で決定。
以降はマニュアルモードに移行する。

マニュアルモード(表示:マニュアル)

手動でメッシュを形成できる。
ここでは外側の点を 頂点 、中にある点を 分割点 と呼んでいる。
頂点や分割点を追加するにはこのモードで行う。

範囲選択モード(表示:範囲選択)

点を編集するのに便利。
点を選択して移動や右クリック「削除」等の編集ができる。
Ctrl を押しながら点を選択すると選択の追加ができる。
複数の点を選択すると「ツール」や「拡大縮小」が使える。

編集が終わったらウィンドウを閉じる。

通常パーツのメッシュパーツ化

faceセルをメッシュ化しても、faceパーツは通常パーツのままである。
パーツのアトリビュート「パーツ情報:パーツ種別」を通常からメッシュに変えるとメッシュパーツに変更できる。
(恐らくSetupモードで行った方がよい)

ジョイントとボーン追加

ボーンを使用するにはジョイントが必要になる。
Setup画面にした後、(これをせずに追加したボーンが正しく表示されなかった)
フレームコントロールでジョイントを追加、子にメッシュボーンを追加。

レイアウトウィンドウの「表示:ボーンパーツ」でボーンが表示され「表示:フォーカス枠」でボーンの回転用操作子が表示される。
(ボーンの長さと回転の操作子が被った場合、ズームインアウトで解消できる)

コンストレイントパーツ

公式にコンストレイントパーツを説明している記述がなさそう…
パーツ情報を見ると、IKの影響範囲と曲がる方向を指定できる。
IKで膝が逆に曲がるのを防ぐのに使用するとか。

ボーンポイントパーツ

公式にボーンポイントパーツを説明している記述はなさそう…
散見される記述では、ボーンの子にのみ作成でき、座標取得等に使ってとの事。
NULLパーツをボーン専用にした様なものか?(パーツ情報もNULLと大差ない)
ボーンポイントはレイアウトウィンドウに「×」が表示され、ボーンの非表示で表示制御できるのでNULLより便利。

ウエイト設定

ウエイトとはボーンの動きにメッシュをどれだけ追従させるかの割合。
レイアウトウィンドウでSetup画面にして「表示:ウエイト表示」をONに。
初期状態はメッシュは真っ黒(ウエイト設定なし)。
設定するメッシュパーツを選択し「ウエイト:ウエイト再設定」を押すと近くのボーンのウエイトが自動設定される。
(※「ウエイト:ウエイト編集」はウエイト設定をしてからでないと行えない)

ウエイト編集

ボーンを動かしてメッシュが変に動く場合は ウエイト編集 する。
Setup画面にして編集するメッシュパーツを選択し「ウエイト:ウエイト編集」でウエイト編集ウィンドウが出る。
まず編集する点を選択する。Ctrlで追加選択。Shift+ドラッグで範囲選択できる。
選択するとボーンごとのウエイトが表示される。


faceメッシュは bone_3 のみで制御したいので「数値入力」を選択し、bone_3 以外のチェックを外して「ウエイト再設定」を押す。
これで選択ボーンのみのウエイトが設定される。
他にも「ブラシペイント」による編集などもある。

ボーンをアニメーション

ウエイト設定後は、ボーンを動かすとメッシュがウエイト分動く。
IKを使用してボーンを動かす事もできる。(その他:IKの項目で解説)

メッシュのデフォーム(変形)アニメーション

メッシュを頂点単位で変形することが可能。
レイアウトウィンドウで「編集:デフォーム編集」にする。
変形したいメッシュパーツのフレームを選択してデフォームする。
変形を戻したい場合はアトリビュート「高度な機能:デフォーム」の「リセット」を行う。
(※上手くアニメしない場合、アトリビュート「高度な機能:デフォーム」の●が青いか確認)




マスク機能

今回の製作には使用しないが、表示物の一部分を非表示にするマスクが使える。

互換性を確認

プロジェクト > プロジェクト設定 > 一般:互換性
拡張機能の有効:マスク機能を使用する」が有効か確認。

マスクパーツの作成

通常パーツと同じようにマスクにするセルをSetup画面に追加する。
レイアウトウィンドウの「表示:マスクの有効化」がONになっているか確認。
パーツのアトリビュート「パーツ情報:パーツ種別」を「マスク」に変えるとマスクパーツになる。
(※マスクから通常パーツに戻すのもここを変えるだけでOK)

マスクパーツの強度設定

マスクパーツのアトリビュート「高度な機能:マスク強度」を255に設定する。
強度+画像α値が256以上ならマスクされる。
簡単に言うと、強度255ならマスクされ、0ならマスクされない。

パーツをマスクさせるための設定を行う

各パーツがマスクされるかは、アトリビュート「パーツ情報:マスク対象」と「優先度」で決まる。
マスク対象」がチェックされており、「優先度」がマスクパーツの優先度以下ならマスクされる。

その他に

マスクパーツの重ね掛け

マスクパーツを重ねた場合、マスクパーツの「マスク対象」チェックによって効果が変わる。
マスク対象チェックあり:重なった部分はマスクの打ち消し、つまりマスクされない。
マスク対象チェックなし:重なった部分もマスクされる。

マスクパーツを可視化したい

レイアウトウィンドウの「表示:マスクの有効化」をON/OFFする。



インスタンス機能

インスタンスは別のアニメを呼び出して配置できるパーツ。
群衆などはアニメを1つ作って、それをインスタンスで複製すると良いらしい。

インスタンスパーツ作成

インスタンス設定先アニメーションのSetupを選択する。
(※Setupで行うのが一番問題が少ない)
インスタンスリスト(左下ウィンドウ「インスタンスリスト」タブ選択)から「インスタンス」をレイアウトウィンドウにドラッグドロップ。
(※インスタンスリストに何もない場合は、別のアニメーションが無い状態)

再生設定

インスタンスパーツにキーを打つと再生設定が行える。
アトリビュート「高度な機能:インスタンス」の「編集」を押す。
再生区間や再生速度、再生回数等が設定できる。
(フレームコントロールに再生される区間が[ ]で表示される)

元アニメのフレームにラベルを設定すると、再生区間をラベルで指定できる。
元アニメを修正すると、インスタンスパーツにも即座に反映される。
(※元アニメに飛ぶのに便利なアイコンボタンがフレームコントロールにある)

思い通りに表示されない場合

インスタンスにはUI的に細かな不具合が存在する。
必ず0フレームから[ ]が表示される。
表示されない場合、アトリビュート「非表示」の●を青にして、表示状態に設定すると改善するかも。
アニメしない場合、キーをドラッグ移動しても[ ]が付いてこない場合、アトリビュート「高度な機能:インスタンス」の●を青にすると改善するかも。



シーケンス機能

シーケンスは一連のアニメーションをまとめて再生するデータ。
(※アニメ映像制作では使わないかも)

シーケンスファイル作成

プロジェクトウィンドウの「シーケンス」を右クリック > 新規作成
でシーケンスファイル(.ssqe)を作成する。

シーケンスの編集

プロジェクトウィンドウのシーケンスデータを右クリック > 編集
シーケンスエディタが開くので「追加」で再生するアニメーションとループ回数を設定してOKを押す。
リストの上から再生されるので、再生順を整えたらOKを押してエディタを閉じる。
フレームコントロールに設定されたアニメが表示される。

シーケンスの再生

プロジェクトウィンドウのシーケンスデータを選択。
フレームコントロールで再生ボタンを押す。


シェイプ機能

シェイプは画像なしに矩形パーツを作れる機能。
シェイプはマスクにも使用出来る。
場面転換のフェードイン・アウトに使えそう。

シェイプは「名前の変更」したりアトリビュート変えたりで表示されたり消えたりと
まだちょっと動作が不安定か?

互換性の確認

プロジェクト > プロジェクト設定 > 一般:互換性
拡張機能の有効:シェイプ機能を使用する」が有効か確認。

シェイプの作成

Setup画面にする必要があるかわからないが、念のためSetup画面にする。
フレームコントロールのアイコン「シェイプパーツの追加」をクリックで矩形が表示される。
アトリビュート「サイズ」でシェイプ矩形のサイズを設定できる。

その他に

マスクに使用する

互換性で「マスク機能を使用する」が有効か確認。
アトリビュート「パーツ情報:シェイプ情報:マスク」をチェック。
アトリビュート「高度な機能:マスク強度」を255に設定。(0だとマスク無効)

フェードイン・アウトに使用する

シェイプを描画面全体を覆うサイズに設定。
「優先度」を最前面に(1000とか大きい値に)。
「パーツカラー」を単色で設定してミックスに。
後は「不透明度」にキーを打ってフェードイン・アウトを実現。



エフェクト機能、サウンド機能、テキスト機能

SpriteStudio にはエフェクト機能がある。
これは他の2Dアニメツールには無い機能(だと思う)。
今回はちょっと面倒そうだったので使用しなかったが、何れ解説しようと思う。

他にはサウンドが埋め込めたり、テキストを表示できたりする。



その他

IKで動かす

パーツを選択してALTキーを押しながら動かすとIKで動く。
(※IKというとボーンパーツしか使えない印象があるが、他のパーツでも使用可)
先端にNULLパーツを付け、それを選択して動かすと良いらしい。

レイアウトの「設定:パーツIKの影響リンク数を変更」で影響範囲を設定出来る。
メッシュパーツならコンストレイントパーツを使えるらしい。

ギズモで操作しやすく

レイアウトの「編集:ギズモ」でギズモを出すことができる。
ギズモは小さなパーツの移動・回転・拡縮を行うのに便利。

パーツの移動パスを表示

レイアウトの「表示:移動パス表示」でパーツの移動軌跡が表示される。



制作完了

とりあえずアニメーションが作成できた。
作成したアニメーションを動画で出力する。

動画出力

プロジェクトウィンドウ の アニメーションデータ を右クリックで「レンダリング」をクリック。(シーケンスデータでもレンダリング可)
ウィンドウが出るので出力形式を MP4に(※ビットレートはそのまま)で出力。

隠ぺい処理問題

エロアニメの場合は「誠に残念ながら」制作後にモザイクをかける必要があるが、今回は元画像を黒塗りで対応した。今後の課題だ。

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Iceモナカ公国 2024/02/05 14:01

SpriteStudio でアニメ制作テスト - 導入編

エロゲームや動画などでキャラがヌルヌル動くのをよく拝見する。
このような2Dアニメーションは Live2D や Spine が使われていると聞く。
Spine は知らなかったが、ゲームで多く採用されている様だ。

Spine を試そうと思ったが、重大な問題に直面した。
体験版では保存不可で、意図する物が制作可能かまでは試せないと思った。
購入なら買切り5万円程だ…確実に使える見込みがないと難しい。

Live2D は体験版で問題なく試せる。
購入なら年15000円程…ふむぅ、ペイできるかはギリだな。

Spriter ってのもあるのね。
STEAMで6000円程 日本語無し。でも良さそうではある。

そして SpriteStudio である。
Live2D や Spine の様な事が可能なように見えるので調べると…
エロ可商用可無料でフル機能!(※公国売上規模なら)
これを試さず何を試せというのか!


SpriteStudio とは

こんなのとか
https://www.youtube.com/watch?v=Fssl9maezeE

これなんか雰囲気あるよね
https://www.youtube.com/watch?v=DugktE3ibp8&t=1s

これは SpriteStudio の機能を理解するに便利な動画
https://www.youtube.com/watch?v=GZOzGnrmD5A

こういうのが作れる訳ですな。(努力と才能があれば)

詳しくは公式サイトをご覧あれ。
https://www.webtech.co.jp/spritestudio/
https://www.youtube.com/@OPTPiX



SpriteStudio のインストール

(※2024/1月現在)
SpriteStudio は我が公国売上規模なら Starterライセンスが選択できる。
これは無料で利用できるが形式上サブスクの Starterライセンスを0円で購入するという手順を踏む。
後はダウンロードしてインストール、ライセンス認証を行えば使用可能だ。


記事が長くなったので、アニメ制作は次回に。

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