【小説サンプル】境界の向こう側で私を犯したはぐれ魔族が、私のマスターになるまで
※DL siteで販売中の作品のサンプルです。
あらすじ
仕事で渡った人間界で、記憶を失った「はぐれ魔族」に犯された。
私を泥棒と勘違いした男は情け容赦なくこの身を蹂躙する。さらには彼の魔力のみなもとである、核のカケラを子宮内に入れられてしまった。
快楽に悶えながらもどうにか核の本体を彼の器に戻すことに成功して、魔界へ戻ることができた。それからしばらく何事もなかったかのように職務に明け暮れる毎日を送っていたけれど、ある日、魔王様からお呼びがかかる。
向かった王城の執務室で、私は彼と再会した。
私が人間界で遭遇したはぐれ魔族は、大昔に天界との戦争で死んだとされる大魔族だった。
未だ子宮に残る核のカケラが、本来の持ち主の魔力に呼応する。
耐え難い疼きに襲われて発情した身体を彼に抱かれ、強すぎる快感に逆らえず眷属へと堕とされる。
全体を通したプレイ内容
無理矢理・指責め・ポルチオ責め・異物挿入・連続絶頂・快楽堕ちetc.
※ ヒロインに名前のないネームレス小説です。
※文体はヒロイン視点の一人称です。
※『境界の向こう側でマスターに愛され、囚われる』と同じ世界設定ですが、作品は単体でお楽しみいただけます。
※時間軸は、
前:『境界の向こう側で遭遇したはぐれ魔族が、私のマスターになるまで』
↓
後:『境界の向こう側でマスターに愛され、囚われる』
となっています。
『境界の向こう側で私を犯したはぐれ魔族が、私のマスターになるまで』
「お戻りの時間はいつもと同じですか?」
「そのつもりです。もしも朝になっても戻らなければ、あちら側に連絡してください」
「かしこまりました。どうかお気をつけて」
カロンカンパニーの船員に見送られ、私は人間界に足を踏み入れた。
「あぁー……、きつ……」
相変わらずこちらの世界は空気が薄くて息苦しい。
人間界には魔族の生命維持に必要な魔素がない。この空気に慣れていない魔族だったら一時間も生きられないだろう。
かくいう私もこっちで活動できる時間はそう長くなかった。経験を積んで人間界の空気に身体を慣らしてきたとはいえ、半日もとどまってはいられない。
トラブルにみまわれて足止めをくらえば、目的が達成できないどころか命が危うい。しかも人間界は退魔師や巡回中の天使など、敵との遭遇率が思いのほか高かった。
そんな危険な世界に単身潜り込んだのは、ひとえに仕事のためである。
魔王様直属の軍において、私は人間界に関わる任務を遂行する部隊に所属していた。
船着場から駅まで歩き、人間の乗り物を使って目的地を目指す。終電間近の電車内には、私のほかにもスーツ姿の女性が何人かいた。座席にぐったりと疲れきった表情で腰掛けている彼女たちに、人間社会の世知辛さを垣間見る。
私も、帰りのフェリーではあんな感じになっていることだろう。
終点のひとつ手前の駅で電車を降りた。改札を出たら住宅街に背を向けて真っ暗な遊歩道を進む。向かっているのは郊外にある博物館だ。
あそこに魔界由来の「何か」があるのは明らかだった。
敷地内に植えられた無数の木々に隠れるようにしてぽつんと建つ、一軒の建物。近づくにつれてそこからあふれ出る魔力の影響を受け私の身体は軽くなり、呼吸が少しだけ楽になった。
この魔力の発生源こそが、上から回収を命じられた目標物だ。
博物館の入り口扉をすり抜け、地下へと続く長い階段を下りる。収蔵室のドアも難なく突破した。
本来人間界で壁などの物質をとおり抜けるにはかなりの集中が必要なのだけど、充満する魔力のおかげで楽に入り込めた。
収蔵室は奥行きがあり、天井まで積み上げられた引き出し式の棚が列になってズラリと並んでいた。照明は入り口のドア上に非常灯が付いているだけで、奥は真っ暗だ。空調の唸るような低音がやけに目立っていた。
古い物が集められた場所に、曰くつきのモノが紛れ込むのはよくあることだ。
しかもこんなに強い魔力を発しているのだから、追加で変なものを惹き寄せているかもしれない。
何が起こるかわからない、未知への期待にドキドキしながら一歩一歩、魔力の発生源に近づく。
天井に届く無機質な棚がズラリと並んでいるのは、なかなかに威圧感がある。ありがたいことに目標物はハシゴを使わなくていい高さの引き出しに収納されていた。
それはこぶしほどの大きさをした、鉱石だった。水晶の原石のように根本からいくつもの角張った柱が突き出ている。視覚に頼らなくても、黒い部分と透明な部分がまだらに混ざり合っているのが、脳に直接届く情報で理解できた。
鉱石を両手で掬うように持ち上げると、強力な魔力の鼓動を手のひらに感じた。まるで心臓がドクンドクンと脈打っているようだ。
「すご……」
鉱石の正体は、魔族の魔力のみなもととなる核だった。しかも、魔力の純度の高さからして、大魔族のものだ。
よくこれほどの力を宿す物質が人間に利用されずに残っていたものだ。
今までに回収した遺物は、原石の状態ではなく、退魔によってアイテムに加工された品がほとんどだった。
「あなたはずっと、見つからないように眠っていたの? だとしたら、あなたの魂は今もどこかで生きている……?」
鉱石に問いかけたところで当然ながら返事はない。
もしもこの核の持ち主が生存しているなら器に返してやりたいが、探すとなるとまた別の準備が必要になる。
ひとまず目的の物は手に入れたから、今夜は魔界へ帰ろう。持ち主を捜索するかは、上司や魔王様が決められることだ。ひとりで勝手に動いてはいけない。
呼吸するたびに肺に入り込む魔力の濃さに魔力酔いを起こしながらも来た道を戻ろうとした。
そのとき——。
「それをどこに持っていくつもりだ?」
背を向けた収蔵室の奥から人の声が聞こえた。
「————っ」
反射的に攻撃に移ろうとした自分を、我に返って寸前で抑えた。
違う。無暗に殺してはいけない。魔界の魔力が満ちた場所で気配を察知できなかったことからも、潜んでいるのは天使や退魔師ではなく、同族の可能性が高い。
「誰なの? 名乗っていただけないかしら」
返事はなかった。
注意深く細い通路の先を凝視しつつ、出口へと後ずさる。
相変わらず何者かの気配は探れなかった。
刺激しないように、足音を立てずにゆっくりと。まるでこちらに目を光らせる猛獣を相手しているみたいだ。
回収した核を胸元で強く握る。これがなかったら、不審な行動をする同族を無力化すべく全力になれたのに。
私は魔王様の忠実なしもべ。人間界で裏切り者に遭遇しても、任務を最優先して動かなきゃいけない。そう自分に言い聞かせて、衝動を抑えた。
棚に挟まれた通路の終わりに辿り着いた。身を翻して走り出そうとした私の正面に、あるはずのない壁が現れる。
「……っ!?」
ドクンッ。
壁にぶつかったのと同時に、手に握る魔族の核が呼応した。室内に満ちる魔力が濃さを増して、軽いめまいに襲われる。
——この感覚は、まさか……。
よろけた足を踏み締めて顔を上げる。出口を照らす非常灯の光が逆光となり、ぶつかった壁の輪郭がぼんやりと見えた。
そこにいたのは、白衣を着たボサボサ頭の大男だった。男の鋭い視線が私の胸元で握る手に向けられる。
「コソ泥か。こんな寂れた施設ご苦労なことだな」
若干の嘲笑が混ざった低い声に慌てて否定する。
「ち、違うっ! これは」
「言い訳はいらねえ。泥棒に説教したところで意味がないだろからな」
この感覚、間違いない。
完全に私の失態だ。潜んでいる相手を警戒しすぎて、敵だと思い込んでしまっていた。
彼は魔族の核を横取りするためじゃなくて、取り戻すために現れたのだ。
それにしても、この鉢合わせはタイミングが悪い。
「ごめんなさい! まさか行き当たるとは思ってなくて……。これはあなたに返すから」
観念して核を差し出す。今後のためにも大魔族の不興は買いたくない。
「ずいぶんと変わり身が早い奴だな」
彼はつまらなそうに私から核を受け取る——が、あろうことかポイっと床へ投げ捨ててしまった。
「ちょっと!」
さすがに焦る。自分の物だからって、ぞんざいに扱いすぎだ。
「あんなもんどうでもいい」
「よくないわ。あれはあなたの」
「それに盗品を素直に返したからといって、お前が不法侵入した事実は変わらないだろ」
「話しを聞いて!」
懇願はあっさり無視された。
逞しい腕が腰にまわって抱き寄せられる。
「……なんでだろうな。お前見てると、胸がざわついて落ち着かねえ」
男が耳元で囁く。それだけで意識にかすみがかかり、ふにゃりと脚から力が抜けた。
「なんだ、お前もその気になったか」
「ちが……離して……」
異常の原因は魔力酔いだ。記憶を失って魔力の制御を忘れてしまった大魔族はタチが悪いって聞いていたけど、まさかこんなに酷いとは。
彼がジャケットの裾から手を入れて、背中をまさぐるように撫でてくる。シャツの生地越しに感じる男の体温と魔力のせいで、身体がじんわりと熱を帯びた。
「やめて……ゃっ、あなたは……んぅっ」
必死で訴えかける私の口を、彼が塞ぐ。分厚い舌が唇を強引にこじ開けてきた。
口内に男の舌が侵入する。これがただの人間だったら噛み切ってやったのに、彼の正体を知ってしまったからには、そうもいかない。
顔を背けて逃げようとしたら、先回りされて後頭部を掴まれた。ならばと口内を好き勝手に動く舌を自らの舌で押し出そうとするのだけど、うまくいかない。
「……ぅ……っ、……ん……ぅぅっ」
ブランデーのような濃厚な魔力にあてられて、身体がバランスを崩してかたむく。
「おっと」
倒れそうになったところを彼に支えられる。
「キスしただけで腰砕けとか、お前相当の淫乱だろう」
「……ちが……ぅ」
「まあいい。お前に事情あるってなら、いくらでも弁明すればいいさ。こっちも好きにさせてもらうが、耳だけはかたむけといてやるよ」
そう言って、男は私を床に組み敷いた。
※省略
ぐるぐる、ぐるぐる。快楽に抗いながらどうにか組み立てた思考は、胎内を穿つ衝撃によっていとも簡単に砕け散った。
「……っ、や……んっ、くぅ……あぁっ!」
熱い肉棒が膣内を隙間なく埋め尽くしながら際奥に到達して、子宮口を抉る。ナカを強引にこじ開けられているというのに、痛みはほとんど感じなかった。
「はっ……こんだけ手酷くされてもよがっていられるとか、とんだマゾメスだな」
「ち……ちが、ぅ……んぁ、あっ……。もぅっ、……抜い、て……、おねが……っ」
「何言ってんだ。まだ挿れただけじゃねえか」
私の腰を両手で掴んだ男が腰を引いた。上向きにそり返った肉竿にねっとりと膣壁を擦られる。背中に甘い痺れが走ってじっとしていられない。
「どうした? 物欲しそうに自分から腰浮かせて、抜いてほしいんじゃなかったのか?」
言いながら、男は面白そうにカリの出っ張りが膣口に引っかかる感触を楽しんでいた。浅い位置で抜き挿しを繰り返し、時々亀頭が入り口を大きく広げる。
床まで腰を下げれば、凶悪なペニスから解放される。そうしなければいけないのに、膣は肉棒を逃すまいいと必死にうねり、締め付けを強めた。
「……や……ちが、これは……っ」
「お前は『違う』ばかりだな」
——ゴチュンっ。
奥まで一気に突き上げられて重い快感がはじけた。
腰がビクンと激しく打ち震え、膣道がぎゅうぅっと肉棒にしゃぶりつき、思考が快楽一色に染まる。
こんなことをしている場合じゃない。時間だって限られている。
何より今は仕事中だ。職務を忘れて快楽にふけるなど、あってはならない。
駄目だとわかっていながら身体は言うことをきかず、気持ちばかりが焦る。
そんな私を嘲笑うように、彼は容赦なくペニスを膣奥に打ちつけた。
あれだけ目立っていた空調の音は、私の嬌声と、男の荒い息遣い、そして卑猥な水音にかき消され、今では聞き取ることも難しい。
硬い床の上でスーツのボトムスとショーツを乱暴に脱がされたものの、上半身の服は袖を通したままの状態だった。
ただし、ボタンがとんではだけたブラウスも、フロントホックが外れてズレたブラも本来の役目を果たすことはなく、彼の律動に合わせて押さえつける物を失った胸がタプタプと揺れた。
ぷっくりと勃起した乳首が、私の興奮を彼にありありと伝えている。それが恥ずかしくて、咄嗟に前が開いたブラウスを胸の中心で握り肌を隠した。
——が、すぐに男がそれに気づき、私に覆い被さった。
「ん、ぐ……うぅっ」
膣の奥深くでペニスの先端がポルチオをぐぐぅと強く押して、そこでとまった。
腰を秘部に密着させたまま、男は私の両腕をひとまとめにして、床に抑えつける。あえてブラウスの上から、薄い生地を突き上げる乳首をカリカリと爪で引っ掻いた。
「ぁっ……ぅ、んぁ……、ゃ……、ぅっ、んんっ……はぁ……」
ゆるい刺激に腰がヒクヒクと震えてしまう。
膣道のうねりに彼は気をよくして、ブラウスを割り開いた手で直に胸を鷲掴む。
角張った長い指の加減に合わせて、柔らかい乳房が形を変えた。胸全体をまさぐっていた手は、やがて乳首を重点的に愛撫しはじめる。
親指の腹で優しく頂上をクニクニされ、私がその動きに慣れてきたら粒をきつく摘まれた。
「きゃぅ、んっ……あっ」
チリリとした痛みに身を固くしたのは一瞬のこと。ジンジンと痺れる乳首を親指で撫でるようにして慰められ、痛覚はすぐに甘い快感へと変わった。
「痛みにも感じてるのか。俺のをギチギチに締め付けて、酷くされるのがそんなにイイのか?」
違う——と。言いかけた否定の言葉を封じるように、奥をゴチュゴチュと穿たれる。途端に頭が真っ白になって、口からは言葉にならな喘ぎがひっきりなしにあふれた。
セックスで身も世もなく乱れて、自分がわからなくなる。こんな経験初めてだ。
彼の魔力に酔っているのもあるが、原因はそれだけじゃない。
最悪なことに、この男と私は、身体の相性が最高なのだ。
彼のペニスは、気持ち良すぎる。
「やっ、あっ、あぁっ……だ、だめ……っ、イッ……、や……ああぁっ!」
膣内がビクビクと痙攣して身体が甘イキを繰り返す。その間も彼は腰を止めないから、積み上がる快感は際限を知らず、腹の奥には熱が溜まる一方だ。
膣奥ばかりを責めていたペニスが徐々に律動を激しくする。イキっぱなしの私に、彼は容赦のない快感を送った。
自由を奪われ身悶えることもままならない。そんななかではっと、彼の熱い吐息が首筋にかかった。涙で滲んだ視界に、自身を○す男の笑みを見た。
彼はこの行為を楽しんでいる。サディスティックな一面は人間としての性格か、それとも魂に刻まれた、彼の本性なのか。
「やっべ……、すんげぇ……気持ち良い……、お前、……なんつー身体してやがんだ」
思わずといったふうに囁かれた低い声に、肉体だけでなく精神までもが犯される。圧倒的強者の支配に密かな悦びを得ていた私は、彼がこの身に満足している事実に嬉しさを感じているのだ。
——こんな感情、本来あってはいけない。
「ひぃんっ、あっ、やだ……っ、やだぁあっ」
愉悦を消し去るために必死でもがく。
流されちゃいけない。私は、職務に忠実な、魔王様の猟犬なんだから……っ。
ゴチュッ、ゴチュッ、ズヌヌゥ……ズチュン——っ!
あがく私を嘲笑い、暴力的な快感が、使命感をすり潰す。
ダメだダメだと自分に言い聞かせているうちに、何が駄目なのかがわからなくなっていく。
「やぁあっ、あっ……もぅ……ゆ、ゆるじ、……でぇ……、ああっ」
プライドを捨てた懇願に、膣内に埋まる肉棒が太さを増した。ギチギチに締まる肉路を、愛液と先走りのぬめりを借りて勢いよく押し入ったペニスが、最奥でドクリと脈打つ。刹那、お腹の中が灼熱で埋め尽くされた。
「ぅあっ、あっ、あっ、…………っ!」
これ以上ないほど子宮口へ密着したペニスの先端から精液が放たれた。
ビュクビュクと注がれる熱に、子宮が歓喜する。あまりの快感に逃げを打つ腰を抑え込まれ、射精中のペニスでグニグニと奥をこねられた。そんなことされたらいつまでも絶頂から降りられない。
イキっぱなしで呼吸もままならない私をたっぷりと楽しんで、ようやく彼は膣からペニスを引き抜いた。
肉杭が外れた膣口から精液があふれて秘部をつたう。重力に従い肌を滑り落ちるねっとりとした感覚に、ふるりと背中が震えた。
そうして身じろいだことで、背後に当たる床の硬さを思い出す。快感以外の感覚に意識が向くと、肉悦に奪われていた使命感がよみがえった。
いつまでも絶頂の余韻に浸ってはいられない。
自由になった身体を起こし、彼に背を向けて立ち上がろうとしたところ、寸前で足首を掴まれた。体勢が崩れ、両手が床につく。
「逃げんなよ」
「うぁ、……くっ」
諦めきれず、うつ伏せになって床に転がる彼の核へと手を伸ばした。アレを彼に戻せたら、魔族としての記憶を思い出させることができるのだ。
もう少しで指が鉱石に触れる。それを見計らったかのように足首を引っ張られた。床に爪を立てるも無駄な抵抗でしかなく、指先が魔族の核から遠ざかる。
「犯して中出し決めた俺は眼中にナシか。あんな石ころの何がいいってんだか」
口調から呆れ混じりの憤りを感じ、ぞくりと悪寒が走る。
「放して! ……もう、いいでしょ!」
床にへばりつく私のナカに、彼が指を挿れてきた。無遠慮に奥まで侵入した指に、先ほどさんざんペニスに責められたポルチオをいじられる。
「ひっ、だめっ! ゆび、ぃっ……あっ、やだぁっ」
快楽の熱が冷めきっていない肉体に新たな快感を加えられてはひとたまりもない。
彼は自ら放出した精液を子宮口へと執拗に塗り込み、ポルチオの刺激によがる私を見下ろし笑う。
「よがっていていいのか? 目的のブツはすぐそこだぞ」
「あぁ、やっ、おく……こねるのっ、だめだかりゃぁあっ!」
「……って、聞いてねえのな。隙なくスーツ着込んで、最初は真面目一辺倒みたいなお堅い顔をしてたくせに、中身はマゾの淫乱とか、人の性癖煽るのもいい加減にしろよ」
「しりゃ、しりゃな……っ、やっ、イ……イク、イッちゃうからっ、あっ……ああぁっ、——っ!」
ポルチオを指でいじられて、あっけなく快感の大波に呑み込まれた。
「ぅあ……あ、おぅ……っ」
絶頂のさなか、長い指の先がにゅうっと子宮口をこじ開ける。少し入れては媚肉を押しながら後退して、角度を変えて、また……。子袋へ繋がる狭い場所を、揉みほぐされている。
「……っ、……あ……うっ、や、あっ……ぁっ」
激しい動きではない。だけどじぃんと重く深い快感に絶えずみまわれ、身体は一秒たりとも休まらない。
腹の奥底から湧き上がる極上の愉悦に身がしなり、下腹部の痙攣が止まらなかった。
こんな状態で核へと手を伸ばすのは、とてもじゃないけど無理だった。
「……ぅっ、ぁあ……、…………っ!」
身体がぎゅうっと力んだ直後に大きく跳ねた。しかし何度ポルチオで深イキしようが、彼の指責めは終わらなかった。
ヌゥ……。
「ふぅんっ、んっ、んぁあっ……っ」
子宮に入れられた指が、入り口近くの肉壁をすりすりと撫でながら抜け出ていく。
「ひっ、いいっ、ぐぅ……、おっ、ぅ、あ……ああっ!」
今度は狭い入り口に指を含ませ、小刻みに指先を揺らされる。
「……っ、だめ、あっ……ぁ……も、それ……っ。だめだからぁ……っ、やっ、あぁ……っ」
どれだけ腰を左右にひねって逃げたところで、彼の指は子宮口から離れてくれない。床にうつ伏せになって、彼の気が済むまで、ポルチオの刺激を受け入れるしかなかった。
「こんなもんか」
「……、ぁ……ふぅ……っ、は……ぁ」
快楽に溺れて喘ぎ声もあげられなくなったころあいで、ようやく彼はナカから指を引き抜いた。しかし執拗にこねまわされて熟れたポルチオはジンジンと熱を発し、おかしな感覚が尾を引いて残った。
立ち上がった彼が大股で横を通り過ぎる。
「あっ……」
私の目と鼻の先でかがみ、足元に転がる核を手にする。彼はそれを私に見せつけるように掲げた。
「そんなにコレが欲しいのか?」
両手を床について上半身を起こした私はゆっくりと首を横に振る。
欲しいのではなく、それを、あなたの器に返したいの。
今の彼は魔族だったころの記憶が失われていて、自分のことを人間だと認識している。そんな状態の人に、魔界のことを話しても信じてもらえないだろう。
どうしよう。ここはいったん退却して、魔王様の指示を仰ぐのが正解か。
——こんな強烈な魔力を放つ核と、脆い人間の肉体でいる彼を置いて魔界へ帰っていいの? 天使や退魔師に見つかったら、今の彼じゃ太刀打ちできないというのに。
立ち去るならせめて、核を彼の器に戻してからにするべきだ。……私だったら、それができる。
相手が大魔族だからといって、格上の魔力に萎縮している暇はない。多少強引な手段を取ってでも、彼の動きを封じよう。
深い呼吸を繰り返して息を整えながら、まっすぐに彼を見上げた。
視線を受け止めた男はニヤリと口端を持ち上げる。
「否と意思表示しておきながらそれはなしだろ。まだ諦めてねえって、顔に書いてあるぞ」
「……そうね」
「ああ、その目、たまんねぇな。視線でこんなにゾクゾクするのは初めてだ」
うっとりと呟かれた言葉に眉を寄せる。
気分を害したのが伝わったのだろう。「褒めてんだから怒んなよ」と彼はフォローにもならない物言いで私を宥めた。
「あなたに褒められても嬉しくないわ」
「わかった、悪かったって。詫びといっちゃなんだが、コレはお前にやるから、機嫌なおせよ」
しゃがんだ彼が私へと核を差し出す。
魔族にとって、核は力のみなもとだ。こうもあっさり他人に渡すなんて、本能的にもするはずがない。
甘い言葉は偽りだ。
警戒心をむき出しにする私に、男は満足そうに笑みを浮かべた。
「——やっぱお前、最高だよ。本気で欲しくなる」
「こっちは願い下げよ」
「そう言うなって。俺は自分で言ったことは守る男だぞ。お前にこの石をやるっつったのは本当だ。……ま、全部ってわけじゃないけどな」
意味深な呟きに眉を寄せる。
真意を探り当てるより先に、目の前の男が信じられない行動に出た。
彼は手にした核の、いくつも突き出た多角形の柱のひとつを指でつまみ、まるで木の実をもぐように、先端を折ってしまったのだ。
——パキッ。
歯切れのいい音が室内に響く。
開いた口が塞がらなかった。
「な……は、え……? ……嘘でしょ」
ありえない……ことはないか。
あの核の主人は彼だから。持ち主が望めば鉱石は形を変えるし、分離だってするだろう。でも、それを人間の器でやってのけるって、いったい何がどうなっているの。
「ほれ、こっちはお前にやるよ」
核の本体を壁際の机に置いた彼が、カケラを指で摘んで見せつけながら近づいてくる。
彼の意図が謎すぎて呆然としてしまい、反応が遅れた。
正面で立て膝になった男に身体を起こされる。彼と同じく床に膝をついた状態で向かい合い、抱きしめるようにして身動きを封じられた。
密着したことで相手の体温が伝わってきて、どきりと心臓が鼓動を強めた。突き放したいのに、身体が思うように動かない。
「大事なもんは、誰にも盗られないようにしまっておかなきゃいけねえよな」
「んっ……」
耳に直接注ぎ込むように囁かれ、肩がビクンと跳ねる。
鼓膜を揺らす低音ボイスに腰が砕けそうになったが、腰にまわった逞しい腕に抱き込まれていては床に崩れることもできない。
核の破片を持つ彼の右手が、下方へと移動する。太腿の内側押し当てられた鉱石が、肌の上をすべりながら秘部へと近づく。
「んっ……ぁ、あつ……ぃ」
冷たさを感じたのは最初だけで、膣口からこぼれつたう精液に核が触れると、その場所がカッと熱くなった。
男の手が、脚の付け根に到達する。熟れた陰唇をゆったりといやらしくなぞり、やがて硬いモノが膣口へとあてがわれた。
膣内にかすかな異物感をおぼえた次の瞬間、下腹部に痺れをともなう強烈な快感が襲った。
「——っ、や、やめて……あっ、や……そんなっ」
嘘だ……。——まさか。
男の凶行に理解が追いつかない。
混乱しているうちに、胎内へ魔族の核を押し込められる。
つい先ほどまで極太ペニスで犯されていたソコは、小さな核の破片をすんなり膣奥へと通してしまった。
「はっ、ぅあっ、あ……ぁ……だ、め……おく、いれちゃ……ぁっ、あぁっ」
魔力酔いってレベルじゃない。圧倒的強者の濃厚な魔力に身体の内側を侵食されて、思考がドロドロに溶けていく。
せっかく思い出した使命感はあっけなく崩れ、力が入らなくなった身体を彼の胸に預けた。
ナカに残る精液が核に反応して熱を持つ。ドロドロにぬかるむ卑猥な肉路は快感を求めて核の破片と、彼の指にしゃぶりつく。
「あぅっ、あ……きもち……ぃ……んぁっ」
「おいおい、やってる俺も俺だが、異物挿れられて興奮するとか、とんだヘンタイじゃねえか」
「ち……が、そうじゃ、な……っ、あにゃ……りゃ、ぁっ、まりょく、がぁ……あっ、……んあぁっ!」
膣道の最奥に核が到達した。
ペニスでガン突きされ、さらには指で徹底的にほぐされたそこは、硬い異物からも敏感に快楽を拾った。刺激に歓喜して分泌された愛液が、精液と混ざって膣口から流れ落ち、彼の手を濡らす。
「ぃ、ひぁ……あ……、あぁ……っ、あっ……やらぁ……」
快楽に喘ぐしかできなくなった私を無視して、膣奥の攻略は続けられた。
「いい子だ。そうやって力抜いて、俺に全部を捧げてろ。どうなっても、責任は取ってやっから」
「はっ……はひ、ぃっ……うぅ……」
硬い石が、少しずつ、子宮口に埋まる。
媚肉の隙間にめり込んだそれを、男の長い指が軽く小突き、くるくると輪郭を撫でまわした。
中途半端な位置に留まるそれに、子宮が強烈に疼いた。もっと奥深くで彼の魔力を感じたくて、暴力的なまでの灼熱に身を委ねたくて、下腹部が切なく震えている。
「欲しいか?」
「あ……ほし……っ、ほしぃ、欲しいのっ、……おく……っ、奥まで、いれ……てっ」
必死になって懇願する私は、どう考えても正気じゃなかった。
体内を染める上位者の魔力に抗えず、彼の望むままに声を発してしまう。魔族としての本能が、彼を支配者と認めてしまったのだ。
「そうだな。ココに入れてしまえば誰にも……お前にも手出しできないだろうからな」
ググ、グウゥ——。
膣に挿入された指に力が入る。子宮口がカケラの形に沿ってじわじわと開き、子宮内へ魔力のみなもとが潜り込んだ。
※省略
執務室に足を踏み入れた途端、漂う魔力に全身から汗が噴きだす。子宮の中で核が魔力に呼応してさらに熱くなった。
ふらふらとおぼつかない足取りで、先を行く上司の背中を頼りに室内へ。
重厚な雰囲気が漂う魔王様の執務室に、彼はいた。
執務机の手前にあるソファスペースで、ひとりがけのソファに足を組んで腰掛ける魔王様の後ろに、控えるようにして立っている。
ボサボサだった髪は後ろに流して整えられ、着古した白衣ではなく、魔王軍の軍服を着込んだその御仁に、人間界にいたときのみすぼらしい印象はどこにもない。でも、間違いなく、そこにいるのは、人間界で遭遇したはぐれ魔族の彼だった。
元はぐれ魔族……アガレス様の猛禽類のような鋭い目が私をとらえる。薄い唇がかすかに弧を描き、両端が吊り上がった。
ただ見つめられただけだというのに、背筋にゾクゾクと電流のような快感が駆け抜ける。
崩れそうになるのをかろうじて踏みとどまり、魔王様に挨拶を述べた上司に倣い深々と頭を下げる。しかし前のめりになったことで平衡感覚が狂い、身体が倒れてしまった。
「おいっ」
「構わん。そいつは俺が預かる」
支えてくれた上司から、彼は私を引き取った。
ああ、そういえばこんな声だったなと、なかば現実逃避気味に思い出していると、アガレス様に抱えられた。彼に触れられると、身体の疼きがますます強まる。
「……っ、もうしわけ、ございません……っ」
「すげえな、まだ正気でいられんのか」
「……く、ぅ……っ」
耳の近くで告げられた感嘆の声に、ぶるりと身体が震えた。
出かかった喘ぎを必死で噛み殺す。魔王様の御前でみっともない姿をさらしてたまるか。
「閣下……よくぞご無事で」
上司は私の心配よりも、アガレス様と再会したことへの感動が勝ったようだ。感極まって言葉が続かない上司に、アガレス様はゆったりとうなずく。
「ああ、お前の育てた部下のおかげだ」
「もったいなきお言葉……至極光栄にございます」
上司の涙ぐんだ声とか、初めて聞いた。というか、庇ってくれるんじゃなかったの。
お腹がジンジンして、苦しい。もう耐えられそうにない。
「はぅ……ぁ、ぅ……んぁっ……」
吐き出す息に喘ぎが混ざる。
アガレス様と上司は感動の言葉を交わし、再会を喜びあっている。そこに魔王様がひと言、二言、短く話しに加わって、私は完全に置いてきぼり。
息を殺して、気配を殺して、この場は上司たちを邪魔しないのが正解だ。頭では理解できている。でも、淫らな欲望に支配された私は、アガレス様の意識が自分に向いていないことが悲しくて、甘えるように彼の肩に額を押し付けた。
はやく、もっと……身体の隅々まで触れてほしい。身体の奥深くまで、アガレス様で満たされたい——。
欲望の肥大に歯止めがきかない。
彼を捕縛することになるなら、ぜひとも志願したいとか……自分の考えがいかに甘かったかを思い知らされる。
大魔族に抗うなんて、最初からできるはずがなかったのだ。
「……っ、うぅ〜〜……っ」
「さすがに限界か」
背中にまわった大きな手に撫でられる。それだけで心臓がドクドクと高鳴った。おかしい、こんなのは私じゃない。
「ご厚意に甘えて、これは連れて行きます」
「好きにしろ」
魔王様は発情する私に見向きもせず、いつもと変わらぬご様子で淡々と言い放った。
状況が飲み込めていない上司が戸惑いながらアガレス様をうかがう。視線を受け止め、アガレス様が上司へと口を開いた。
「悪いな、お前の部下は俺がもらうことになった」
決定事項とばかりに告げられても、上司はさほど驚かなかった。
しかし了承の意を伝えながらもほんの少しの逡巡をみせ、複雑そうに言葉を紡ぐ。
「閣下、その者は取り扱い要注意の猛犬なのですが……」
進言に、アガレス様は声をあげて笑った。
「昔のお前みたいじゃねえか」
「当時は私も、まだまだ若造でしたので……お恥ずかしい限りです」
「大事に育てるから心配すんな。壊したりしねえよ」
魔王様と上司を残し、私はアガレス様に抱えられて執務室を退出した。
広い王城の内部をどう移動したのか、全部は覚られなかった。
城勤めでも限られた者しか立ち入ることが許されていないエリアにある豪華な部屋に入ると、アガレス様は私をベッドへ降ろした。
「久しぶりだな。俺のことは忘れてないな?」
「は……ぅう……、はい……ぃんっ」
深くうなずく。あんな経験、忘れるはずがない。
ベッドのふちに座った彼に顔を覗き込まれ、頬に熱が集まる。
「人間界で探し回っても見つからないわけだ。まさか魔界から単身であちらに出向いていたとはな。とんだ命知らずがいたもんだ」
アガレス様が喉の奥で笑う。
「人間の器だと核を持ち主に返す、あのレベルの魔術は使えないと失念していた俺も俺か」
「……ん、ぁ……か、閣下……ふぁ……ぁっ」
彼の長い指が頬の輪郭をすべるように撫で、唇に触れた。
「こんなことなら、もっと早く戻るべきだった。お前もお預けくらってつらかったろ」
唇から喉へ、胸の谷間へと移動した大きな手が、服の上から下腹部にあてられる。次の瞬間、子宮内に埋め込まれた核が活性化して、身体の内側で彼の魔力が暴れだした。
「は、ひっ、あ……あぁっ、や……、ぁうっ」
「それでも、しばらく待った甲斐はあったな。うまい具合になじんでいる」
「や、ぁ……、おなか、揉むの……っ、だ、め……です……くんっ、あっ……へんに、なっちゃ……ぅ」
「どこがだ、これが正常だろ? というあまだしゃべる余裕があるのか。俺の核を胎内に留めて、なおかつ魔力に器を侵食されても壊れないとか、とんでもない逸材だな」
腹部が圧迫されて、子宮の内壁に核が押し付けられると、じゅわりとアガレス様の魔力が体内に浸透していく。
気持ち良い……でも、外からの刺激だけじゃ、ぜんぜんたりない。——違う。私が、良くなってる、場合じゃなくて……。
「それっ、しきゅう……の、だして……カケラ……ぁっ、お、返し……しなきゃ……っ」
「なぜ? 取り出す必要はないだろ」
「ふぁ、あっ、だっ……て……んああぁっ!」
グニィ——。
子宮を腹の上から強く押され、身体の中心で快感がはじける。秘部を直接いじられてないのに、軽くイッてしまった。
「コレはお前にやると言ったろ。返すとか言うなよ」
スリ、スリ、ググゥッ、グニ、グニィ……。
彼の手のひらが、下腹部をいやらしい手つきで撫でまわす。気まぐれに子宮を強く押したり、揉み込んだり……。
「ああっ、それ、……だめっ! しきゅ……押しちゃ……あぁっ」
外側から圧迫されて、核が子宮の肉壁にめり込む。そこから彼の魔力がぶわりとあふれ、理性が焼き切れる。
ひとときもじっとしていられずベッドの上で身悶えるが、アガレス様の大きな手は私の下腹部を離れない。
「まあ……お前がなんと言おうが、今から二度と取り出せないようにするんだが」
低い声に不穏な響きを感じて背筋がぞくりとわななく。だけど芽生えた危機感は、彼の魔力がいとも簡単に消し去ってしまった。
※省略
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