6colors 2017/12/03 15:00

性に関する雑記


性転換モノの自作がらみ、ちょっと真面目な性の話。





肉体に生じる快感と言うと、男性はまず「射精」を前提にしてしまうので、女になった瞬間にそうではない「特別なオンナの快感」が生じるかのように考えてしまいがちだけれど、女性の快感は、男性的快感と対で解釈されるばかりのものではないわけで。




むしろ、わかりやすい射精の快感が、心身で感じる多様な快感を妨げている。



でも、そこが、男性に生まれると理解しにくい。




もっともそれは、生殖を行うための仕掛けの一つに違いなく。




連れ合いが昔から時々言うセリフ。



「よくこんなもん(女の身体)に欲情できるなぁ」



(この辺からも、射精するために必死になる姿に「可愛い」なんて気持ちが出てくるのだろうと)




「ドライオーガズム」という、今ではそこそこ知られてきた言葉があって、



男性も努力次第で「女性的な」快感を手に入れられるわけだけれど、これも“明確”にその言葉が指し示す「快感」があるわけじゃない。



あえて言うなら、言葉の通り「ウェットじゃない」オーガズム。



ペニスの感覚を曖昧にしてしまえば、いろいろな快感があることに気付く、というわけです。




つまるところ、射精の快感はとりわけ、わかりやすく、共有しやすく、突出している、となるのでしょう。






その周縁にあることをつらつら考えながら、最初のソフト、eX=psY(エクスタシィ)を作りました。



つまり、去勢されてしまい、「男としての感覚」がなくなるのが出発点。



「オンナになって気持ち良すぎて×××」という方向性ではなく、疑うべくもなかった男性性の喪失から始まる、性の非対称性に関わる物語。





なので、男性的な欲情や幻想に基づく、一気に「ヌキ」になる物語にはならず、快感主体のステップバイステップで、「男でなくなった自分」のアイデンティティを捉え直していく物語、となるわけです。





以降作ってきた性転換モノも、その路線に依ったものが多いです。




そのスタンスからでしょう、ウチのソフトは、自らの性に強く違和を持つ方には理解されやすいようで、ウチの作品を一つに入口にして、はっきり性自認のズレを意識するようになった方もいらっしゃるようです。




また、元男性であること、それは主人公についたちょっとしたフラグで、『出自の変わった「女の子」が恋とHに成長していく』物語として読まれる女性の方にも。





ちなみに、そういうお前はどうなんだよ、と問われれば、日常的に異性装をしたり、現実に肉体の性を変えたりするほどの違和は持っていない作者です。



ただ、幼いころから身の回りに、親や姉弟も含め、かなり得手勝手な女性が多かったので、外部ではなく自身の中に女性性を繰り込み、自助する必要があったのだろう、というのが自己診断です。




割とこう言う方、多いんじゃないかなぁ、と思ったり。





……というわけで、今日は久々に雑記めいたもの書いてみました。




うーん、やっぱ、特に最近はこの手の文章は疲れるようで。





シナリオ書いて、キャラをあれこれ振付けてる方が楽しいですね。





というわけで、制作頑張ります。


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