八陰企画 2020/08/03 23:30

【日記※閲覧注意】2020年8月3日「水野英子先生の『トキワ荘日記』」

今日、とある本が届きました。
 
こちらです。
 


 
 
これは、漫画家の水野英子先生が個人で行っている通販で購入できる同人誌です。
 
私は藤子不二雄A先生の『まんが道』が大好きで、一時期ものすごくハマりました。
…とはいっても、トキワ荘にまつわる漫画家の作品の全てを読んだわけではありません。
けっこうニワカです。
 
A先生の作品だって、読んだことがないのもけっこうあるし…。
そもそも手塚先生の作品も、読んでないものの方が多い…。
 
とまあ、そんなレベルの”ファン”なのですが、トキワ荘に関することはもっと知りたいと思ってなんとなくネットサーフィンしてましたら…この本のことを知りました。
 
たぶん、漫画がどうとかではなく、志を同じとした仲の良いグループの内輪話などが好きなんですね…たぶん。
 
私はプロ漫画家でもなんでもないですが、エッセイ漫画を描こうと思ったのも、こうしたプロの方々にあこがれて始めた部分もあると思います。
 
 
…さて、いざ通販しようと思って応募方法をみてみると…クレジットカードなどでの支払い方法はなく、払込取扱票でお金を振り込むという…。
 
まず、水野先生の川崎菅星ヶ丘郵便局の局留め宛にはがきを出すところからはじめなければなりませんでした。
 
そこから自分宛てに払込取扱票が届き、それを最寄りの郵便局などで処理します。
 
はがきでなにかを申し込むというのはなかなかレアなので、いろいろネットで調べました。
はがきの出し方(書き方)がわからないという、なんとも情けない話ですが…。
やらなくなると記憶から消えていきますなぁ…。
 
正直、前の職場の仕事をまたやれと言われても、役には立たないでしょう。
 
ちょっと調べたら、なんでも最近の子供はぞうきんのしぼり方がわからないとか。
1000年後には缶切りの使い方について研究する学者がでてきたりして…。
 
 
肝心の本の内容ですが、漫画本というよりは、短編漫画つきの私小説という感じです。
文章の方が多いですね。
 
ただ、水野先生の若い頃の自画像絵がものすごくかわいらしくて…。
ぶっちゃけ、あんなかわいい18歳の子と同居みたいな感じになったら、男は内心穏やかじゃないと思いますね…。
赤塚先生とか、けっこうマジで好きだったんじゃなかろうか。
 
 
あと、A先生のまんが道にはこれでもかというほど水野先生のことは出てこないのでいろいろ邪推していました。
 
実は水野先生がトキワ荘に住んでたというのを知ったのは、東京に住んでた頃に実際にトキワ荘付近に行ってみて、記念碑をみたときが初めてだったくらいです。
(松葉のラーメンも食べた)

…が、この本を読んで少し理由がわかったような。
 
水野先生は石ノ森先生と赤塚先生と主に行動を共にしており、藤子A・F先生などとはあまり話をしていなかったようです。
(水野先生自体は話しかけたかったけど、勇気がでなかったらしい)
しかも、水野先生がいたのは約7ヶ月間ほど。
 
なので、A先生とはあまり接点がなかったんじゃなかろうか。
とはいえ、存在がなかったかのように扱われてるのは…なぜ…。
 
描きたくないわけではなかったけど、ほとんど記憶になかったから、あやふやな情報を載せないためにあえて削った…?
 
う~ん、なぞ。
まあ、あんまり深く追求しないほうがいいと思う、なんとなく。
 
 
などなど、水野先生からみた、おそらくかなり正確なトキワ荘の様子が綴られていて、個人的にとても面白く読むことができました。
 
A先生版のトキワ荘しか知らない人が読むと、「え~⁉そうだったん?」となることも多いと思います。 
 
気になった方はぜひ買って読んでみてください。
 
私は合わせて『U・マイアって誰?現場からの報告』も購入しました。


 
U・マイアとは、石森・赤塚・水野先生の合同ペンネームです。
このペンネームでの作品などについて、講談社の編集者である丸山昭さんの私小説であったり水野先生との対談話が主な内容になっています。
 
 
あとは…まったく本件と関係ありませんが、こちらの本もおすすめしておきます。

 
『横山光輝の横山光輝超絶レアコレクション』です。
すげえネーミング…。
この本をとりまとめたのは、『風雲児たち』のみなもと太郎先生です。
 
この本に載っている、『まんが浪人』が読みたかったのです!
これを知ったのもネットサーフィンがきっかけでして、このコマを見て「なんだこのかわいい横山光輝はぁ…?」となり、どうしても読みたくなってしまいました。

 
横山光輝版まんが道ではあるのですが、こちらはなんというか淡々と、「なんかとりあえずできることをやってたら漫画家になれた」みたいな感じです。
これはこれで面白いのでぜひ読んで欲しいですね…。
 
ちなみに、みなもと太郎先生の『挑戦者たち』というエッセイ漫画もオススメです。
”時代劇時代について”の部分はなるほど…となると思います。
 
 
そういえば、トキワ荘関連の話を読んだ創作家の人は、自分もそういう仲間と一緒におなじアパートかマンションで暮らしてみたいと思ったことがあるのではないでしょうか。
 
私もその一人ではありますが、おそらく私には…合わないんじゃないかな😅
数日ならいいんですが、基本的に自分の家では王様でいたいので。
 
6年ほど友達とルームシェアしていた時期もありましたが、あれは一緒に住んでた子が年下で、なんというか(いろいろ問題もあったけど)いいヤツだったので続いたようなもんです。
(この子とのエピソードでめっちゃ漫画にしたいのがあるんですが、描くと炎上しそうなのでやめとこう…。)
 
A先生はだいぶ自分のことを卑下した感じで描いていますが、たぶんコミュニケーション能力の塊と思われます。
現代版トキワ荘をやるのであれば、そういったコミュニケーション能力が高い、お互いに気を使い合ったり支え合ったりできる人たちでないと厳しいでしょう。
 
創作をやる人というのは、おそらくほぼ全員が”我”が強い人だと思います。
それを表に出すか出さないかの違いはあると思いますが。
だいたいは表に出さない人が、出す人の意見や行動に振り回されて、病んだり出てったりするんじゃないかな…。
 
私は基本的に、言いたいことを我慢して我慢して、あるところで爆発する…という感じかも。
意外と細かく文句言ってたほうがマシかもしれない…。
 
時代も違いますしねぇ…。
今は個人で楽しむことができるものがたくさんあります。
 
仲間と食事するより、自分の部屋でyoutubeでも観ながら一人でメシを食ってたほうが気楽でおいしく感じる、なんて人も多いのではないでしょうか。
 
トキワ荘ではほぼ扉開けっ放しで、けっこう好きに仲間の部屋に出入りしてたらしいので、私は…落ち着かないからイヤですねぇ…。
 
あと俺、酒飲まないしなぁ…。
友達と飯食うのは好きなんですけどね。
 
 
まあでも、私なんかはおそらく孤独死まっしぐらな人間なので、ゆくゆくは同じ独身の人間と集まって暮らさないとまずいな~とか考えたり…。
 
仲のいい同人作家さんで集まって暮らすというのは、実はもうやってる人も多いのかも…?
 
 
ちなみに、自分がトキワ荘みたいな暮らしをしたら、絶対漫画化すると思う。
 
 
おわり。



 

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