Aqua-baiser 2010/05/23 21:20

ルシファリエ-Luciferise-一部あらすじ

いつ全容が書けるか見通しがつかない状況なので、大まかなあらすじを(主に天使軍中心に)まとめてみました。
ネタバレまみれのため、お読みになられる際には充分にご注意下さい。

天使軍指揮隊各隊長について。
(イプシロン、ピアジュは割愛。セイについては後述します)

ラディウス・クァディシン
第1指揮隊(セラフ隊)隊長にして事実上の現天使軍総帥。前天使軍総帥イリンの孫。そして、マリエットの双子の姉パルフィニアの息子。血縁的に、ミオとは母方の従兄弟という関係。顔はミオとそっくりだが、白髪碧眼の容姿をしている。フィフシーアとは恋人同士。冷静で理知的な性格だが、フィフシーアにだけは素の心を見せている。

フィフシーア・ルフラット
第2指揮隊(ケルブ隊)隊長。前ソロネ隊隊長セイ・ルフラットの実姉。
ピアジュがプリンシパティウス隊隊長になる前は、唯一の女隊長だった。
厳格で近寄りがたい雰囲気を漂わせているが、弟のセイと恋人のラディウスにだけは心を開いている。
自分にも他人にも厳しく、規律や伝統を何よりも重んじている堅い性格。
イプシロンを憎んでいる。

オスヴァルト・ハインツ
第4指揮隊(ドミニオン隊)隊長。位としてはラディウス、フィフシーア、イプシロンに劣るが、彼らが隊長になる前、先代イリンの頃からドミニオン隊隊長の座に就いているため、隊長としては他6人よりも年長者となる。自分より位が高いラディウス、フィフシーア、イプシロンにも敬語は使わず、気兼ねなく接する。兄貴風を吹かせている豪快な男。何よりも和を重んじていて、別部隊所属のテオドラとも仲が良い。

ルーカス・クリストファ
第5指揮隊(ヴァーチャー隊)隊長。生真面目な反面、熱くなりやすい猪突猛進な性格。
優男風の外見をしているため、女天使に人気があるが、ルーカス本人は女性が苦手。極度の照れ屋で赤面症。
ある任務で隊長にあるまじき失態を犯し、そのせいで隊長の地位を剥奪されかけた過去がある。

フォルティノ・レイカー
第6指揮隊(パワー隊)隊長。頭の回転が早く、新しい魔法や武器の開発に日頃勤しんでいる。どちらかといえば武闘派というより軍師系。
ピアジュを抜かせば隊長歴が最も短く、中性的な少年の外見をしている。
実は両性具有だが、この秘密は本人以外誰も知らない。
知的で冷静な反面、蓮っ葉な態度と言葉遣いで「生意気」と思われることも多い。
兄貴気取りで接するオスヴァルトを表向き鬱陶しがっているが、実は慕情の想いを寄せている。しかし、本人の男としての性がそれを許さず、素直になれない。



イプシロンの正体は、先代天使軍総帥イリン(故人)によって造り出された、伝説の天使ラドゥエリエルの因子を受け継いだクローンのうちの一人。他にウプシロン・ハッスリータ(以前SSNOTEでふれた、清水クエストのレフォーシェに憑りついていた天使と同一人物)と、オミクロン・アンガリータというクローンがいたが、イプシロン以外の二人は不要の失敗作として、イリンの手によりそれぞれ別次元に廃棄されてしまった。
(元々イプシロン以外の二人は、イプシロンが失敗した場合の保険として造られた)
ウプシロンとオミクロンを兄弟同然の家族と思っていたイプシロンは、ここでイリンへの復讐を密かに誓う。だが、彼が手を下す前に、イリンはルシファー(アーレス)との戦いで死亡してしまう。
行き場を無くしたイプシロンの悲しみと復讐心は、やがて天使軍全体に向けられる。
空虚な彼を突き動かすのは、天使・悪魔・人間すべてを巻き込む破滅への道だった。
なお「アンニュイータ」はイプシロンのファミリーネームではなく、厳密に言えばコードネームという扱い。

彼の出生を知る唯一の人物、イリンが死んだのを機に、イプシロンは密かに研究所を抜け出し、数十年後にただの天使としてソロネ隊に入隊する。
彼が最初に目をつけたのは、当時のソロネ隊隊長だったセイ・ルフラット。フィフシーアの実弟である。



悪魔との戦いの最中、セイはアーレス(ミオの父で先代悪魔軍総大将。天使・悪魔両軍を巻き込んだ強○冬眠の術を放った張本人)と剣を交える。
その際に、セイはこの長きに渡る戦争の無意味さをアーレスに説く。
どちらかが滅びるまで続けなければならないのか。
なぜ互いに傷つけあわなければならない?
共生することだって出来るはず。
他の天使には馬鹿げたことだと一笑に付されるに決まっている。
だからあえて悪魔軍リーダーの貴方に直接訴えにきた――と。
驚くアーレス。だが、彼の心は、マリエット(イリンの娘で、ミオの母親。元々は天使だったが、アーレスに強○されたことにより堕天してしまう)を妻に娶った時から少しずつ揺れ動いていた。
セイの主張は、マリエットの主張と同じだったのだ。
これは罠なのか。本当にこの男の言うことを信じてもいいのだろうか。
そうアーレスが考えた時、不意にセイが背後から刺される。
驚愕する二人。振り返ると、そこには不敵な笑みを浮かべたイプシロンがいた。セイを背後から突き刺したのは、同じ天使で、忠実な部下のはずのイプシロンだったのだ。
イプシロンはそのまま逃走。セイは業火渦巻く深淵に落ちていく。アーレスは間一髪でセイを助け出し、悪魔軍領に連れ帰った。
死を免れたセイだが、イプシロンに負わされた傷と、それが原因で生じた熱のせいで、目覚めた時にはすべての記憶を失っていた。同時に天使としての力も忘れてしまい、イリンの娘だったマリエットを見ても何も思い出すことが出来ない。
悪魔達は、天使など殺してしまえとアーレスに提言するが、アーレスはセイを捕虜として生かしておくことにする、この男に手を出すことは絶対に許さないと部下達を制する。そして部下の一人であるイオレンディナという女悪魔にセイの世話を任せるのだった。
(イオレンディナは、没にしたユミルデの初期プロットに近い性格のキャラクターで、後にセイと恋仲になります)
セイの主張に心を動かされたアーレスは、天使を滅ぼすためではなく戦争を終わらせるために戦う道を選び、強○冬眠の術を放つ。
そしてセイは悪魔達と共に千年の眠りにつく。

イプシロンとの戦いの最中、ミオを庇って死んでしまうアーレス。
アーレスから力を託されたミオは、新たなルシファーとして悪魔軍に君臨するのだった。

最後のイプシロンとの戦いの最中に記憶を取り戻し、同時にイプシロンが姉を殺した事実を知って、激しい怒りと憎しみの感情をぶつけるセイだが、イプシロンの力の前に返り討ちにあってしまう(一命は取り留める)。
この時までナッシュは、セイが悪魔軍に匿われていたという事実を知らなかった(記憶を失くしたセイは居住区から遠く離れた塔に幽閉されている状態であり、ミオさえもそれを知らされていなかったため)。


復活の石強奪作戦により、ミオに瀕死にさせられるフィフシーア。そんな彼女を、イプシロンは誰にも知られることなく殺害する。
フィフシーアに止めを刺したのはミオだと思い込まされたラディウスは、イプシロンに煽られるまま、激しくミオを憎み、ますます悪魔軍との戦いを激化させることになる。
平静さを失ったラディウスは、やがてイプシロンの姦計により、彼の手で殺害されてしまう。今際に、フィフシーアを殺した張本人はイプシロンであることを知らされたラディウスは、ミオの腕の中で涙を流し死亡する。
もしかしたら心を通わせることが出来たかもしれない従兄弟。
ラディウスの不憫さに胸を打たれたミオは、イプシロンへの怒りで最後の覚醒をする。
そして圧倒的な力でイプシロンを叩きのめし、封印するに至るのだった。


オスヴァルト、ルーカス、フォルティノは生存。3人とも眠りにつくことを選択する。
ナッシュ、ユミルデ、テオドラ、ピアジュは、眠らずに(同じ選択をした天使とともに)天空の島に帰る。
セイはイオレンディナと共に悪魔軍領に残り、しばらく地上で暮らす道を選ぶ。

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