Aqua-baiser 2010/08/13 23:11

キャラ語り⑤

最後の一人、イプシロンについてのキャラ語りです。
客観的に彼を見てみると、改めて不思議なキャラだな、と思いました。

【名前の由来】
・元々はギプシロン
「イプシロン」を少しだけもじってギプシロンという名前にする予定だったのですが、元の「イプシロン」の方がコードネームっぽいかな、と思い直し、結果そのままイプシロンという名前になりました。

苗字の「アンニュイータ」は、表題の「アンニュイ天使」がイプシロンを指しているからです。
ちなみにウプシロンは陽気な性格、オミクロンは怒りっぽい性格をしています。

【初期のキャラクター設定】
・強欲な野心家
まずは全体的なストーリーから考え、「天使軍を覆す裏切り者」というキャラクターを考えた時、クローン設定はありませんでした。
悲しい過去などは一切なく、ジェイルのようなただの野心家で終わるはずだったのですが、キャラを作りこんでいくうちにどんどん思い入れが出来てしまい(笑)、最終的にはミステリアスで切ない背景を持つキャラになりました。

また、現在のイプシロンは剣士風の容貌ですが、初期のイプシロン(まだ名前がギプシロンだった時)は、どちらかというと魔法使いのような格好をしていました。
そして三つ編みだったのですが(前髪はそのまま)、テオドラと被ってしまう、ということで今の髪型に
なりました。

【実際のキャラクター設定】
・プロフィール
そういえば、彼だけ詳細なプロフィールを公開していなかったので…(笑)改めて、ここで。

8月16日生まれ(造られた日) B型
185cm 80㎏

・不思議な人物像
ただ「クール」というだけのキャラクターには絶対したくありませんでした(冷静沈着なキャラ、というだけなら既にナッシュがいたので)。
ミステリアスというと少し冷たい感じがしますが、作中でテオドラが「不思議な人物」と彼を評している
ように、一見完璧で近寄りがたい雲の上の人物でありながら、変わり者っぽい雰囲気もある…という、
どことなく飄々とした部分も描写したかったのだと思います。

・純粋
クローンという設定上、登場人物の誰よりも透明な心を持っています。
当然テオドラ達よりも年は上で、軍人として生きていく上で様々な経験を積み、世の中の黒い部分も
学習していきますが、心の根っこは実はとてもピュアです。
ピアジュを求めるのも、天使軍を壊滅に追い込もうとするのも、直向な感情によるものです。

【デザイン・ビジュアル】
・「特別な天使」を強調する
隊長ということもあり、ソロネ隊キャラ(テオドラ、ナッシュ、ユミルデ)との違いを特に意識してデザイン
しました。
漫画では少し地味目の衣装でしたが、ゲームでは装飾類等華やかさを重視しました。
その結果、細かなパーツが増えて、彼の立ち絵が一番苦労させられましたが(笑)。
白と金と水色のバランスが気に入っています。

・髪の色
ピアジュの項でも少し触れましたが、メインキャラでは一番濃い銀髪です。白銀というより鉄色と言った方が近しいかもしれません。
これは、最も明るい銀髪であるピアジュとの差を意識したためです。

・瞳の色
紫の瞳は、天使の中でも珍しい方、と言う設定です。
彼の元となった天使ラドゥエリエルも同じ瞳の色をしていますが、その事実を知っている人物はイリン(天使軍前総帥)のみでした。

【交友関係】
・基本的に孤独
その能力の高さと、類稀なるルックスで、男女問わず大勢の天使に慕われているイプシロンですが、
孤高の天使ということもあり、特別仲の良い相手は存在しません。
隊長になる前からずっと一人でした。
セイが天使軍にいた頃は何かと目をかけてもらっていて、彼の右腕的存在でもありましたが、積極的に他人と関わろうとはしませんでした。

・ピアジュへの愛
彼にとっては初恋でした。
ピアジュの真っ直ぐな明るさと積極性が、彼の凍てついた心を少しずつ氷解させたのだと思います(イプシロン本人はあくまで無自覚ですが)。
もし彼が野望を捨て、ピアジュとの恋愛のみに集中していれば、彼女の心は離れていかなかったかも
しれません。

・ユミルデに対して
夜伽役に任命したのは、特別な感情を抱いていたからではありません。
ユミルデはピアジュをはじめ女天使達に疎まれていましたが、イプシロンにとってユミルデは単なる夜伽役で、特別扱いすることはありませんでした。
ピアジュへの恋心と、それによって湧き上がる性欲を抑えることが出来ず、イプシロン自身も戸惑って
いた節があります。
それを鎮める目的で、では夜伽役を囲ってみよう、という気になったのでした。
ユミルデを選んだのは、彼女が自分に対して特別な好意を持っているわけではない、と知っていたためです(その方がお互いに後腐れないという判断によるもの)。

・ナッシュに対して
優秀な部下ではあるけれど、それ以上でもそれ以下でもない、思い入れなど全くありませんでした。
あるいは、ナッシュが自分に対して多少の不信感を抱いていることに気付いていたのかもしれません。
だからこそ簡単に捨て駒として使ったのでしょう。

・テオドラに対して
ナッシュと同様の評価。ただ、部下としてはテオドラの方が可愛げがあったので、ナッシュよりは多少
贔屓目に見ていた節もあります。
テオドラのピアジュに対する感情を悟った時点で、彼の中では恋敵という認識になってしまいますが…

【家族構成】
・クローン
人工的に造られた生命体なので、厳密に言えば血の繋がった家族はいません。
ですが、同時期に生まれたウプシロン、オミクロンとは兄弟のような関係でした。
長男イプシロン、次男ウプシロン、三男オミクロン、というイメージですね。

【能力】
・オールマイティ
剣術、魔法、智ともに高水準をキープしているオールマイティな能力者です(実は魔力ではテオドラに、体術においてはナッシュの方にそれぞれ分がありますが)。
RPG風に言うと防御力が特に高く、並外れたタフさを備えています。
不言実行タイプなので、ラディウスの信頼も得ていました。

【趣味、特技など】
・川柳・書写
ふわふわと雲のようにつかみ所のないイプシロンが、唯一はっきりと興味を示したのが「和」です。
これは、任務の最中にたまたま神凰公国に立ち寄ったイプシロンが、そこでの文化に感銘を受け(理屈ではなく本能に近い)、それから和を重視するようになった…という裏設定があります。

【Hシーンについて】
・情熱的、時に暴力的
しかし性行為における彼には、何よりも真っ直ぐで純粋な情熱が秘められています。
凶暴性の中にもイノセントな一面が垣間見れるというか……上手く言葉にできないのですが、彼の
アンバランスな面を表現するのはとても難しかったです。

【反省点】
・ちょっと贔屓めに…
彼への思い入れがどうしても暴走してしまい、それが作品にも表れていたと思います。
作者としては、キャラに対してニュートラルにならなければならない…と常々思っているのですが、イプシロンを描写する際にはついつい力が入ってしまいがちでした(ピアジュから見るイプシロンの印象等)。
また、彼視点の描写がなかったのも、心残りといえば心残りかもしれません。
作中で不思議な人物として書かれているイプシロンですが、作者の私から見てもつかみ所のない、
不思議なキャラだったりします。


次の機会があれば、セイやオスヴァルトなど、天使軍隊長について語ってみたいな、とぼんやり考えています。
とはいえ、彼らはイプシロン達と比較すると、今現在ほとんど描写がないので、読者様の思い入れも
あまり無いと思われますが;
また長々と申し訳ありません。まずは作品を作ってからですね!

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