【クリエイター必見！】『夢魔の迷宮』インタヴュー・シリーズ5【作曲家冨谷晃三氏編】#ゲーム音楽

大型連休にドッシリ☆時間をかけて遊べるやり込みRPGをお探しのあなたにうってつけの

『夢魔の迷宮』

本日はスタッフ&キャスト・インタヴュー・シリーズ

第五弾！

『夢魔の迷宮』の音楽すべてを手掛けてる冨谷工房の冨谷晃三氏の登場デス！

Ｑ：今作の楽曲制作において意識した点やコンセプトはありますか？

全曲変拍子です。
もともと私の楽曲では変拍子を多用しておりましたが今回はコンセプトとして立たせてもらってます。
変拍子の定義は種々あると思いますが、ずっと4拍子が続く瞬間はないと言えますね。
また今回は念願のスーパーファミコン音源を使えたことも感動的でした。

Ｑ：特に印象に残ってる曲や、オススメの曲、またポイントはありますか？

この作品の作曲期間に最も偉大なゲーム音楽家すぎやまこういち先生が逝去なされました。
第四層のダンジョン曲は正に長年のすぎやま先生への思いを昇華した曲となっています。
特にこの曲は一度、作曲ツールを破壊してしまった経歴もあり印象深い曲です。

Ｑ：作曲するにあたってテクニカルな裏話がありましたら教えてください。

すぎやま先生が何度も口にしていた「聴き減りのしない曲」とは一体何なのか？
その答えを私なりに「お約束をあえて破ってそれでも聴かせる曲」だと考えています。
だからこそ変拍子を取り入れたりしてますし、お約束理論に縛られた音楽家が発狂するような和声や進行をふんだんに使ってます。

Ｑ：ゲーム音楽の過去、現在、そして未来をどう捉えてますか？

黎明期の多くの作曲家が独学だった時代、ゲーム音楽は本当に豊かで奇想天外で面白かったと今聴き返しても実感します。良い意味でアングラ音楽の実験場みたいな側面があったし、メモリという縛りの中で少ない和音数でどうやってハリのある響きを作れるかという面白さもありました。
ところがハードが発達するにつれて同時発音数のルールがなくなり、当たり障りのない理論書通りの作曲をする若い層が増えてきて個性が無くなり、だんだんハリウッド映画みたいな退屈なただの劇伴音楽が増えてきてしまった。
これは先日植松さんも動画で言っていたことの受け売りですが、今のゲーム音楽の多くはこれらの理由で面白くなくなっている。
でも古代さんも言っていましたが、ゲーム音楽は音源や同時発音数といった制限のある中で作られるからこそ面白いのだと。
だから今後のゲーム音楽の未来ではもう一度原点の頃に戻ってマニアックな実験精神を取り戻し、同時発音数や音源にこだわったジャンルとして地位を獲得していったらと思います。

https://youtu.be/G2fobhbpdIc?t=674

Ｑ：今回、夢魔という種族なのですが、最近あるいは以前でも、ご自身で見た夢で、印象に残ってる強烈な夢のエピソードがあったら教えてください！

これはなんといってもゲーム中に夢の世界の住人と初めて対話するシーンの曲ですね。
あのピアノは夢の中で鳴っていたものを夜中に録音したものなのです。

Ｑ：もし夢魔の力が手に入って、誰かの夢の中に入っていけるとしたら、誰の、どんな夢に入ってみたいと思いますか？

同時発音数を守らずにハリウッドみたいな退屈な音楽を作ってるゲーム作曲家に最大８音しか同時にノートを記述できなくなる暗示をかけます。

Ｑ：もし、他の作品で紹介したいものがございましたら、ぜひ、告知してください！

私の名義で発表してる作品は『リリウミアン・ラプソディア』と『姉鬼島』です。
告知は・・・CDリリースしたいのでレーベルさんからのお誘い待ってます。

Ｑ：これからゲームをプレイしてくださるユーザーの方へのメッセージをお願いします！

一作目の時から密かに企んでいるのですが私の楽曲の元ネタ探しをしてみませんか？
いくつかの曲のいくつかのフレーズで隠しネタをいっぱい入れてるので探して指摘してみてください。

とにかくゲーム音楽のことを尋常じゃないくらい考えて作られている
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