やさぐれ喫煙所 2022/05/25 22:22

雑務より 作品レビュー②

5月も末に差し掛かり、気温の上昇と共に梅雨がチラつく季節になってきましたね!


これからカビと湿気とG対策をしていかなければならないと思うと気が滅入って来ますが、実はこの季節結構好きです。
何故ならSNSのTLに透けブラのイラストが大量に投下される時期だから…!



改めましてこんばんは、雑務です。



4月の記事はちょいとお休みをもらいまして、2か月ぶりの雑務記事になります。



4月から5月にかけてバタバタしておりまして、その合間に親戚の葬式に行くなど友人の赤ちゃんを見に行くなど初めて媚薬を飲むなどのイベントがありましたが、どうにか落ち着き記事を書く時間が取れました。今後もこうありたい。



そんな中、一本の寝取られ作品に出合いました。
この作品は「主人公視点」での絶望感に強く焦点を当てた作品という印象を受けました。



例えるなら「僕の彼女が何故こんな男に」というクベルのようなヒロイン対間男1:1モノに対して「僕の彼女が何故こんな事に」という主人公の苦悩や焦燥感、後悔を強く煮染めた感じの作品でした。



そしてそのジャンルも僕は結構好きなのだ…。





危ぶまれる日常




今月のレビュー作品はサークル空上さんの新作、危ぶまれる日常です。




こちらの作品はツクールMV形式で、ジャンルとしては寝取られは勿論の事、ヒロインの幼馴染としての側面を強く描いています。そして人妻属性もついてくるという二枚抜きぶり。




更に影絵ありヒロイン視点別個にあり回想も充実という最良物件で、昨今の寝取られモノに求められるアレやコレをぎゅっと詰めた作者の熱い想いが垣間見える作品です。




間男には立ち絵が無いシステムなので誰に寝取られるのかを楽しみながらプレイできるのもハラハラ感が増してGoodです。




主人公「葉月直人」視点で進むこの物語の終着点は一体どんなものになるのか…











レビューの前に



この先ネタバレ要素を多く含みます










ストーリー


ニューゲームから始めると即座に出てくる「高校生編をスキップしますか?」の選択肢に心が躍る。




高校生編をスキップするか、という事は
高校生編があるという事




思わず小泉構文が出てしまったが、つまりは学生時代の馴れ初めをしっかり描いております、という事と同義なのだ。




最近では「俺は●●!そしてこいつが俺の彼女の〇〇!」で馴れ初めを思いっきり省略してしまう作品もあってその度にションボリしていたのだが、この作品はそこを緻密に描いてくれる。こんなに有難い事はない…!







勿論高校生編から始める。







真っ暗な背景に響く車のクラクションと急ブレーキ音。
鈍い衝突音と救急車のけたたましいサイレン。
そして走馬灯のように蘇る幼い頃の記憶…






あれ!?異世界転生モノだったか!?








やばい全然予想してなかったぞ最近では必ずしも転生先で無双できるとは限らないとも聞いてるし心の準備が間に合わないぞスライムとかだったらまだしも木の棒とか自動販売機とかだったらどうしようせめて無機物は勘弁して…!






と思いきや雀の鳴き声と共に幼馴染の「柏木綾」に寝坊寸前の所を起こされる形で高校生編が始まる。良かった、現代だ。







学校指定のワイシャツが窮屈そうに悲鳴を上げて主張する巨乳に世話焼き属性、更にボブカットと遺憾なくJKフェロモンを振りまいている彼女が今作のヒロインだ。


綾の待つ公園へ行く前に綾の妹である楓ちゃんに挨拶。





無表情で無口と綾とは正反対の彼女に困惑しつつ綾の元へ。

そこでは近所の無邪気な男の子「シー坊」がこれから登校する綾を困らせていた。



平和だ…



朝起こしてくれる可愛い幼馴染と学校に行くという何気ないイベントだがそこかしこに「日常」が溢れている。風が頬を撫で、鳥は歌い、日の恵みを全身に浴びる…。



こんな高校生活も悪くない…




シー坊をなんとか振り払い、遅刻ギリギリで学校に滑り込む。






すると校舎から物騒なBGMと共に男性教諭が現れた


見るからに悪人の香りがする色黒の体にスキンヘッド、赤いジャージと不穏な空気を漂わせて近づいてきた教師「下山」は不純異性交遊を取り締まる生活指導の教師だった。



男の視線は綾の二つの豊満を無遠慮に突き刺しており、綾は辟易している。



先程「間男に立ち絵はないので誰が間男かわからない」と説明したが




どう考えてもこいつ竿役だろ!!!




行き過ぎた指導の果ては「不純異性交遊が認められたら退学」というハラスメントの極致。
最近の校則はよくわからんけど退学まで行ってしまうとは…厳しすぎる風紀を前に理路整然と二人は幼馴染でありそれ以上の関係はないと説明する直人と綾。




その場を凌ぎ、後者に入っていく綾を見つめる下山の顔はもう教職のそれではなかった。
その間男然とした立ち振る舞いはいっそ清々しくもあり「不意打ちなぞ以ての外。正々堂々正面からお相手致します」とも取れる恫喝めいたセリフや綾を品定めするようなセクハラ発言からも、この男がキーパーソンになる事は明らかだった。




ギリギリ遅刻に間に合った二人は教室で友人のけんじ明朗快活JKさとみに下山の件を労われる。
さとみの発言からも下山の評判はかなり悪いようだ。







というかさとみお前…いくら夏服で薄着とは言えお前これ…
おっぱいでっか…ワイシャツぱっつぱつやぞ…好き…♥
そして透けブラの主張が激しすぎるだろ…好き…♥





程なくして始まったHRでは、クラスメイトの一人、伊藤が退学になった旨を知らされる。



担任教師の話を聞いた面々は口々に「伊藤は高橋と付き合っていたのでは」「それがバレたから退学になったのでは」とある程度の予想が立っていたが、担任教師がこの件に関して詳細に語ることは無く、噂だけが一人歩きする形になった…。




伊藤の詳細を調べている最中に、さとみに社会人の彼氏がいる事が発覚したり、伊藤の彼女であった高橋が生徒指導室に呼び出されている所を目撃したり、サッカー部のイケメンキャプテン早川の話題が出たりとそこかしこに暗雲が立ち込める。

「嫌な予感」に余念がない。





そんな中綾はというと、テスト前でロクに勉強をしてない直人を付きっ切りで世話してくれるという良妻賢母ぶり。正統派ヒロインのいい匂いがしてくるではないか。




翌日はテスト当日。いつもの様にギリギリで登校していると、下駄箱で下山と遭遇する。
どうやら下山はさとみに彼氏がいるのではと訝しんでいた。
直人と綾はそんな下山を適当に往なし、テスト終わりにさとみに注意喚起を促す。
当の本人はというと下山の悪評を知りつつも意にも介していない様だったが。





しかし次のシーンでとんでもない事が発覚する。





直人とけんじが連れ立ってトイレに行くのだが、ここで直人のቻンቻンが「すげー小さい」事をけんじに指摘されてしまうのだ。指摘した本人は直人の「すげー小さい」ቻンቻンを見た事で自分のቻンቻンに自信を持ち、直人は「ቻンቻンの大きさなんて大した問題ではない」と自分の「すげー小さい」ቻンቻンを笑い話にしてしまう。





でも考えてみて欲しい。実際ቻンቻンの大きさなんて多種多様である。
特に高校生ともなればその大きさは多岐にわたり、今その時小さくても後で大きくなる事だってある。直人の言う通り今は大した問題ではないのかもしれない。






学生よ、ቻンቻンの大きさで悩むことは無いぞ。
ቻンቻン小さくても結婚して子供がいる家庭を僕はいくつも見てきている。
(夜の営みが満足しているかは別として)
真の人生のパートナーはቻンቻンの大きさで相手を選ぶような事はしないのだ。
(少なくとも今は)
愛情さえたっぷり注いでもらえれば他に何もいらないのだから。
(建前は)





そんなこんなで教室で駄弁っていると、突然さとみが下山に呼び出される
例の社会人の彼氏の件を嗅ぎつけたのかと思われたが、さとみはあっさり解放される。
どうやら彼氏を「兄」と偽り下山の言及をパスしてきたようだ。あっけらかんとした性格だが強かだ。


だがいい加減下山のこういった行動に反撃の狼煙あげるべきだとけんじは主張。
下山の弱みを握り、おとなしくさせる方法はないだろうかと提案する



下山の弱みを握ろうとあちこちを捜索する過程で直人は様々な謎と直面していく…




といった所が高校生編の主なストーリー。


高校生編での見どころは、主に「直人と綾の関係性」や「下山の人間性」、「登場人物の今後の布石」等、丁寧に描いている所だ。



高校生編が終われば物語は社会人編へと進むのだが、社会人編を100%楽しむための要素がぎっちり詰まっているので、初プレイで高校生編をスキップしてしまうのは非常にもったいない。というかいきなり社会人編をプレイしても楽しめないと思う。
あくまで高校生編のスキップは振り返り様と割り切って、しっかり最初からプレイすることをお勧めする。




柏木綾というヒロイン



このゲームのヒロイン、柏木綾ちゃんは非常に他人思いで誠実、そして思い切りがよく気が強いが女の子らしさも持ち合わせている…という男心をくすぐるナイスな性格だ。


・毎日直人と登校するために家に起こしに来てくれる
・近所の少年への面倒見がいい
・セクハラ教師には毅然とした態度
直人の家に強引に泊まりに来る


等、学生としても女の子としても頑張り屋だ。


そして直人もそんな綾に好意を抱かない訳がなく、高校生編の最後には両想いとなるのだが、それまでの道のりは(直人が鈍感でヘタレなせいで)決して平坦ではなかったのだ。


ある時は部屋で二人っきりになり、いい感じになった所で妹に水を差されたり、またある時はサッカー部のイケメンキャプテンに食事に誘われ、どうしたらいいか直人に尋ねると平気で「行って来たら?」と促され拗ね気味に誘いを受けたりと、ある意味青春真っただ中の少年少女している。


そんな綾ちゃんの強気で凛としたイメージを際立たせるシーンが、下山に不純異性交遊として退学をチラつかされ、体を求められるシーン。


これまでのNTR作品であれば、ここで「約束だけは守って下さいね…」のセリフと共に体を預けるのがパターンとなりつつあるが、綾ちゃんは違ったのだ。




下卑た笑みを浮かべる下山を一発張ると共に退学を受け入れてしまうのだ




その気丈な姿はまるで女騎士(最近の女騎士はすぐ堕ちるけど)を髣髴とさせる。






NTR王道のお約束を見事に破った綾ちゃん。
もしやこのまま寝取られたりしないのでは?というある意味一抹の不安が脳裏を過る。




しかしそこはこの男なら誰でも振り返り、強い印象を与えてきた豊満なボディが許してくれなかったのだ…。





えっちシーンについて



社会人編では直人と結婚し人妻になり、更に色っぽくなった綾ちゃんが男の毒牙にかかりまくります。




何故そうなったかは、序盤の交通事故まで話は遡ります(というより、交通事故に合う迄が回想みたいなものなので実質事故ってからが本筋)




このままエンディングまで直人視点で突き進み、最終的に綾がひた隠しにしてきた事実を回想で見返す事で全てが明らかになる仕組みになっています。





もちろんここまで一切エロシーンが無い訳ではなく、なんと幽体離脱(!?)をしながら綾の様子を一部見る事が出来るのです。これなら主人公が序盤から終盤までずっと寝ていても様子がわかって便利ですね!(尚、意識が戻るとその記憶は混濁し曖昧に)



なかなか他にはあまり見かけないシステムで僕は好きです。







そして続編へ


僕がこの作品をレビューさせてもらおうと思った理由の一つに





1作品まるまる序章





という、実に思い切った事実があります。


そう、この「危ぶまれる日常」実は続編にあたる次の作品が本編らしいのです。





うせやろ工藤…通しプレイで3時間、綾ちゃん視点の回想で2時間くらいのまぁまぁ長編なのにまるまる序章なん…?





しかも空上さん曰く、本当のメインヒロインは先程ちらっと紹介した無口で無表情でクールな楓ちゃんらしいのです。





うせやろ工藤…このゲームで楓ちゃんと会話できた回数なんて数える程なんやぞ…?






実を言うと僕は「1話まるまる序章」という話を先に知ってからのプレイでした。



そんな基礎が充実したNTRストーリーやるしかねぇだろ…!という心持ちで挑んだこの「危ぶまれる日常」でしたが、ちゃんと次回作に繋がる布石そのものでした。




楓ちゃんとの詳しい関係性や馴れ初めはエンディングにばっちり描かれているので直人くんには申し訳ないが絶望感を次回作でもう一度味わえるという、言うなれば超死体蹴りゲーなのだ。




勿論この作品だけでも寝取られゲーとして完成しているのでストーリーを重視した寝取られモノを味わいたい方にもお勧め出来る一本となっております。




最後に


快くレビュー許可を下さったサークル空上さんに感謝致します。
続編の完成をお待ちしております…!




サークル空上さん代表、空上さん

危ぶまれる日常

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