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2021年 11月の記事 (2)

火村龍 2021/11/27 22:15

【イラスト】優衣立ち絵(変身前)/変身後ラフ


優衣の変身前立ち絵です。
支援プランには変身前立ち絵全身と、変身後立ち絵のラフを載せています。

すみません、変身後の立ち絵に苦戦して制作が遅れています(頭身と脚とブーツが気になって直しつづけていました)。
それでは、残りもがんばります。

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火村龍 2021/11/18 21:55

【イラスト】封じられるエンゼルブーツ まとめ


「し、しまった――」
 思わずそう叫んで、エンゼルリリーは、動揺を漏らした悔しさで赤くなった。
 粘液状の悪魔だ。いつの間にか足元に広がり、ブーツのソールにべっとりとへばりついている。脚を上げようとするとねばねばと引き戻してくる。
 リリーは唇を噛んで思った。なんで気づけなかったの!?
 鼓動が早くなる。エンゼルリリーの武器はスピードと脚技だ。エンゼルブーツはその力の源だ。封じられれば戦えなくなってしまう。
 おちついて、焦っちゃだめ。とリリーはすぐに自分を𠮟りつけた。いつものように挑発的な笑みをつくり、強気な口調でいい放った。
「ふん、こそこそするのは得意みたいね。でもこんなねばねば、エンゼルブーツにはつうじないんだから!」
 その言葉は嘘ではなかった。実際、冷静になってみれば、抜け出すことは容易に思われた。この悪魔から感じる淫気は濃いものではない。おそらく、知性ももたない弱い悪魔だ。変身前ならともかく、変身しコスチュームを纏ったリリーの敵ではない。ましてや、エンゼルブーツの敵では。
 リリーは脚を上げた。粘液が動きを封じようとしてくるが、力をこめるとたちまちちぎれだした。
 すぐに倒してみせる、とリリーは思った。こんな悪魔に負けないんだから。
 さらに力をこめる。粘液がぶちぶちとちぎれてゆく。抜け出せる。あと少し、あと少しで――。


「そんな、ねばねばしてうごけない――!」
 ――抜け出すことができない。それどころかエンゼルブーツが両脚とも、胴の半ばまで粘液にへばりつかれてしまった。
 粘液の中、ブーツの脚を交互に動かす。かかとを上げる。つま先を上げる。ぐちょぐちょ、ねちょねちょと音が響く。重く、いかにも汚らわしい音だ。粘液越しにブーツの足が抵抗しているのが見て取れる。緑色の粘液から透けて見えるピンク。汚されてゆく力の要。エンゼルブーツが――リリーは心の中で叫んだ。ちがう。これくらい、なんともないんだから――脚を上げようとする。粘液が凄まじい粘つきで引き戻してくる。これくらい――息を止め思い切り力をこめる。頬が紅潮するのがわかった。太ももが震えた。だめ、とリリーは思う。脚が上がらない!
(この悪魔、どんどんねばねばして――淫気は弱いのに、エンゼルブーツ履いてるのに、んくうぅ、ぜんぜんうごけないぃっ!!)
 ねちょねちょと音が響く。ブーツが揉まれる。ねっとりと執拗に。リリーは思わず身体を固くした。天使のコスチュームはエナジーのリンクで天使の肉体とつながっている。揉まれる感触が脚に響いてしまう。ブーツの中、ソックスの足指がぎゅっと丸まってしまう。
 悪魔がさらに上ってきた。履き口に近づいてきた。
「調子にのらないで!」リリーは叫んだ。
 目を閉じて、エンゼルブーツにエナジーを集中させる。できればエナジーの消耗は避けたかった。ここにはほかにも悪魔がいるはずなのだ。だが使わざるを得ない。粘着力が強すぎる。このままでは振り払えない。
「これ以上、あなたの好きにはさせないんだから!」
 リリーはエナジーを解放した。エンゼルブーツが光を放ち、へばりつく悪魔を吹き飛ばそうとした。


 ぐちゅ、と音がした――それと同時、エンゼルブーツの力が弱くなった。
「え」リリーは呆けた声をあげた。なにが起こったのかわからなかった。
 どうしたの――。リリーは下を見た。
 光り輝くブーツの履き口に、緑色のものがかかっていた。なに、これ――? 履き口だけではない。ブーツの中だ。エンゼルブーツの履き口は広く、底のほうまで見て取れる。ニーソックスの脚とブーツの裏地。肌の透ける白のソックス、滑らかな白の裏地――そのソックスと裏地に、奇妙なものがべっとりとへばりついている。いかにも汚らわしい、淫気に満ちた緑色のもの……。
「あ――」
 それは一瞬のことだったが、リリーにはまるで長い時間をかけて起こったことのように感じられた。緑色のものがエンゼルブーツの中に流れ込んでくる。ブーツ内部が急激に汚染されてゆく。リンクを汚されエナジーが放てなくなる。ブーツの輝きが消えてしまう。その瞬間、外側の粘液が膨れ上がった。大量の粘液が桃色の胴を這い上ってきた。ブーツが包みこまれる。履き口を狙われる。ブーツの中に雪崩れこまれる。
 リリーは目を見開いた。エンゼルブーツ――と叫ぼうとした。エナジーを集中させようとした。だが言葉は声にならなかったし、エナジーを注ぎ込むこともできなかった。恐ろしい衝撃が走った。エンゼルブーツのかかとが限界まで上がり、つま先立ちになるのを感じた。身体が仰け反り太ももが震える。汗が噴き出す。リリーはそして、開いた口からほとばしる、自分の甲高い悲鳴を聞いた――。


支援プランには高画質版のファイルを載せています。

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