MARO/グローバルワン 2024/03/27 08:05

シャレーダーグローバルワン セラフグローバルワン

ガルスグレーサーもハヤテが
本来の大きさの1000メートル級の
大戦艦だったらこんな油断はしなかっただろう
安易に小惑星帯に放り込めば
強力な火力により反撃される事も考えられた

だが・・ハヤテは一見は普通の駆逐艦
火力など無いに等しい脆弱な兵装しかない
そう考えるのが常識である。

「何なのだアレは!?」
グラダー副司令は怒りで思わず拳を握り締める
恐る恐るターナーを見るが
司令の表情は変わらない、恐るべき胆力の
持ち主、さすが太陽系攻撃隊司令である

だがそのターナー司令の胸中は
決して穏やかではなかった
やはりあの戦艦は不吉だった・・俺の予感が
ハズレることはまずない

『アレを只の見た目通りの戦艦と侮れば
とんでもない目にあうぞ!』

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ハヤテの医務室は
最新医療設備が完備された
素晴らしい環境だ、真耶はそこで
精密検査を受けている

特にエネルギーサージによる
脳の異常はないかを徹底的に調べられた
誠矢は真耶の様子を心配そうに見守っている

真耶の脳波と心電図を立体パネルで
観察しながら北本五郎医師と春吉進一郎は恐るべき
事実を誠矢に伝えなければ成らなかった

「本当にそれで納得させられるか?」
北本の言葉に春吉は
「仕方がないよ・・まだ王家の力の
事を彼に知られるのは時期早々だ・・」

「だからってエネルギーサージを
理由にするのは少し乱暴だよ」

「良いから私に話を合わせてくれ
これもすべて王家のためなんだ!」
どうやら春吉は北本医師を説得している
様子である

「・・王族の力などに目覚めなければあの子も
普通の少女として幸せになれただろうに」
悲痛な顔で北本医師は俯く

「王家の船の目覚めにはどうしても
男女二人の王族直系の血が必要なんだ
地球の命運が二人に掛かっている!」

春吉はいつもと違い非情な様子を見せる
心を鬼にしなければこの戦いには勝てない!

医務室で誠矢を前に北本医師と春吉が
真耶の状態について説明する事となる

「先生・・真耶はどうなんですか?」

誠矢は目の前の二人の様子がただ事でない
と感じて緊張し思わず身構える

まず、春吉から話し始めた
「私は科学で解明できない物は
この世にはないと思っていた
まして・・ましてだ」

春吉は真耶の脳波計を示しながら
「このような脳の異常活動があろうとは・・」
その言葉を補足するように北本医師も語る
「それは医師の私でさえ信じられない事なんだよ」
「私は20年以上この仕事に打ち込んできた
だが・・こんな事が本当にあるとは」

春吉が本題を切り出す
「彼女の症状は病ではなく・・もっと
オカルトチェックな事なんだ」

誠矢は春吉の言いたいことがチンプンカンプンだ
「病気とかではないんですね?
じゃあどう言う?」

「それは・・彼女が恐らく強力な超能力を持つ
エスパーになっているかも知れないんだ!」

  !? 何ですって?
二人の真剣な表情に思わず誠矢は笑い出す
「まったく・・何を言い出すんです二人して
いい大人が・・真面目な顔して・・・
冗談もいい加減にして下さいよ」

自分が担がれている位にしか捉えない誠矢に
春吉は「まあ俄に信じろと言う方が無理だろう
・・今は経過観察していこうというのが
Dr.北本と私の出した見解だ」

つまり後は真耶の様子を見ていこうと
言うことなのだろうと誠矢は理解した
それにしても真耶がエスパーねぇ・・

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ハヤテ第一司令室では
通信長であるジョン・スミスが勝艦長に
地球艦隊からの連絡を報告している最中だ
「艦長、地球艦隊は全艦隊が月に集結中で
後30分でアステロイド帯に到着します」

勝艦長は腕を組みながら
「そうか・・ではそれまでに戦いを
終わらせねば成らんな」

その言葉を大言ではなく実行できるのが
不敵に構える勝艦長の凄いところだ

小原正二、戦闘補佐が隊長の誠矢にかわり
戦闘部門を引き受けていた
「たった30分でですか?」

「そうだ」
勝艦長の返事はシンプルだった

その時、第一司令室に直通するエレベーターの
ドアが開き戦闘隊長の誠矢が戻ってきた

「遅くなりました艦長」敬礼をしてから
席に戻る誠矢に対して隣の操縦席の響が
「真耶君は大丈夫なのか?」と心配そうに言う

誠矢は笑いながら
「春吉さんが真耶は超能力者になっているかも
知れないよと言うくらいは大丈夫らしいよ」

響は変な顔をして
「何だよそりゃ?」

それよりもだ今は戦況の方が問題だ
「艦長30分で本隊が来るのを
少し遅らせて貰えないんでしょうか?」
誠矢の言葉に 

「ああ邪魔だしね」
歯に衣着せぬ言いようだが事実だ

春吉が誠矢に続き戻って来ていたのを
他のメンバーも気が付いたが
彼の言葉で思わず笑いそうになるが皆我慢している

科学者と言うのは本当に言っては成らない事を
平気で言う生き物である。

艦長は誠矢の言葉は聞かなかった事にした
春吉の発言もだ!
分を弁えて発言しろと艦長の鋭い眼光が語っている

誠矢に春吉が ハハハ不味かったかな?
というジェスチャーをした

30分で勝利を確実にするには・・
「小惑星帯から出て一気に叩くのが
一番手っ取り早いのではないでしょうか?」
この誠矢の発言に

「小惑星帯だからこそハヤテの実力を
味方から隠して敵を迎え討つことが出来る・・
この作戦の真の狙いがそこなんだよ」
春吉はそう言ったが

誠矢の「敵が怯えて隠れられては・・
そも難しいでしょう・・やっぱりここは
狩りに出るべきですよ!」

勝艦長が「まだそうと決まった訳ではない
敵にも誇りがある・・見て見ろ大城」

崎景子・観測長が報告する
「敵艦接近!6隻の空母と思われます」

誠矢はその報告に驚いた
「何だって!?」
ハヤテ相手に・・正気か?
まだハヤテの力を知らない時なら解るが
一体どんなつもりで近づいて来るのか?

誠矢が怪しんでいると・・勝艦長が
「敵艦の方から近づいて来るのだ
・・出迎えてやれ大城!」

「はい艦長!」
何を企んでるかは知らないが・・余りハヤテを
舐めるなよ!「小原隊員 主砲準備」

小原は誠矢の指示を復唱する
「ハヤテ主砲準備」

主砲の照準を敵空母に合わせ後は砲撃するだけである
「主砲アレキサンドライト・カノン発射!」
誠矢がトリガーを引くと同時に
ハヤテの一見細く見える砲身からは
想像も付かない威力の光線が
宇宙空間を青白く引き裂く様に直進して

ガルスグレーサーの空母艦隊旗艦
グローサタンの横にいた空母の船体を
丸い形に艦橋と甲板を丸ごと
削り取るように貫いた
そのまま爆発炎上し宇宙に四散する

勝艦長はこれで敵の空母は後5隻だ
だが何かを仕掛けて来る事を予感した

「敵空母編隊が小惑星に隠れました!」
「何!?」又・・同じ事を?
ハヤテに小惑星を散弾の弾として利用されたのに
何を考えている!?

誠矢耳に聞き慣れた声が飛び込んでくる
「誠矢・戦闘隊長あの小惑星はデーターに
有りません!」
それはDr.の許可を得て現場に復帰した
真耶の声だった。

「データーにない?」
誠矢は冷静に真耶の言葉を聞き返す
「木星基地の長年の観測の功績で
アステロイドベルトの小惑星3Dデーターは
完全なものになっています・あの小惑星は
データーに合致しません」

成る程それじゃあれはデコイ
つまりは(偽物)って事か?
その分析通り空母が隠れたその小惑星が
ハヤテめがけて突進してくる。

ガルスグレーサーサイドも
ハヤテ攻略を早々と進めていた

「幸い奴は一隻だ・・性能の高さに自惚れて
大切なことを忘れている」
ハヤテの常軌を逸した力を目の当たりにし
木星基地の司令室は水を打ったように
静まりかえっていた、そこにターナー司令の
いつも通りの冷静沈着な声が聞こえ

お通夜状態だった司令室の指揮が戻った
「閣下・・・」

グラダー副司令にとってターナー司令は
誰よりも尊敬する偉大なリーダーだった

木星基地の衛生95に属する第3衛星ガニメデ
太陽系に存在する中でも半径質量ともに
最大級の衛星基地こそがガルスグレーサー
太陽系攻撃隊の前線基地である

「あの小さな艦でアレほどの戦闘力を
持つのは驚異的だと認めてやらぬでもない」

ターナー司令は歯を剥き噛むように笑う
その笑顔には背筋が凍る冷たさがある

「だが・・エネルギーには限りがある・・
奴があの威力の主砲を後何回撃てると思う?」

ターナー司令の言葉にグラダーは
「駆逐艦サイズであれば確かに・・
もうそろそろ限界かと思われますが・・」

ターナー司令は勝ち誇ったように更に
自信の予測と計略を説明する

「そうその通りだ、だが奴には二つの狙いがある
一つは我等の目を己に引きつけその間に
この木星基地を別艦隊に強襲させるというもの
つまりは囮と言うわけだ」

ガルスグレーサーの情報網も太陽系防衛艦隊の
動きはつぶさに掴んでいた
この情報は当然、副司令も知るところである
だからこそもう一つが大きな意味を持つ
「同感です・・・併しもう一つと申されますと?」

ターナーは机の上に両肘を突き
口元を隠すように手をあてると語り出した
「奴は我々を引っかき回すだけ引っかき回し
混乱させ本体が木星に到着したら
小惑星帯から全速力で逃げる算段なのだよ」

成るほどである、それならハヤテの
後先考えない高出力のエネルギー兵器の
使用にも説明が付く

「つまりだ・・奴をこのまま小惑星帯に
封じ込め消耗させてから沈めるのが
最適のハヤテ攻略法だというわけだ」
知将ターナーに対しグラダー副司令は
大いに感心し誇らしく感じた
「流石はターナー司令・・このグラダー
感服いたしました」

そしてハヤテを小惑星に足止めさせる
餌としてグローカー空母編隊旗艦グラダーと
5隻の空母を生け贄にする作戦が決行された

ガルスグレーサーは人工的に小惑星の
デコイ(偽物)を無数に配置していた
其れをリモコン誘導しハヤテの居る宇宙域に
移動させたのである

激しい戦闘のため小惑星が多数移動している
今の状況は引責とデコイ小惑星の違いを
上手い具合にカムフラージュしてくれた

こうしてハヤテにここまで気づかれずに
デコイ小惑星をハヤテにブツケる作戦が
実行できたのである

「敵デコイ小惑星が向かってきます!」
飛んでくる小惑星の引力に影響され他の関係ない
ただの小惑星までもがハヤテに向かって飛んでくる

如何にハヤテの主砲でも全てを撃つのは
現実的ではない、避けようとはするが
ガルスグレーサーがハヤテに向かうよう
小惑星にミサイルを撃ち更に数が増す

巨大な障害物が無数に迫りハヤテの装甲に
岩石が無数に被弾する
そのまま巨大な小惑星に衝突する
そう思ったその時
「前方に向けて主砲発射!」

ハヤテが3連2門の主砲を撃つと一瞬で
眼前に迫った小惑星が吹き飛び
そのまま小惑星の中に突っ込んだ

この光景を司令室メインモニターで観ていた
グラダー副司令は今度こそハヤテが
小惑星に衝突して粉微塵になったと喜んだが
「よーし!奴め・・まともに頭から岩石に
突っ込みおった!よーし!」

だがそう喜んだのも束の間、巨大な岩石に
無数のヒビが入り内部が赤色に発光すると
岩石が粉々に吹き飛びその中から無傷で
白銀に輝く戦艦が飛び出してきた
「何だと!?」

そのまま幾つもの岩石を衝突する都度
粉々に粉砕しながら雨霰と岩石が
自由運動で動き回る散弾銃の嵐となった
アステロイドベルト帯を突っ切りながら

元凶になった宇宙空母編隊に向けて
主砲を発射する、その砲撃を避ける
盾にしようと小惑星を空母の前に移動したが
主砲の光線はそのまま小惑星を貫通して

敵空母の格納庫に命中し、中の艦載機や
火薬庫に引火し誘爆する以前に
空母の下半分が蒸発し爆散した

『此は・・本当に怪物だ!』
ターナー司令もこのハヤテの信じ難い鬼神の
戦いぶりに戦慄を覚える・・
そして見る間にハヤテは岩石散弾の嵐の中を
飛び回りながら残った空母を狩り続ける

『何という頑丈さ・・そして底なしのスタミナ・・
それに巨大戦艦並の破壊力・・信じられん』

ヘルターナー司令は確信した
『俺の敵は・・真の敵はこいつに間違いない
この敵こそ我が人生最大の強敵になる!!』

宿命の・・強敵!!
このヘルターナが銀河の辺境で初めて
出会った強敵だ!!

そして異常な強さを目の前で発揮する
ハヤテの姿を見て
「ああ此は・・駄目だな・・無策で勝てるような
相手ではない・・」

グラダーはターナーが狂ったかと次の
台詞を聞いて思ったが・・
「俺は一度奴に負けるぞグラダー」

そう言ったターナの目がかってないほど
自信と闘気に満ちているのを見て安堵の溜息をつく
「解りました次の勝利のために・・で
御座いますね?」

ヘルターナーは覇気を全身から漲らせ副官に
「当たり前だ!!」 一言そう応えた。

_____________________
★付箋文★8:00 2024/03/27
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ターゲット04

シャレーダーセカンドNO.32アフリカ奪還作戦I シャレーダーセカンドNO.32アフリカ奪還作戦I


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シャレーダーセカンドNO.39 シャレーダーセカンドNO.39

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シャレーダーセカンドNO.35 シャレーダーセカンドNO.35

シャレーダーセカンドNO.34 シャレーダーセカンドNO.34

シャレーダーセカンドNO.34

これは大阪に生き残る
200人の運命を賭けた
絶望と希望の脱出劇

それは悪霊と化した妹とする
恐怖の鬼ごっこ
その恐怖の時間を
逃げまわる婦警隊副隊長
泉真紀子、だがこれは
巨乳隊長が考えた作戦だった
その間に 一番の大物
アーモンに罠を仕掛ける
隊長と侍ディーヴァガイ
そして木星は最悪の戦場と
化してしまうのだった。
シャレーダーセカンドNO.33 シャレーダーセカンドNO.33

シャレーダーD01 シャレーダーD01 シャレーダーD01 シャレーダーディストラクション      フェーズ01 シャレーダーディストラクション      フェーズ01

人造悪魔ダークネスに
よって世界は激変した!
そんな最中
大阪に取り残された女達が
最後の希望として頼ったのが
最強最悪の武闘派警官の二人
今、最も危険な獣達が
檻から解き放たれる!

婦警隊の副隊長を務める
泉真紀子 彼女はかって
その俊足を活かして
引っ手繰り屋をしていた
彼女を更生させたのは
婦警隊長 亘理洋子

泉は洋子に変わって囮役を買って出た
恐るべきダークネスの大目玉ボス
サイクロプスの追撃の末
囚われの身となり、触手責めにより
洗脳快楽○問を受けるのだったーーー

と言う訳で突然始まった
シャレーダーディストラクション
全40話と言う長編のため
残り数話の所で長らく止まっていましたが
やっと全話のペン入れも終わり
此から再スタート致します・・・
エロ無しは一般でも発表しますが
18禁モードが読めるのは
ダウンロードサイト
だけ ですので宜しくネ!ダス






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