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思叫堂~ロア~ 2018/10/15 21:58

次回作:吸血鬼モノ台本2

《コツコツコツ……》

周りのビルから伸びる室外機やダクト、何処か少しジメジメした空気を感じながら路地裏を進んでいく貴方。
聞こえてくる諍いの声は、進むほどに段々と大きくなっていくようであった。

そうして暫く進んでいくと……曲がり角のほんの少し先、どうやらその手前に少女がいるらしい声の発生源まで貴方は辿り着いた。
奥に他にも何人か男達がいる気配を感じ取った貴方は、まずは様子を探るべく、そっと角からその先を観察した。

フィー
「だからだなぁ……ボクはそこを通りたいだけなんだ。
君たちにそこで通せんぼをされると迷惑だから、ちょっと退いてくれるだけでいいのだけれど?」

そっと覗いていると、後ろ髪からして外国人らしい金髪の少女が、流暢な日本語を喋りながら買い物袋を胸に抱きかかえ、困ったように佇んで柄の悪い男たちに絡まれている最中のようであった。

ゲスA
「退かなかったらどうだってんだい、お嬢ちゃん?
随分可愛いけど、この辺に住んでるのかなぁ?」

少女が困ったように声をあげているが、柄の悪い若者たちはニヤニヤと面白がるように笑みを止めない。
少女は相当の美少女のようで、少し幼さは残るものの2つに束ねられたふわりと揺れる金色の髪に、後ろからではよく見えないが、赤い……美しい瞳。
黒を基調にして赤いラインで彩られたミニドレスのような姿と相まって、見様によっては高価なアンティークドールとすら思えそうな程、整った容姿をしているようであった。

ゲスB
「へへ、綺麗な金髪じゃないか。
モデルでもそんな綺麗な髪してるの見たことねぇなぁ、どこの国の生まれなの?
外人さんは進んでるって言うけど、君ぐらいの年だとどうなんだろうなぁー?おにーさん興味あるなぁー、ハハハ!!」

小さな少女の邪魔をするなど大人気ないにも程があるが……彼女の容姿がこの男たちの下世話な好奇心を刺激してしまっているのもあるのかもしれない。
ニヤニヤとした男たちの笑みが濃くなっていくのを見るに、どうやら貴方の心配が現実になるのはそう遠い先の事ではなさそうだった。

フィー
「君たち、その様子はもしかして……うーん、そういう目的かな?
はー……参るなぁ、ボクはそういうの今興味ないんだけどなぁ……迷惑な」

男たちの様子に、少女が呆れたように一声呟く。
少女はさして気にしてはいないという様子ではあるが、貴方が見てみぬフリをしてしまった場合この少女がどんな目に合うだろうか?
……少なくとも、明日の目覚めが気持ちの良い物でなくなる事だけは間違いなさそうであった。

そんな状況を想像したせいか、貴方は思わず……路地に足を一歩踏み出してしまった。
助けたいとか、どうにかしなければとか、と強く思った訳ではないが、放っておけないと……足が勝手に前に出てしまったのだ。

《ざっ》

少女と男たちしかいなかった空間に足音が響く。
そして突然現れた闖入者に、少女と男たちの驚いたような視線が……ぐるりと集まった。

――ど、退いてあげたらどうかな?
女の子を困らせるのは、年長者として恥ずかしい事だと思うのだけれど……?

緊張からごくりと喉が鳴ったが、こうなってしまっては仕方がないと勇気を振り絞り刺激しないよう声を掛ける貴方。
だが……男たちは邪魔者が来たと言わんばかりに、目を細め威嚇するよう肩を揺すり、少女を越えて貴方に近づいてくる。

ゲスA
「あっ、なにお前?……この子の知り合い?
声震えてっけど……今なんつったの、ぁ”?」

ゲスB
「スーツのおっさんが何の用だっつーの?俺らの知り合いだっけ、お前?
ハハッ、ちげーよなぁ?お前みてぇなボケた面の奴、俺しらねーもん……よ”ぉ”ッッ!!」

《ガンッ!!どさっ!》

フィー
「あっ、おいちょっと君たち!?
ぁー……いやボクはその人とは知り合いじゃないぞ?ちょっと……おい!
ったく、ボクだけじゃなくて……無関係な善人にまで迷惑を掛けるんじゃないっ!!」

ゲスB
「あ”ぁ”?何急にゴチャゴチャ言い出してんだよ!
ってか、面倒くさい事言ってねぇでよぉ?君が俺らと遊ぶのに、うんって頷きゃ終わる話じゃねぇか!
おら……ちょっとこっち来いって!!」

フィー
「こら、止めないか!
ボクはあんまり動きたくないっていうのに!ちょっと、待てって君達……ぁ!?」

男たちは近づくなり突然貴方に殴りかかり、貴方はその躊躇の無さに不意をつかれ思わず倒れ伏してしまう。
少女は貴方を庇うように前に出たが、男たちは容赦なく少女にも掴みかかり、その反動で彼女の持っていた袋が地面に落ちていく。

《がっ……がしゃん!》

ガシャン、というガラスの割れるような音が響き、床に落ちた少女の買い物袋がじわりと濡れる。
袋の裂け目から奇妙に赤黒い、鉄の匂いを放つ液体がじんわりと広がり、アスファルトを染めていく。

フィー
「あーっ!ぁ……ぁあ……ぁぁぁぁぁ……、随分困った事してくれたな君たち……?
んっ、えぇ?それ、ボクの数日振りの飽き飽きした代用食じゃない貴重な食事だったんだぞ?
それをまぁ、よくも……」

顔を手で覆い、広がっていく赤黒い染みを悲しそうに見つめる少女。
そして深く、嘆くように大きな溜息を吐き出し、ゆっくりと男達に視線を向けた。

先程は薄っすらとしか見えていなかったあの瞳はが、紅く妖しく……。
薄暗い路地裏にあって尚、人を引き付けて止まぬ魔性の宝石のようにギラリと輝くのが倒れた貴方からも確かに見えた。

フィー
「……君たちを消すと、ハンター……ボクの知り合い連中が煩いだろうからね?面倒だからそんな事はしない……しないがね?
うん……折角の”お楽しみ”を台無しにされたんだ。少しくらい八つ当たりはしても許される、と思わないかい?
ふふ……なぁ、君達?」

淡く輝く瞳を怪しく瞬かせ、金の髪の少女がくすくすと笑う。
そして笑みと共に釣り上がっていく口元には……犬歯と呼ぶには少しばかり大き過ぎる鋭い歯が、キラリと白い光を放っていた。

フィー
「そこの……多分ボクを助けようとしてくれた人間を痛めつけてくれたお礼もすべきだろうし、うん……恩義とはそういうものだからね。
……よし、決めた!
疲れるけど、ちょっとだけ……人生のお勉強というものを、君たちに教授してあげよう……ねぇ野良犬諸君?」

鋭い犬歯を見せ、少女の笑みが深まっていく。
彼女の雰囲気が変わった事を察したのか、何処か怯えるような男達の漂わせる気配を感じながら、ぐらりと揺れ続けていた視界が限界に達し……貴方は意識を手放してしまうのであった。

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思叫堂~ロア~ 2018/10/14 22:18

吸血鬼モノの次に作ろうかと考えているネタの1つ:クトゥルフテイストもの、冒頭+プロット

【黒い子山羊の物語:冒頭】

《てけぇりりりぃいいいいいいいいっっっっっ!!!!》

ドンドンドンと、貴方が急ぎ扉に押し当てた朽ちかけの椅子を支え棒にする事で封じた、所々小さく穴の空いた扉が激しい音を立てて振動を上げる。
この異音にして奇音、耳を塞ぎたく怪音(かいおん)を放ち、破壊を振りまいたのであろう存在、口や目が生えたじゅぐじゅぐと泡立つ巨大なスライムとしか表現の仕方が見つからないような怪物に追われた貴方は、
辛うじて異様としか言えない部屋の奥、粘液に塗れ積み重なる木箱の後ろにあったそのボロボロ扉の奥へと逃げ込んだのだ。

――やっぱり、興味本位でこんな廃屋なんかを見に来るんじゃなかった!
怪しい影を見たなんていう言葉に、好奇心を動かされるんじゃなかった!

そんな、今更しても仕方のない心の中で何度も叫びながら、背後から聞こえ続けるドンドンという破壊の音と。
そして気のせいでなければ……気のせいであって欲しいが。
じゅくじゅくと、何かが溶けていくような音に急かされるように逃げ込んだ部屋を見返す貴方。

……そこは、前の部屋と同じ位に異様の一言としか言えぬ部屋であった。
歪な形の蝋燭や、立派過ぎるといえる程の角の全体に五芒星のような文様が刻まれた山羊の剥製。
そして部屋中の壁という壁、床という床を、余す事なく書かれた何処の文字とも分からぬ死んだ蚯蚓の断末魔の動きで描かれたような異様な文字が一面を覆い尽くしていた。

黒魔術、カルトな儀式、そんな言葉が似つかわしいとしか思えぬようなその部屋は、どう考えても正常な人間が冗談にでも作るような部屋ではなく、その狂気の有様が

どうしようもなく貴方の精神を追い詰めてくるようであった。

だが何よりも、貴方の精神を追い詰めているのはその部屋の在り様ではない。
そこに置かれた全ての置物、床や壁といった異質な文字、その全てが……。

一様に、後ろから迫り来る怪物の粘液と思わしき物に覆われ……崩れ、溶けかけている事であった。

《てけぇりぃぃい!!てーけーりーりぃいいいいいいいいっっっっ!!!!》

ドンドンと叩くような音が消え、じゅうじゅうと何かを溶かす音が大きくなっていっているように感じる。
この部屋は、決して安全な逃げ場所ではない……貴方がそう察するのに必要な時間はそれ程長いものではなかった。

恐怖に喉元のすぐ近くにまで絶叫が上って来るのをはっきりと感じながら、貴方が何かないかと忙しなく辺りを見回し続けていると……ふいに、とある事に気付いた。
粘液に塗れた山羊の剥製の置かれた場所の真下、何かを捧げる祭壇かのように用意された台と、そこを中心とした小さな円の周辺にだけ……何故か粘液が存在していな

い事を。

《ダダダダダッッ》

貴方はその気付きを信じ急いでその台へと向かう。
何か、この窮地から逃れる術がないものかと目を血走らせる貴方は……その台の上、粘液が避ける円の丁度中央。
そこに、黒い、何かの毛皮と思われる装丁で丁寧に装飾を施された一冊の本が置かれている事に気付く。

手に取ったそれは本の装丁としては奇妙としか思えないが、まるで呼吸する吐息に混じる僅かな水気、何故かそう感じるような微かな湿り気を帯びていた。
貴方は毛皮越しにまるで生きているかのような不気味な感覚に、思わず手放しそうになるが、背後に迫っている危険がその嫌悪感を押し殺させ、本を開く事を選ばせた。

《ぱら、パラララ……》

本を開くとそこには、床や壁に描かれた文字と同じような新しく書かれた見た事もない異様な文字の羅列。
古い、それこそ何年、或いは何十年と前の本をコピーでもしたのか、紙質(かみしつ)も本自体も別の物を幾つも何度も、切って貼り付け、混ぜ合わせたような組み合

わせで出来たらしい、不可思議なページの数々。
そうした理解の及ばぬ、本と呼ぶべきかも怪しい全く異様な紙面で構成されている。

それは、勿論貴方には読む事の出来ぬものであり、この事態を解決する糸口すら与えてくれるようには思えぬものであった。
落胆と恐怖、そういったものに心が塗り潰されそうになるのを感じながらそれでも何かないかとページを捲っていると……その本の中に数行。
そこにだけは読み方の注釈でも入れたかのように、一つの付箋(ふせん)が張られている場所がある事に貴方は気付いた。
その付箋だけは、何故かひらがなで……まるで決して読み間違える事のないようにとでもするかのように、こう書かれていた。

――「え=う しゅぶ=にがあす! んが=りら ねぶ しょごす!」
――「いや いや しゅぶ=にぐらす! いあーる むなーる うが なぐる となるろ よらなるか! 」

何かが起きると期待した訳ではないが我知れず、その付箋の言葉を呟いてしまう貴方。
呟いた瞬間、何故かくらりと一瞬意識が遠くなり……いや、黒く大きな巨木、いや巨木と思える程に大きく捻じ曲がった角を持った黒い山羊の幻影のようなものを見たような気分になったその時。

《じゅる、……どごんっ!!てぇけぇーーーーー、りーーーーーーーりぃいいいいいいいいい!!!!》

背後で、何かの解け落ちる音、置いてあった椅子が跳ね飛んでいく音を聞きハっと後ろを振り返る。
そこには既に、穴空きながら辛うじて貴方を守ってくれていたはずの扉は存在しておらず。
無数と口と目、そして不定形の粘液をわななかせる……貴方を襲おうとしていた化け物が、もはや何の障害もないと嘲笑うかのように全身を蠢めかせていた。

そして化け物は、ようやく捕らえた獲物を味わうべく……ゆっくりとその体の一部を延ばし触手のように、ゆっくり、ゆっくりと……貴方に向かって延ばし始めた。
もはやここまでと、粘液を滴らせ自身に迫り来る触手を目前に、ぎゅっと目を瞑り目を閉じる貴方。
せめて、あの触手に捕われても痛みがないように……酸のような溶け方を見るにその望みは薄いものの、その儚い望みを願う貴方の耳に、ぴちゃりという粘液の滴る音

がはっきりと聞こえたその時。

《めぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”…………ばしんっ!!》
《でげぇっ!?てけ、り……りぃいいいいいいっっ!!!!》

甲高く、濁った、動物の声としては何処か不快感を思わせるようで……けれど、何故か愛らしい。
そんな形容し難い何かの叫び声と、間近に迫った水音が遠くに弾かれる音。
何より、今まで貴方を嘲るように耳障りに喚(わめ)いていた怪物の、焦るような叫び声が聞こえてきた。

「お母様の子供である私たちと、奉仕種族のどちらが優秀かこの目で見たい……。
そんな馬鹿げた願いを、よくもこんなバラバラで、不躾で、無様な切り貼りの言葉と嘆願、そして精神力だけの粗末な供物(くもつ)で……お母様にお願いしたものですね?
……人間というのは、本当に無謀な生き物なのですから」

ずるずると、音に尾を引かせながら遠のいていく水音に遮る様に、そんな涼やかな声が……貴方に語りかけた。
状況に驚き目を開く貴方の前に……濡れるような長い長い黒髪に、不思議なものを見るように貴方をしみじみと見つめる漆黒の瞳。
そして全体をシルクのような滑らかな……けれど所々フリルの混ざった、シンプルながら可愛らしい黒いドレスを纏った、小さく華奢で……ほっそりとしたその体に不

自然な程色香を感じさせる、そんな少女が……そこに立っていた。

「それにしても、こんな願いを聞き届けたお母様もお母様ですけれど、供物が不足だからって……こんな体で行かせるなんて。
お陰で……アレを一時的に追い払うだけでヘロヘロです。
……貴方が召喚主(マスター)ですね?
召喚(よ)んだのですから、責任を取って下さいよ?」

黒い少女は少しだけ不機嫌そう呟きながら、貴方を前にドレスの裾を摘み小さく頭を下げ、礼をする。

「招来の願いによって貴方の元へ参りました。
……人らしい傲慢な願いでしたが、お母様が聞き届けた以上見事あの不定形の汚物……ショゴスでしたか?
お母様の娘として、見事あいつには勝利してみせましょう。
けれど……こんな力のない、人間のような体になってしまったのですから……足りない力の分は協力をして下さいね、召喚主(マスター)?」

貴方には何を言っているのか分からぬ事を告げながら。
少女は可愛らしく小首を傾げ、くすりと……微笑(ほほえ)んだ。

貴方はそんな姿を見ながらも、危機と緊張感の開放……何より、彼女が現れる瞬間から感じていた妙な精神の疲労感に引きづられるようにして、ふらりと倒れてしまう。

《ふら……どさりっ》

「え……あの、マスター?……マスター??
まだショゴスは生きてますし、力も頂いてないから倒れられても困るのですが?
え、っと、マスター?……人間?……おーい!
寝られると、困ってしまうのですけど、おーい……マスター????」

少女が困ったように貴方を揺すってくるのを感じながら。
何故、こんな事になったのだろうかと……貴方は、ここに来る経緯を思い返しながら意識を手放すのであった。

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思叫堂~ロア~ 2018/10/14 14:50

次回作:吸血鬼モノ台本1

新体操少女、ご好評のようで有難う御座います!
お陰様でどうにか予算確保出来そうなので、次に作る予定の吸血鬼モノの台本冒頭をこそっと公開していこうかと思います……っ(コソ

-=-=-=-=-=-

《コツコツコツ……》

仕事帰りの帰り道。
貴方は勤め人のサラリーマンだ。
すでに終電も近く、最後の一仕事とばかりに肌の擦れ合うような満員電車が待っていると思い、暗い気持ちでついため息を漏らしてしまっている最中であった。
特別忙しい訳ではないが、ルーチンワークのように続く同じような毎日が貴方の精神を疲弊させているのが、嫌でも分かってしまう……そんな日々を貴方は過ごしていた。

――同じことの繰り返しだな……。

そんな退屈とも、諦めともつかないような思いが漏れ出るように、ため息がまた一つ……。
働くというのはそういう事だと理解していながらも、そんな日常を壊してくれる非日常がないものかと、心のどこかで期待してしまうような……貴方はそんな日々を過ごしていた。

今日も、疲れた頭でぼんやりと、それこそ学生の頃に読んだライトノベルのような物語がやってこないものかと冗談交じりに考えていると……ふいに。

フィー
「困ったなぁ……なぁ、君たち?どうして君たちはそんなにボクの邪魔をするんだい?
別に、無理は言っていないつもりなんだけどなぁ……」

路地裏のその外れ……もはや人は帰るだけのようなこんな時間に、人気(ひとけ)の少ない路地裏という場所には似つかわしくない、涼やかな少女の困ったような声が聞こえてくる。
よくよくと耳を澄ませば他にも誰かいるようで、言い争うような声が響いているようだった。

何か厄介ごとかな、と貴方は体を緊張させる。

女性と呼ぶには若々しすぎる声と、柄の悪い男と思わしき相手との諍いの声……どう考えても楽しい内容ではなさそうだった。
関わるのは得策ではない……それが当然の判断というものであろう。

けれど、変わらぬ日常による磨耗した脳の疲れのせいか、
それとも……その声に、日常を変えてくれる非日常の香りを何処かで感じてしまったからか。

《ざっ》
(足がとまった音)

――危険そうならば、身を引こう……こっそり帰ればいい。

そう思いながらもその声が聞こえる路地裏に、貴方は足を向かわせてしまったのであった。

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思叫堂~ロア~ 2018/10/06 17:49

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思叫堂~ロア~ 2018/10/04 13:01

次回作:新体操少女、音声パート2

音声パート2!
早瀬が体育館に向かって練習中のパートになります!

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