にっち音声工房 2020/11/21 08:40

これから音声作品をつくってみたい方向け・声優様への出演依頼用台本のサンプルを公開いたします

みなさん、同人音声を楽しんでいらっしゃいますか?
聴覚だけでいろんなキャラクターとキャッキャウフフできる音声作品は本当に素晴らしいですね。

セリフさえ用意できれば、あとは好きな声優さんに読んでもらって作品になるという音声作品は、同人創作としても参入しやすいジャンルといえます。
しかし、自分も音声作品をつくってみたいと思っても、実際には何をどうすればいいのか、なかなか悩むことも多いと思います。

素敵で尖った嗜好をお持ちだったとしても、作品として世に出せなければ、他の同好の士に届くことはありません。
今回はその一助になれたらと思い、特に声優様への出演依頼について、その際にお送りする台本サンプルと併せて、記事にさせていただこうと思います。

あくまでも私なりのやり方ですので、異論などもあるかもしれませんが、何卒ご容赦くださいませ。

※特につくりたいものがない方、参入しやすい商いとして考えている方に向けたものではないのであしからず。



【声優への出演依頼用台本サンプル】
下記リンクより、台本サンプルのPDFファイルをダウンロードできますので、そちらを参照しながら本記事をお読みください。

声優への出演依頼用・成人向け同人音声台本サンプル(にっち音声工房).pdf (514.99kB)

ダウンロード

それでは、いくつかの段階に分けて、台本執筆から声優様への出演依頼までの流れを追っていきましょう。
都度、私の使用アプリなども紹介させていただきます。
(当方Mac環境のため、あまり参考にならないかもしれません…)


まずは台本を書きましょう

いくら自分の脳内に理想のキャラクター・シチュエーションがあっても、台詞として出力されていなければ、声優さんも演じることはできません。
※設定をお渡ししてあとはアドリブ演技で、という作品もありますが、今回は例外とさせてください

私の場合は、サンプルのとおり、最終的にはこんな感じで出力されます。


まずは、とにかく「こんなやつがつくりたいんだ」という強い気持ちに従ってください。
ひとりのキャラクターしか出てこない場合、その台詞だけをつらつらと書いていけば、やがて台本が出来上がります。
自分の表現したいことや、聞き手として聞きたい言葉をどんどん書き連ねていきましょう。

※複数キャラの掛け合いがある作品は私も試行錯誤している最中です。
 他サークルの掛け合い台本などもどなたかサンプル出していただけないかなー。

私は喘ぎや吐息、フェラチオなどもすべて文字に起こしているのですが、人によっては「喘ぎ〜秒」「フェラチオ〜秒」といった指定をする方もいらっしゃるようです。
自分にあった書き方を選べばいいと思いますが、私にとっては喘ぎの母音の変化やリズムの付け方などがとても重要なので、こういった書き方をしております。

また、どんな演じ方をして欲しいのか、どういう状況なのか等の指定があれば、台詞の前後にト書きや指示書きとして記しておきましょう。

キャラクターの設定や、どんな作品なのかという説明も、文章化して台本の前に添えておくといいでしょう。

台本執筆に使用するアプリは、OS標準のメモ帳やテキストエディットで十分です。
文字数などをカウントしてくれるテキストエディタもあるので、自分にあったものを探すのもいいですね。
私はCotEditorというアプリケーションを使用しております。
こちらは無償なのに軽快で高機能なエディタなので、Mac使いにはおすすめです。

※プロデューサー気質の方は他のライターさんにお願いしてもいいのですが、今回は自分のリビドーを自ら台本にする方向で進めます。


声優様へお送りする台本の形式について

プレーンテキストのままでも対応していただけると思うのですが、私の場合、どんなOSでも一定の表示になるPDFファイルに変換してお送りしております。
Windows10やMacOSであれば、OSの印刷機能でPDF化できるはずです。

その際、演じる上で読みやすいように、文字の大きさや改行の仕方などを調整してみてください。
あまりぎゅうぎゅうに詰まった紙面では目が滑って収録時のミスにつながりやすくなります。

OS標準のテキストエディタ以外にワープロ系のアプリをお使いでしたら、台詞とト書き・指示書きは、文字のサイズや色を変えたり、段を下げたりして区別しやすくすると、なお良しです。

もしも、キャラクターのデザイン画やパッケージイラストなどが用意できているのなら、台本に添付しておくと、声優さんが演じる上でイメージを掴みやすくなると思います。

私はHagoromoというアプリケーションを使用して台本の整形やPDF化を行っております。
こちらは有償(2200円)なのですが、行番号(サンプル本文上の各行に振られた番号)をデフォルトで入れてくれる貴重なアプリです。
収録時の指示やリテイクなども「行番号XX番のところですが〜」と指定しやすくなるので便利なんですよね。
※同様のことができて、より使いやすいアプリケーションがあれば、ぜひ教えてください。


声優様へ出演依頼してみましょう

台本が完成したら、演じていただきたい声優さんへ出演の依頼をいたしましょう。

皆様、HPやブログ、SNSなどでお仕事依頼についての条件を書かれていらっしゃるので、必ず目を通しましょう

特に最低報酬額やNG項目などを考慮していない依頼は大変な失礼になりますので、くれぐれもお気をつけください。
下記は、依頼時に最低限頭に留めておいていただきたいことです。

・予算はちゃんと貯めてから依頼しましょう。
支払い段階で資金が手元にない!なんてことになったら大変です。
絶対に資金を確保してから依頼してください。

・社会人として恥ずかしくない対応を心がけましょう。
当たり前のことですが、言葉遣いや表現には気をつけましょう。
また、同人媒体であっても声優さんにとってはビジネスであるということを忘れないで。

・断られても当たり前だと思っておきましょう。
声優側のスケジュール状況によっては、当然、引き受けていただけない場合もあります。
なんで自分だけ…みたいな被害妄想に陥る必要はありません。


私の場合は、完成した台本を添えて、こんな感じで依頼についての諸条件を提示させていただいております。
今までも、このやり方で問題が起きたことはありません。

曖昧な点や未定の項目が多いと、後々トラブルになる可能性が高くなると思うので、各条件は明確にしておいた方がいいでしょう。
宅録の場合の納品スケジュールや支払い方法などは特に気をつけて、相互に誤解のないようにしておきましょう。



以上が、にっち音声工房における、台本執筆から声優様への出演依頼までの流れになります。
参考になるかどうかはわかりませんが、細々と生き残っている同人活動九年目の弱小個人サークルの意見として受け流していただけたら幸いです。
みなさんの胸に秘められた変態性癖を、エっグいドスケベ音声として、どうか聞かせてください!
それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

※編集についてはいつまで経っても素人から成長しないのですが、本記事が好評なら、そのうち自分流のやり方や使用アプリなど紹介してもいいかもしれませんね。





自分も同人始めたい、何かつくりたい、という気持ちはとても素晴らしいものですが、友達でもない方にSNS上などで不躾に質問したり相談したりするのは控えた方がいいと思います。
やりとりに関する時間やノウハウなどのいろいろなコストを不当に消費していることにもなりかねないので、本当に気をつけてください。
音声作品の制作に関して「にっち音声工房はこうしている」という回答ならできますので、コメントなどいただけたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。

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