食満 千人大女 2021/06/05 23:00

創作小話 「ハムスターの助べぇ」

皆さんこんにちは、うらすじです。

今回は創作小話を一つ、お送りします。
この話はある日の早朝に数分で書いたものです。
意味不明なところもありますがどうかご容赦くださいませ。


広い和室で曼荼羅を食い入るように見つめるA子の肩に、ハムスターが乗っている。
ハムスターの名は助べえ。
三か月前に沖縄の那覇市から家出をし、そこからシルクロードを通ってエジプトへ辿り着いた。
初の海外で彼が見たものは、豪華絢爛な装飾が施された考古学品を模した原価30円くらいの鋳造品。
そして観光客に早稲田大学蹴球部ばりのタックルをかましつつ笑顔で写真を撮りお金を要求する現地キッズたちの姿だった。
揉みに揉まれありったけのヒマワリの種を搾り取られた助べえはテンションがた落ち。
「とても観光どころではないハム」の言葉と共に帰宅を望んだ彼はシルクロード逆走を開始した。
疲弊した身体でなんとかジパングにたどり着き、知らない土地の港町でお気に入りのスタバで一服。
安堵のうちにタクシーに乗り込み運転手のすべらない話をご満悦でご堪能ののちに睡眠。
神話のような経験と思い出をほっぺに隠して帰宅した彼が真っすぐ向かう先にはいつもと顔が違うA子の肩であった。
若干の違和感を感じながらも目の前のテレビに映し出されているバラエティ番組を見てホッと安心する助べぇ。
ヒマワリの種のブランデー漬けをグッとひとかじり、長い憩いの夜は続いていく・・・。
現在地が千葉県だという事実を知るのは二日後の朝のことであった。

以下、ここ数日間で描いたイラストです。↓




☆新作CG集リリースしました ご興味ある方は是非チェックしてみてくださいね。

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