100円販売?


こんにちは、オオシマPです。
さて、Twitterではたびたび話題にしておりますが、昨今急激に増えてきた「通常価格1,000円の作品を100円で売ります」商法。この2ヶ月くらいで10サークルをゆうに超えるサークルがこの手法を取っています。

タイムラインを眺めていると、ユーザーさんの中にこれを割引と誤解している方が多くいらっしゃるので、さすがにそれはマズイと思い、ちょっと書いておこうと思います。

割引というのは、ウチの新作『耳舐め七夕物語♪』で言うならこういうことです。

『耳舐め七夕物語♪』の通常価格は税込1,540円です、20%OFFと明記しているので通常価格の20%の308円を引いて、1,232円になります、どこに出しても恥ずかしくない、立派な小学校レベルの算数です。

で、割引と混同されている価格変更ですが、その前に、新作に関しては初回割引は30%までしか設定不能な仕様になっています。この割引率は商業やってた人間からすればまずまず当然の仕様と言えるでしょう。
このように割引設定を利用して通常価格1,000円の新作を初回100円で配信することは、初回割引の仕様上不可能なわけです。だって90%OFFになりますからね、仕様上30%OFFまでしか設定出来ないんだから。

そこで連中が考えたのが「通常価格(基本価格)のほうを変更してしまえ」という手段です。1,000円の作品だろうが10,000円の作品だろうが、最初の価格を100円に設定してしまえば問題解決! というわけ。

これは「通常価格を基本とした」割引をしているわけでも値引きをしているわけでもありません、単なる価格操作です。

言語的な意味の追求はこの際どうでもいいのですが、少なくとも連中は割引のシステムを使用しているわけではない、おそらくDLsiteさんもこういう価格変更の使い方をされるとは想定してなかったんじゃないかな。
いや、実は結構前に某サークルが似たようなことやってたんですが、さすがに今はやってないようで(デカいとこほど危険)、その時から危険性は認識していたのかもしれないです。

ところで初回100円販売で、その後1000円(初期価格の10倍)になりますよって販売方法を取ってるモノって、同人音声以外になにかあるんでしょうか。ボクが不勉強なのかもしれないですが、今まで見たことも聞いたこともありません。
少なくともボクの編集長時代、似たようなことをやった商業のエロゲブランドは存在しなかったはず。そりゃ当たり前の話で、商業でやったら違法ですし、制作費を回収する前に倒産しかねません。

違法云々はさておき(一番重要なんだけど)、制作費が回収出来るのかって話はサークル内部の事情によりますよね。ちなみに税込110円で販売した場合ですが、卸価格は55円になります。ということは、売り上げはざっとこんな感じ。

1000DL→売上55,000円
3000DL→売上165,000円
5000DL→売上275,000円
10000DL→売上550,000円

100円販売は2時間作品もかなり多いですが、上記を考えると最低でも5000DLは欲しいところですね、ウチはボクが企画とプロット書く以外の全てが外注なので、ぶっちゃけウチが2時間作品を100円販売する場合は10000DLは必須です。じゃないと回収不能。

もちろん宣伝のために該当作品の売上は捨てるという見方もあります。ボクからすれば、じゃあ最初から150円くらいにして初回割引で30%OFF付けとけって思いますけど、やはり「1000円の作品が100円だよ!」ってインパクトが欲しいんでしょうね。

話が少し逸れました、もう一度聞きたいのですが、初回100円販売で、その後1000円(初期価格の10倍)になりますよって販売方法を取ってるモノって、同人音声以外になにかあるんでしょうか。あったらぜひ教えてください、勉強したいので。

結局何が言いたいかって?
えーと、ウチの『ヌキくる!?』は84分収録のASMRです、低価格で税込440円ですがクオリティはウチの他作品と全く変わりません、つまり制作費もウチの他作品とほぼ変わりません。
ですが、基本価格の税込440円はDLsiteさんが滅びるまで半永久的にこのままです。この先もずーっとお求めやすい価格なので、ぜひ聴いてみてくださいね♪ 制作費回収まであと1000DLくらい必要w(2021/7/14現在)

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