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ヤンデレの記事 (62)

『ヤンデレCD Re:Turn』プレリュード第三楽章

夢乃さんがウチの敷地から出ていくのを、カーテンの僅かな隙間から確認する。
もう一人、夢乃さんと一緒にいた女は誰かしら。なんだかハーフみたいな綺麗な感じの女だった、胸のサイズも夢乃さんと同じくらいかな……。はあ……まったく、どいつもこいつも……。

ウチの勝手口から侵入しようとした夢乃さんをその女は制止し、連れて行ったようだ。やれやれ、今日のところはもう心配ないかな……。今は夢乃さんなんかに構っている暇はない、“そんなことに時間を取られている場合じゃあない”。
懐に忍ばせていたモノを机の引き出しにしまい込んで鍵をかける。こんなもの、お兄ちゃんに見つかったら叱られちゃうもんね。

私は自分の部屋を出る前に、室内をざっと見渡して何度目かの舌打ちをする。心の中で何度も繰り返される疑問が抑えきれず、口に出てしまう。

「これは……一体誰の仕業なの?」

私は階下に降りる。
そしてやはり同じように、今日この家に帰宅してからもう何度も繰り返したかわからないが、リビングの入口からその室内を見つめる。

何度繰り返そうが、結論は同じだ。

“何かが、おかしい”

そう、帰宅した瞬間から私にはわかった。馴染み切った自宅のはずなのに、何か……、異物が紛れ込んだような、奥歯にものが挟まったような違和感……。
私は右手の爪を噛む。
最初は夢乃さんがまた勝手に入ってきたのかと思った、あの女……、いつもいつも人の家に、お兄ちゃんと私の大事な家にズカズカと入り込んできやがって……。

しかし、私はその疑惑をすぐに打ち消した。
夢乃さんが家に入ってきたのなら……私には臭いでわかる。あの女の臭いを、この私が忘れるはずがない。
もっとも、当たり前だけど私は犬じゃない。臭いというのは例えであって……上手い言葉が見つからないけど、残留した気配、雰囲気……、そのあたりが近いかもしれない。

でも、いま私が感じているのは夢乃さんのものじゃない。
正直に言えば、どういう気配もない。この家は今朝、私とお兄ちゃんが家を出た時と、少なくとも“見た目”は何一つ変わっていない。

しかし、私は感じている。例えて言えば、玄関からリビング、私の部屋からお兄ちゃんの部屋まで、0.1ミリずつ何かがズレている感覚。トレーシングペーパーに写した絵を、ほんのちょっとだけズラしたような……、そんなおかしな感覚を私は感じている。

誰かが侵入した……というのは考えにくい。私の部屋にも違和感を感じているが、誰かが部屋に入ったとすれば、私にはすぐにわかる。扉に仕掛けていた私の髪は、朝に部屋を出た時のままだったのだ。

でも……やはり誰かが私とお兄ちゃんがいない間に、“この家に侵入した”。そして……目的はわからないけど、何かを探した……? 一体何を……?

考えろ私、誰かがこの家で、何かを探したと仮定するのよ。
この家で、他人の関心を誘うような事件があったとすれば、それは……パパとママが死んでしまったあの事件しかない。
それ以来、この家では何も起こっていない、少なくとも私は事件以後“今のところ”何もしていないし、お兄ちゃんの行動に関しては今さら確認するまでもない。

なら……やっぱりパパとママの事件のことを……?
どうして今ごろ……不審な点は何もないはずなのに……。誰がどう見ても、ワイドショーで何度か報道されて終わってしまうような、ありがちな不幸な事件のひとつでしかないのに……。
それに……この家を調べても、何も出てこない。それはわかっている。いつまでも……“そんなものを残すはずがない”じゃない。

夢乃さんと一緒にいたあの女……、あれは誰だろう。どうして突然現れて、夢乃さんを連れて行ったのかしら……。
まったく……夢乃さんだけでも厄介なのに、あまり手間をかけさせないでほしい。今現在なんの手掛かりもない以上、あの女について、少し調べたほうがよさそうだ。

玄関のドアが開く音がする。
この気配はすぐにわかる、お兄ちゃんだ、帰った来たんだね。

急いで晩ご飯の支度をしなくちゃ。
お腹が空いてるはずのお兄ちゃんを待たせるわけにはいかないもの。

私はリビングを出て、玄関に顔を出す。

「お帰りなさい、お兄ちゃん♪」

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※このミニストーリーは、2020年7月26日配信予定の『ヤンデレCD Re:Turn』プレストーリーです。読まなくても本編には全く関係ございませんのであしからず。

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『ヤンデレCD Re:Turn』制作日誌11「お気に入り登録&フォローRTキャンペーン開始しました」

『ヤンデレの女の子に(耳の奥まで)死ぬほど愛されて眠れないASMR~もしくはヤンデレCD Re:Turn』の配信まであと2週間ちょい!
とゆーわけで今月26日の『ヤンデレCD』復活に向けて、ちょっとしたキャンペーンを開始しました。題して、「『ヤンデレCD Re:Turn』お気に入り登録&フォローキャンペーン」!

参加条件は、
1)DLsiteにて『ヤンデレの女の子に(耳の奥まで)死ぬほど愛されて眠れないASMR~もしくはヤンデレCD Re:Turn』をお気に入り登録。
2)パースペクティブ少女幻奏のTwitterアカウントをフォロー&該当ツイートをRT

これでOKです。該当ツイートは以下になります。
https://twitter.com/sg_perspective/status/1281158459392552961

参加いただいた方から抽選で1名様に陽向葵ゅかさんのサイン色紙、1名様にみもりあいのさんのサイン色紙をプレゼントいたします! あわせて2名様ですね。

フォロー&RTしてくださった方から抽選いたします、お気に入り登録は確認のしようがないのでw でもお気に入りに入れていただけますとありがたいです。
『ヤンデレCD Re:Turn』の配信後1週間以内に、少女幻奏のアカウントから当選者にご連絡させていただきます。皆さま、ふるってご参加ください!!!

さて、この週末は3ヶ月ぶりの新作『JKアイドルリフレ』が配信になります。『ヤンデレCD Re:Turn』の前に、まずはこちらの新作をお楽しみくださいませ♪

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アキバBlog様にコラムを掲載させていただきました♪

本日、アキバBlog様にコラムを掲載させていただきました。

■【コラム】 音声サークル・パースペクティブ少女幻奏、夏の新作情報! 7月・8月は「JKアイドルリフレ」「ヤンデレCD Re:Turn」「JK学園リフレ♪」の3本を配信!

https://twitter.com/sg_perspective/status/1281088545721970688

夏の新作に関して宣伝させていただきましたので、ぜひご覧くださいませ♪

また、サンクリ参加が決まったり、今夜からRTキャンペーンしようと思ったり(明日の更新で宣伝します)と、まだまだ今月は忙しいです。

そして今週末は『アイドルJK』が配信なのです!
久々の新作配信です、お楽しみにお待ちください♪


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『ヤンデレCD Re:Turn』制作日誌11「昔および進行中の外伝、そして過去の残骸など」

こんばんわ、オオシマPです。
現在『ヤンデレCD Re:Turn』のプレリュードを公開中です。ただ、それを読んでいただくにあたり、やはり過去のテキストに関して告知をしておいたほうが親切かと思い、今回書かせていただきます。

まず、『ヤンデレCD』関連のテキストはこのCi-en以外にハーメルンにて公開しているものがあります。

『ヤンデレCDからこぼれ落ちたストーリー集』
『ヤンデレCD Re:birth 野々原 渚 prologue ~渚が見る夢~』

『ヤンデレCDからこぼれ落ちたストーリー集』は『ヤンデレCD』の外伝的位置付けです、本来であればこのストーリーが『ヤンデレCD5』になるはずでした。

『ヤンデレCD Re:birth 野々原 渚 prologue ~渚が見る夢~』は『ヤンデレCD4』のプレストーリーです。販促物として書いたテキストになります。このテキストが『ヤンデレCD Re:Turn』の源流です。

そして、『ヤンデレCD』からは『らぶバト!』という異能力バトルラブコメが派生しています。これはCDとラノベ(HJ文庫)同時展開で制作したものです。基本的にオオシマPが作る作品はシェアワールドなので、世界観は『ヤンデレCD』も『らぶバト!』も同じです。

で、その世界観における日本国内の有力な家系は以下の通りです。たぶん今後もずっと使用する設定。『らぶバト!』の公式サイトが残ってれば設定資料ページを作ってたのでここでいちいち書かなくてもいいんだけど、もうないのでね。国外勢力は省きました、後日追記します(随時追記中)。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
■日本を支配する家系“三神”(みかみ)
“天聖院”(てんしょういん)
“紅御門”(べにみかど)
“御鏡宮”(みかがみのみや)
三家を称して“三神”。その当主は血統ゆえか高確率で”神が与えし真理の瞳”を開眼する。

“天聖院”は日本中央部が勢力範囲であり、“帝”を守護する“三神”筆頭。“天聖院学園”において様々な能力者を育成している。当主代行は開眼者・天聖院麗華。有する瞳は“覇王の瞳(アイズ・オブ・グローリー)”。麗華が炎と氷、相反する能力に加え星幽体(アストラルボディ)にまで影響を及ぼす概念攻撃を使用出来るのは全て“覇王の瞳(アイズ・オブ・グローリー)”の力があってこそ。瞳の分類は能力強化系。

“紅御門”は日本西部が勢力範囲であり、武を重んじる家系。“紅御門一門”の本拠地は九州であり、肉弾・白兵戦闘に秀でる。当主代行は開眼者・紅御門牙鷲。有する瞳は”太極図”、瞳の分類は召喚具現系。

“御鏡宮”は日本東部が勢力範囲であり、呪、術を重んじる家系。北海道奥地に“御鏡宮大神宮”を置き、“大神官”を筆頭に“十二神官”が配置されている。当主代行は開眼者・御鏡宮朱鷺那。有する瞳は”八咫鏡” ”草薙剣” ”八尺瓊勾玉”。瞳の分類は事象展開系。

■“三神”を守護する家系“九曜”
“九曜”九家は“三神”を守護する家系、壱から九までの家系が存在する。

“御鏡宮”守護九曜
壱刻 時を操る。
弐双 ツーマンセルの霊的人間兵器。
惨座獅 不明。

“紅御門”守護九曜
死法泉 呪術。
伍鳳 不明。
碌裂 暗殺術。

“天聖院”守護九曜
七本桜 占星術。
八雲 『らぶバト!2nd Attack』で初登場の八雲凍子の家系。神道系。
九蓮寺 『らぶバト!』で初登場の九蓮寺早苗の家系。剣術。

■日本の暗部“七罪”
暗殺と破壊を司る闇の家系。『らぶバト!』のヤンデレヒロイン・朝倉奏はここに属する。“七罪”は三家が没落し、現在存続するのは四家のみ。

“七罪”の序列
一位“迦陵”
現役。一人のみの家系。奏の祖母・朝倉弦月を倒した。そういやラノベに出した記憶がある。刹那ちゃんだっけ?
霊力を用いた白兵戦等に長けている。有する瞳は”フォーカスライト”、事象展開系で、万物を収束する。

二位“亜桜人形劇団”
たくさんいたけど閉団。『らぶバト!』ヒロイン・朝倉奏、『ヤンデレCD惨』ヒロイン朝倉巴の家系。劇団員は演者、筆頭は“ドールマスター”。奏は『らぶバト!2nd Atacck』劇中において開眼し、”オペラグラス”の能力でミスカトニック大学図書館長・フェリシアの攻撃を退けた。奏の瞳は異能中の異能であり、事象展開系の瞳”オペラグラス”は片目のみの開眼、その後もう一つの瞳は同じく事象展開系の瞳”カレイドスコープ”の開眼に至る。麗華の永遠のライバル。

三位“虹月幻想オーケストラ”
現役。音楽家。
“コンサートマスター”虹月アルト、“屍旗者”虹月ピアノによって統率される。ピアノは開眼者であると言われるが詳細不明。

四位“断華絶刀流”
断絶。

五位“紅蓮宮機甲旅団”
現役。あぶねえ人たち。
紅蓮宮ジュデッカ
紅蓮宮トロメア
紅蓮宮アンテノーラ
紅蓮宮カイーナ
この四人が旅団を統率する。
統率者をはじめとして、旅団員は人間を辞めている。

六位“死季嶌書房”
廃刊。“十三姉妹”によって統率されていた。投稿小説『ヤンデレCDからこぼれ落ちたストーリー集』に登場する四季島ユーミアは元“十三姉妹”の末席。

七位“千里塚インフォメーション”
現役。一番人気。戦闘力皆無。情報の売買を生業とする。当主は千里塚緋色。和服美女、開眼者だが、その瞳の力は戦闘には役に立たず、数回の使用で術者を死に至らしめる。それにもかかわらず最も有用な瞳である。

■四輝皇
数少ない”神が与えし真理の瞳”開眼者の中でも、”神眼”に至った4人の総称。

・”四輝皇”天聖院閃華(てんしょういんせんか)
麗華の曾祖母。
天聖院学園の創設者であり、現世最強の超能力者。麗華、クロニカ、奏が束になっても太刀打ち不可能な恐るべき能力者。見た目はただのクソガキである。打撃に超能力を付与した白兵戦闘を好む。『らぶバト』において、奏の師となった。ロリババア。

・”四輝皇”レオノーレ=マリアンヌ=ヴァルギリアヌス
ヴァチカン法王庁に君臨する法王、世界最強の武装宗教集団の統率者。
四大天使を直下に置き、その下に多数の使徒を有している。
右目と左目が別々の能力を持つ。すごいロリババア。

・”四輝皇”太上櫻君
本名は苺々(メイメイ)。
移動する理想郷「桃源郷」に住む仙女で、閃華の親友。”四輝皇”の中でも最高齢のロリババア。

・”四輝皇”ユーフォリア=アルティエール
最も若い”四輝皇”。年齢も20代で外見通り。メガネ巨乳。
神器”アロンの杖”に刻まれた原初の記録を解読し四輝皇”の座を得た化物。
ミスカトニック大学を出奔後、ロンドンのカルネアデス魔術協会に在籍するも、数年で再び出奔、”アロンの杖”を解析し、ソロで活動していた強力な魔導士をスカウトし魔導結社・”三重の薔薇”(ローゼン=トリスメギストス)を結成した。
カルネアデスの定める高位魔術師ランキング”セフィロト位階”において、隠匿された第零位階は彼女ただ一人のためだけの存在する位階である。第一位階の六人が”永遠の六人”と称されるにも関わらず……。
本名はルキア=エル=ゴールドシュタイン。ドラマCD『らぶバト!2nd Atacck』メインヒロインであるクロニカ=メル=ゴールドシュタインの姉。

■ミスカトニック大学
アメリカはアーカムシティに建設された、天聖院学園と同等の規模を誇る一大学園都市。天聖院学園は超能力から魔術、妖力、剣術、武闘、なんでもござれの育成機関だが、ミスカトニック大学は魔術のみ、それもミスカトニック式魔術だけを専門分野としている。全世界的にはカルネアデス式魔術が共通規格であるが、独自の路線を追求している。ドラマCD『らぶバト!2nd Atacck』にて校章のデザインまで公開された。

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『ヤンデレCD re:Turn』プレリュード第二楽章

ピンポーン

あたしはあっくんちのドアホンを鳴らす。

「あっくーん、いるー? お母さんが作り過ぎちゃった肉ジャガ持ってきたよー、いるならさっさと開けてー」

沈黙。

反応がないからもいちどドアホンを押しても暖簾に腕押し、反応ナッシング。うーん、誰もいないのかなー? あっくんも岬ちゃんもお出かけかな? むむむ、先にLINEでも入れとくんだったかな。しゃーない、どっかにタッパー置いてくかな。

あっくんちの庭に入ったあたしは裏口に回り、勝手口のドアを開く。あたしの両親とあっくんたちのご両親は親交が深かったから、あっくんたちを色々援助するためにあたしはあっくんちにフリーパスでお邪魔できる。最近は岬ちゃんが「もう大丈夫ですから」なんて遠慮してるから、あんまり無断で入らないようにはしてるんだけど。

「あっくーん、岬ちゃーん、いないのー? 入るよー?」

台所の勝手口からあっくんちに入ろうとしたあたしを止めたのは親友の声だった。

「夢乃! ストーーーーーーーーーーーーーップ!」

「……へ?」

あれ? シッキー? なんでここにいるの?
唖然とするあたしの手をシッキーは掴んで、勝手口の扉を閉じた。

「ちょ、ちょっとシッキー、どうしたん?」

「いいから! つーかダメだよ勝手に人の家に入っちゃ……、泥棒じゃないんだから」

「いや、ウチとあっくんちはそういう関係だから何も問題は……」

「ダメなものはダメ! さ、ほら、帰るよ!」

「ちょ、ちょっと、あたしは肉ジャガをあっくんに……」

「弓亜が食ったるわ!」

「なんだそりゃーーーーーーー!?」

あたしはシッキーに引っ張られて、あっくんちを後にした。
もー! なんなのシッキー!
あたしはお惣菜持ってきただけなんだからー!


「ちょっとシッキー! ホントに怒るよ? なんなの急に」

夢乃が私に怒鳴ってる……ったく、人が良いのもほどほどにしろってのよ。適当に返事を返して早々に“あの家”から引き離さないと。

「弓亜ちゃんお腹ペコペコなりー……って、さっき言ったでしょ? その肉ジャガはわたしのもんじゃい!」

「はあ? もう、だったら先に言ってよねー、つーかなんでシッキーここにいんのよー」

幼なじみの家に行くのを諦めたのか、ようやく夢乃は抵抗をやめた。……ったく、「知らぬは亭主ばかりなり」じゃないんだからさあ、こっちの身にもなってほしいわ。

夢乃には言いにくいけど、夢乃は“あの家”とは関わるべきじゃない。両親が事故で死んで、兄妹で二人暮らしだあ……? そんな家あるわけないじゃん。じゃあ親戚はどこにいるの? 叔父さんや叔母さんて普通いるでしょう? いないなら亡くなった両親はどっちも天涯孤独なわけ? おかしいでしょうよ。警戒感なさすぎ。草はえるわ。

夢乃のためを思って、一応“知り合い”に調べてもらってはいたけど、まさかこの結果とはね……。出来るだけ、夢乃を“あの家”に近づけないようにしないと。

“あの家”の妹、野々原岬、あの女は……危険過ぎる。自分の恋を成就させるために、ここまでやるとは。どこから計算してるのかしら。

「ねーーーーー、肉ジャガ少し食べていいから、残りはあっくんちに持ってっていいでしょー?」

夢乃が諦めきれずにわたしに言う。

はぁ……。

親の心子知らず?っちゃあこのことかなあ……。

→第三楽章へ
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※このミニストーリーは、2020年7月下旬配信予定の『ヤンデレCD Re:Turn』プレストーリーです。読まなくても本編には全く関係ございませんのであしからず。

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