女スパイvs女スパイ
「今回の指令を二人に命ずる。この人物の暗殺だ。」ボスは真剣な面持ちで私達の前に一つの写真を出した。その写真にはこの町では有名なドラッグのブローカーが写っていた。
私達の所属する部隊は、<特別捜査混成団>と言われる。<混成団>のなごりは、元々は軍の指揮下にあった部隊が、そのまま治安維持の目的で警察に組み込まれる形になったためである。特別捜査はスパイ活動や暗殺を主な任務としている。その中でも、私達<palm>は特別な評価を得ている。私とリサの二人だけで組織される、まさに<palm>(手のひらサイズ)は、都心部における犯罪において確実な仕事をこなした。