人間と遊ぶことを楽しんでいる人魚たち
【人間と遊ぶことを楽しんでいる人魚たち】(お試し本)
「やっと水面に近づいてきたね」
僕は君に言った。
「そうだな、あと少しで人間を引きずり込むことできる」
君は人間に会えるのを期待していた。
「まったく悪い顔してる。人間さんを驚かしてはだめだよ」
にやりとする君に注意した。
「別にいいじゃないか」
君は注意を受け流し泳ぐ。
「良くない。君のせいで溺れちゃう人間さんもいるんだから」
僕はもう一度注意をした。
「バ、バランスを崩すのが悪い」
笑いながら君は言った。
「もう、沈んだら危ないんだから。いつも助ける身にもなってよ」
毎度、助けていることを僕は言った。
「優しいお前がいるから、驚かすんだ」
君は自分勝手なこと言っっていた。
「理不尽なことを…」
僕は頬を膨らませた。
【最後に】
お試し本を読んでいただき、ありがとうございます。
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