ざこきゃら堂 2021/04/29 17:48

女武闘家さんの話その7 拘束○問編

最初に意識したのは、ガラガラと鎖の音

そして、身体中の痛みを思い出す


「…ぐっ……」

身体が引き上げられ、足枷が、手枷が、肌に食い込み血を流す


「直々に、雇い主が、あんたに聞きたいらしい」

「……こたえは……おなじ…だ…」

「汚ねえ半魔の情報なんて、知らないだろ?」


「ぁっ!!」

枷から電撃魔法が発動し、女武闘家の身体を襲う

「俺たちは、疑ってないぜ? でもボスが、吐くまで痛めつけろってさ」
……………………………………
…………………
………


「……はっ…うっ…」

炎の形をした浮遊物が、女武闘家を責め続けていた

男は軽く杖で、足枷を下に押す

炎が杖に吸い込まれるかわりに、拘束具に負荷がかかり、
「ぅ!?」
血飛沫が、女武闘家の手足から上がった

痛みで男が目の前にいることに、はじめて気がつく


「こんな美しく鍛えられた身体が、なんと痛ましい」

女武闘家の胸を杖でまさぐりながら、男が訪ねる

「契約により、条件を満たせば、本当に解放されますよ?」

条件は、隠れ里の場所と入り方を教えること

「………知りたいのは…こちらのほうだ………あいつは…うらぎった………」

杖の先に、太い鎖につながれた鉄の塊があらわれる

「こうして、残り、吊るされるのは、できそこないのメスの予定でした」

わずかに眉をひそめた女武闘家に、


「がはっ!」

脇の毒ナイフで刺された場所を、鉄球が襲う

「……ぐ……」

「予定外で、うれしいです。あなたでよかった! あなたはいい! 多少の責めでは、死なない、壊れない!」

ーー…こちらの言葉が…真実か…虚偽か…判断しかねているはず……

「隠れ里のガキは、うっかりやりすぎて、すぐに死んでしまいましたからねえ! ああ、つまらなかった」

生きて帰ると叫んでいた半魔の娘を思い出す
せめて他の子たちを護るために…

ーー……探しに来て…知ったとき…どれほどの絶望だったか……

「あなたは、美しいですよ! くくくくひひひひひーー!!」

女武闘家が否定し続ける限り、○問は続く……

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【次回】女武闘家 闇闘技場偏 その8
【前回】女武闘家 闇闘技場偏 その6
【最初から】女武闘家 闇闘技場偏 その1

いろいろ可哀そうな感じに…
中ボスクラス予定の主催者が、変態&雑魚化してます

それでは~

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