サークルめでをい 2022/03/30 13:46

ウィル・スミス殴打騒動

すみません、まずはじめにこれ本当に進捗とは関係のない雑談記事ですので、進捗以外どうでも良いという方は読み飛ばしてください。


先日第94回アカデミー賞が行われまして、皆様報道で御存知だとは思いますが、俳優のウィル・スミス氏が夫人をジョークとはいえ侮辱されたとしてコメディアンのクリス・ロック氏を殴打した事件がありまして。

それについての日本国内の論調が「ウィル・スミスかっこいい!」
みたいなのが大多数な事に私は強烈な違和感を覚えましてなんか記事を書いている次第です。


今回のウィル・スミスのビンタってかっこいいですかね?


家族を侮辱されたとはいえ、ビンタって暴力だぜ?って思うんですが。
いきなりビンタって。


私は当日、WOWOWで最初の方からアカデミー賞受賞式の生中継を見ていたんですよ。

私は映画が好きということもあり、普段からアカデミー賞は楽しみにしているのですが、今年は作品賞のノミネート作品が「リコリス・ピザ」以外は日本で公開されていたので、10本中9本全部見まして、今年は特に楽しみにしていたんです。

で、生中継でビンタですよ。現場は凍りついていますよ。最初はショーの一部なんじゃないかと現場も思っていたようですが、その後もスミス氏が「俺の妻の名前を口にするな」と何度も言っていたことからガチだとわかったという…。

その後、ウィル・スミスは正式に謝罪しましたが、日本国内の論調が「家族を守ったウィル・スミスかっこいい!」みたいな意見が大多数になっていて、いやそれは違うんじゃあないのと私は思った次第なんですね。

侮辱した方が悪いのはまず前提として、

確かに、私だって家族や友人を侮辱されたら怒って手が出ることもあるかもしれないんですよ。とはいえ、手を出したことが称賛されるってどうなのと。

『侮辱は言葉の暴力なので、時には物理的な暴力よりも人を傷つけることはあるので、殴り返すのは悪くない、正当防衛だ』、という意見もわかるんです。

ただ、だったらそれはどちらも悪いってことで、どっちも悪かったと。もちろん先に侮辱した方が悪いのは当然として、とはいえ殴り返すのが称賛されるのはおかしいんじゃないかと思うんですよね。

少なくとも、暴力は最終手段であって、まずは言葉でしょうと。
プーチンみたいに話の通じない相手じゃないんだから、まずは話し合いで、いきなりビンタが許されるの?という。

ウィル・スミスがしたことは理解出来なくはないけど、称賛は出来ないんじゃないのと思うんです。まず言葉で言い返すなり出来なかったのかと。

もちろんその他にも文脈があって、ウィル・スミスは今回、確実に主演男優賞を取ると言われていて、実際取ったんですが、受賞のスピーチを控えている状況で暴力行為に出たことがまず私にはすごいショックで。

今回ノミネートされた「ドリームプラン」も私は見たんですが、パワハラ寸前(もしくはアウト)の指導方法でウィリアムズ姉妹を世界一にした父親をウィル・スミスは演じていて、その役に引きづられてクレイジーな行動に出たんだ、という見方もあります。

他にもウィル・スミス夫妻のゴシップとしてW不倫騒動があって、ウィルが妻への愛情をアピールするためのポーズとしてビンタをしたんじゃないかという報道もありますが。


とにかくですね、私が言いたいのは、「ビンタが称賛される世の中って怖くね?」っていうのと、
「『ウィル・スミスが家族を守る姿がかっこよかったから侮辱に対するビンタは推奨される』って事になったら怖くね?」
って事です。


もちろん私と違う意見の方もいて全然良いんですけど、
それに加えて私が最近思っているのは、「みんな自分の頭で考えてる?ネットに流されすぎてない?」って事です。

Twitterとかヤフコメとか5ちゃんとかまとめサイトが「ウィル・スミスかっこいい!」ってなっているから「ウィル・スミスの今回の行動はかっこいいんだ」って思っちゃってない?って事です。

自分の中で一回冷静になって考えてみてよと。ビンタって暴力ですよねと。

ちゃんと冷静に考えた上でそれでも「ウィル・スミスの行動は正しい、あのビンタはやむを得ん、称賛出来る」、って思ったならそれはそれでいいんですけど、今の世の中ってみんな意見がネットのコピペになってない?って事です。

勿論今回のブログでめでをいがウィル・スミスの行動を否定しているからウィル・スミスはいけないんだ、ってダイレクトに思うのではなく、この記事を読んでくれている方自身の心で「あのビンタは称賛できるのか?」って言うことを考えてほしいんです。(出来れば一次情報を揃えて見た上で)

考えた上で「ウィル・スミスの行動は称賛できる」ならそれでいいと思うんです。ただ、ネットでいつも見ているサイトでみんな称賛してるから称賛していいんだ、とかってダイレクトに思わないほうが良いんじゃあないのという次第です。

雑談のつもりが重く長くなってしまいましたね…

アカデミー賞を生で見ていた人と、ネットのその部分の切り抜きやまとめ記事では考え方も違うかもしれません。

(もちろん生で見ていたから偉いってことでもないんですが、アメリカでは日本よりも多くの人がアカデミー賞を生で見ているので、そういったことも論調に違いが出るのかなと思いました。日本でWOWOWで授賞式を生で見ていた人はせいぜい数万人でしょう。)

私も授賞式を二時間三時間と作業しながらとはいえ見ていて、感動的なスピーチや驚きや笑いがあった流れの中で突然のビンタ、はマジでびっくりしましたよ。本当に。

もう一つ今回のことで言いたいのは物事にはグラデーションがあるということです。

やはり…ウィル・スミスかっこいい!全て素晴らしい!100点!ってことは…さすがにないんじゃあないのと私は思いました。
もちろん私も0点というつもりはなくて、あの状況で黙っていればいいとは思いません。

私の今回のスタンスとしてはウィル・スミスの行動は「理解は出来るが称賛は全く出来ない」ということです。点数で言えば32点くらいです。

そんな事を思いましたね…コメント欄が炎上、とか作家とファンが対立、してもあれなので『皆様どう思いますか?』とは言えませんが。

さすがに日本国内の「ウィル・スミスかっこいい!」には違和感を覚えて記事を書かずにはいられませんでした。

暴力に対する価値観の違い、温度差、と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、ちょっと国内の論調が称賛が多すぎて怖いなと思ったので。

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