六祖紹介3
・禍撫
全ての粘魔の祖であり、究極の群体生物と称される粘体妖魔。
その体には数億の生命を擁し、無数の人格を持つとされる。
他の六祖と比べ魔力で劣るものの、変幻自在の粘体による能力は多彩。
膨張や収縮も自在であり攻撃能力は高く、また物理攻撃はほぼ無効化する。
禍撫を倒すには、その身に秘めた数億の生命を一瞬で消滅させる必要があり、
一片でも残ればたちまち元の姿に再生してしまう。
ゆえに生命力は極めて高く、六祖の中で最も滅ぼすのが困難とされる。
炎や聖エネルギーが弱点であるものの、それでさえ一気に滅ぼす事は極めて難しい。
神かそれに近い力がなければ、禍撫を消滅させる事は不可能とさえ言われている。
邪神の支配する「魔界」と呼ばれる異世界において、禍撫はグランドノアの統治を任されている。
グランドノアには清き水が満ち、スライム系の魔物や水棲モンスターの聖地となっている。
ただ禍撫は統治に興味を示さず、配下の妖魔に丸投げにしているようだ。
また現在、女神イリアスの支配する並行世界「天界」との最終戦争に備え、
生命ある妖星兵器「デミウルゴス」の開発が佳境に入っている。
その稼働において、禍撫は大きな役割を果たしているらしい。
禍撫の体には無数の生命が存在し、その維持に膨大なエネルギー供給が必要となる。
ゆえに禍撫は非常に貪欲であり、絶えず人間の精液や血肉を求めている。
とはいえ領民を貪り尽くす訳にもいかず、精液の摂取は奴○階層の男達からの搾精にとどめ、
肉の摂取(すなわち捕食)も犯罪者のみを対象に行っている。
よってグランドノアでは犯罪者の摘発が極めて厳格に行われ、微罪でも摘発される。
逮捕者は禍撫の元に引き立てられ、捕食されてしまうという事態が横行しているという。
禍撫の粘液で包まれてしまえば、どんな男でも理性が吹き飛ぶほどの快楽を味わう。
ペニスが粘体に飲み込まれれば、ありったけの精液を禍撫に捧げる事になるだろう。
そして幸福感さえ抱きながら禍撫に包み溶かされ、骨さえ残さず消化されてしまうのである。
・魔界における反乱軍
かつての聖魔大戦により、邪神の軍勢は女神イリアス率いる天界軍を壊滅させている。
しかし天使の残党は現在まで生き残り、反乱軍を率いて徹底抗戦を繰り広げているという。
大戦後に奴○となったり、実験施設に収容された天使達を解放すべく、
幾度も妖魔が支配する都市に攻撃を仕掛けているが、目に見えた成果は上がっていない。
もっとも邪神と六祖が完全統治する世界、圧倒的不利な状況下でなおも抗戦を続けている事自体が、
反乱軍の精強さと、指導者のリーダーシップの証明であるとも言えるだろう。
反乱軍のリーダーは、かつては最上位に属する天使であったという。
女神イリアスが滅びる直前に残したという、「とある堕天使が光を導く」という予言を信じ、
生き残った天使達を率いて絶望的な抗戦に身を投じ続けている。
その正体は、いったい何者なのだろうか……?
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