○忍んできた夜3○


撫でる鬼灯の足に、時折冷たく濡れた感触がある。おそらく先ほど放った自身の精液だろう。ここまで広く飛び散っている事が快感の強さを物語っているが、おそらく寝台のあちこちにも付着しているハズだ。



(朝おきたとき、これ一人で始末するのかあ)



そう考えると、鬼灯が滑稽で少し可哀想で、とても可愛らしく思えてくる。



笑いを堪え、身体全体で鬼灯の上に覆いかぶさると、そのまま白澤は掛け布団の中へと潜り込んだ。



布団の中はさらに闇が深いが、白澤には関係ない。下半身とは打って変わって、長襦袢をきっちり着込んだ上半身が目に映る。



整えられた襟元を掴み、ソロソロと左右へ割って素肌を外界へさらけ出し、下は帯ギリギリまで、上は腕に袖がかかっているだけの有様になるまで着物を乱す。



暗闇の中でも鬼灯のシミ一つない白い上半身がよく見える。両手で腰を掴み、そのまま脇へ滑らせて素肌の感触を確かめるが、相変わらず肌触りは極上だ。
しかも体が欲情で汗ばんでいるから、しっとりとしていて、手のひらへ吸い付くような感触が伝わってくる。



普段の鬼灯の肌も好きだが、こういう時の鬼灯の肌が白澤のお気に入りだった。抱くと肌質が変わるという、その妖艶さが男心をくすぐり、そして自分ほどこの肌を堪能している者はいないだろう、と言う鷹をくくった優越感が、白澤の劣情を増長させる。



(相変わらず、良い肌触り・・・)



悦に入って鬼灯の腹や腰、脇腹を撫で回していると、掛け布団の上から声帯の震えを抑えた溜息が聞こえてくる。



白澤が戯れに撫でさすっているだけで、鬼灯はかなりの快感を感じているらしい。
体から手を離してよく見てみると、腹筋はヒクヒクと震え、腰も時々、何もないのにビクついている。この体勢では見えないが、足が時々シーツを滑っている気配が密着している体に伝わってくる。



(なんか今日は凄く敏感だなあ・・・やっぱりじっくり愛撫したのが効いたのかな?)



と、自分の技術でここまで上り詰めさせた、といい気になっていたが、昼間渡した生薬に媚薬を盛っていた事をすっかり忘れていた。



(そうでした・・・)



少し意気消沈してしまったが、ちょっとした刺激でヒクヒクと反応を返す鬼灯の体は可愛い。



媚薬で強○発情状態にあると言うのに、この焦らし責めの上、快感を訴える反応を抑えなければならないこの状況・・・鬼灯にとっては○問のような時間だが、白澤は手加減するつもりはない。



むしろご愁傷様と手を合わせ、触れるか触れないかの微妙な間隔で鬼灯の脇腹へ指を這わせてゆく。
感じる部分に焦らし愛撫をされ、反射的に鬼灯の上半身がビクビクと震える。生唾を飲む音が布団の上から何度も聞こえて、時折静かに深く息を吐く気配もする。



白澤は手をさらに上へ伸ばし、胸の愛撫はわざとせずに鎖骨の周辺を優しく指の腹で撫で続ける。時折指を下へ下げ、胸部の愛撫へ移るとみせかけて、また鎖骨に戻る。



(ふふ、反応してる反応してる・・・)



胸の突起に近い場所で指が擦れると、鬼灯の背中がビクリと小さく跳ね上がる。夜目に映るそこは硬く膨らみ、触れとばかりに主張を続けている。脇腹へ移動し、ソロソロと撫でると、明らかに最初より反応が強くなってきている。ブルブルと震え、手のひらで撫で上げると背中を小さく反り、未だ放置されたままの胸を突き出して、身悶える。



(そろそろ触ってやろうかな)



布団の上からも、鬼灯の堪えきれないうめき声が聞こえてくる。



「んぅ・・・・っ・・・はぁ・・・・」



今は一体どんな淫乱な表情をしているのだろう。顔を見るにはこの布団を取り去らなくてはいけないが、この布団が、鬼灯にとって目隠しがわりになって丁度良い。次に何をされるかわからない状況で欲情した身体を撫で回されるのはたまらない快感だろう。



効果は覿面らしく、媚薬の効果も手伝って今の鬼灯は極度に敏感な肌になっている。



この状態で胸を責めたら、流石に声をあげて目を覚ますんじゃないだろうか?そう危惧した白澤はもう一つ保険がわりに行動へ出る。



身体の体勢を変え、鬼灯の身体の上にのしかかり、白い両足の間に自分の膝を割り込ませ、足の付け根に食い込ませる。



「・・・・・・・っ!」



さきほど盛大に射精したものの、白澤の体への愛撫で再び反応しかけている自身を上から圧迫され、突然の強い快感に鬼灯が声をあげまいと大きく息を呑む。
膝を少し動かしてやると、ビクンと鬼灯の両足が反応し、確実に感じいてるということを伝えてくる。



膝責めは白澤の得意技の一つだが、鬼灯は嫌がってなかなかさせてくれない。



(気持ちいいのにな・・・)



鬼灯にとっては自分と睦み続けた淫蕩に濡れた三日間を思い出すらしく、いつも顔をほんのり紅潮させて拒否してくる。
まさかこんな形で再び責められる日が来ようとは思ってもみなかったが、とりあえず鬼灯の下半身はこれで押さえつけた。


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