●新作ちょっとだけ●

周囲に神聖な気が満ち充ち、その中央で鬼灯が裸身を悶えさせ、艶声を上げ続ける。



「んんっ!あっ!くっ・・・・」



一柱の神霊が一歩前に歩出て、鬼灯の体に触れる。
すると、鬼灯の体のあちこちが同じ文様で光り出し、鬼灯の体が震え始める。
鬼灯の体で光っている場所は、首筋、両胸、両太腿だ。神霊が手を離すと、緊張してい



た鬼灯の体が一気に弛緩してドサリと寝台に落ち、はあはあと荒い吐息をつく。



(なんだこれ・・・体が、熱くて・・・疼く・・・)



『どうだ?鬼灯。体の異変に戸惑っているのか?』



鬼灯は首を縦に振り、ようやく返事を返した。
神霊に触れられ、体のあちこちが発熱し、ジクジクと疼いてくるのである。まるで烙印



を押された瞬間のように悦が走り、発熱した場所に触発されて体中にもゾクゾクとむず



痒い感覚が走る。



『我らがそなたに施した烙印は聖婚の烙印。烙印を押した柱に肌をふれられれば、その



柱に施された烙印が脈動の出口となり、気を発する』



確かに発光した部分が熱く、そして激しく疼いている。神霊の前なので控えているが、



周囲に誰もいなければ、鬼灯は自分で触って収めたい衝動にかられている。



『気の放出を止めるには、烙印を押した柱と交わること。柱の精を受け、歓喜を得るこ



とで気の荒ぶりは終わる。同時に、より多くの柱と交わることで、お前は神霊に近い存



在へと昇華してゆくのだ』



つまり、この疼きを収めるには烙印を押した神霊と性交しなければならない、というこ



とらしい。



先程まで散々鬼灯の後ろへ烙印を何度も押し付け、枯れそうになるほど射精させられた



のはこういうわけがあったのだ。



それなら、鬼灯自身や後ろへ捺印した者に触れられると、これと同じ疼きを敏感な器官



で受け止めるということになる。
性感帯に遠い部分だけでもこれほど感じているというのに、直に触れられれば一体どれ



ほどの感覚が走るのか、鬼灯は考えただけでゾッとしたが、これから自分はその洗礼を



受けるのだ。



鬼灯が物思いから我に返り、辺りを巡らせると数人の神霊が身体を取り囲んでいる。



『では、儀式を続ける。これからさらに苛烈なものとなるが、お前なら耐え切れると信



じ、最後まで成し遂げるのだ』



神霊の言葉が終わると、周りを取り囲んでいた神霊たちの手が、鬼灯の体に向かって伸



びてくる。



「んっ・・・んんっ・・・!」



肩を一撫でされただけで、脇腹と下腹部、足の裏に烙印当時の激感が蘇ってくる。
別の神霊が今度は膝を撫でると、そのあまりの衝撃に鬼灯は身体を激しく弓なりに反ら



せた。



「あぁああっ!」



両胸と臍、そして自身と後ろへ一気に激悦が走り、鬼灯の目が見開かれる。
膝から神霊の手が離れても、体の快感と疼きはとどまったままで、鬼灯の身体を激しく



のたうたせる。



「うっ・・・うぅ・・!ああ、あぁぁ・・・」



身を焦がす程の激しい悦楽を感じているが、確かに快感を感じているはずの自身には反



応がなく、ただ性の疼きだけがそこに在る。



『捺印は成功したようだ。では、次は私が触ってやろう』



今度は耳朶を撫でられ、鬼灯の体が大きく跳ね上がる。両胸の突起、脇腹が文様を描い



て発光する。



「うぐっ・・・!あぁああぁ!」



さらに、未だに激しい疼きと快感に晒されている自身と後ろにも激感が走り、快感を上



積みされ、耐え切れず鬼灯が声の限りに叫んだ。



『もう降参か?ほれほれ、しっかりせい』



そう言って鬼灯の鎖骨をなぞった神霊の文様は、両胸、下腹部、両腿に内腿、臀部、さ



らに自身と後ろを彩った。



「はぁっ!ああぁぁああぁっ!もう、あっ・・・ぁああぁ!」



鬼灯の体が陸に打ち上げられた魚のように何度も跳ね上がるが、見えない力で両腕を寝



台に括りつけられ、動きを制止させられる。



「うっ・・・ぅぅ・・・、はあ、はぁ、はあ・・・」



身体を走る異様な喜悦に、鬼灯の口端からは涎が伝い、顔は性交の途中のように上気し



、ヒクヒクと身体を痙攣させている。



『次はわしじゃ』



『私も触ってたしかめとうございます』



幾柱もの神霊に寄ってたかって体中を撫でられ発情を嬌声され、鬼灯は叫び狂った。



(も、もうこれ以上、私に刺激を与えるのは止めろっ!)



しかし鬼灯の拒絶の声は矯正で封じられ、瞬く間に悦楽の沼に沈み込められてゆく。
何本もの手が鬼灯の白い身体に伸び、優しく撫で、激しく感じさせながら肌の上をさま



よい続ける。
捺印の文様の主が発光している文様をなぞると、疼きが止まり、代わりにこらえようが



ない喜悦がゾクゾクと身体を駆け巡る。



鬼灯の汚れない体が、神霊たちの手によってどんどん快楽の坩堝に変換され、声を出さ



ずにはいられない激感に翻弄されてゆく。



『そろそろよかろう。皆の者、下がれ』



神霊たちが身を引いたあとに、体中に強烈な快感を残した鬼灯が残される。快楽は未だ



鬼灯の身体を駆け巡り、白い肌をビクビクと痙攣させている。胸が小刻みに上下し、小



さな口からは絶え間なく、快感の吐息を出し続けていた。



『それでは、私が最初でよろしいでしょうか』



一人の神霊が進み出て、周囲の同士に呼びかける。



『もちろん。そうと決めて、ここまで儀を勧めてきたのじゃ。遠慮することはない』



神霊に背中を押され、儚げな雰囲気をまとった神霊が鬼灯の体に近づき、広げられた両



足の間へ身をかがめる。



『鬼灯、光栄に思え。お前の最初の華を散らす方の名は・・・』



そう告げられても、驚きも何もなかった。
今の鬼灯には体を走り回る激しい疼きのせいで快感に囚われ、一刻も早くこれを収治め



て欲しい一心だけしかなかった。


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