●忍んできた夜5●

それと同時に、胸への愛撫も再開する。
白澤は胸の絶頂と自身の絶頂を同時に与えてみようと画策し、鬼灯がどこまで耐えられるか試すつもりである。



グイグイと膝を食い込ませると、新たに膝へ濡れる感触が広がってゆく。たったこれだけの刺激でこんなに感じる体だというのに、よくここまで乱れずに我慢できるものだと白澤は感心するが、できれば快楽に負けてよがり狂う鬼灯の姿が見たい。



白澤の中の獣欲がメキメキと音を立てて成長し、今現在の美味しすぎる状況に欲望を止められなくなる。
自分の体の下からは、限界の快感を堪える色っぽい鬼灯の体温が伝わってきて、白澤の欲を煽る。



鬼灯を弄る事で長らく楽しんでいたが、自分の体もそろそろ快感を求めてジリジリと焦げ付いてきている。
ため息を吐けば、自分の息も鬼灯の喘ぎに負けず劣らず熱っぽい。



(ヤバ・・・もう、僕の方が無理かも・・・)



白澤は掛け布団の中を這い上がり、布団から顔を出して鬼灯の目の前に顔を出す。片手で口を覆い、顔を紅潮させている鬼灯がそこにいる。
顔を見てしまうと、ますます欲情に拍車がかかり、興奮のため息が鬼灯の黒髪を一筋吹き飛ばしてしまう。



口を覆っている鬼灯の片手を取り上げると、手のひらの中がじっとりと湿っている。暑い呼気にさらされ続けていた証拠だった。
鬼灯の細顎を取ると、やはりこちらも汗ばんで熱っぽい。そのまま舌で舐め上げ、次いで唇を激しく貪る。



思っていたよりも自分の性欲が高まっていたようで、いきなり貪るように鬼灯の唇を激しく舐め回してしまう。
体の力を抜いているらしく、鬼灯は簡単に口腔へと白澤の舌を許し、されるがまま激しく蹂躙させる。
一方の白澤は時折荒い息をつきながら、鬼灯の唇を食べてしまいそうな勢いで何度も激しく唇で全体を覆い、力の入っていない舌を自由に舐め回し、吸い上げてゆく。



激しい口づけに鬼灯の息も少しづつ荒くなり、舌を強く吸い上げると腰をビクンと跳ね上がらせる。
フリとは言え、眠る姿の鬼灯は美しく、乱された襟元の赤い長襦袢に興奮が煽られてしまう。



「鬼灯の寝顔、綺麗だね・・・・」



白い頬に手を当て、聞こえているとわかっていてわざと呟く。指を這わせてその横にある大きな耳に触れ、優しく耳朶をなぞると鬼灯の項が密かに震えた。



(そうだ、耳、凄く敏感なんだよね・・・)



胸の刺激で絶頂できる鬼灯だが、実は耳の刺激でも達することができる。白澤自身はまだ鬼灯に試したことはないが、いつかイカせてやろうとは思っている。



(もしかして、いまがチャンス?)



抵抗しない相手をいい事に、白澤はほくそ笑んだ。
一方の耳を指で愛撫し、一方は口で挟んで舌で弄んだ。鬼灯の首元に顔を埋めると、風呂上がりの石鹸の香りに、異なる香りがほのかに交じる。
白檀と蓮の花の香りが合わさった落ち着いた香りで、これを嗅ぐ度に白澤は快楽の興奮を予感して気持ちを高揚させる。



「ん・・・鬼灯、凄く可愛い・・・」



耳朶を舌で舐めながら、甘い声で囁きかける。今の鬼灯は敏感になりすぎて、褒める言葉でも興奮が高まっているのが感じ取れる。



耳の裏にも舌を這わせ、付け根を弄ぶと鬼灯の頭がビクリと小さく反応する。尖った耳の先端を舌で上下に素早く舐め、甘噛みしてやると鬼灯の半開きの唇からゆっくりと吐息が吐き出される。
痛みを感じない程度にカプカプと噛んでやると、それがとても刺激になるらしく、鬼灯の項が小刻みに震え始めた。



「イク・・・?鬼灯、耳でイっちゃう・・・・?」



白澤の声も興奮で低くなり、荒い吐息が鬼灯の耳をくすぐり、ますます性感を煽ってゆく。



舌を柔らかくして耳朶の凹凸に沿うように、顎を動かして大きく舐め上げる。何度かそれを繰り返し、いきなり耳たぶへ歯を立ててやると、鬼灯の喉がビクっと動いた。



(うーん、やっぱり耳だけでイカせるのは難しいみたいだなあ・・・)



鬼灯が感じまくっているのはわかるが、胸や性器のように単純に触り続けて絶頂するようなものではないらしい。
それでは他の場所を責めながら耳の性感も高めていこうと、白澤はあくまで諦めないでいる。



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