●忍んできた夜9●

相変わらず鬼灯の中はトロけるように熱く、痛みの手前ギリギリの絶妙な力加減で白澤自身を圧迫している。
さらに、白澤が少し腰を動かすと、鬼灯が身体を反応させ、その全てが洞内へ伝わってくるのである。



これ以上強引に中へ押し入るのは少し酷だと思い直し、白澤は腰を引き、鬼灯の中から屹立を先端まで引き抜く。



「っっ・・・・・!」



ビクビクと鬼灯の身体が大きく震え、中が激しく振動する。
男同士の受け手は、挿入されるよりも引き抜かれる方が快楽が強いらしいから、白澤は余計に酷な事をしたとも言える。



そしてまたゆっくりと腰を進め、中程まで挿入してゆく。ビクビクと小さく鬼灯の身体が跳ね上がり、ちゃんと感じていることが手に取るようにわかる。
このままめちゃくちゃに腰を振り乱して絶頂したい誘惑に駆られるが、鬼灯がどこまで我慢できるかという実験も続けたい。白澤は深く息を吐き出して興奮をなんとか収め、再びゆっくりと引き抜く。



おだやかな挿出で鬼灯を責め続けていると、次第に先ほど精を放ったばかりの鬼灯自身も反応をみせる。



「気持ちよくなってきたみたいだね・・・」



身体の反応を見て白澤が笑いを含んだ声で呼びかけるが、鬼灯は当然返事をしない。代わりに、白澤を飲み込んでいる洞内がビクビクと否定するように収縮した。



(おー、反応してる反応してる・・・)



さらに具合が良くなった鬼灯の身体にゾクゾクと快感を感じながら、白澤はゆっくりと動きながら、中のある一点を探しながら腰を動かした。



(この辺かな?)



鬼灯の中に挿り、下腹に向かって先端を擦りあげると、少し固くてなだらかに盛り上がった部分が当たった。



「あぁっ・・・・!」



鬼灯の口からとうとう嬌声が上がり、身体が大きく跳ね上がった。



快感神経をむき出しにされているに等しい敏感な部分に触れられ、とうとう我慢ができなかったらしい。
しかし、すぐに静かになり、再び寝たふりを続ける。



(そうそう、そうやってずっと寝たふり続けててよね~)



ニヤリと黒く笑い、白澤はわざと快楽の一点を狙って腰を擦りあげてゆく。
先端が何度も性感帯を刺激し、そのたびに堪えきれず鬼灯の身体がビクビクと跳ね上がる。最初のように嬌声こそあげないものの、吐き出す息の語尾に、声帯の響きが混じっているのが余計に色っぽい。



しかし快感を感じてるのは鬼灯だけではなく、白澤もかなりの快感をこらえながら腰を動かしている。
さらに感じやすくなった鬼灯の中はドロドロに熱くたぎり、柔い粘膜で白澤の屹立をギュウと締めつける。動かす度に先端に引っかかって擦れる硬い一点がさらに刺激を与え、腰がくだけそうな快感が走る。
白澤自身の先端から先走りの液がとめどなく溢れ、潤滑油がわりとなり、さらに挿出が潤滑に、中がヌルついて極上の蜜壷と化してゆく。
腰どころか背筋にや腕にまでぞわぞわと快感が走り、白澤の息も荒くなり、興奮もどんどん高まってゆく。
あえて激しくしないという状況が、さらに自分を高めているのは間違いない。
あくまでゆっくり動かしているのに、これ以上激しくするとすぐに達してしまいそうだった。



(ううっ、腰動かすだけですっごく気持ちいい・・・でも、鬼灯はもっと気持ちいいんだろうな~・・・)



ふと顔を覗いてみると、声こそ上げてはいないものの、眉は垂れ下がり、顔は紅潮して口を半開きにさせ、そこから次々と欲情の塊となった吐息を吐き出している。
我慢しすぎて限界に達しているのか、鬼灯の硬く瞑られた目端から幾筋も涙が伝っている。



(泣くほどいいのかよ・・・可愛いなあ・・・)



鬼灯と情交を交わすと、彼は大体の確率で涙を見せる。指摘すると、「生理現象です」と冷静に返されるが、それは性感が極まって、気持ちよすぎるから涙が流れる、と言っているのに等しいと、言い訳する本人は気づいていない。



鬼灯の涙を見て堪らなくなった白澤は、いつものように涙を舐め取ってやろうと顔を近づけたが、そのせいでより深く挿ってしまい、一気に快感が襲ってきた。



(やばっ!やばい!イキそう!)



ぞぞぞぞ、と腰に切羽詰った快感がせり上がり、白澤は焦って腰を引こうとしたが、中が気持ちよくて本能が言う事を聞いてくれない。
そのまま鬼灯の涙を舐めとると、吐息を吐き続ける小さな口から、ん、ん、と可愛らしい声が上がり、ますます白澤を興奮させてしまう。



(うう・・・まだイキたくないけど、もうイキそっ・・・!抜かないと・・・!)



すっかり屹立を根元まで埋め、挿出運動はやめ、腰を捻って内壁をぐりぐりと擦る動きに切り替えているが、動くたびに鬼灯の身体が絡みついてきて鳥肌が立つほどの快感を白澤に与える。



(抜かないと、抜かないと・・・)



そろりと腰を引き、少しずつ屹立を外へ出してゆくが、抜かれて鬼灯が激しく感じているらしく、洞内がブルブルと振動し、その上白澤を逃さないかのようにきつく締め上げてくる。



(ああああ、ダメだ!やっぱり無理!)


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