●忍んできた夜10●
あまりの心地よさに理性が敗北し、再び奥まで深く挿入する。
いきなり深く突きこまれ、鬼灯の腰が小さく跳ね上がるが、もう白澤は構っていられない。
(ダメだってのに!抜いて、外に出さないと、いくらなんでも中で出すのは可哀想っ・・・)
もう絶頂寸前で頭がクラクラしてきたが、ミジンコ並には残っていた理性で鬼灯を思って外出しを試みるが、ふと顔を上げて見た鬼灯の色っぽさに、プチ、と簡単にミジンコは潰れた。
(鬼灯、か、可愛い・・・・)
涙をぼろぼろ流しながら快感に耐える姿は凶悪的なほど加虐心をそそり、庇護欲も煽った。もう、頭から食べてしまいたいほど愛おしい・・・
「ごめんっ!鬼灯っ・・・・・!」
心から申し訳なく思いながら、最奥に思い切り快感をぶちまける。
自分の精液の熱さを先端に感じながら、鬼灯の体内が精液を受けて激しく痙攣している。それが余計に快感を煽り、まるで白澤を促すように射精へと導いてゆく。
(うーっ!気持ちいいっ!出るの止まらないっ・・・)
さらに快感を貪ろうと、無意識の内に腰を動かしてしまう。すると、鬼灯の中が今までとは比べ物にならないほど激しく振動し、痛いほど屹立を締め上げ始めた。
「んんぅっ!ーーーーーーーっ!」
鬼灯の体が硬直し、ブルブルと身体を痙攣させ、胸を大きく反らせる。その瞬間洞内の締めつけは最高潮になり、白澤は一度も鬼灯の体内から出さないままに、もう一度達精へと導かれてしまう。
(うわ、うわうわうわ!出る、また出てるっ・・・・!)
新たに先端から吹き出してしまった自らの精液のヌメリを感じながら、ヤバイと思いつつまた誘惑に負けて中出ししてしまった。
「はあ・・・はぁ・・・・」
想いを遂げて、白澤は心地よい疲労感に襲われる。
気づくと、自分の額から汗がこぼれている。そんなに激しく動いたつもりはなかったが、まあいいかと白澤は汗をぬぐいながら、鬼灯の姿を上から見下ろす。
見れば鬼灯の体も汗にまみれ、むせ返るような熱気が首元から漂っているが、相手を誘う色香だとしか思えないほど官能的だ。
いつの間にか鬼灯も絶頂していたらしく、まだ収まりきらない熱で身体を時折ビクビクと震わせ、半開きになった口からは赤い舌が覗き、その色っぽさにゾッとする。
そのままフラフラと誘われるように白澤は首元に口付け、舌で汗を舐め取ると、鬼灯の口から深いため息が吐き出される。
そのまま首筋を通って耳に到達すると、大きな耳に舌を絡ませ、感じさせるように舌を動かし、カプリと甘噛みしてやるとまた深いため息が吐き出された。
たまらなくなってきた白澤は片手を動かして鬼灯の胸をまさぐり、突起にたどり着くと指でソロソロと撫で続ける。
ビクン、と予想以上に鬼灯の体が過剰に反応し、白澤は一瞬驚きで手を止めるが、すぐに愛撫を再開する。
指が擦れるたびに、ピクピクと鬼灯の体が震え、再び口から吐き出される吐息が荒くなってゆく。
(鬼灯、中でイったんだ・・・体中敏感になってて、まだ熱が治まりきってないんだね・・・)
親指と人差し指の腹でスリスリと素早く擦って刺激してやると、ビクビクと腹筋を痙攣させ、口から、ふっふっ、と切羽詰った吐息を重ならせる。
つい鬼灯の反応が面白くて弄んでしまったが、鬼灯の中に入りっぱなしだった自分の半身が再び硬さを取り戻しつつある。
(やば・・・いい加減に出して、汚れてるところを拭いて、部屋からとっとと出ないと・・・)
そう心で思いつつ、やっていることは正反対である。それに、鬼灯の中も感じ始めてきたのか、グニグニと動き始めた。
(・・・一回も二回もかわらないよね・・・)
勝手な理屈を引き合いに出し、白澤は再びやる気満々になってしまった。
鬼灯の唇を舌で舐め上げ、腰を再び抱え直し、再び深く侵入する。
「っ・・・・!」
息詰まる鬼灯の吐息が聞こえたが、白澤は無視して腰を動かしてゆく。
(一回出したから、今度はもうちょっと長く楽しめるからね・・・)
やはり激しくは動かず、ゆっくりとした調子で今度は先端から根元、入口から奥まで突き上げる、長く感じる挿出を繰り返し始める。
ビクビクと鬼灯の体のあちこちが痙攣し、かなりの快感を感じているのがわかる。
後ろでイクと、快感が収まりきらない内に刺激されれば再び絶頂してしまうという肛悦絶頂を迎えたばかりの鬼灯には、ゆっくりとした動きでも相当の快楽を感じいてるようだ。
本当は大声で嬌声を上げて悶え暴れたいだろうが、鬼灯はあくまでも寝たフリを続ける。
ここまで我慢することないのに、と白澤も呆れるが、たぶん本人も何故自分がここまで寝たフリをしているのか、もう訳がわかっていない状態だろう。
どこまでも頑固だが、そこがまた可愛らしいと思ってしまう白澤は、鬼灯にメロメロだった。
「今度は、もっと長く気持ちよくさせてあげるからね・・・」
愛する者には極上の快楽を。
白澤の精一杯の愛情表現は、少々歪ながら、どんどん鬼灯を快楽の泉に浸していった。