○EU悪魔×鬼灯4○


「っっ!」





電撃に打たれたかのように鬼灯は顔を上げ、無理矢理意識をとりもどさせられてしまう。





鬼灯の身体からは疲弊の色が濃く、一体何度絶頂させられたかはわからない。しかし、常に舌や口で舐めとられているはずの精液が、ベッドや体のあちこちに張り付いているところを見ると、アデスの予想以上に責めつくされたのだと見て取れた。





「あっ、ご主人様!」





アデスの入室に気付いた一人が鬼灯から離れ、うやうやしく頭を垂れた。



それに気づいたほかの悪魔たちも、手を止めて同じように敬礼を示す。





んんっ、と鬼灯が呻くと、洞内に侵入していた長い舌がズルリと一気に引き抜かれ、鬼灯の白い身体が再び大きく反り返った。





「ふふん、楽しんでますか~?」





並ぶ淫魔たちの後ろのベッドで、ようやく快感から解放された鬼灯が、けだるげに四肢を投げ出して小さな口から八重歯をのぞかせてはぁはぁと息をついている。





そんな鬼灯の姿を横目で見ながら、アデスは楽しそうに言葉をつづけた。





「言いつけはちゃんと守ってますか?」





「はい、次にご主人様が来るまでは、身体を犯さず、撫でる程度にとどめておけ、といいつけられておりましたので、当然。」





紳士風の悪魔が軽く会釈し、ベッドの鬼灯を顎で示す。





とても撫でる程度、という状態ではないが、悪魔たちの性器は一度も使われることもなく、挿入も、性器で身体に触れることもしなかった。



もっとも、鬼灯にとってはだたの性器以上の舌と指で、身体のすみずみまで絶頂させられたのだが。





「ふふん、いい子ちゃんたちですね~。これからご褒美をあげますから、しばらくショーを楽しんじゃってください。」





満足そうに一人一人に視線を浴びせ、最後にベッドの上の鬼灯に近寄ってゆく。





鬼灯はベッドの上でほぼ大の字になって身体を放り出し、その白く艶やかな肌を惜しげもなくさらしている。



激しく連続絶頂させられた蹂躙感が倒錯的で、アデスはぞくぞくと享楽に心をざわめかせた。





「お元気ですか~?ホオズキさん。どうです?部下たちは・・・・」





しかし、アデスの声はそこで途切れた。



ぐったりと横たわっていたはずの鬼灯は、烈火のごとき速さで起き上がり、瞬時にアデスの首を締め上げたからだ。





「このっ・・・・!」





怒りで目をギラつかせ、アデスの首をどんどん締め上げてゆく。



あれだけ絶頂に狂ったというのに、一体どこへこんな体力を隠し持っていたのだろうか、全く油断していたアデスは不意をつかれ、完全に鬼灯の掌に首をとらえられてしまった。





「うゲゲゲ・・・!まだまだ・・・お、元気、な、よう、で・・・」





かろうじて声を紡ぎだしながら、アデスの目は鬼灯のはだけられた胸元へ向けられる。



苦しがっている見た目ほどアデスは苦痛を感じていないらしく、優雅にスイと手を伸ばし、散々淫魔たちの標的にされてきた胸の突起を指でひと弾きする。





「うぁ!?」





たったそれだけで鬼灯の身体の力がたちまち抜け、アデスの首から手を離し、触れられた胸をかばう。その隙を見逃さず、淫魔たちが鬼灯の身体を再びベッドへ押さえつけ、両手両足を鎖で拘束し、すばやく動きを封じ込めた。





「くっ・・・ほどきなさいっ・・・!」





「我々の主人に危害を加えるとあれば、いくらゲストと言えど、これぐらいの仕打ちは覚悟していただかねば・・・命令がなければ、もっとひどいやり方で自由を奪ってもよいのですよ?」





紳士風の悪魔が悔しさで顔をゆがめる鬼灯に上から声を投げかけ、常人が聞けば心の底が冷えるような凄みの利いた声で諭す。





しかし鬼灯はそんな言葉などお構いなしに、手足を拘束する鎖を振り払おうと何度も力を込め、室内に金属のこすれあう不協和音が響き渡った。





「こんな調子で、いくらイかせてもすぐ反抗的になっちゃって・・・そろそろ本気で懲らしめてやりたいんですよ・・・」





褐色の肌をした金髪の淫魔が鬼灯を指さし、アデスに進言する。





(快楽に負けるようコントロールしてるというのに、さすが恐るべき精神力・・・おっそろしいお方ですねぇ・・・)





ここまで責められて、快楽堕ちするどころかまだまだ反抗的な態度をとり続ける鬼灯に感心しながら、アデスは連れてきた背後の悪魔をベッドへと進ませた。





「おっ!スライム使うんですか?」





「気持ちいいんですよね~。スライム」





スライムと言われた、アデスほどの身長がある緑色の人型をした透明の物体を指し、淫魔たちがどよめいている。



水が、表面張力でぎりぎりコップからこぼれるのを耐えているかのように、目の前のスライムも突けば弾けそうな風体で、さらに内から妖しげな色香を放ち続けている。





「っ・・・今度はいったいなんですか・・・っ」





スライムを目にした鬼灯は抵抗の動きを止め、その異形に次は何をされるのかと不安を覚える。





「ホオズキさん、これまでとーっても気持ちよかったでしょう?でも、もっともっと気持ちよくなれますよ?その前に、このコで下準備しておきますね~」





「し、下準備・・・・って・・・」





「僕と別れてからいったい何回イきました?50回?100回?」





「・・・・・っ」





アデスの無神経な言葉に、顔を睨みつけながら頬が赤く染まるのを止められていない。



淫魔たちの技巧は想像を超えるほど巧みで、数など数えていられないほど・・・それどころか、常に絶頂していたような記憶があった。





「でもでも~、このコたちの本気はこんなものじゃないんですよね~。たくさん気持ちいい思いしたでしょうけど、まだ・・・挿れられてないでしょ?コック・・・」





「・・・・・」





鬼灯はフイ、と目を反らして今度も声をだして反論をしない。



たしかに淫魔たちは、不思議と自分たちの性器を使って身体にふれてくることがなく、すべて指と舌で鬼灯を感じさせてきた。



責められている最中もそれは疑問に思ったが、藪蛇と思い、あえてそれは口に出さなかった。





「この子たちのコックはちょっと普通のカタチしてないですからね~。このスライムちゃんで身体をもっとほぐして、それからまた、たーっぷり可愛がられちゃってください。じゃ、お願いしちゃいますね」





控えていた緑色のスライムが前に進み、白いベッドへとにじり寄る。





「うぅっ・・・さ、触らないでください・・・っ!」





ゾクゾクと嫌な予感が湧き上がり、鬼灯は再び、逃げようと必死に手足の鎖を激しく動かし始める。



腰に着物が引っかかっただけの状態で、上半身も下半身も裸同然の身体の上に、スライムがぬるりと覆いかぶさってくる。





「このコの身体はすべて強力な媚薬で出来ていますからね。たくさん成分を吸収して、淫乱に狂っちゃってください」





「なっ、全身媚薬!?そんな、今すぐやめ・・・あっ!ああっ!」





晒された白い足にスライムの手が重なり、ぬるぬるとした感触と共に、ジュワア・・・と染み入るような熱が体の中心まで貫き通ってゆく。











続く・・・


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