●いろかにほへと23●

(ううっ、なんだこれ、頭がグラグラする・・・)



力なく席に沈み込みながら、鬼灯は迫りくる眩暈と必死に戦っていた。



「まあ、念のためにもう一回吹き付けとくか・・・」



何か良からぬことをされる、と本能的に察知し、両手を上げて顔をかばおうとしたが、両手首を隣の男に掴まれて自由を奪われてしまう。



シューッと空気の抜けるような音とともに、若干の風圧を顔に感じ、次いで甘い香り、そして、さらに曖昧になる意識。



「んっ、ぐっ・・・こ、これはっ・・・」



「大丈夫大丈夫~。酔い止めだよ、酔い止め・・・」



「おねえさん気分が悪そうだったから、特別にスプレーだよ」



(な、どこが酔い止めっ・・・余計に酔いそうですっ・・・)



目の前の景色がぐにゃりと曲がり、身体が宙に浮いているような感覚に陥る。気分の悪さや吐き気こそないが、これは明らかに異常な状態だった。



「しょうがないなあ・・・じゃあ、マッサージだぜ・・・」



とうとう不遜な輩たちが本性を現し始めた。
正体を失いかけている鬼灯の肩を抱いて自らに引き寄せると、そのまま豊満な花房を好きなように触り始める。



「んんっ・・・」



(あっ・・・さっき身体を触られたせいか?性的に感じてしまう・・・?)



触られて腹が立つはずなのに、男のゴツゴツした手が自分の身体に触れるのが不思議と心地よく感じてしまい、鬼灯はため息をついた。



「すげえ柔らかくてあったかいぜ・・・。お前らも触ってみろよ・・・」



まるで自分のものかのように男は周りの仲間たちに鬼灯の身体を付きつけ、その身体へ自由に触らせてゆく。



「へへ・・・じゃあ、遠慮なく・・・」



「こんな上玉、めったにいねえからな・・・」



「このあたりじゃ見たことねえ美人だよな・・・。デビュー前のグラビアか?AV嬢か?」



口々に言葉を吐きながら、することは皆同じだ。
鬼灯の上半身に手を置き、擦り、撫で上げ、激しく揉む者までいる。



「んんっ!んぐっ、や、やめなさい、これは痴○、行為っ・・・あぐっ・・・!」



必死で抵抗の言葉を吐こうとするが、胸の感触が邪魔してまともに声をあげることもできない。
自由にされてる性感帯の塊を刺激され、鬼灯の性感が否応もなく上昇していく。



「う・・・くぅ、はぁ・・・あぁ・・・っ・・・」



口から漏れ出る声も、性的な愛撫に応える響きを持ち、男たちを驚かせながら、どこまでも付け上がらせてゆく。



「なんだこの女・・・もうできあがっちまってるのかよ?」



「エロいなあ・・・」



「なんだか、エロくていい香りがしてきたぜ・・・」



鬼灯はいつの間にか隣の席の男の膝の上に座らされ、両手首を男の手に掴まれて拘束されてしまっていた。



「へへ、デカくてフヨフヨのケツだなあ・・・」



自分の大腿の上に乗せられている美女の臀部を楽しみながら、さらに密着しようと背中を反らせてくる。



(うぁっ・・・せ、背中に・・・おぞましい・・・!)



鬼灯の尾てい骨のあたりに硬いものが当たり、それがなんなのか瞬時に理解した鬼灯は、嫌悪感を露わに眉間に皺を寄せた。



「く、うぅ・・・は、離しなさいっ・・・」



するする、と下から上に撫で上げられただけで、着物ごしだというのに確かな快感が湧きおこり、鬼灯に艶やかな吐息をつかせてしまう。
掛けられた薬のせいで感度があがってしまったのか、稚拙な男たちの愛撫で相当な快感の連続を浴びてしまい、豊かな花房が弾力を増してさらに敏感になってゆく。



次第に鬼灯の体温が上昇し、首元にしっとりとした汗が伝い、その芳香が男たちをさらに付け上がらせた。



「服の上から触られてここまで感じるなんて、やっぱり好きものだな・・・。見ろよ、顔がトロンとしてきてるぜ」



「うっ・・・違、これは、薬・・・・」



「ん?なんだって?」



「ふあっ!?」



着物ごしとはいえ、指で胸の頂点をピンポイントで押しつけられ、快感の電流が全身に走った。



おもわず漏れてしまった艶声に後悔したが、朦朧とした意識の中では、それさえも茫洋と感じるだけにとどまってしまう。



「うんんっ!くっ・・・ふ、はぁ・・・ぁぁ・・・っ」



手の甲で巨乳を下から上へと撫で回され、連続しておとずれる快感に甘く湿った声をあげてしまう。
雪のように白いきめ細やかな肌から、匂い立つ汗が吹きあがり、いよいよ鬼灯の身体は快感を受け入れやすい状態になってしまう。



無意識に何度も逃げようと身体が立ち上がろうとするが、その度に両手へそれぞれ拘束された男の頑丈な手首によって、阻まれてしまう。



鬼灯の椅子代わりになっている男は彼女のうなじの香りを鼻孔いぱいに吸い込み、舌でその大きな耳を舐めはじめた。



「んんっ!やめ、ろっ・・・!」



耳も確かな性感帯である鬼灯に、胸を弄ばれながらの愛撫は効果てきめんだった。



嫌悪しか感じないはずの、他人の唾液で耳を犯されるという行為にすら、鬼灯は今、ゾクゾクと快感を感じてしまっている。



上半身を散々愛撫され、鬼灯の身体がどんどん発情していってしまう。下半身にもその波は訪れ、徐々に身体中の性感帯が反応を示し始めてしまっている。



「この腰も細くて、絶妙だな・・・」



脇腹を撫で上げられ、くすぐったさと快感の交った感触で鬼灯の身体が小さく痙攣する。



「太腿もムチムチだぜ・・・。尻もフワフワなんだろうな?」



「ああ、座られ心地抜群!」



抵抗しないのを良い事に、男たちは鬼灯の身体を好き勝手に弄びまくる。



(こ、こんなの、公共の場所でっ・・・!ありえませんっ!)



しかし混乱する鬼灯とは変わって、男たちの行為はどんどん過激になってゆく。
同時に、鬼灯の身体も熱を帯び始めていた。



「そろそろ御開帳だ・・・俺たちをガッカリさせるなよ?」



ひととおり鬼灯を胸愛撫で感じさせ、数人の男の胸がひっこまれると、間髪を入れず一人の手が鬼灯の着流しの襟元を掴み、一気に左右へ開き切ってしまった。



「っ・・・!」



抗議をしたくて口を開けても、吐き出るのは甘い吐息だけで、鬼灯はロクに抵抗することもできず男たちのされるがままに身体を弄ばれていた。


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