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処刑の記事 (32)

サークルSBD 2018/10/31 00:00

「執行、しま~す。」のできるまで

   文責:SBD

いつもお世話になっております、SBDです。

ほぼラフなのに「できるまで」もなにもないものですが、ともあれ今回は、先月の記事『「執行、しま~す。」』に使用されたフェチ絵が現在の形に落ち着くまでのプロセスを、制作途中段階の画像あれこれを使ってご紹介してみたいと思います。

時系列順に並んだ12枚の画像によるあーでもないこーでもないといった試行錯誤の記録であり、描き始めから現在までにあの絵がどのように変遷してきたかをざっと見渡すことができるようになっています。

初期の絵と直近のものを見比べてみると、だいぶ変化した部分や逆に何も変わっていない部分があるのがよくわかりますね。
なんだか生物進化の過程を垣間見ているかのような気もしてきて、我ながら気恥ずかしくもちょっと面白いです。


画像は、2018年10月分の300円プラン内にて閲覧が可能です。

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サークルSBD 2018/09/30 00:00

「執行、しま~す。」

    文責:SBD

お世話になっております。SBDです。
相変わらずモノクロならくがきで大変恐縮なのですが、これまで公開されていなかった新規のおなら責め妄想絵を掲載してみたいと思います。
フェティッシュな妄想文付き。

   一部をチラ見せ。

画像は、2018年9月分の300円プラン内にて閲覧が可能です。


※ご注意
・ビジュアル面でではなく主として文章内でですが、ガス(おなら)による処刑と致死を題材としておりますので、そうした内容にセンシティブな方や苦手とされる方はご注意下さいませ。


※2018/10/31 全画像を最新版に更新しました。

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サークルSBD 2013/09/11 23:00

「どうぶつ村誘拐事件外伝:『人質』」

どうぶつ村誘拐事件外伝「人質」

こうひー 著



「いや・・・いやぁっ!!」
「ふふっ、必死になっちゃって、カワイイ♪
さ、覚悟しなさい!」

ぶうううううう~~~~~~~~~~~~っ!



もう何度目になるでしょうか。
村長の娘、羊のウルルは、スカンク娘たちに誘拐され、どこかも分からない薄暗い部屋に監禁されていました。
それだけならまだしも、身代金の支払いが無いと言って、スカンク娘たちは一定時間ごとに、ウルルの鼻先に強烈なオナラを吹きかけてきました。
どんな猛獣も裸足で逃げ出すという強烈極まりない、悪臭オナラガス・・・。
ましてや、か弱い少女にすぎないウルルは一発嗅がされるごとに七転八倒し、意識を失ってしまうのでした。

何度目かの失神から目覚めたウルルは、ゆっくり身体を起こすと、おびえきった目で部屋の入り口を見つめていました。
ウルルがどんなに参っていても、スカンク娘たちはガス責めを止めませんでした。
酷いときには、目覚めてはじめに視界に入ったものが、スカンク娘の大きなお尻だったりしました。
あの扉が開いたら、また臭~いオナラを嗅がされて・・・
ウルルに出来るのは、扉が開かないことを祈る事だけでした。

カチャ・・・。
祈りも虚しく扉は開かれ、一人のスカンク娘が入ってきました。
またオナラを嗅がされる!!
ウルルは全てを拒絶するかのように、部屋の隅で震えていました。

「ねぇ、食事・・・」
遠慮がちに掛けられた声に、ウルルはビクビクしながら顔を上げました。
そこにいたスカンク娘は、ほかの娘たちとは違い、まだあどけなさを残していました。
齢のころはウルルと同じか、少し上くらいでしょうか。
簡単なパンとスープを載せたトレイを持って、ウルルを見下ろしていました。

「あ、いけない!鍵!」
不意に彼女が踵を返したので、ウルルの目の前をスカンク特有のふわふわした尻尾が横切りました。
続いてウルルの視界を満たしたものは、体格の割りに大きめなお尻――

「きゃあぁぁっ!!」
咄嗟に飛びのいたウルルは、壁に張り付くようにしてイヤイヤと首を振りました。
それほどに、スカンクのオナラの臭さ、ガス責めへの恐怖心というものが心に刷り込まれていました。

扉を閉じて戻ってきたスカンク娘は、そんなウルルにトレイを差し出して優しく微笑みました。
「大丈夫、怖がらなくていいよ」


スカンクの少女は、エスクゥと名乗りました。
食欲が無いと突っぱねるウルルに対して、大丈夫、そのうち帰れるよと励まし続けるエスクゥに、いつしかウルルも心を許しつつありました。
他のスカンク娘たちからの無常な仕打ちが、かえってエスクゥの印象をよくしていたのかもしれません。
エスクゥを話し相手にして、ウルルは色々な事を話していました。
家族の事、幼い弟の事・・・・・・。
ウルルはしばしの間、状況を忘れて気を楽にすることが出来ました。


ふと不思議に思ったウルルは、エスクゥに尋ねました。
「でもどうして、エスクゥちゃんは私によくしてくれるの?」
「ん?うん・・・」
エスクゥは、決まり悪そうに答えました。


「タイミングを計ってたの。食べてすぐだと、戻しちゃいそうだし・・・」


エスクゥはそういうと急に立ち上がり、お尻をウルルの鼻先に突き出しました。
「え・・・?・・・・・・!!い、いや・・・・」
きょとんとしていたウルルですが、状況を察すると、エスクゥのお尻から後ずさりしました。
「ごめんなさい、私の番なんだ・・・」
エスクゥはお尻を突き出したままウルルに迫り、ついに部屋の隅に追い詰めました。
逃げ場の無いウルルの目の前に、大きなお尻が迫ります。
震えるウルルの手を掴み、鼻を押さえられなくすると、お尻を更に突き出してウルルの視界を塞ぎました。
「いや・・・やめて!やめてよぉ!!」
ウルルは力なく首を振るばかりです。ガスへの恐れと、安心しきっていた所への突然の仕打ちによるショックとで、
それ以上の抵抗は出来ませんでした。

「ごめんね。いくよ、ウルルちゃん!」
ウルルの目の前に迫ったエスクゥのお尻の谷間の、最も深い部分が蠢動しました。


ぶぅっ!


「はうぅぅっ!!」


たったひと吹きで、鼻が曲がりそうなニオイに包まれ、ウルルは悶えました。
涙でかすむ視線の先では、あの恐ろしい噴火口が息づいているに違いありません。
「はぁっ・・・はぁっ・・・はっ・・・はっ・・・んんっ!!」
臭さと恐怖で呼吸を乱したウルルの顔面に、無常にもエスクゥの豊満な尻肉が押し付けられ、そして――


「はい、おしまい」
「ふ・・・ふぇぇ?」
さっと身を離したエスクゥに、ウルルは拍子抜けな声を上げていました。

「これで終わりにしてあげる、内緒だよ?」
ウルルの顔を覗き込み、唇に人差し指を当てて、エスクゥは微笑みました。
「う・・・うん。でも・・・やっぱり臭いよぅ」
ウルルはエスクゥに感謝しながらも、その強烈な臭気に辟易していました。
「ふふ・・・また来るね」
エスクゥは食べ終わった食器のトレイを持って、部屋を出て行きました。


それからウルルは、エスクゥの事を考えながら、一人薄暗い部屋で過ごしていました。
誘拐犯なんかじゃなければ、友達になれたのに・・・。
エスクゥちゃんと一緒にピクニックに行ったり、綺麗なお洋服を見に行ったり。
でもたまにケンカして、ぷぅ~っってオナラされちゃったりして・・・
それは・・・イヤかも。

そのような事を考えていたため、扉が開いたとき、思わず呼びかけていました。
「エスクゥちゃん!?」

入ってきたのは、はち切れそうな肉体を持った、エスクゥとは似てもにつかぬ大柄なスカンク娘でした。
馬鹿にしたように見下ろされ、凍りつくウルルの前に、巨大なお尻が無造作に突き出されました。


爆風のようなオナラを浴びせられ、ウルルは早急に失神へと追い込まれました。
「そんなにエスク・・・良けりゃ・・・」
スカンク娘が何か言っていましたが、すぐに分からなくなりました。


目覚めたウルルは起き上がりもせず、ぼんやりと扉を見つめていました。
「早く・・・帰り・・・たい」
もう何度ガス責めと失神を繰り返したでしょうか。
もう泣き叫ぶ気力も残っていませんでした。


そのとき、不意に扉が開きました。
一瞬身体を強張らせたウルルだったが、入ってきたのがエスクゥだと分かるとその緊張は和らぎました。
それでも、今のウルルにとって、あくまでも誘拐犯の一人である彼女の来訪が、○問の再開である可能性は捨てきれません。
「エスクゥちゃん・・・また私、オナラ嗅がされるの?」
ウルルは不安を隠そうともせずにそう聞くと、エスクゥはやさしく微笑みながら言いました。
「ウルルちゃん、よく頑張ったわね。もう我慢しなくてもいいんだよ」
「えっ?・・・」
「お頭が、もうお金は諦めるって」
「それじゃあ・・・私、帰れるのね!?」

これまでの疲弊が無かったかのように、ウルルの表情は明るくなりました。
「もう少しの辛抱だからね」
エスクゥは荒縄を手に取ると、ウルルを立たせて、攫って来た時のように後ろ手に縛りました。
あの時と違って、直に肌に触れ痛まないように、縄の下に布を挟んでいてくれました。
「エスクゥちゃん、あのね・・・」
「なぁに?」

「いろいろ、ありがとね!」

ウルルに満面の笑みでお礼を言われると、エスクゥは彼女をぎゅ~っと抱きしめました。
ウルルはちょっと驚いて、でもすぐに安心した表情に戻ると、そのまましばらく、されるがままになっていました。

エスクゥは抱擁を解くと、ウルルの顔を覗き込むようにして笑いました。
ウルルも笑いました。まるでずっと親友であったかのようでした。

「さ、目を閉じててね」
アジトがバレないようにでしょう、ウルルはその場に座らされると、目隠しをされました。
あとは連れ出されるのを待つばかりです。
ほどなく、ウルルの髪をなでるように、エスクゥのものらしき手が優しく頭に回されると、


「ふぎゅっ!?」

突然、柔らかいものがウルルの顔面に押し付けられました。
いきなりの出来事に、ウルルは顔を振って逃れようとしました。
けれども、頭を抱えるように回された手にはグッと力が篭り、それを許しませんでした。
そのとき、ウルルの鼻先に、何かヒクヒク動くものが当たりました。

(何これ・・・臭い!!
このニオイ、エスクゥちゃんの・・・
エスクゥちゃん、そんな・・・そんな・・・・・・いや・・・いやぁぁ!!)

ブブブゥウゥゥゥゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥウウウウウウウウウ!!

「んゃあうぅぅぅ~~~~~~~~~~~~!!」

無防備なウルルの鼻に、エスクゥの凶悪なオナラガスが注ぎ込まれました。
これまでのどのオナラよりも、強烈に臭くて、猛烈な勢いのガスが、ウルルの鼻腔の奥の奥まで一瞬で満ち溢れました。

「や゛っああぁ!あああ゛ぁ~~~!!」

余りの臭さに、ウルルは何も考えられなくなり、喉の奥から苦悶の声を上げながら悶え狂いました。
「・・・・・・っ!」
エスクゥは自分の尻と手の間で悶え叫ぶウルルの頭を強く掴むと、彼女のお尻へと、むぎゅうううぅぅぅっっと押し込みました。
そして意を決したように目を閉じました。


ムッスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ~~~~~~~~~~~~~~・・・・・・・・・・・・


エスクゥのお尻から奏でられたかすかな噴出音は、ウルルの鼻腔の中で鳴り響きました。
お尻が熱くなるのが分かりました。
両手で掴んだウルルの頭が、ガスの噴出にあわせて、ビクン、ビクンと震えました。
ウルルの顔が、鼻の中が、胸の奥が、エスクゥの温もりで満たされていきました。

「ぇ゛・・・ ぁ・・・」

ウルルの抵抗は、ほとんど無くなっていました。

エスクゥがお尻の戒めを解くと、ウルルの身体は力なく床に崩れ、黄色く変色した頭部がゴツンと床板に触れました。
エスクゥのお尻に顔を埋めながら暴れたために、目隠しは外れていました。
あらわになったウルルの両目は虚ろに見開かれ、もはや何も映っていませんでした。

「くさい・・・ くさい・・・」

ウルルは蚊の鳴くような声で呟くと、虚ろな瞳から黄ばんだ涙を一筋流して――
もう二度と動くことはありませんでした。

「さよなら、ウルルちゃん」
エスクゥはウルルの見開かれた目を、そっと閉じさせてやりました。

心の中で両親に助けを求めることもできず、
信じていた友達の仕打ちを悲しむこともできず、

ただスカンクガスの凶悪な臭気に塗り潰されるようにして、哀れな少女の命の灯火は、消えました。


「ひゅぁ゛っ・・・・・・!!」
エスクゥの、年の割りには豊満なお尻の下で滞留する黄色いガスの中、ウルルの幼い弟は絶命しました。
ベットシーツもろとも黄色くなった彼の亡骸に、エスクゥはそっと毛布をかけてやりました。

(これで寂しくないよ、ウルルちゃん・・・)

村長屋敷のあちこちで、騒ぎが起きていました。
もみ合う音。ガスを放つ噴出音。悶え苦しむ声。悲鳴――

仲間と合流するべく部屋を出る少女の表情は、歴戦の暗殺者のように冷たいものでした。


*おわり*

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サークルSBD 2013/08/20 23:00

「どうぶつ村誘拐事件」

どうぶつ村誘拐事件



こうひー 著




「村長の娘は預かった。――」

そんな言葉で始まるメッセージを残して、ヒツジ村長の娘ウルルは忽然と消えてしまいました。
相談を受けてやってきた探偵のドーベルとカバ太は大急ぎで捜査を始めました。
なぜなら、置手紙の最後にはこう書いてあったからです。

――以上の要求に従わない時はこの子は1時間ごとに毒ガスを吸うことになる」



「お頭ー、指定した場所には誰もいませんでしたー」
偵察に出た娘が報告すると、お頭と呼ばれた娘はふん、と笑いました。
「自分の娘よりも村のお金のほうが大事ってわけかい。立派な村長さんだねぇ。
ま、あたしたちの言うことを無視したツケは、娘のあんたに払ってもらおうか」

お頭がそういって振り向いた先には、薄暗い中、柱に縛り付けられた羊娘のウルルが
湿気た木の床に座りながら、不安そうに辺りを見回していました。
お頭や偵察役だけでなく、周りを取り囲む誘拐犯たちはみんな若い娘のようでした。

その中の一人が近づいてくるのを見て、ウルルはビクッと身を強張らせました。
ウルルの前で立ち止まった娘は、黒地に白の線が走る毛皮に包まれたかわいらしい顔で
おびえるウルルの顔を覗き込みました。
他の娘たちも同じような姿をしていました。ウルルの村では見かけたことの無い格好の人たち。
不意に目の前の娘が背中を向けたので、ウルルの顔にふわふわした大きな尻尾が触れました。
娘たちの毛並みと同じ、黒地に白の線が入った大きな尻尾はウルルの顔をやさしく撫で上げると、
ググッと持ち上がって、中腰になった娘のお尻が丸見えになり――
プゥッ

なんと娘のお尻からオナラが出て、あっという間にウルルの顔を包み込んでしまいました。

ウルルは驚いて目を丸くしていましたが、オナラを嗅いでしまうと「きゃうっ」と叫んでのけぞり、
臭い臭いニオイを振り払おうと頭をぶんぶん振りました。
けれども、柱に縛られた手では鼻を抑えることも出来ないので、
息をするたびにもやもやと漂う臭い臭いオナラを嗅ぎ続けてしまい、
ウルルは目を回しながらぐったりと床に崩れてしまいました。
「うふふ、1時間後も楽しみだねぇ」
お頭はその様子を見て言いました。



「手がかりが集まらない。ここはむこうの島まで行って聞き込みをしたほうがいい」
港までやってきたドーベルはちょっとだけ遠くに浮かぶ離れ小島を指していいました。
「でもドーベル、島に行くには船がいるよ?」
カバ太が聞くと、ドーベルは辺りを見回して、一隻の漁船とその乗組員たちを見つけました。
「よし、あの人たちに頼もう。すいませ~ん・・・」

ドーベルとカバ太がお願いすると、漁師さんたちは快く承知してくれました。
「もうすぐ出港するから、ちょっと待っててね」
女の漁師さんはそう言って二人を船に乗せてくれました。この人だけでなく、この船にいる人はみんな
女の人のようでした。
「ねぇドーベル、この船の人たちはみんな女の人なんだね」
カバ太がそれに気づくと、女の漁師さんの一人が笑顔で言いました。
「それだけじゃないのよ。この船に乗っているのはみんな同じ動物なの。何だか分かる?」
カバ太はしばらく漁師さんたちを見比べていましたが、黒地に白い線の入った毛皮や、
同じような色をした大きな尻尾を見て、わぁっと言って鼻を抑えました。
「ス、ス、スカンクだぁ!!」

黒地に白の線が入った毛皮、大きな尻尾・・・。
それらはくさ~いオナラで有名な、スカンクたちの特徴でした。
スカンク娘の漁師さんはクスクス笑いながら言いました。
「そんなに怖がらなくても大丈夫よ。私たちは自分が危ないときしか
オナラで攻撃したりはしないから」
それを聞いて、カバ太はホッとして鼻を抑えるのを止めました。

ドーベルはそんなやり取りを見ながら、一人難しい顔をして考え事をしていました。



出港した船が、ちょうど港と離れ小島との間に差し掛かっても、ドーベルは考え事をしていました。
「どうしたのドーベル?ひょっとして、犯人がわかったの!?」
カバ太が尋ねると、ドーベルは言いました。
「脅迫状を思い出していたんだ。人質は1時間ごとに毒ガスを吸わされることになる――」
「そ、そうだよ!急がないと人質が危ないよ!!」
脅迫状のことをすっかり忘れていたカバ太は、いきなり慌て始めました。
ドーベルはそんなカバ太を落ち着かせると、推理を続けました。
「まぁ落ち着くんだカバ太。
毒ガスといえば臭いオナラ、臭いオナラといえばスカンク、スカンクといえば・・・」
「えっ?じゃあこの船の漁師さんたちが犯人なの!?」

「バレたからには、ただじゃおけないわね!」
急に声がした方向に振り向くと、いつのまにか大勢のスカンク娘たちが二人に迫っていました。
「しまった!聞かれてたのか」
「や、やっぱりそうだったんだ!あわわ・・・」
もはや岸まで泳いで逃げるには遠い距離でしたし、たとえ海に飛び込んだとしても漁船の網で
捕まってしまうかもしれません。
何よりもそんな事を考える間もなく二人はじわじわと甲板の先に追い詰められていきました。

「さぁ、覚悟はいいわね・・・?」
スカンク娘の一人がそう言って背中を向けると、それを合図に他のスカンク娘たちも振り向いて、
尻尾を高々と掲げてお尻をドーベルたちに向けて突き出しました。
「ひっ!」
カバ太は思わず鼻を抑えましたが、その程度の事でこの危機を切り抜けられるとは思えません。
ドーベルは必死に考えを巡らせましたが、もうどこにも逃げ場は無さそうでした。
「これまでか・・・!?」

「みんな、よ~く狙ってね」
スカンク娘たちも発射体制に入り、いよいよおしまいという時、怯えるカバ太の目に船の備品らしい
大きなブルーシートが目に入りました。
「そ、そうだ!これを・・・!!」

「いくわよ!いち、にの・・・さんっ!!」
ばっふぅうぅぅぅうぅぅぅっ!!

「え~いっ!!」
ばさぁっ!!

スカンク娘たちがオナラをした瞬間、カバ太は大きなブルーシートを彼女たちに向かって広げました。
これにはドーベルも感心しました。
「そうか、これならスカンクの毒ガスを彼女たち自身に吸わせてしまえる!でかした、カバ太!!」

しかし、ぶわっと広げられたシートが、毒ガスもろともスカンク娘たちを包み込もうとしたその時!

びゅううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ
「うわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!?」

突如吹き付けた突風により、シートはカバ太たちのほうへ被さってしまいました。



「うう・・・いたた・・・はっ!?」
シートの下でひっくり返っていたカバ太は、シートの外から自分を取り囲む気配に気づきました。
「詰めが甘かったわねぇ、探偵さん」
スカンク娘の声が聞こえた方向のシートがめくれ、白黒の大きなお尻が入ってきました。
「ひえええっ!?・・・あわわ・・・」
見回せば、あちこちのシートがめくれて、あっという間にカバ太の周りはスカンクのお尻だらけになりました。
「う、うわ・・・やだ・・・いやだぁ!!」
「みんな用意はいい?いっせ~の・・・・・・・」

ぶばふぅぅぅぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!
ぶぶぶぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!
ぶぅぅぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!
「うっぎゃあああぁああぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~~~~~ぁっ!!」

スカンク娘たちがオナラをすると、シートの中の空気は毒ガスでまっ黄色に染まり、カバ太は
ぎゃあぎゃあ喚いて、バタバタと悶え苦しんで、ヒイヒイと息を乱れさせました。
「ふげぇ!うぎゃあ!助けて、ドーベルぅ!!」

「ぎゃふぅ・・・ヒィ」
ドーベルはシートの外で既にノビていました。
カバ太よりもずっと素早いドーベルは、シートが被さってきた瞬間、とっさに飛びのいて逃げ出す
ことが出来たのです。
しかし、その時流れてきたスカンクのオナラガスをまともに嗅いでしまったのでした。
カバ太よりもずっとずっと鼻の効くドーベルには、それだけでもあまりの臭さに目が回ってしまい、
まともに立っていることもできなくなってしまったのでした。

「よーし、もういっぱつぅ!続けてもういっぱつぅ!せ~のっ!」
ぶっすぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!
ぶぶっすぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!
むっすすすぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!
「んぎゃあぁ!助け、ぐひゃあ!ふぎゃっ!はふけて!ひゃあああ~~~~~っ!!
・・・・・・くはひ・・・はひ・・・ハヒィ」

何度も何度もスカンク娘たちが毒ガスを噴射しつづけると、そのうちシートの下からは
ぎゃあぎゃあも、バタバタも、ヒイヒイも聞こえなくなりました。
「はい、あなたはこれでおしまいね」

ブウウッ

仕上げのオナラをいっぱつ発射すると、スカンク娘たちはシートからお尻を引っこ抜き、
カバ太に被せたままシートの周りに荷物を置き、重しして動かなくしてしまいました。



「う・・・・・・ん・・・・・・・?」
ドーベルは、何時の間にか自分がベッドに寝かされているのに気づきました。
(そうか、俺たちはスカンクにやられて・・・。誰かに助けられたんだな。
でも何故うつぶせに寝かされているのだろう?
・・・ああ、なんか体が動かないな・・・すっかりニオイにやられてシビレちまったみたいだ。
これじゃ捜査はもう・・・人質の身が危ないっていうのに・・・・・・!!
・・・・・それにしてもやけに柔らかい枕だなぁ。
それにこのふわふわちらちらしてるものは・・・・・・)

「あら、お目覚めのようだねぇ」
頭の上から妖しい声が聞こえて、ドーベルはハッとして顔を上げようとしました。
ですが、体がまったく動かせません。ドーベルは自分がベッドにぐるぐる巻きに縛られているのが分かりました。
さらに、自分の頭のあたりをふわふわちらちら動いていたものがスカンクの尻尾だと分かり、
自分の鼻先が埋まっているのがスカンク娘のお尻だと分かると、ドーベルの顔は恐怖で真っ青になりました。
「ふがっ、ふがっ!!」
うまく顔を上げられず、お尻に顔を埋めたままドーベルが悶えるので、
スカンク娘―お頭は彼の頭をつかんで持ち上げてやりました。
「っぷはっ!ひ、人質は・・・それにカバ太は・・・!?」
「アンタの連れかい?さぁて・・・うちの子たちが随分と可愛がっていたようだけどねぇ」
「そ、そんな・・・カバ太・・・」
「人質のほうは・・・フフ・・・そろそろ5回目のが終わった頃かねぇ」
「・・・・・・!!」
カバ太の身を案じていたドーベルは、それを聞いて人質の身さえも危険な状態にあることを思い出しました。

「お頭ぁ~、あの子、もう限界みたいです~」
部屋の奥の扉が開いて、中から手下らしきスカンク娘が出てきて報告しました。
「ん・・・そうかい。小娘には刺激が強かったかねぇ。
いいさ、もう身代金は諦めよう。情けをかけておやり」
それを聞いて、ドーベルはホッとしました。
(ああ、これで人質の命だけは助かる・・・むぷっ!?)

お頭が手を離したので、ドーベルの顔はまた柔らかいお尻の中へ埋まりました。
「さぁ折角来てくれたんだ、アンタも可愛がってあげようねぇ」
お頭が言うと、手下のスカンク娘は素早い動作でドーベルの頭とベッドを丈夫な布で、
お頭のお尻ごと包む様にして縛り付けてしまいました。
「むぅ~・・・うぅ・・・」
人質は助かるのだから・・・ドーベルはそう観念したのか、大人しくなりました。
手下のスカンク娘はその上から毛布を被せ、さらに甲板にあったようなブルーシートを巻いて、
お頭の腰と、ドーベルの足のあたりをヒモでキュッと結びました。
しっかりと包み込まれたベッドの中がモゾモゾと動いて、お頭の太ももがドーベルの頭を挟み、
足はドーベルの背中を抑えるように伸ばされました。
手下のスカンク娘が部屋の外へ出た音が聞こえると、ドーベルの鼻先で何かがピクピクと動いたような
気がしました。
「さ、アタシのとっておきを味わいな・・・」

プス、スカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ

覚悟を決めて抵抗を止めたドーベルの鼻先に熱い空気がじわぁ~っと染み込み、閉じた目がいっぱいに
開かれて、体がビリビリと細かく震えました。
お頭の、音も無く放たれる強烈なすかしっ屁は臭くて臭くて、ドーベルは甲板のときみたいに
気絶することもできませんでした。
猛毒のガスはドーベルのするどい嗅覚をぐりぐりと痛めつけて、静かに静かに、止まることなく続きました。

「臭いよう!臭いよう・・・!」

静まり返った部屋に、ベッドの中からすすり泣くようなくぐもった声が漏れました。

スカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・
「臭いよう!臭いよぉぉ・・・・・・!」

お頭スカンク娘のオナラは止みません。
ベッドの中のすすり泣きも止みません。

スカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・
「臭いっ・・よぅ!臭いよぉ・・・っ・・・!」
止まらない毒ガスの噴射音と、弱弱しく、たまに裏返りながらも続くすすり泣きを、
お頭は手の甲を枕に伏せて、じっと聞き入っていました。






スカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・
「臭いよう!臭いよぉぅ・・・・・・!
く・・・さい・・・よ・・・ぉ・・・・・・」

すすり泣きが毒ガスよりも先に止むと、お頭はすかしっ屁も止めずに満足そうに呟きました。
「さよなら、探偵さん」



その夜、村長の屋敷には、虚ろな目をしたウルルがふらふらと戻って来て、
家の人が何を呼びかけても答えずに、自分のベッドへ潜り込むと死んだように眠りました。

その後、ドーベルとカバ太の姿を見たものはいませんでした。






夜明け前――
暗がりの中でウルルのベッドから、人影がむっくりと起き上がりました。
彼女は、姿見にかすかに映る自分の羊毛に触れました。

―数時間前まで、スカンク娘の毒ガスに責め立てられていたウルル。

姿見の中の彼女が羊毛を引っ張ると、それはするりと剥がれ落ち、中から黒地に白の毛皮が現れました。

―かすかに音を立てるスカンク娘の尻を顔に押し付けられ、細かく震え悶えながらも
『お情け』で速やかに永久の安らぎを与えれた少女。

「お前、この娘に化けて屋敷に帰りな。それから―」
彼女はお頭の命令を思い出して、現在の時刻を確かめました。
(そろそろ時間だわ。もうすぐみんながこの屋敷に押し入ってくる。その前に―)



その前に少しでも『仕事』をやりやすくしようと、彼女は隣のベッドで眠っている、
ウルルのまだ幼い弟の側へ忍び寄り、ウルルのものだったスカートの裾をからげると、
ちょっと大き目のお尻を彼の顔へと近づけるのでした。


E N D

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サークルSBD 2013/06/18 23:00

「GASSASSIN 2 外伝」

GASSASSIN 2 外伝


こうひー 著



「こらぁー!カイン!待ちなさ~い!」
「へへーんだ!待たないよ~~!ケツでかエミリ~!!」

「やれやれ・・・またやってんのねぇ・・・」
メリッサは山盛りにニンニクの入った籠を傍らに置くと、汗をぬぐいながら、農作業にいそしむ村人たちの間を走り回る少年と、それを追いかける少女の様子を眺めていた。
10歳かそこらの少年は、一回りは体格の違う年上の少女が息を切らせて追ってくるのを
明らかに楽しんでいるようであった。
少女は額に汗を光らせながらもなんとか少年を捕まえると、その肩を両手で掴みながら腰をかがめて少年と目線を合わせた。
質素なスカートに包まれた形のよい尻が後方に突き出されると、近くで作業をしていた村の若者が思わず視線を向ける。
そんな視線は気にも留めずに、エミリーはカインの目を見ながら語りかけた。
「はぁはぁ・・・カイン、はぁ・・・謝りなさい!」
「ん?何を謝るって?」
「何って・・・さっき私の・・・その・・・・・・」
「何だよ、はっきり言えよ」
ニヤつくカインに、エミリーはかすかに赤らめた頬で唇を噛むと、意を決して言った。
「私の、お、お尻に、触ったでしょう!?」
「いや~悪い悪い、姉ちゃんの尻があんまりデカいんで失敗しちゃってさぁ」
「なっ・・・・・!?」
乙女の尻を撫でておいて悪びれもしないカインに、エミリーが呆気にとられていると、
カインはかまわずトコトコと彼女の後ろへ歩いていく。
「今度は失敗しねぇから・・・・・・・・さッ!!」
カインの日に焼けた腕が翻ると、ぶわぁぁっと彼女のスカートは翻り、幸運な村の若者は美しい造形をもつ、魅惑的な肉の塊を目の当たりにした。
「・・・・・・・・・っこらぁ~~~~~~~~~~!!」
下着の白、素肌の白――――
春先の太陽のような、淡く眩しい光景に呆然とする若者を差し置いて、エミリーとカインは、この日12回目の追いかけっこに興じるのであった。

「・・・すっかり眠っちまったようだね」
「疲れたのよ。今日はさんざん遊ばされたもの」

夕暮れ時、エミリーはすっかり眠りこけたカインを背中に背負い、メリッサとともに帰路についていた。
「それにしても、この子はあんたに随分と懐いてるねぇ」
「ええ・・・お互い早くに両親を亡くした身だから・・・」
慈愛に満ちた表情で語るエミリーに、メリッサは遠慮がちに呟いた。

「今日・・・分かってるわね?」
「・・・うん」
エミリーの表情から、慈愛の色は消えて、かわって強く冷酷な光が目に宿った。
義務を、果たさねばならない。この村の乙女として。
それに報酬が手に入ったら、背中で眠る少年を自分が育てていこうと決めていた。



夜も随分と深まった頃、カインは目を覚ました。
ふと隣のベッドを見ると、いつも安らかに寝息を立てているエミリーがいない。
不安を覚えてベッドに潜りなおすには、その日の月は明るすぎた。
夕方前からたっぷりと睡眠をとっていた彼は、その輝きに誘われるように家の外へと出て行った。
持ち前のイタズラ心と少年特有の冒険心は、いつしか彼を村はずれの廃墟へと押し進めていた。
昼間に来ようとしても、いつもエミリー姉ちゃんや、おっかねぇメリッサ姐さんに連れ戻されてしまう謎の場所であったが、今この時間に彼を咎めるものはなにもない。
その開放感からか、廃墟の床から漏れる怪しい光を見たときも、嫌な予感の類など微塵も感じずに、少年は床についた取っ手に手を伸ばすのであった。


「終わったのね・・・」
キャシーとアリアが薄暗い地下道に目を向けると、エミリーとメリッサは音も無く現れた。
メリッサはカラスのようなマスクを身に付けており、エミリーの厚ぼったくて黄色いスカートが揺れ動くたびに、辺りには硫黄を煮詰めたような悪臭が漂っていた。
彼女らがキャシーとアリアのいる部屋まで戻ってきたとき、すでに二人もマスクを身に付けて、エミリーのために代えのローブを用意しているところだった。



エミリーが肌にまとわりつく悪臭を薬草の煮出し汁ですっかり拭き清め、代えのローブに身を包んだ時であった。
突然、地下室の入り口が動いた。
この時間、ここを訪ねてくるものは居ないはずだ。
思わず身構える4人の前に現れたのは、年端も行かない少年であった。
「あれ・・・エミリー?」
「か、カイン・・・どう・・・して・・・?」



面と向かって叱られたわけではない。
メリッサ姐さんに引っ張られて、部屋の真ん中の小さないすに座らされただけだ。
それでもこんな夜中に家を抜け出して出歩いていた負い目がある。
小さな椅子に腰掛けて、落ち着き無く辺りを見回す少年をよそに、4人の女性たちは
密談していた。
「わかってるね、掟は・・・掟だよ」
「でも・・・あの子はまだ・・・小さいのに・・・」
「気持ちは分かるわ、でも・・・ダメなの。こらえて頂戴、ね」
「あなたはもう帰ったほうがいいわ、エミリー。ゆっくり眠って、何もかも忘れるの」

「ううん・・・私が、やるわ。私にやらせて・・・」
「エミリー・・・・・・」
「わかったよ、あんたが・・・送ってやりな」



ふとカインが顔を上げると、自分の周りにアリアとキャシー、そしてエミリーが立っていた。
みんな通気性のよさそうな、簡単なローブに身を包んでいる。
ふんわり。
「?」
ふと自分の後頭部に、柔らかいものを押し当てられた感覚を覚えた。
振り向こうとしたカインの肩を、エミリーが強く掴んだ。
「!・・・エミリー・・姉ちゃん・・・?」
「カイン・・・じっとして目を閉じていて、何も怖くないのよ・・・ね?」
「・・・・?うん」
少年は、言われるままに目を閉じた。これが苦しみの幕開けとも知らずに・・・。



ふぁさ ぎゅ ぎゅうううう

「んぅ!?」
顔に柔らかいものが押し付けられたかと思うと、前と両斜め後ろの3方から強烈な圧迫感を感じた。
カインは必死に暴れたが、圧迫はその場からピクリとも動けなくなるほど強いものであった。
それでも痛みを感じないのは、顔に当るものが信じられないほどに柔らかく、弾力があったから。またそれは暖かく、かすかに懐かしい匂いがしていた。
やがてカインはそれが何であるかわかってきた。これは・・・尻だ!
女の尻・・・エミリー姉ちゃんの・・・でっかい尻・・・。



ブゥゥゥゥゥゥッ
低い音がして、顔面が揺れた感じがした。温もりを帯びた振動のあと・・・・・・
不意に強烈な臭気がカインを襲った。
「はんむっ!?んふんんんんんぅ!!!!????」
(臭い!!・・・ニンニクのニオイ?・・違う!お、おなら!?)
思わず立ち上がろうとするが、3つの尻は押さえつけるように彼を閉じ込めた。
「お願い・・・大人しくして」
「ごめん・・・ごめんね」
キャシーやアリアの声が、頭の上のほうから聞こえた。
いつもの、ニンニクを吊るしながら談笑する時の様な楽しそうな声じゃなく、感情を押し殺したような冷たい声だった。
「ああ・・・カイン・・・カイン!」
エミリーは悲痛な呟きを漏らしながらも、圧迫を緩めることなくさらに放屁した。
ぷぅ ブウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥ
「んんわ!?はっぷぅ!あ゛ぷぅぅ!!」
いよいよもって彼は渾身の力で暴れ始めたが、日ごろの野良仕事で鍛えられ、さらに特別な食事を与えられた娘たちの強靭な足腰は、哀れな少年を柔尻の牢獄に閉じ込め続けていた。
ブズビゥゥィィィ
今度は右の耳の辺りから音が聞こえた。ほどなくして眩暈を起こしそうな強烈な臭気が
彼を責めたてた。
「んぐがぐ!ふんんんぅ!!!!」
カインの涙がエミリーのローブを濡らしても、尻の圧迫は緩まらなかった。
ブウゥゥゥゥゥン
続いて左の耳の裏のあたりから、低い音と重い臭いが彼を苦しめる・・・・・・。
「んっあぅ!ふがああああああああああ!!」
カインの嗚咽が部屋の空気をいくら揺らそうと、放屁の嵐は彼を嬲り続けた。


ぷぶぅ・・・・ぶううう・・・ぷすう
ぶぅぅぅぅぅ~~~~~~~~~~う プゥッ ボプゥゥゥゥゥッ
ブッ ぷしゅううううう ぷす・・・ぷすすす ぷぅぅぅぅぅぅぅ~~~~



カインの暴れる動きがやがて静かになり、放屁のたびに走る痙攣のようになったとき、ばたつく腕は前方をまさぐり出していた。
それがやがてエミリーの肢体に抱きつくように絡みついたとき、彼女は思わず、かすかに圧迫を緩めていた。
カインは初めて、哀願を口にすることが出来た。

「ぷはっ・・・!姉ちゃん、エミリー姉ちゃん・・・臭いよう、臭いよう・・・」

エミリーは一瞬ハッとなったが、すぐに後ろでにカインの腕を掴むと、ぎこちない動きで、彼をゆっくりと、柔らかき尻の処刑台へと押し戻していった。
「エミリー姉ちゃん、臭い・・むぐ・・・ふはいよぅ・・・・・もう、やめへぇ」
カインはエミリーの尻に顔を埋めたまま、尚も哀願していた。

「カイン・・・ごめんね。見られたからには・・こうするしか、ないの。
でも、安心して・・・きっとお姉ちゃんが、あなたのお父さんやお母さんが待っているところに、あなたを送って・・・あげ・・・っ」
それ以上は、言葉にすることは出来なかった。
エミリーがそっと後ろに目配せすると、キャシーもアリアも尻を突き出して、カインの小さな頭を、エミリーの豊満な尻へとめり込ませた。

(出して・・・もう臭いおならを嗅がせないで・・・!!)
ローブの裾をぎゅっと握るカインの手は、必死にそう訴えかけているように思えた。
だがそれでも、エミリーはその手に優しく自分の手を添えて押さえると、
ぷふぅぅぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~・・・・・・・・
なおも哀れな少年の鼻腔を自らの屁の臭いで侵し続けた。



(臭い・・よぉ・・・何でこんな事するんだろう・・・・・・。
姉ちゃん・・・怒ってるのかなぁ・・・?
何か言ってたけど・・何だろう?・・・もう何も聞こえないや・・・
臭くって、アタマ・・・ぼうっとする・・・このまま死んじゃうのかな・・・?
でも何だろ・・・怖くないや・・・姉ちゃんのお尻で死んでいくのなら・・・おいら・・・
・・・あ・・・ぁ・・・姉ちゃんのおなら・・・臭い・・・なぁ・・・・)



もはやカインは何の抵抗もせず、かすかに残った力でエミリーの尻にすがっているようだった。放屁の激臭に翻弄された呼吸は浅いままであったが、いつしか小さく静かなものになっていた。



「ごめんね・・・おやすみ、カイン」
プッ プゥゥゥウゥゥゥゥ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~・・・・・・・・・・・・・・・・
・ ・・・・・・・・ッ・・・・・・
この世のものならぬ屁臭の子守唄は、少年を二度と目覚めぬ眠りへと沈めつつあった。
カインはエミリーにすがっていた腕を痙攣させ、いびつな木の枝のようにピーンと張ると、そのまま動かなくなった。
ようやくにして圧迫を解かれた彼の体は、まず腕からダランと垂れ下がると、虚ろに半開きな瞳のまま前方へと倒れこんだ。
「カイン・・・ごめんね、ごめん・・・・・・」
エミリーは彼を抱きとめて、静かに泣いた。
ともに処刑に携わった2人の乙女も、一部始終を監督していたメリッサも、ただ黙って見守ることしか出来なかった。



「カイン・・・・うう・・・ぐすっ・・・・・・」
エミリーが泣き続ける傍らで、メリッサは他の二人を帰した。あとは自分が何とかするから、と。
二人を見送って地下室に戻ったとき、彼女はカインの亡骸を胸に抱き、メリッサを見上げて言った。
「メリッサ・・・お願い。このまま・・・・・・」






「ただいま。いい子にしてた?」
「・・・・・・・・」
遠く離れた土地のある質素な家のなかで、エミリーは虚ろな目で一人、外を眺めていたカインに微笑みかけていた。
エミリーたちの屁臭の凄まじさに「壊れて」しまった彼は、もはや口を封じられたようなものであった。
いつか彼の心が元通りになった時、ニンニクの村で遭遇した恐ろしい事件のことを思い出さないとは限らなかったが、その時は自分が彼を葬る。
そう言って、エミリーは自分がカインの亡骸とともに、彼の魂を弔うべく旅立ったことにしてくれるよう、メリッサに懇願したのであった。
メリッサがどこまで、自分のことを信用してくれたかは分からない。
だが、二度と村に近づかないことを条件に、彼女は村はずれに馬車を手配してくれた。
あの日、カインの口を封じる前に、吸血鬼とされた男を屁臭の中に葬った。
その時、教会から前金で受け取った「報酬」がある、2人が当面、食べていけるだけの貯えは持っていた。
いま2人は、人目を避けるようにして、この地で暮らしていた。



「おなか空いたでしょ?いまご飯作るから、待っててね」
「・・・・・・ん・・・」
カインが虚ろな目で自分を見上げる視線さえ、今のエミリーには愛おしかった。
少年の頭を撫でて、台所へ向かう彼女。
(メリッサにはああ言ったけれど・・・)
夕飯の支度をしながら、彼女は考えていた。
(あの子の記憶が戻ったとき・・・出来るかしら、私に・・・?)



「きゃっ!?」
腰の辺りに不意に何かが押し付けられる感覚を感じ、考え事を中断するエミリー。
見ればカインが後ろから抱き付いて彼女のふくよかな尻に顔を埋め、甘えていた。
フゥ、と苦笑して耳のあたりを撫で下ろしてやると、彼はかすかに微笑みながら、エミリーを見上げた。
「もう・・・いけない子・・・・・・」
エミリーが慈愛に満ちた目でカインを咎めると、その声はどこか押し殺したような、妖しい冷たさを感じさせた。
カインは一瞬怯えた眼をしたが、そんな思いを振り払うかのように、すぐにまた目の前の柔らかく巨大な肉塊に顔を埋めて、甘い香りの中に沈んでいった。



END

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