【雑記】竿役の個性について

こんにちは。
黒川リョーイチです。

たまには雑談がてら、ご意見のお返しなどをと思い書きました。



一意見を取り出して答えると、もしかしたら当て付けみたいに
取られてしまうかもしれないので悩みましたが、純粋に貴重な意見で嬉しかったのと
僕が何を考えながら作ってるかを少し伝えるのに丁度良いと思い、今回取り上げることにしました。
ご意見どうもありがとうございました!


竿役の存在感の塩梅


先日の「スタジオバインドまとめ2021」発売に際し、
僕だけが観られるDLsiteの感想コメント欄にとても熱の入ったご要望を頂きました。

頂いたコメントを要約すると、
「泉家シリーズ大好きなんだけど、義兄さんが映ると萎えるので存在感を薄めてほしい」
という内容でした。

これは恐らく義兄さんのキャラがどう、という事ではなく
竿役が画面で存在を主張することへの好み云々なのかなと感じました。


竿役もちゃんと描くようになったキッカケ

竿役に存在感をどの程度持たせるかというのは
えっち作品では永遠の課題かもしれません。なにせ両立は出来ません。
必ずどちらかに寄らせる必要があります。


実際僕も泉家シリーズを描く前、
「ロリサキュバスCG集」や「搾精バンク」のころは
竿役の目を描かなかったり、セリフを少なくしたり小さくするなど、
存在感をあえて薄めて描くほうに寄っていました。


そうすることで竿役=読者という没入感を与えたかったのです。
抜きゲーの主人公に目が描かれないアレと、同じ狙いですね。


その後「搾精治療」の際、
勇者くんは大半のシーンを顔無しで描きましたが、
後半の本番シーンではきちんと顔を描きました。

「好き」とエルシィへ伝えるという能動的なことをさせるにあたり、
今まで通りの顔無しではしっくり来なかったのです。


顔を入れることは竿役への没入感の邪魔になる、と悩みましたが
結局はいれることにしました。

竿役、特にショタの場合は
「この子はこういう良い子だから、ちゃんと相応に愛される存在である」
という説得力を画面に持たせたい気持ちも
元々あったのでそれを優先することにしたのです。

これ以降、「メディの搾精管理」などがそうですが
少年と女の子のコミニュケーションがある程度描かれる作品も
作ろうと思い、それに伴い竿役の存在感をきちんと出すようにしました。

描いた自分としては満足だけど、男性向け成年作品で
そういうの受け入れられるかな~とビクビクでしたが、
概ね好意的な意見が多かったので、嬉しかったです。


ヒナタくんはヒナタくんです


さて、泉家シリーズは竿役に存在感を、という意味では
最もそれが強く出ている作品です。


やりようによっては顔も名前も出てこない「義兄さん」で済ます方向もあったと思います。
ですが泉家はシリーズ化させる時、

「ヒナタとカナ二人の物語として描こう」

「主役はカナだけどヒナタも一人の少年としてちゃんと描こう」

というテーマを自分の中で決めてスタートさせました。
竿役を「僕やあなた」ではなく「ヒナタ」である、と決めたということです。
(願わくばヒナタくんに感情移入して欲しいところですが)


泉家シリーズはあくまでえっちコンテンツなので、
えっちがメインでドラマは最小限、というテーマも立ててはいますが、
読者に長く作品を好きになってもらうには
キャラクターとして独り立ちしていたほうが良いと考えそのように決めました。

単発のつもりで描いた01では主観視点ですが、シリーズ化させた02で
ヒナタの顔を見せる構図にしたのはそういう経緯があります。


それ以降でも、主観視点が続いた時は顔の写る構図にしようなど
バランスは他の作品よりも気を使っています
(主観視点自体はすごく好きなのでつい多用してしまう)


そういった成り立ちでシリーズは発進していますので、
考えを変えてしまうと泉家シリーズは泉家シリーズでなくなってしまいます。

ですので今回のコメントを頂いた方には
申し訳ないですがご要望には応えられません・・・というのが回答となります。

今後も泉家シリーズは今のような形式でお届けする方針ですので、
その範囲でお楽しみ頂ければ幸いです。


結局はどっちも好き


先で述べたとおり僕は元々個性無しで描いてました。
僕個人の好みでいうと、竿役の個性アリ無しは「どっちも好き」なんです。
路線を変えたとかそういうわけではなく、優劣つけがたいです。

ですので今現在も、その時描きたいモノや
内容に合うかどうか等で判断してます。
強いて言えば今は個性アリを多めに描きたい寄り、ぐらいな感じ。
(なんなら成人男性が竿役の場合は
個性無しが圧倒的に好きという変な拗らせ方もしています・・・)


基本的に作品は作者が作りたいモノや方向を最優先させるのが
結果的に皆よろこぶ、という考えのもと好き勝手に作らせて貰ってます。

その過程で読者はどう思うかな、とか独りよがりになってないかな、
みたいなバランスも探ってはいますが、
あくまでメインは自分のやりたいことが優先ですね。


現状で言うと、泉家や蜂須賀シリーズはもちろんのこと
連続したシーンでまとめて描くCG集などは、今後も竿役はしっかり描きたいなと思ってます。

逆に、単発のイラストでは
竿役の個性や情報は無いほうが見やすく分かりやすいので、比較的無個性の傾向にあるかと。

Kカップ文学お姉さんの回が一番わかり易いですかね。
お姉さんの独白視点だったのでショタくんは目隠れしてるなど、必要最小限の情報に留めてます。


多少無意識でしたが、改めて振り返ると自分の中ではそんな感じで
個性・無個性のバランス取りをしてるんだなと思います。


もし、今回のことで更にバランスを取ることを考えるとすれば、
「今後新シリーズを作る時は竿役の個性無しで通せるようなものをひとつ作れたら」
という具合でしょうか。

同じ作品の中で両立は出来なくても、別作品なら使い分けられますからね。
まぁ現状、泉家と蜂須賀シリーズだけでも描きたいものだらけで大渋滞なので
新シリーズまでなかなか手が出せない状況ですが・・・。



以上、とりとめのない話でしたが
竿役の個性について思っていること、でした。

人の好みは千差万別なので、ご意見や要望が通ることはあまりないですが
全てをバッサリ切り捨ててるわけじゃないよーというのを
感じてもらえれば嬉しいです。


繰り返しになりますが、ご意見どうもありがとうございました。
これからも黒川リョーイチ/スタジオバインドの
応援よろしくお願いいたします。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索