モザイクの向こう側
始めてエロ本を読んだのはもう30年ほど前。
誰かに見られないように隣町までチャリをこいで買いました。
店番のお婆さんを横目に、ついにページを開く…
初めて見た「セックス」は、当然ながら「修正」が入っていました。
肝心なところに大きな白ベタ。
しかし、何をしているかは見た事がなくても想像できました。
男の長方形のベタが女の股の丸いベタに、
「突き刺してるんだ!!」
修正の向こう側を思うと心臓が破裂しそうでした。
申し訳程度に雑誌を置いてるような小さい商店だったのでエロ本は2・3冊しかなかったのですが、その中で自分が選んだのは投稿写真雑誌。
その理由はなぜか、
「一番修正が多いから。」
多いからエロいと単純に思ったのでしょう。
素人のハメ撮り投稿なので、ひたすら突き刺すか咥えさせるド直球の、修正するしかない様な写真ばかり。
今なら絶対買わないやつです。
コレじゃなくても上手に撮った消しの少ない本が他にあったはず。
しかし、見せてはいけない「向こう側」にいくらでも期待と股間が膨らんでしまい、
そして、いつまでも「正解」に着地できない沼にハマってしまったのでした。
で、本題です。
避けては通れないこの「修正」をなんとか
ポジティブに表現できないか、
あの●坊時代の妄想力を搾り出したのがこの手法です。
(DLsite版「38度のつぼみ・第1話」より。)
どうでしょう。
単に基準をパスするのではなく、モザイクの角度やコントラストを調整
(場合によっては複数レイヤーを駆使)することで、
その向こうに確かにある「花」や「具」、「穴」、等を想像できる修正になったかとおもいます。
修正には「ここにいやらしいものがある」と見る者を磁石のように引っ張り込む力が働きます。
引っ張り込まれた先がガッカリではなく、むしろ想像がはかどるプラス要因になればと思い余計な小細工に手間をかけています。
(都合のいい解釈ですが)