「ポケ戦」に見るドラマ
「ポケ戦」に見るドラマ
ガンダムに限らずアニメには必ず剣や銃などが出てきます。それは戦う道具ではありますが極論は人殺しの…戦争の道具ですよね。
「ポケットの中の戦争」では最初は主人公の少年も戦争に目をキラキラさせていました。
しかし、物語が進むにつれ、戦争の意味を知っていく内に目をキラキラさせてる友達が少し恐ろしく感じる描写があったりします。
初代ガンダムではロボットに乗っただけで動かし方がわかりますが、
この作品ではザクに乗った少年は操縦席に座ってただ笑っている事しか出来ません。
大抵のロボットアニメではガトリング銃はただの牽制にしかなりませんがこのアニメでは敵を蜂の巣にする兵器として描かれています。
考えてみればたしかに派手な大型兵器よりガトリング銃の方が殺傷能力は高いですよね。
(実弾を跳ね返すコーティングがどうとかはSFの規格外です)
このアニメを見る際に注目して欲しいんですが"顔の影"が凄く上手いんです。
セリフや声のトーンは明るいのにキャラの顔には凄く影が出来ていたりします。
具体的には最後の決戦の際に少年アルが「逃げないでガンダムをやっつけてよ」と言う際に凄く濃い影が顔に掛かるんです。ただ、顔は笑顔です。
それは"母親に聞かれないように"という意味はあるんですが、だったら電話がある部屋も明るくて良いはずです。
他には、ガンダムを倒す為に集めた武器を並べて見た主人公2人。少年は日向で目を輝かせ、パイロットのバーニィは顔に影が掛かり目は死んでいるんです。
それは明らかに新兵はから見てもしょぼい武器しかなかったからですね。
最後には主人公バーニィはガンダムに挑み殺されるんですが、それはハッピーエンドだと思います。
なぜなら、"ガンダムから逃げてそのまま口先だけの遊んで生きる腐った人生"か
"大志を抱いて少年に自慢できる様な死にざま"か。
他にもわざわざセリフにしきていない視聴者が考察するしかないポイントが沢山あるこのアニメが30年も前というのが素晴らしいです。
とは言え、考察しない人からしたら意味がわかりにくい恋愛系の鬱アニメとしか伝わらないので他人と語りにくいのが難点ではありますね。
この記事にはコメントできません。