Pinky-Snow 2023/04/02 16:08

美〇殿&トゥインク〇ウィッシュ肉壁ダンジョン②

――それより2日前。

ランドソルに突如として発生した謎の巨大な肉塊は、ルーセント学院を中心とした街の3分の1を飲み込み、時折、周囲に魔物を吐き散らしては街の住民を攫い、なおもその拡大を続けていた。

発生地点にいたとされるナイトメアの団長、さらに七冠のうち4人が行方不明となり、すぐさま残存するナイトメアの兵士たちは複数の腕利きギルドによる混成部隊を編成し、肉塊内部へと突入。

攫われた人たちの救出に向かったが、それらも通信魔法が途切れて以降行方が分からず、王国は存亡の危機に瀕していた。

その後ギルド管理協会からの緊急連絡により救出部隊の第二陣が編成されることとなり、その中にはキャルの所属する【美食殿】の姿もあった。

キャル
「はぁ……。あいつ、一体どこにいるのかしら……」

複数のギルドによって編成された男女数十人からなる救出部隊。
その列の後方を守りながら歩いていたキャルが、辺りを見回しながら軽くため息をついた。 

洞窟のような肉塊の内部はどこを見渡しても代り映えのしないブヨブヨした壁や柱が広がり、天井や地面には人が数人は通れそうな大きな穴がアリの巣のように張り巡らされている。さながらここは肉壁のダンジョンといった様相であった。

ペコリーヌ
「あの人、今日は救護院のみなさんのお手伝いに行っていたんですよね」

コッコロ
「ええ、そのように聞いております。
しかし、あれだけ大勢の人が攫われたにも関わらず、
こんなに静かなのは……。いささか奇妙でございますね。

主さま、どうかご無事でいてくださると良いのですが……」

キャルの隣を歩くコッコロが、どこまでも同じ景色が続く周囲を見回しながら不安の入り混じる声でつぶやいた。

キャル
「ほんと。にしても、ホント気味のわるいところねー。
とっとと全員見つけ出して早く外に出たいわー……」

秋も半ばだというのに洞窟の内部はほんのりと温かく、その表面はねっとりとした半透明の幕のような液体に覆われている。

その壁や柱は全体が赤いぼぅとした薄い光を放ち、脈を打つように膨らんだり萎んだりを繰り返して、まるで巨大な生物の体内にいるような印象だった。

コッコロ
「……しかしまだ人影どころか、敵の姿さえろくに見当たらないとは…」

ペコリーヌ
「そうですね、入口を守っていた敵を片付けてからは、特に大きな襲撃もありませんし……」

彼女たちが他のギルドのメンバーたちと肉の洞窟に突入してから2時間。
時折、小規模な魔物の集団とは遭遇しながらも、特に損害もなく順調に奥へと進んできたが、そのあまりの手ごたえの無さが逆に彼女たちへ不安を感じさせていた。

ユイ
「マコトちゃんや、トワイライトキャラバンの人たちは大丈夫かな……。
途中で別れてきちゃったけど……」

レイ
「とにかく中が広いからね……。途中途中で目印はつけているたけど
、この肉のような気味の悪い洞窟自体、そもそも何なのかよくわからないんだ。
注意しないと、私たちもそう簡単には出られないかもしれない。

ヒヨリ
「そうだねぇ……。

でも大丈夫! ネネカさんやノウェムちゃんだってあっちで動いてくれてるんだもん。私たちはまず騎士クンや、捕まった街の人たちを助けることだけ考えようよ!」

レイ
「あはは、ヒヨリはいつも前向きだね。
でもその通りだ。まずは目の前の目的に集中しよう」

ペコリーヌ
「ですねっ☆ あ、そろそろお弁当食べませんか? 私、お肉のいーっぱい入ったおにぎり、たくさんつくってきたんですよ~☆」

キャル
「ったくアンタは……。こんな時まで食べることばっか。
っていうかよくこんなトコで肉なんか食えるわね~、あたしはパス」

ペコリーヌ
「え~! せっかく作ったのに~! あっ☆ だったらここの魔物さんを捕まえてお刺身に……」

キャル
「正気かアンタはーっ!」

ユイ
「あはは……」

美食殿と同じルートの部隊に編成されたギルド【トゥインクルウィッシュ】の3人を交え、そんなやりとりを繰り返しながら進み、しばらく。

それは、突然やって来た。

ドドドドドドドッ……!!

肉の壁全体を揺らすような大きな地響き。
ブヨブヨとした柔らかい足元と相まって、体がふらつくほど、揺れがだんだん大きくなっていく。

キャル
「きゃあっ、何よこの揺れっ!? え、足音……?」

何十……いや、何百という数の足音が彼らの方向へと近づいてくるのをキャルが耳で感じとった。

キャル
「なによこの数……これヤバいんじゃないの……?
どこから……!? あーもう、反響して分かりづらいわねここっ……」

他ギルドの男
「敵襲ー! 全員、敵の襲撃に警戒しろ!」

キャルが辺りを警戒し、周りを見回しながらそこら中に空いた大穴を警戒する。
先頭を歩き、部隊を指揮していた男も他のギルドメンバーたちにすぐさま号令をかけた。

男たちと美食殿、トゥインクルウィッシュがそれぞれ背中を守り合うように武器を構える。そして。

ドドドドドドドドッ!

ヒヨリ
「ちょっと待って、これ前からじゃない……? 後ろ!?」

敵を警戒し、キャルと同じく周囲に獣の耳を研ぎ澄ませていた獣人のヒヨリが後ろを振り返る。

その遥か視線の彼方では、数えきれないほどの魔物の大群が肉の洞窟を駆け、彼女たちの方へ凄まじい勢いで迫っていた。

ゴブリンもどきの群れ1
「キィキィッ!!」

ゴブリンもどきの群れ2
「ギギィッキィッ!!」

耳障りな鳴き声をあげながら、床や壁、天井を飛び跳ねるように駆ける小型の魔物たち。予想外の方向からの襲撃に、部隊の中に動揺が広がる。

ギルドの男
「なにぃっ、後ろからだと!?」

ギルドの男
「そんな、回り込まれたって言うのか!?」

ギルドマスターの男
「落ち着けお前ら! あのちっこい奴ら相手にこの狭い通路じゃ長剣は不利だ!
攻撃魔法で数を削りながら、どこか広い空間に出るまで走れ!!

よろしいですかな、王女殿下!?」

ペコリーヌ
「はいっ! キャルちゃん、ユイちゃん! お願いできますか!?」

キャル
「あーもう! やってやろうじゃない!!」

ユイ
「まかせてっ! 光の精よ……!」

キャル
「アビス・バーストッ!!」

ユイ
「フラワーショット!」

ギルドの男たち
「くらえっ、魔物どもっ!」

ドォォォンッ!! 

ゴブリンもどき
「キキャアアアアッ!!」

キャルとユイ、そして他のギルドの魔法使いたちによる同時攻撃によって、たちまち吹き飛び倒れていく魔物の群れ。
だが後方から更に大量の群れが現れ、吹き飛ばされた魔物たちを踏み越えながら
彼女たちの方へと進撃していく。

キャル
「えぇえっ!? ちょっと何なのよ、あの数はぁっ!?」

コッコロ
「とにかく、ここは一旦逃げましょう……! ここで戦っても、まともに相手が出来ません……!」

レイ
「ああ、急ごう……! 今はユイたちに任せて、少しでも数を減らしてもらうしかない!」

キャル
「ったく~、妙に静かだと思ったら急にいっぱい出てきやがってぇー…! ちくしょー、こっちくんな! アビス・バースト! アビス・バーストォッ!!」

ユイとともに後方へ魔法を放ちながら、戦いに有利な空間を探して前方に向かって洞窟を駆けていくキャルたち。

それが魔物たちの罠だと気付くのは、ほんの少し後のことだった。



――数分後。

魔物たちから逃がれ、どうにか再び広いドーム状の空間へ出ることに成功した面々だったが、彼らはそこで待っていたのは、その空間をびっしり覆う程の新たな魔物の群れだった。

ギルドの男
「くそ! くたばれ、このゴブリンもどきが! おらああっ!!」

レイ
「一気に決める!スラッシュテンペスト!!」

ペコリーヌ
「全力全開ッ!!プリンセス、ストラーイクッ!!」

ドォォンッ!!

ゴブリンもどき
「キキャアァァァッ!」

剣に斬り裂かれ、魔法で吹き飛ばされ、次々倒されてはどろりとした白い液体となって消えていく魔物たち。

これまで様々な冒険を乗り越えてきた彼らにとって、一つ一つは大した脅威でないものの、問題はその数だった。

ヒヨリ
「はぁ、はぁ……一体何匹いるんだろ。倒しても倒してもキリがないよっ……!」

レイ
「あぁ、まさかここに出たとたん、こんな数の群れが待ち構えているなんて……まるで私たちがここに来ることがわかっていたみたいだ……」

キャル
「罠だっていうの? そんな頭あるようには見えないけど……」

ユイ
「うん……。でも、さっきからこの感じ……」

ユイが周囲の男たちに回復魔法を飛ばしながら、わずかに言いどもる。

コッコロ
「……ユイさま? どうかされましたか?」

ユイとキャルの直衛に回っていたコッコロが、槍を構えたまま後ろを振り返った。
ユイがどこか不安そうな表情を浮かべ、何か言いたげな表情を浮かべている。
だがどうやら自分でも上手く言葉で言い表せない様子だった。

ユイ
「ううん。なんでもない、たぶん私の気のせいだと思う……」

場の空気から何かを感じながらも、再び戦いに専念するユイ。
だが隣のキャルはそんなユイの言葉を全く同じ気持ちで一人聞いていた。

キャル
(やっぱりユイも感じてるんだわ……。さっきから誰かに力を吸われていくような妙な感覚。魔力の流れが悪くていつもみたいな力が発揮できない……。

全身を包みこむこの感じ、これじゃまるであいつの【強化】みたいな……)

そんなことを考えが頭をよぎり、キャルの胸に言いようのない不安が走る。
そんな時だった。

シュルルッ……!! シュバッ!!

キャル
「へ!? ちょっ、何コイツっ、いや、離れろ! きゃああっ!」

突然足に絡みつき、キャルの体を引きづり倒す、人の腕程の太さをもった触手。
その触手に絡みとられたままキャルは地面を覆う粘液で足を滑らせ、その場に大きく尻落ちをついてしまう。

コッコロ
「キャル様! あぁっ、こちらにも触手がっ……!」

キャルを助けようと駆け寄ったコッコロの体や腕へと絡みつき、たちまち彼女の動きを封じてしまう太い触手たち。

コッコロ
「あぁっ…! これでは、動きが……」

キャル
「コロ助! この離せっ! ああもうっ、ぬるぬるして気持ちわるいっ……!」

なんとか触手を手や足で振り払おうとするが、近くの壁の穴からさらに多数の触手が迫り、キャルの体をさらに拘束していく。

キャル
「きゃあっ! ちょ、やだ穴の方に引っ張られて……! い、いや、いやあああっ!」

続々とキャルの足に絡みつき、凄まじい力で穴の方へと引きずりこもうとする触手たち。足でブレーキをかけながら必死に抗うキャルだったが、地面に広がる粘液のヌルヌルで足が滑り、まともに抵抗も出来ない。

コッコロ
「キャル様!」

ユイ
「キャルちゃん!」

ゴブリンもどき
「キィッ! ギィッ!」

ユイ
「待ってて、今助けにっ……! きゃあああっ!」

キャルのピンチを救おうと仲間たちが慌てて駆けつけるが、魔物の群れがその行く手を阻む。襲い掛かるゴブリンたちを振り払う間にキャルの体がどんどんと暗い穴の方へと近づいていた。

ペコリーヌ
「キャルちゃあああんっ!!」

キャル
「いや、助けてっ……! ペコリーヌぅぅぅっ!」

戦闘の混乱の中、仲間の声が遠くなるのを耳で感じながら
キャルはそのまま暗い穴の中に引きずり込まれていくのだった。



…。

……。

……ぬちゅ…………ぬちゅ…………ズルルル……。

キャル
(……うぅ……何……? この音…………)

耳に響く、ねちゃねちゃとした耳心地の悪い粘液の絡むような音。

眠っていたのか、気絶していたのか、ぼんやりとした意識がゆっくりと覚醒していく。

ぬちゅっ……ぬちゅっ……ぬちゅちゅ……!

???
「ひゃあっ……!? や、やめてくださぁいっ……!」

???
「あぁっ、また服の中にっ……、ぁあっ……!」

粘り気のある音と共に、聞き慣れた2つの声がキャルの耳に聞こえた。

ようやく意識がハッキリとしはじめるが、手のあちこちに生暖かいヘビのような何かが絡みついて、体が思うように動かない。また足はお湯にでも使っているのか、ちょうど膝の辺りまで、ぬるりとした生温かい感触に包まれている。

キャル
(そうだ……、あたし確か触手に捕まって……。
……それで穴の中を滑り落ちていって、それから……)

ペコリーヌ
(キャルちゃあああんっ――!!)

キャルの頭に蘇る、ペコリーヌが自分の名を叫ぶ声。

キャル
「はっ……! そうだ、ペコリーヌ!!」

ペコリーヌ
「きゃ、キャルちゃぁんっ……!」

コッコロ
「キャルさま……!」

目を覚ましたキャルの視界に映ったのは、全身を触手に絡まれ捕らわれたペコリーヌとコッコロの姿だった。

ペコリーヌ
「良かったキャルちゃん~、もう目を覚まさないかとぉ~……」

涙ぐむような声で、安堵の声を漏らすペコリーヌ。
だが状況はそれどころではないようだった。

キャル
「な、なんでアンタたちまで捕まってんよ!
っていうか何なの、この状況っ……!」

ペコリーヌ
「そ、それが……」

ペコリーヌに続いてコッコロが口を開く。

コッコロ
「実はあの後、わたくしも触手に捕まってしまい、キャル様と同じ穴の中へ引きづり込まれてしまったのですが……」

ペコリーヌ
「あの場はユイちゃんたちにお願いして、私は穴の中に飛び込んでキャルちゃん立を追いかけたんです。

でも、私まで途中で捕まっちゃって……。
王家の装備も、半分触手さんたちにとられちゃいましたし……」

キャル
「はぁっ!? 何やってんのよ! アンタまで捕まったら意味ないでしょおがぁっ!」

ペコリーヌ
「ご、ごめんなさい……! でも私、キャルちゃんのことが心配でえっ……!」

キャル
「うっ……、だからってそんな無茶しなくても……」

自分を心配して助けに来てくれたことに内心喜びを感じるキャル。
だが彼女たちの現状はもはや最悪と言えるものだった。

三人とも体を巨大な肉の柱から生えた無数の触手に絡まれ身動きが取れず、その足元には白いねっとりとした粘液の溜まる沼が広がっている。
さらにそこでは、数えきれないほどの触手がぬらぬらと沼の中を泳ぐように蠢いていた。



ぬるっ……ぬるるるるっ……!

キャル
「ひぃぃっ……き、気色悪い!! なんなのよこれぇっ……!!」

コッコロ
「……どうやらキャルさまはここに来てから、ずっと気を失われていたようでございますね。

んっ……その、わたくしたち、ただいま大変よろしくない状況にございます……。
あちらをご覧くださいまし……」

キャル
「え……?」

コッコロに言われ向けた視線の先。
そこには思わず目をそむけたくなるような光景が広がっていた。

パンッ! パンッ! パンッ! パンッ……!

巨大な肉の柱が中央にそびえ立つドーム状の空間の中で肉と肉のぶつかり合う音が、辺り一帯に響き渡っている。

その音の発生源にいたのは、かつて出会ったキャルの友人たちの変わり果てた姿だった。

グレア
「んぁあっ♡ あんっ……! あぁっ……、あぁあっ……♡」

アン
「はぁっ……! あぁ、はあぁっ……あんっ♡」

ズチュッ! ズチュッ! ズチュッ……!

ルゥ
「ふぁあぁぁっ……♡ この触手のおち〇ちん、す、すごいですぅぅっ……♡」

おびただしい触手の海の中、まるで大木の様に太い巨大ワームのような化け物と交わる三人の美少女。

全身には白濁とした液体が大量に絡みついており、目はどこか虚ろで、壊れたような笑顔を浮かべつつも、全身は汗ばんで肩で息をしており、かなり疲弊しているようにも見えた。

キャル
「アンにグレア……!? それにルゥまでっ……、どうしてあんなところにっ……!?」

ペコリーヌ
「わかりません、さっきからずっと呼びかけてるんですけど、聞こえてないのか全然反応がなくて……」

アンだけではない。キャルが辺りを見渡すと、そこでは空間のそこかしこで白濁にまみれた裸の女性たちが、巨大な魔物の群れと淫らに絡み合っている。その中にはエリスとの決戦中知り合ったユウキの友人、ジータにアリサ、ルナの姿もあった。
さらに別の場所でも……

シノブ
「はぁっ……♡ あぁっ……また触手が、中に挿入って……♡ うあぁあっ……!!」

アカリ
「あぁんっ、お姉ちゃん、私、魔物精液で……もう全身、真っ白で……♡ もうダメぇ……♡」

ヨリ
「んぷっ……! んんっ、ぷはっ……♡ あ、あたしだってぇ……!」

イリヤ
「はぁ、はぁ……おぬしら……はぁっ♡ しっかりせんか……! ミヤコが助けを呼んでくるまで、意識を保つんじゃ……あっ、ううっ、うあぁぁっ……♡」

ビュプュッ!! ビュピピピッッ!!
プシャッ! ブシャアアアアッッ……!!

ナイトメアの少女たち
「はぁあっ♡ あぁあぁあああっ……♡♡♡」

いくつもの肉の柱が立ち並ぶ洞窟の奥では、ディアボロスのシノブ、アカリ、ヨル、イリヤまでもが、真っ裸の状態で無数の触手や巨大なペニスのような形状の魔物と絡み合い、触手や巨大ペニスの先から放たれた大量の白濁液を浴びている。

キャル
「な、ディアボロスの連中までっ……!? 何なのよあれ、なんで魔物なんかとあんなことっ……! じゃ、じゃあもしかしてこの下の気持ち悪い水たまりってっ……!」

コッコロ
「はい、どうやらそのようでございます……。
しかし皆さま、あのような状況ですのに、なぜかとても楽しそうにしていらして……ひゃうっ!」

ぬるっ……! ぬるるるるるっ!!

ペコリーヌ
「ひゃ、ひゃぁあんっ!」

ズルッ、ぬるるるっ!

キャル
「ひぃいっ!!」

再び蠢きだした触手に体を撫でられ悲鳴をあげるキャルたち。

さらに肉の柱の根元から伸びた触手が、彼女たちの袖やスカートの下から服の中に侵入し、その柔らかな肌をぬらぬらと撫で回し始めた。

コッコロ
「ぁあっ……ま、またこのような……! ひうぅっ……!」

ペコリーヌ
「ひゃぁんっ! へ、変なところ触らないでくださ~いっ……!」

直に素肌を弄ぶ触手の群れに、頬を紅く染め恥辱に抗うコッコロとペコリーヌ。

キャル
「コロ助! ペコリーヌ!」

ドロッ……ドロロロッ……
ぼたたたっ……!

キャル
「んひぃいぃいいっ!!」

今度は突然、頭上からヌルヌルとした生暖かい、半透明の粘液が動揺するキャルの頭や体にボタボタと降り注ぐ。

キャル
「こ、今度は何なのよぉっ……! ひぃいいっ!?」

驚いて上を向いたキャルの視界に映る、巨大なワーム生物。

それは今、周囲でグレアやディアボロスの彼女たちを○す群れの魔物と全く同じ姿をしており、真下にいるキャルを見下ろしながらニタニタと気味の悪い笑みを浮かべている。

キャルの体に付着する粘液は、どうやら、先ほどまで只の肉柱だと思っていたそのワーム生物の口から滴り落ちてきたもののようだった。

ペコリーヌとコッコロの真後ろに位置する肉の柱も同様で、キャルはようやく自分たちの置かれた状況を理解した。

キャル
「ちょっと待ってよ……ってことは、まさかあたしたちまでコイツらに……!?」

想像した瞬間、悪寒で耳と尻尾の先がぞわりと逆立つように震える。
そして、そのキャルの嫌な予感はすぐに的中することとなった。

ぬるっ……! ぬるるるっ……!

キャル
「ひゃあぁあっ!」

ペコリーヌ
「キャルちゃんっ!」

ワーム生物の体に無数に生える触手がキャルの服の中へと侵入し、肌の柔らかさを確かめるようにぬるぬると撫で回して弄んでいく。
その手つきは妙に人間らしさがあり、まるで女性の敏感なところを熟知しているような動きだった。

キャル
「ひゃあぁぁっ!! な、何すんのよこいつぅっ! スケベ、変態ッ!! 離れろ、このっ、離れろぉっ!!」

体をジタバタさせながら必死に抵抗するキャルだったが、触手はさらに複雑に絡みつき、とても逃げだせるような状態ではなかった。

ワーム生物1
「ヴォフッ♡ ヴォフフフッ……♡」

気味の悪い唸り声を上げながら、ワーム生物はその触手をウネウネと器用に動かし、まるで人形遊びでもするかのようにキャルの体を勝手に撫で回しては、その口から涎のような粘液をダラダラと垂らして彼女の体を汚していく。

キャル
「いやあぁっ、気持ち悪すぎるぅぅぅっ! もう、なんなのよコイツぅ……!」

涎にしては妙にネットリとした半透明の生暖かい液体を全身に浴び、悲鳴をあげ続けるキャル。さらに、

ワーム生物1
「ヴォフフッ♡」

体を撫で回す触手たちが唐突に動きを変え、今度はキャルの服を内側から外側へと押し上げるように様々な方向へ強く引っ張り始める。


キャル
「い、痛たっ……! ちょ、何すっ……布が食い込んでっ……! あぁあっ!!」

ビリッ……! ビリィィィィッ!!

限界を超え耐えきれなくなった服の生地が触手たちに引き裂かれ、露わになるキャルの白い素肌。

キャル
「ひゃああっ、あたしの服がっ……!? な、何すんのよぉっ……!!」

ビリッ!! ビリィッ!!

だが、その後も次々と内側から服を引き裂かれ、キャルの上着はあっという間にボロ切れのようになっていく。
それに続くように彼女のスカートを左右から引っ張り合うようにして引き裂いていく足元の触手たち。千切れた布が足元の白い沼の中へぱたぱたと落ちてはゆっくり沈んでいく。

ペコリーヌ
「んひゃあぁっ! も、もうやめてくださいっ、なんでこんなことをっ……!」

コッコロ
「あ、あぁっ……い、いけません……! そのように引っぱっては……あぁっ!」

ビリリリリッ!! ビリィッ!

さらにキャルの目の前でも、ペコリーヌとコッコロが同じく衣服を引き裂かれ、その下に隠れていた綺麗な太ももや白く美しい乳房がどんどんと露わになっていった。

ペコリーヌ
「えぇん、大事な服がぁっ……」

お気に入りだった服の無残な姿に、哀しい表情を浮かべるペコリーヌ。
だが触手たちの手は一向に止まらず、その後も彼女たちから衣服をビリビリと乱暴に引き裂き奪っていった。

ワーム生物1
「ヴォフッ♡ ヴォフフッ♡」

素肌を晒していく彼女たちの頭上で、その悲鳴を嬉しそうに聞きながらニタニタと笑うワーム生物たち。そんな彼らの理解不能な行動にキャルがふと疑問を抱く。

キャル
(……っていうか、なんでこいつら急に動きだして……。
アンやグレアみたいに犯したいだけなら、気を失ってる間に襲えば良かったのに……。まるでこっちが目を覚ますのを待ってたみたいな……)

そんな考えが一瞬頭をよぎるキャルだったが、答えを出す暇もないまま触手たちの動きは次の段階へと進んだ。

ぬるっ! ぬるるるっ! ぬるるっ!

キャル
「あひっ……!? あ、ちょ、パ、パンツがっ……! きゃあっ!」

引き裂かれてボロボロのスカートの中に侵入した2本の触手が、キャルのパンツと肌の間へ潜り込み、それを絡め取るようにして一気に真下へとずり下ろす。

ヌルルッ!

ペコリーヌ
「ひゃあぁっ! お、お股がスース―しますぅっ……!」

コッコロ
「はぅっ……! こ、こちらまで……!」

すでにほぼ半裸状態となったペコリーヌとコッコロも、キャルと同じように股へ入り込んだ触手に下着を無理矢理ずり下ろされ、その綺麗な恥部を触手たちの前に晒してしまった。

ワーム生物3
「グフッ♡ グフッ♡」

ワーム生物2
「グフォッ♡ グフォフォフォフォ♡」

下ごしらえは完了といった様子でボロ切れと化した衣服を纏った三人を見下ろしながら、不気味な声をあげて笑い合うワーム生物たち。

だがこれは彼女たちがこれから味わう恥辱の、ほんの始まりに過ぎなかった。

露わになった少女たちの恥部を狙い、足元の白い沼で泳いでいたチューブ状の触手たちが、まるで鎌首をもたげるように起き上がり始める。

沼の白濁汁を大量に纏いながら、それらは彼女たちの目の前へ姿を現した。

ぬるっ……! ぬるるるっ……!! ずるるっ……!

コッコロ
「ふぁっ、あぁあっ……しょ、触手が股の方に……!」

ペコリーヌ
「コッコロちゃ……っ! ひゃぁんっ!」

足元で泳ぐ触手たちが3人の足へと絡みつき、露わになった恥部を目指して巻き付くように上っていく。

キャル
「ひぃっ……! く、来るな変態! あ、あっち行けっ、いやあぁぁぁっ!!」

ジタバタ動く彼女たちの抵抗もむなしく、さらけ出された胸や太もも、さらに頬や髪まで余すことなく撫で回していく触手たち。白く濁ったヌルヌル粘液が少女たちの綺麗な体に擦り付けられ、ドロドロと汚され始める。

キャル
「いやぁぁぁっ! もうマジで何なのよコイツらっ……! なんでこんな化け物とぉっ!!」

肌に触れるおぞましい感触に、キャルが涙を浮かべ必死に抵抗を続けるが、触手たちはますます複雑に絡まって、逃がす気はないという意思をその行動で示していた。
さらに、

ググッ……! ググググッ……!

股の内側から外側に向かって感じる力強い感触。

ペコリーヌ
「ふぇっ!? ひゃあぁっ……!」

キャル
「ひぃっ!?」

今度は触手たちが彼女たちの太ももを内側から外側へと広げ、下から伸びる触手たちの進入路を確保しようとし始めた。

キャル
「ひゃああっ! やめろ、やめろバカぁっ!」

触手たちの行動の意図を察し、足に力を入れて必死に股を閉じようとするキャルだったが、足元がヌルヌルと滑ってろくに力は入らず、逆らえないまま触手たちの行動を許してしまう。

キャル
「いや、いやい、いやいやあぁぁぁっ! どこ触ってんのよおぉっ!!」

コッコロ
「ひっ……! あ、主さまぁっ……!」

触手の先のぬるぬるとした生暖かい感触が、彼女たちの大切な場所の位置を確かめるように何度も股に触れる。その感触はやがてそこにたどり着き、そして




ヌプッ……! ヌププププププッ!!

ペコリーヌ
「ひゃあああっ!?」

コッコロ
「あぁっ!?」

キャル
「い、いやあぁあああぁぁっ!!」

彼女たちの膣口を無理矢理押し広げ、中へ侵入する触手たち。
膣をずっぽりと埋める不快な感触に少女たちが大きな悲鳴を上げた。

ワーム生物
「ブフォッッ♡ ブフォフォフォフォッ♡」

そんな彼女たちの声が気に入ったのか、ワーム生物たちは笑みを浮かべ全身の触手を総動員するように動かし、キャルたちの体の愛撫をさらに激しくする。

ぬるっ! ぬるるるっ……! ぬるっ!!

ドチュッ! ドチュッ! ドチュッ……!!

キャル
「あっ!! あぁぁっ!! うぁっ! ああっ……!?」

白濁まみれ醜悪に触手に大事な場所を突き回され、心に広がる屈辱。
それは目の前で犯されるコッコロとペコリーヌも同様の様子であった。

ペコリーヌ
「ふああっ! 触手さんが、中でっ……うねうね動いてぇっ……!」

コッコロ
「あぁっ……! はぁあぁぁっ……!」

ズプッ! ズプッ! ズプッ……!

キャル
「いやあぁあぁっ!!」

彼女たちの中を何度も出たり入ったりと繰り返しながら、入れ替わり立ち代わり膣を犯していく触手たち。

さらに今度はワーム生物たちの触手までもがそれに参加し、周囲で蠢く触手たちと共に彼女たちを執拗に責め立てていく。

ワーム生物3
「ブフォフォフォッ……♡」

ドチュッ! ドチュッ! ドチュッ!!

ズプッ! ズプププッ……!!

ペコリーヌ
「はぁぅぅっ!? ヌルヌルしたのが、今度はたくさん挿入ってきてぇ……っ!!」

真下から三本の触手に同時に突き上げられ、ボロボロのドレスから除く大きな胸をぶるんと揺らしながら悲鳴をあげるペコリーヌ。

さらにその体も先端から粘液をにじませる触手たちに弄ばれ、その美しい髪や素肌をベトベトと汚されていく。

ズチュッ! ズチュッ! ズチュチュッ……!!

コッコロ
「ふぁっ……、あ、あぁあぁっ!!」

キャル
「はぁっ、はぁっ、あぁっ……! いやあぁっ……! こいつら、また動き、早くなってぇっ……!」

ワーム生物2
「ブフォ♡」

ワーム生物1
「ブフフフッ♡」

彼女たちの体がよほど気に入ったのか、大きな笑みを顔に浮かべて触手の動きをさらに加速させていくワーム生物たち。

あまりにも激しい動きに、三人はもうまともに立っていることすらできず、背をのけぞらせ、つま先立ちになりながら触手に上から縛り上げられるような格好で、触手に全身をガクガクと揺らされ、犯されていく。

ズチュッ! ズチュッ! ズチュ! ズチュッ……!!

キャル
「もういやぁあっ、なんで魔物なんかにっ……! こんなっ、こんなのぉっ……!!」

触手たちの激しい責めに、何より魔物に犯されているという屈辱感で目に涙を浮かべるキャル。三人の周りで犯される少女たちの姿を見れば、自分たちの身に次は何が起こるのかも容易に想像出来てしまう。そしてその時はもう、目前まで迫っていた。

ぬぷっ!ぬぷっ!ぬぷっ!ぬぷっ!!
ぐちゅっ!ズプッ!ぬぷぷぷっ……!!

ペコリーヌ
「あっ、はあっ! あっ、あっ! んあぁあっ……! また動くの、早くなってぇぇぇっ……! むぐっ! んぷっ…!? く、くひにまれっ……! んんんっ! ぷはっ! あぁあぁっ!!」

コッコロ
「ペコリーヌ様っ……! はむっ、こ、こひらにもっ……、んぐ、んむうぅっ……!」

キャル
「ひゃああっ!お願い、もう、もうやめてぇっ……! んぷっ!んんんっ! ……ぷはっ、やあぁぁぁっ……!!」

膣だけでなく、彼女のたち口の中にまで手を広げて快楽を貪る触手たち。
まるで何十本ものロープがのたうつように動き周り、彼女たちを翻弄していく。

やがて数本の触手が他と入れ替わることなく膣を○すのに集中し始め、今度は下から突き上げるように彼女たちを犯し始めた。

ズプッ!ズプッ!ズプッ!!ズプッ……!!

ペコリーヌ
「ひゃうぅっ! あ、あぁあぁぁっ……!!」

キャル
「はっ、ああっ、あ、あああぁっ!!」

触手の束に突き上げられ、悲鳴をあげる3人。
そんなキャルの目に、遠くで魔物たちと淫らに交わるアンとグレアの姿が映る。

アン
「あんっ♡ あんぁ、あんっ♡ あぁっ、あぁあぁっ……♡」

グレア
「はっ♡ ああっ、あぁあぁっ……♡」

無数の触手と戯れるように絡み合うアンとグレア。

いったい何度犯されたのか、全身に真っ白な粘液がこびりつき、そのお腹には命を宿した証のぽっこりとした膨らみが出来ている。その父親が一体誰なのか、そんなことは、この状況を見れば考えるまでもなかった。

ドチュッ!ドチュッ!ドチュッ!ドチュッ!
ドチュチュッ!ドチュッ!!

キャル
「はっ! あぁああっ!!」

コッコロ
「うあ、あぁぁ……!」

ペコリーヌ
「あんっ、あんっ! ひゃあ、あぁあぁっ……!」

まるで壊れたおもちゃの様に体を激しく揺らされながら犯され続け、淫らな粘液の音と共に少女たちの悲鳴が空間の中にこだまする。
そしてついに、その時がやってきた。

ワーム生物
「ブフォッ♡ ブフォフォッ♡ ブフォオオオッ!!!!!!」

ボコッ! ボココッ! ボコッ!!!!
ボコンッ! ボココココッ!!

キャル
「へっ……!?」

突然何かが湧き出たような鈍い音と共に、体を大きくのけ反らせながらプルプルと全身を震わせるワーム生物たち。

それと同時。ボール状の大きな何かの塊が根元から触手の管の中を通って、まるでポンプで送られる水の様に先端の方へと向かい移動してく。

キャル
「な、何これ……」

触手の中を移動するボール状の何かを目で追いながら、戸惑うキャル。その移動先のいくつかには、キャルたちと繋がる触手とそして彼女たちの膣がある。彼女はそこでようやくはっと気づき顔を青ざめさせた。

キャル
「いやっ、いやいやっ!! 来る来る、なんか来るっ! 来ないで、来ないで!!いやっ、いやあぁぁぁっ!!!!」




ゴバッッッ!!

ビュボボッ!! ビュボッ!!
ビュピッ!! ビュピピピッ……!

ペコリーヌ
「ひゃ、ひゃあああああっ!!」

触手たちの中からまるで弾けるように飛び出た熱い白濁の塊。
そのあまりの量と勢いに、彼女たちの体に一瞬浮き上がりそうになるほどの衝撃が走り、膣にみっちり埋まる触手たちとのわずかな隙間から、中に納まりきらなかた精液がビュルビュルと淫らな鈍い音を立て噴き出す。

さらに周囲で蠢いていた触手たちからも、ほぼ同時に発射された白濁の塊が、彼女たちの顔や体をたちまち白く汚していく。

ビュルッ! ブシュュルルッ!!
ブシュルッ! ブビュッ! ブピピピッ!!

ペコリーヌ
「んぷっ! ぷはぁぁっ……! ま、またたくさん、熱いのがぁっ……!」

ビュクッ! ビュクククッ!!

コッコロ
「んぐっ、ごく、んんんっ……! ……ぷはっ、けほっ、けほっ……!」

キャル
「い、いやっ……これってやっぱり魔物のっ……! いや……赤ちゃんっ、赤ちゃんできちゃうぅっ……!!」

ワーム生物
「ブフォ♡ブフォフォフォッ♡」

ボコッ!ボコンッ……!!

ビュコッ!! ビュコココッ!!

怯えるキャルたちの体に、一度だけでなく、何度も何度も中へ放たれる熱い粘液。白濁の塊が、彼らの根元から触手の中を通って彼女たちの中へ次々と運ばれていく。

キャル
「いや、熱いぃっ……! いや、もうやめて、お願い、もうやめてぇえぇっ……!」

だが周囲の触手たちはそこで動きを止めず、また入れ替わるよう中へと挿入り、再び彼女たちを犯し始めた。

ズプッ! ズプッ! ズプッ! ズプッ……!!

ペコリーヌ
「ひゃああっ、また挿入って……! ひゃううっ!!」

キャル
「いやあああああっ!!!」




空間の中に響く少女たちの悲鳴、だがこれはまだほんの始まりに過ぎなかった。



……。

…………。

――それから二時間ほどが経ち。

コッコロ
「はぁ……はぁ……ぁあぁ……!」

ヌプッ! ヌプッ! ヌプッ!
ビュルルッ!! ビュプッ……!



キャル
「うあっ! あぁ、あっ、あぁあぁっ……!!」

ペコリーヌ
「はぁ、はぁ、あぅっ……! ぁあぁっ……!」

彼女たちがワーム生物たちに捕らわれてから、すでに十数回目の射精。

3人の体は、すでに「彼」と何百回愛し合っても足りないほどの精液に覆われていた。

コッコロ
「はぁ、はぁ……、あぁぁっ……」

ペコリーヌ
「う、うぅう……」

ワーム生物1
「ブフゥゥゥッ~……♡」

ワーム3
「フィィィッ~……♡」

精液を出し尽くして満足したのか、それとも流石に疲れたのか、突然、拍子抜けするほどおとなしくなるワーム生物たち。

彼女たちの体を流れ落ちていくごってりとした白い塊たちが、太ももの辺りまで嵩をを増した白い沼の中に、どぷんと音を立て落ちていく。

動きは大人しくなったものの、触手たちはがっちりと体を捕らえたままで逃げ出すことも出来ず、三人はただ、それを静かに眺めていることしかできなかった。

しばしの休息のあと、ようやく思い沈黙を破り、キャルが肩で息をしながら重く口を開いた。

キャル
「はぁ……はぁ……はぁ……、ははは、ひどい恰好ね私たち。
こんな魔物に、犯されるだなんて……。

ごめん二人とも、あたしがドジしたせいでさ。
せめて避妊の魔法、後でちゃんとかけるから……」

ペコリーヌ
「けほっ、けほっ……自分を責めないでくださいキャルちゃん……。
私がみんなを助けていられれば、こんなことにはならなかったんですから……」

コッコロ
「とにかく今は、ここから早く脱出をしませんと……。
あの……それにわたくし……先ほどからその、お腹の方に、少々違和感が……」

ペコリーヌ
「えぇっ、コッコロちゃんもですか? 実は私も……。
……ひょっとしてコレってぇ……」

ペコリーヌが冷汗をたらしながら、不安そうな表情を浮かべキャルの方を見る。

キャル
「はぁあっ!? じょ、冗談やめてよ! いくらなんでも、そんなすぐデキるわけっ……!」

そう言いながらも、キャルの背中になにやらぞわりと寒いものが奔った。
頭に浮かぶ不安を振り払うようにキャルは一度首を振り、

キャル
「あ、あいつのじゃないの!? ほ、ほら、あたしたち最近ギルドハウスでも旅先でもあいつとヤリまくりだったしさっ! ま、まぁシェフィには内緒でこっそりだけど……」

ペコリーヌ
「で、でも、それはキャルちゃんがいつも避妊の魔法でぇ……」

キャル
「あ、あたしだって魔法ミスることぐらいあるわよ!
そ、そっか、たまたま二人ともタイミングが被ったのね! はんっ、おめどさん。大事な世継ぎだし、これから育児で忙しく……」

キャルがそう言いかけた、その時だった。

???
「ピキィッ……!」

三人の耳に届く甲高い鳴き声。
その声にキャルの……いや、三人の背筋がヒヤリと凍った。

ジータ
「あっ……♡ はあぁあ……、また産まれ……♡ はぁぁぁっ……♡」

アリサ
「んあっ……♡ 元気な、赤ちゃん……いっぱい出てる……♡」

キャルたちの近くで犯され続けていた、金髪ショートカットの少女とエルフ耳の髪の長い白肌の美少女。

その股の合間から、まるでトカゲのような小さな生き物たちがいくつも這い出すように産まれている。それはぼとぼと肉の床に落ちて、うねうねと動き回りながら甲高い産声を上げて白い沼の中へと潜り消えていった。

ペコリーヌ
「コッコロちゃん、キャルちゃん……あ、アレってぇ……」

コッコロ
「あれはたしか、主さまのお知り合いの……。
あぁやはり、そうなのですね……」

じぶんのお腹を見つめながら、落胆したように表情を曇らせ意気消沈するコッコロ。
それを見たキャルが、慌てて二人の方を向いて口を開く。

キャル
「あ、あんたたち、大人しくしてなさい! あたしが今すぐ避妊の魔法で……!」

ペコリーヌ
「えぇ!? それってデキちゃってからでも効くんですかぁっ!? 
もう赤ちゃん、お腹のなか少し蹴ってますよぉ……!?」

コッコロ
「そ、そう言われるとわたくしの方も……。それに先ほどより大きくなって……」

キャル
「や、やってみなきゃわかんないでしょっ!? それにこのまま魔物のママになっても言いわけ!? それに効かなくても、産むのは一回だけで済むでしょうが!」

ペコリーヌ
「な、なるほど、流石キャルちゃん……!」

コッコロ
「た、たしかに……、キャルさま、お願いできますでしょうか?」

キャル
「OK、集中乱れるから動かないでよね。こいつらが疲れて大人しくしてる今がチャンスなんだからっ……」

そう言ってキャルは体を捕らえたままの触手たちを刺激しないよう、ゆっくりと指を動かし、まずは魔法の照準をコッコロへと合わせて魔力を集中し始める。

だがそれは、皮肉にも彼女たちをさらに過酷な状況へと追い込むきっかけとなってしまうのだった。

ワーム生物1
「ヴォホッ……?」

ワーム生物3
「ヴォホ? ヴォホホホッ……!?」

すっかり大人しくなっていたワーム生物たちが、なぜか突然眠りからさめたように沼の触手たちと共に再び動き出す。そして。

シュルルルルッ!

ペコリーヌ
「へっ!? ひゃ、ひゃああっ!」

コッコロ
「ペコリーヌさま!? こ、これは一体……? あぁっ!」

キャル
「コロ助!! ペコリーヌ!?」

ワーム生物たちの触手に絡めとられ、まるで魔法を使おうとしたキャルから遠ざけるように、遥か頭上へと持ち上げられてくコッコロとペコリーヌ。

さらにワーム生物たちは、二人を抱えたまま芋虫のようにずるずると沼の中を這いながら、ドーム中央に立つ巨大な肉の柱を目指して移動を始めた。

ペコリーヌ
「キャ、キャルちゃあぁんっ!」

コッコロ
「キャルさまぁっ……!」

キャル
「コロ助! ペコリーヌ! あいつら一体何するつもっ……! えぇっ!?」

キャル視線の向こうで、突然、捕らわれたペコリーヌたちの背後に立つ巨大な肉の柱がニチャリと音を立てながら口を開く。そこにはちょうど人が一人入れるような穴が二つ開いていた。

コッコロ
「こ、これは……」

ペコリーヌ
「ひゃあっ……! 何ですコレ!? 今度は私たち、何されちゃうんですかぁ!?」

その穴はちょうど、2人のそれぞれ後ろ側に開き、ワーム生物たちは触手を器用に動かしながら、彼女たちをその穴の中へ収納するように押し込み始める。

ぬぷっ! ぬぷぷぷっ!

ペコリーヌ
「ひゃああっ! お肉が、お肉が体を包んでっ……!!」

肉柱の中から現れたスライムのようにぐねぐねと動く肉の手が、ワーム生物の触手と息を合わせるように彼女たちの体を捕らえ、肉柱の中へと飲み込んでいく

コッコロ
「い、一体何が……! ペコリーヌさま、キャルさまぁっ……!」

キャル
「コロ助!ペコリーヌ!!」

ペコリーヌ
「キャ、キャルちゃっ……! 助け……!」

ばくんっ……!

肉の柱に開いた二つの穴が扉ようにに閉じ、彼女たちの姿が中へと消える。
閉じた肉の穴の壁に阻まれ、コッコロとペコリーヌの声も同時に途絶えてしまった。
そんな様子を間近で見ていたキャルは思わず言葉を失う。

キャル
「いや……うそでしょ……? 二人とも食べられちゃった……あはは、なんで……?」

突然の理解不能な出来事に頭がパニックを起こす。

キャル
「ど、どうしよう……助けなきゃっ……。
で、でも攻撃魔法なんて使ったら、あいつらも巻き込んじゃうし……!」

キャル
(どうしよう、どうしようっ……!)

頭の中で必死にぐるぐると考えを張り巡らせるキャル。
だが触手に体を捕らわれたままの彼女に出来ることなど、あるはずもなかった。
何もできない自分に腹が立ち、目から涙がぽろぽろとこぼれる。

キャル
「いやよ、あたしのドジのせいでこんなの……!! コロ助、ペコリーヌぅっ!!」

消えたペコリーヌたちの方に向かって叫ぶキャル。
だがそんな彼女にも、すでにペコリーヌたちと同じ危険が間近まで迫っていた。

シュルルルッ!

キャル
「えっ……!?」

ワーム生物1
「ヴォフウッ……♡」

ワーム生物の触手に持ち上げられ浮かび上がるキャルの体。
そのまま移動を始めると、先ほど二人を閉じ込めた巨大な肉の柱に彼女を運び始めた。

キャル
「ひ、ひぃっ……! こいつら、今度はあたしまでっ……!?
ふざけんなこのっ、変態化け物! ペコリーヌたちを返せぇ!!」

ワーム生物の意図を察し、逃れようと触手の中で手足をジタバタと暴れさせるキャル。

だが必死の彼女の抵抗もむなしく。
先ほどと同様、彼女の目の前の肉柱に開いた穴の中に、キャルの体がずぷずぷと音を立てて肉の壁の中へと飲み込まれていく。

キャル
「い、いやあぁぁっ! 魔物に食べられるのだけはいやあぁっ!!」

ここに比べれば、先ほどの沼の中の方が幾分マシだったと感じる程、手足を覆う気味の悪い生暖かな感触に全身鳥肌が立つ。

ワーム生物
「ヴォヒヒッ♡」

怯えるキャルの声を楽しそうに聞きながら、彼女の体から触手を離すワーム生物。

同時に開いた肉の穴がゆっくりと閉じていき、そんな様子をみながらキャルは歯をガタガタと震わせていた。

キャル
「いや、あたしどうなるの……! いや、誰か助けてっ! コロ助、ペコリーヌぅっ……!!」

ばくんっ……!

再び肉の壁が閉じ、その中へと消えるキャルの体。

先に飲み込まれたペコリーヌやコッコロが中でどんな目に合っているのか。

それは彼女自身が今からその身で味わうことになるのだった。


美〇殿&トゥインク〇ウィッシュ肉壁ダンジョン③につづく――。

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