八卦鏡 2022/12/05 10:37

雑談:虫入り琥珀

私の思ひ出は虫入りの琥珀の虫。

三島由紀夫「サド侯爵夫人」

皆さんは、好きな宝石(鉱物)とかはありますか。
僕は宝石の中では琥珀が一番好きです。
琥珀は木の樹脂が化石になった、植物生まれの宝石です。
なので、正確には琥珀は鉱物ではありません。
そんな琥珀の中でも、虫入り琥珀が特に好きです。

写真は僕が持っている虫入り琥珀です。
虫入り琥珀は、普通の琥珀よりも価値が高くて高価です。
なので、数多くの偽物が市場には出回っています。
数千円の安価なものは、ほぼ偽物と思って間違いないようです。
或いは、コーパルと呼ばれる若い樹脂の化石かもしれません。
コーパルは、琥珀よりも安価な宝石です。
信頼できる店を見つけて、そこで購入するのが一番です。
琥珀には、様々な色の琥珀があります。
写真の琥珀は、右側がイエローアンバー(黄色の琥珀)。
写真の左側がブラウンアンバー(茶色の琥珀)。
写真の上部がチェリーアンバー(赤色の琥珀)。
これは、3色の色が混ざった琥珀です。
産地はリトアニア共和国 、バルティックアンバーです。
始新世の後期から漸新世の地層から産出されたものです。
今から3000~5000万年前の琥珀です。
琥珀の中央にキノコバエが2匹います。
中央の木の欠片のようなものは、オークの木の雄花です。
2匹は雄花にしがみつくような姿勢になっています。
樹液に捕らわれ、近くあった雄花にしがみついてもがいていたのでしょう。
しかし、琥珀の棺に閉じ込められて、時間を止められてしまいました。
全ては今から3000万年以上も昔に起きた悲劇です。
そんな物語が空想できる、お気に入りの琥珀です。

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