リクエスト作品 『天才王子の赤字国家再生術』 ニニム・ラーレイ
ヴーノ大陸最北端に位置するナトラ王国が冬の季節になる頃、一人の少女が岩を組んで作られた質素な建物の中に囚われていた。
手足を枷で拘束されているわけでもなく、建物内には見張りも居ない。
囚われているというには自由に見えるけれど、窓には柵が嵌められているし、ドアの外には見張りが立っている。
(この部屋の中だけなら自由、というわけですか……)
そう考えるが、この状況を打開するための道具は室内に置かれていない。
食事の際に使う食器はいつも兵士たちが回収していくし、そもそも、武器として使えそうな道具は箒の一本も残されていなかった。
そしてなにより屈辱的なのは――彼女は何も身に着けていないということだ。
装飾品や身を守るための武器を隠せる場所が無いようにという事だろうが、年頃の少女にとっては逃走できない事よりも、肌を見せる羞恥の方にこそ精神的な衝撃が大きい。
僅かなふくらみしかない小振りな胸、うっすらとくびれた腰、こちらも肉付きに乏しい下半身。
全体的に細身で、真っ白な肌。
見事な白髪も相まってどこか人形のような冷たさを感じさせる肢体は、部屋の隅で丸くなっている。
整った美貌はこの状況でも理性を失うことなく状況を的確に思考し、瞳にはまだ知性の輝きが色濃く残っていた。
……見目麗しい少女だ。
年齢は16を僅かに過ぎた程度で、瑞々しい張りのある肌は健康的なもの。
透き通るような白い髪と日焼けしていないキメ細かな肌、燃え盛る火焔を連想させる赤い瞳の対比が少女の美貌を見る者へいっそう強く印象付けさせる。
そんな美少女の裸体には、不自然な異物が嵌められていた。
左右の乳首に一つずつ。
そして、数日の監禁で手入れが出来ていない髪の色と同じ白色の濃い陰毛の少し下にあるクリトリスに一つ。
計三つ。
淡く色付く可憐な肉芽に、銀色のリングが印象的なピアスが嵌められていた。
それが、少女が僅かに身じろぎするたびにカチンと、金属的な音を立てている。
「……っ……」
少女の薄い胸に相応しい小さめの乳首は銀のピアスによって引き延ばされ、それは陰核も同様。
以前は包皮に守られていた女体の中で最も敏感とも言える神経の塊は常に空気へ触れるようになり、今では寝ている間でもジンジンと疼いてしまうのだ。
疼きは胎の奥へと溜まり、気が付けば興奮していなくてもまたが濡れてしまっている時がある。
(……絶対、違う)
それがまるで、獣のようにいつも発情しているような気がして、白髪の少女は自分の思考を否定した。
白髪の美少女、ニニム・ラーレイがこの村に囚われて、すでに五日という時間が過ぎようとしていた。
(いったい、いつまで……)
彼女は建物の石壁に背を預けたまま身を丸くしている。
無駄な体力を消費しないようにしながら、これまでの事を考えていた。
ナトラ王国がマーデン軍に敗北して、かなりの時間が過ぎた。
主要戦力である軍の将軍たちや国の大臣たちは捕らわれ、ニニムもまたその中に数えられている。
ナトラ王国は実質的にすべての戦力をマーデン軍に押さえられ、もはや反撃もままならない状態。
ここから国を取り返すというのは、それこそ『奇跡』などという不確かなものを信じるしかない……そう考えるニニムの気持ちは、とても重いものだった。
「ウェイン……」
彼女は心のどこかで今も信頼し、そしていまだ捕らえられたという報告を受けていない幼馴染の名を呟いた。
無意識だ。
……助けてほしいと、願っているのかもしれない。
それほどまでに――ここは地獄だとニニムは思う。
手足に枷は無い。
外は雪が降っているけれど、建物の中にある暖炉には火が灯されていて凍死する心配もない。
食べ物や飲み物だって日に何度か運ばれてくるし、マーデンの人間たちの気紛れで沐浴だって許可されている。
けれど、ここは地獄だ。
ニニムは連日の凌○で穢された肢体を抱きしめ、身体を更に小さく丸くする。
元から小柄だったニニムの肢体がより小さくなり、綺麗な白髪が服に隠されていない綺麗な肌を覆い隠してしまう。
「ぅ、ぅう……」
凌○された。犯された。
しかも、ニニムの初めては人間ですらない卑猥な道具に奪われたし、憎いマーデン兵に何度も中出しされてしまった。
服を着る事も許されないニニムは『灰被り』の蔑称どころか、『雌』と侮蔑されるほど。
もはや人間扱いですらないその呼び方は村に駐屯するマーデン兵たちの間に浸透し、彼女は『雌』として男たちの相手をさせられる。
……それは、女としての地獄だとニニムは思う。
どれだけ泣いても涙が枯れることはなく、ウェインの副官として、最も信頼される友人として、彼の隣に立っていた時には感じられなかった弱々しさで身を丸くしたまま身体を震わせた。
「私は、絶対に諦めないから……絶対に……」
今も鮮明に思い出せる幼馴染の顔に向けた宣言は、まだしっかりとした気力が残っていることを感じさせた。
今は逃げる手段を思い浮かばないけれど、いつか必ず逃げ出してみせるという気力だ。
……けれど、ニニムはナトラ王国の冬を知っている。
とても厳しく、普通に過ごしていても餓死者が出るほどなのだ。
そんな冬のナトラを裸で逃げる事など、自殺するようなもの。
小屋の中を見回せば、凍死しない程度の暖が取れる暖炉とベッドこそあるが、服に使えそうなものはなにも無い。
精々がベッドに使っているシーツだが、こんなものでは冬の寒さを耐える事など不可能だ。
後は喉を潤す水瓶に、武器として使うには耐久性に乏しい木製の食器程度。
奇跡は起きないし、ただただ、今日も一日が始まるのだ――。
「……っ……っっ……っ!」
「ちっ、もう緩くなってるじゃねぇか……っ!」
「尻穴はいい感じだぞ。緩くなって、締め付けがいい感じだ」
ニニムが泣いた後、建物の中に来たマーデン兵は二人だった。
朝一番から、ニニムには人権など何もないと言わんばかりに男たちから犯される。
拒否など出来ない。
ニニムは捕虜であり、彼らの気分次第で何をされるか分からないのだ。
「ふ……っ、ぅ……っ」
(早く終わって……)
男たちの侮蔑の言葉にも明確な反応を示さない――無視しながら腰の上に跨って男性器を女性器に導き、無防備な尻穴を犯されながらニニムは願う。
もう処女も、尻穴の初めても奪われた。
唇はファーストキスより先に男性器の味を覚え、薄い胸肉の先端ではピアスで飾れた乳首が下半身からの刺激とただピアスが揺れただけで硬く勃起してしまう。
それでも声だけは抑えているのは、まだまだ彼女が強い気力を保ち、反抗的な証拠である。
男たちはそんなニニムの反応、気の強さを楽しむように腰の動きを激しくした。
「――ッ!? っ……ぅ、……ぅぅ……っ!!」
「おら、声を出せよ、声を!」
「へえ、一丁前に声を我慢するつもりか?」
「ッ」
ニニムは答えず、キッと自分の下で横になっている男を睨みつけた。
処女を奪われ、一方的に犯されていても折れない心。
そんな反応は、凌○者にとっては貴重なものだ。
なにせ、女を強○して悦に浸るような下種たちだ。
心が折れて泣き続ける女よりも、強気に、『自分は絶対に負けない』とありもしない希望を信じ続けている女の心をへし折る方が楽しいと感じてしまう。
そんな異常な性癖の持ち主なのだから――今の、囚われ、犯され、逃げ場が無くても諦めない……ニニム・ラーレイという女はいいオモチャだった。
「くくっ、その目がいつまでもつかな?」
「だが、抵抗はするなよ。お前が抵抗すれば、この村の人間を一人ずつ殺していくからな」
「くっ――下種ですね」
マーデン兵の言葉を聞いて、ニニムはつい口を開いてしまった。
溢れた悪態は憎しみに染まったものだが、けれど男たちは今日初めて聞いた女の声に内容など関係なく楽しそうに笑う。
ニニムが何を言おうが関係ないのだ。
ただただ、自分たちが面白ければそれでいい。
気持ち良ければどうでもいい。
憎しみで声を出し、殴りかかるのを我慢した……が、男たちの楽しみは別。
抵抗しようとしたことでニニムの身体が強張り、膣と尻の穴の締まりが良くなったのだ。
その反応が気持ちいいからニニムを怒らせた。ただそれだけの事。
「ったく。こんな役得が無けりゃ、ナトラなんて田舎になんか来ないっての」
「まったくだ。雪と岩しかない国だからな……」
「――――」
その言葉に、ニニムは唇を噛む。
ナトラにもいい所はある……と思う。
景色は綺麗だし、夏は涼しいし、優しい気性の人が多い。
そんなこの国がニニムは嫌いではなかった。故郷と言えるほど、愛着がある。
……ニニムは故郷を馬鹿にされたことに全身を強張らせ、目の前の男を殺したい一心で睨みつけた。
「おお、いいぞ。良い締め付けだ」
「っ。尻穴は緩めろよ、灰被り。すぐ出そうだ」
「へっ、早漏が」
「数がこなせると言え……っ、ぅっ」
けれど、そんなニニムの気持ちなど完全に無視して、男たちは腰を振っていた。
母国から遠く離れた敵国の遠征先で、女を○す。
ニニムをただの性処理道具としか考えていない行為は乱暴で、だというのに若く健康な少女の身体は凌○に対して快感を覚えてしまう。
……それが悲しくて、悔しくて、だからニニムは男たちの前で嬌声を上げず、涙も見せないように努力していた。
「――っ、……ぅ、っ」
「はぁ、はぁ……うっ」
「くぅ! ふぅ……」
男たちが現れて十数分後、二人の兵士はほぼ同時に達した。
こやはり、ニニムの事など何も考えていない。
ただただ一方的な、自分本位の絶頂。
……ニニムはもう少しで絶頂出来そうだったが、それよりも早く男たちの方が終わってしまう。
「よし、仕事に戻るか」
「だな」
そうして、二人の兵士は服装を整えると小屋を出ていった。
中に残ったのは、膣穴と尻穴から精液を溢れさせるニニム一人だけ。
「……うぅ……」
ニニムは女としてすら扱われない情けなさ、膣内射精された屈辱、そして一人ぼっちで中出しされた精液を処理する自分に対する虚しさで目に涙を浮かべてしまう。
こんな生活が、今日で三日目となる。
まだ一日が始まったばかりだというのにニニムはすでに精神的な疲労を感じ、それでも泣きながら膣穴に指を入れて精液を掻き出していく。
(お願い……妊娠は、妊娠だけは……)
処女を奪われ、身体を穢され、そのうえ妊娠までしてしまったら……。
ニニムはその恐怖から、膣穴から精液を掻き出し終えると、小屋の中に用意されている水瓶から水を掬って膣穴を洗浄する。
それでも万全ではないが、何もしないよりはマシだろうと思ってのことだった。
「うぅ、お尻も……」
ニニムは次にお尻の穴も水で洗ったが、少しヒリヒリしただけで、痛みはほとんどない。
……それが、とても悲しかった。
(お尻なんかで、私……)
たった三日の凌○で身体が作り変えられたと、ニニムは思う。
処女だった膣穴はもとより、お尻の穴でも絶頂出来るように仕込まれたのだ。
マーデンの兵士たちが言っていた、国で違法扱いされている興奮剤。
ニニムはその存在を知らなかったが、使われたら分かる。
凌○の痛みが消えて、身体が熱くなり、処女なのに膣穴で絶頂できるほどまで『興奮』した。
その興奮剤を尻穴に塗りたくられ、それでは物足りないとばかりに浣腸され、男たちの前で違法な興奮剤……媚薬とも言うべき液体が混じった排便すら強○されたこと。
マーデンの兵士たちだけでなく、この名も無い田舎村に住む人々の目の前で薄桃色の液体と茶色の異物が混ざり合ったモノをひり出し、馬鹿にされ、嘲笑され――だというのにニニムは尻穴を通る異物の感覚が心地好くて絶頂した。
絶頂してしまった。
何度も、何度も。
お尻の中身が空になっても媚薬浣腸は続けられ、凌○二日目が終わる頃には排泄で絶頂出来るようになっていた。
うんことおしっこ。
……今では、膀胱におしっこが堪るだけで、腸が排便を訴えるだけで、何もしていないはずなのに膣穴から淫液が滲んでしまう。
今では日に数回のトイレの時間さえ恐ろしいと感じていた。
……逃げないようにとマーデンの兵士たちに囲まれる中での排泄。
おしっこも、うんちも。
見られているのに……。
「うぅ」
自分でお尻に触れたことで排泄の快感を思い出すと、つい数分前に洗浄したばかりの膣穴から透明な液体が滲んでしまう。
少し粘り気があって、そして男たちの体臭とは違うどこか饐えた臭い。女の蜜。
……排泄の妄想だけで濡れてしまったことが情けなくて、ニニムは慌てて新しく滲んだ淫液を手で拭い、水で洗った。
「……いつまで、こんなこと……」
その呟きも、何度目か。
いつか助けが来るのか。
それとも一生このままなのか。
ニニムには想像もできない。
「お、空いてるな」
「なんだ、自分で身体を清めていたのか? 灰被りにしては殊勝な心掛けだな」
「抱かれたいだけだろ、淫乱が」
「――――ッ」
そして、ニニムがこれからの未来を悲しむ暇もなく、今度は三人の兵士が現れた。
初日に現れた貴族は、あれ以降現れていない。
その見た目の通り、忙しいのか。
それとも、ニニムとは別の要人を嬲っているのか。
どちらにせよ、裸のニニムにはここから逃げる術がない。
服を奪う事も、戦う事も、抵抗することも。
行動を起こしたとしてもすぐに捕まるか、脱走者として処分されるか、冬のナトラで別の村へたどり着く前に凍死してしまうか。
「おら、さっさとベッドに乗れよ!」
「待たせるなよ、灰被り」
「それ以外何の価値もないバカ女が、男を待たせるな!!」
男たちがそれぞれ、自分勝手な言葉をニニムに投げつけてくる。
……ふと、視線を感じた。
そちらを見れば、小屋の窓。
外から、誰かがこれから襲われるニニムを見ていた。
村の男性たちだ。
若い男たちは戦争に駆り出されたことで不在。
いるのは年寄りや子供たちばかり――その視線が、鉄柵が嵌められた窓の向こうから、ニニムに向けられている。
綺麗な白髪、凌○されてもなお美しい肢体、その肢体を卑猥なピアスで彩った姿を。
「なんで、どうしてこんな事を……」
ニニムは自国の民にも視姦されながら、けれど抵抗する気力もなくベッドの上に移動する。
自分から足を開き、男たちに見せつけるために指で陰部を開いて見せる。
ただ、最後の抵抗で顔を伏せ、美しい白髪で羞恥と屈辱、そして絶望が色付いた表情だけは隠した。
(誰か、助けて……)
長い白髪の下で表情を隠すニニムの肢体に、男たちの手が伸びる。
今度は三人。
愛撫は最低限に、三穴……膣穴と尻穴、そしてキスもしたことが無い可憐な唇を犯された。
それから、四日の日々が過ぎた。
「――――、――」
ニニムの精神は、限界に達しようとしていた。
毎日毎日男たちに犯され、凌○され、乱暴され、排泄すら監視され、仲間だと思っていた村の男たちにも見られ……そんな日々に、16歳の少女が耐えられるはずなどなかったのだ。
強がることが出来たのは最初の数日だけ。
むしろ、七日という時間をもった方が奇跡と言えるだろう。
白髪の女は同姓でも嫌悪に顔を歪めそうなほどはしたなく両足を開いて男に跨り、自分から腰を動かして奉仕していた。
もはや条件反射だ。
そうしなければならないと頭に刻み込まれた動きで腰を動かし、その後ろでは尻穴にも男性器を挿入している。
口も別の男性器を咥えて奉仕しているが、そのどれもが力が籠らない中途半端なもの。
身体が反射的に動いているだけで、ニニムが自発的に何かをしよう気持ちは微塵も残っていないというのは誰の目から見ても明らかだった。
「ちっ、そろそろ限界か?」
「ここ何日か、反応が悪いらしいな」
小屋の中には、男たちが四人。
一度も干していないシーツは黄ばんだ汚れが複数あり、とても清潔とは言えないものへと変わり果ててしまっている。
見た目だけでなく異臭を放ち、それは男たちの精液やニニムの尿などが混ざり合い、乾き、固まった匂いだ。
そんなベッドの中央には、四日前からは想像もできないほど全身が汚れたニニムの姿があった。
全身が埃で汚れ、所々に乾いて硬くなった白濁液の残りが付着している。
美しかった白髪も乾いた汗や白濁液で硬くなり、櫛を通すのも難しい有様だ。
表情は虚ろで、凌○されている間はただただじっと天井を眺めているだけ。
喘ぎ声も我慢しているのではなく、もはや声を上げる体力すら残っていないようだ。
それもそうだろう。
ニニムの肢体には乳首やクリトリスへのピアスに始まり、昼夜を問わずに使われた膣穴と肛門はだらしなく広がってしまい、体付きだって筋肉が落ちてどこか弛んだものへと変化してしまっている。
まだたった七日だが、16歳の少女には無限に思えるような凌○。
長時間の性行為による絶望。
それが、ニニムの精神を完全に閉ざしていた。
「まあ、いいか」
「そうだな」
だが、男たちは気にしていなかった。
一人が小屋の外へ出ただけで、残り三人がそれぞれニニムを犯していく。
一人は汚れたベッドの上で横になって白髪の美少女だった女を跨らせ、一人が後ろから尻穴を犯し、一人が美しかった白髪を乱暴に掴んで無理やり口を○す。
そうして自分たちが気持ち良くなれる三つの穴を乱暴に使うのだ。
「……っ、……っ」
「ったく。これじゃ、娼館でババアに当たった時より酷いな」
「お前が下手糞なだけだろ」
「言ってろ。こんなガバガバに緩んだ穴じゃ、誰だって気持よくなれないって」
「口もダメだな。おい、舌を動かせって!!」
口を犯している男はそう言うと、ニニムの頭を軽く叩いた。
だというのに、自分の肉体を侮辱されてもニニムの心は動かない。
無表情のまま、もはや心のどこかで「死にたい」とすら思いながら男たちの成すがまま、自分からは一切の反応を示さない。
それはニニムなりの精一杯の抵抗であり、ナトラ王国の人間として生きる――いや、死ぬための行為だった。
(はやく、おわって……)
それは男たちの凌○ではなく、自分の命に向けた気持ちだ。
もう何日も食べ物を口にしていない。
水もだ。
口に含んだのは男性器と、そこから吐き出されるおぞましい白濁液だけ。
純粋に栄養が不足し、思考が働かなくなっている。
その上で体力を消費する性行為など行えば、時々、ニニムは意識が途切れる時があった。
死が近付いてきている。
それを実感する。
……けれどそれでいいと思うのだ。
(ウェイン……)
最後に、今も記憶から消えない幼馴染の顔が脳裏に浮かんだ。
馬鹿みたいに大声で弱音を吐いている顔だ。
いつもいつも、自分の前に来ると出来もしない弱音を口にしていた幼馴染。
自分の前だけで見せていた、弱音。
その事を思い出した瞬間、ニニムの瞳から一筋の雫が零れ落ちた。
だが――。
「よっと。新しい薬を持ってきたぞーっと」
「やっとかよ。ガバガバの穴を使ってたけど、全然楽しめなかったってのに」
「……いや、使うなよ」
そう言ったのは、先ほど小屋から出ていった四人目の男だった。
手にはニニムが知らない道具が握られている。
先端に細い針が付いていて、その下には何か液体が入った筒。
筒の中の液体はニニムが見覚えのある薄桃色で、それはマーデンでも違法とされる興奮剤だ。
「さっさと使えよ」
「待て待て。詳しい奴に聞いてきたが、間違えた場所に使うと死ぬそうだからな……簡単に殺したら、勿体ないだろう?」
「まあ、そりゃそうか」
言うと、三穴を犯していた男たちが動きを止めた。
口からは肉棒を引き抜き、ニニムは膣穴と肛門を貫かれたまま手に奇妙な道具……注射器を持った男を見る。
「ぁ、ぁ……」
「お、この道具が分かるのか? それとも、液体の色で何を注射されるか気付いたか?」
「いいぞいいぞ。怖がって穴が締まってきた」
「……変態すぎだろ、お前」
「いやあ、これが結構悪くないもんだぞ。尻穴の方も締め付けてきやがる」
男たちが言う通り、処女の自分を発情させた液体をまた使われる――しかも未知の道具を使って。
その恐怖と同様にニニムの身体が強張れば、緩んでガバガバになっていた膣と尻の穴が締まって程よい強さで男たちの男性器を締め付けてしまう。
だが、ニニムはそんな事などどうでも良かった。
「いや、それはいやです……」
掠れた声で呟くと、ニニムは力無く首を横に振った。
久しぶりに出た声には明確な恐怖が宿り、身体が震えだす。
見ているだけで可哀想だと思えてくる、哀れな姿――だが、男たちはそんなニニムの姿をニヤニヤと厭らしい顔で見る。
「だめだめ。無反応だったお前が悪いんだからな、灰被り」
「反応が良かったらもう少し使ってやったのに」
男たちが何を言っているのか分からない。
自分はもう死にたかったのだ。
壊れたかったのだ。
だというのに、ニニム・ラーレイという少女の本能が警鐘を鳴らす。
これから何をされるか分からないけれど、これからされることはとてもおぞましい行為なのだという事は予想できる。
「やだ、やめて……っ」
ニニムは数日ぶりに身体を暴れさせると、この場から逃げようとした。
どこにも逃げられないと頭では分かっているのに、肉体が本能で抵抗してしまう。
「おいおいおい」
「どこに行くのかなぁ、灰被り……いや、名前なんだっけ?」
「知らね――に、に……」
「どーでもいいよ。どうせただの灰被りだ」
腰を浮かせて男性器を抜いて逃げようとしたニニムの小さな肢体を膣と尻を犯していた男二人があっさりと捕まえ、口を犯していた男が拘束されてもなお身体を暴れさせようとするニニムの右腕を掴む。
「そのまま動かすなよ」
「分かってるって。――お前もあんまり暴れるなよ、灰被り。体の中で針が折れたら、本当に死ぬからな」
「やだ、やだっ!! やめてっ、だれかたすけてぇええ!!」
そう言われても、ニニムは身体を暴れさせようとした。
今まで無表情だった顔が赤くなるほど全身を力ませるが、けれど鍛えられたマーデン兵を振りほどけるほどではない。
そのままニニムの右腕に注射器の針が刺さり、中身が血管の中に注入され、異物が体内を巡る――。
「ぁ、ああ……」
「よし、と」
注射はほんの十数秒で終了した。
その間、ニニムは自分の右腕を見つめ、信じられないものを見るような目で注射器と、注射をした男を交互に見る。
……暴れようとするニニムを抑えていた男たちが手を離した。
「な、なにを……」
「興奮剤だよ。効果はお前も知ってるだろ? それを、今度は体内に直接、ってやつだ」
「ぁ、ぁ……」
その説明を聞きながら、ニニムが自分の身体を抱きしめた。
今までの無気力さが嘘だったようにニニムの肢体が赤みを増し、全身から汗が噴き出した。
同時に、目の前がグルグルと回り始め、視線が虚ろになると穢れたベッドの上に倒れ込む。
「あ、あへ……? ひ……」
天井がグルグルと回っていた。
まるで深く酩酊したかのような気持ち良さとなり、全身が脱力する。
けれど身体の赤みは更に深くなっていき、汗の量も増す。
先ほどまで、今にも止まりそうだった心臓が、今度は壊れてしまった様にドクンドクンと力強く脈動し始めたのが分かった。
そんなニニムに、男の一人が水瓶から掬ってきた水を飲ませる。
……当然、こちらも興奮剤を混ぜたものだ。
「や、ら……なに、を。わらひになにお……」
ろれつが回らない。
視界も回ったまま戻らないのに、頭の中だけは霧が晴れてすっきりとした状態になっている。
身体の感覚が変だった。
ベッドで仰向けになっているだけなのに、シーツで擦れる背中がゾクゾクしてくる。
心臓が高鳴っていて、全身へ血を送っている事すら自覚できるようだった。
肌が異常なほど敏感で、そしてピアスを刺された乳首やクリトリスがジンジンと疼いてしまう。
――何より気になるのは、お腹だ。
ズクン、ズクンと。
まるで心臓のように、お腹の奥が脈打っているような気がしてくる。
簡単に男性器を咥えこめるほど緩くなった膣穴と尻穴からは愛液と腸液が溢れ出し、敏感な粘膜がヒクヒクと勝手に動くだけでも絶頂してしまいそうなくらい気持ちいい。
(だめぇ……こ、こんな状態で襲われたら……っ)
ニニムは不自然なほど鮮明になった思考でそう考えると、男たちから逃げようとベッドの上で身体を動かした。
四つん這いになろうとするけれど、身体を上手に動かせない。
寝返りを打つように動くのが精いっぱいで、汗の浮いたなだらかな背中が男たちの視線に晒された。
洗身する気力も失っていたことで汚れた背中――それ以上に男たちの視線を集めたのは、胸と同じく薄い尻肉の間。
こちらも手入れがされておらず、頭髪と同じく真っ白な毛がうっすらと生えてしまった肛門。
女として最悪なほどだらしない箇所を晒してしまったことに、ニニムは気付かない。
「お、気力が戻ったか?」
「よしよし。まだ壊れるなよ」
言うと、男たちは逃げようとするニニムの腰や肩を掴んで起き上がらせた。
「はぐぅう!?」
瞬間、ニニムは今までの無反応が嘘のように大きな声を上げて全身を痙攣させた。
男たちは腰や肩に触れ、力を籠めただけだ。
けれど違法な興奮剤を直接体内へ注射され、水と一緒に飲まされたニニムは全身が恐ろしいほど敏感になり、他人の熱を感じただけでも身体が反応してしまう。
飲んだ水の分を噴き出すように大量の潮を噴き、緩んだ肛門から「ブッ」と情けない放屁の音を響かせ、数秒の後に全身がガクガクと震え出す。
あまりの変化に男たちも驚き、けれどすぐに面白がって笑いだした。
「おいおい、凄いな」
「こんな簡単に――おい、大丈夫か?」
「ひぃいい!? しゃ、しゃわらっ、しゃわらないれぇえええ!?」
ニニムは美しい紅玉色の瞳を見開き、声を荒げた。
(なに!? なんなの!? なんでこんな――触られたところが、勝手に絶頂する!?)
「ひぎぃいい!? やべでぇっ!? やべっ、やぁあああ!?」
「俺たちは支えてやってるだけだってのに」
「勝手に絶頂すなよ、売女が」
男の一人が泣き叫びながら絶頂するニニムを叱るように頬を叩いた。
軽くだが。
「ほぉお!?」
ニニムは頬を叩かれた刺激だけで奇妙な声を上げ、新しい潮を噴いてしまう。
元から汚れていたベッドに新しいシミが作られ、腰があり得ないほど激しくガクガクと震えている。
「おお、叩いただけで絶頂したぞ」
「面白いな」
男たちは口々にニニムの今の状態を観察すると、今度は肩や背中、腹や足などを叩き始めた。
乱暴にではない。
肌が赤くなる程度。『ベチ』と音がする程度の強さだ。
子供が意地悪をするような、そんな弱い刺激。
痛みよりも驚きの方が勝るような平手打ち。
だというのに――。
「ひぃい、はひぃいい!?」
ニニムはその一発一発で絶頂し、痙攣し、自分を起き上がらせた男の腕の中で支えられていなければ起き上がれないほど哀れに、簡単に、痙攣してしまう。
「やめでぇええ!? ひぃっ、やぁあああ!?」
(なんで、なんでぇええ!? 頭が真っ白になる、いたい、いだぃいいい!!!!)
気持ち良すぎて頭痛すら感じながらニニムは絶頂し、気が付けばベッドの上で男に抱きしめられながらお漏らしをしていた。
壊れたように尿道から黄色いおしっこを噴出し、飛沫はベッドを超え、小屋の床まで濡らしてしまうほど。
それでも男たちはニニムの肩を、脇を叩き、乳首やクリトリスのピアスを引っ張ってニニムに刺激を与えた。
どんな刺激にも白髪美少女の肢体は反応し、簡単に絶頂してしまう。
全身の全部が絶頂できる性感帯へと変貌してしまったようだ。
「はひぃいい!? オォッ、ぉおおぁあああ!?」
(ぎ、ぎもぢわるいぃ……きもちよすぎて、きもちわるいぃ!?)
それが数分も続けば過剰な絶頂で全身が不調を覚え、加熱した脳みそが吐き気を覚えさせた。
その感覚のままニニムは粘り気のある唾液を大量に吐き出したが、けれど男の一人がやはり興奮剤混じりの冷たい水を飲ませて気付けする。
「はひ、はひ……」
「おお、こりゃいいや」
冷たい水を飲んで少しは落ち着いたのか、ニニムが今にも途絶えそうな弱々しい呼吸を繰り返す。
けれど男たちが興味を示すのは、その肢体。
ピアスで飾られた乳首は痛々しいほど勃起し、クリトリスに至っては小柄な身体に不釣り合いな小指の先ほどの太さまで膨らんでしまっている。
膣穴からは白濁した本気汁が溢れ、肛門からは粘り気のある腸液が零れ落ちて準備が万端であることを知らせていた。
過呼吸気味で閉じる事が出来ない唇も涎で穢れており、三穴どれもが見ているだけで気持ち良くなれそうだと男たちは思う。
「――おい!」
このまま犯したらさぞ気持ちが良いだろう。
四人の男がそう思った時、大きな声と共に一人の男が小屋に入ってきた。
身なりのいい男は、一目で兵士たちより上の立場に居る人間だと分かる。
「今日の仕事だ。さっさとその薄汚い『灰被り』を連れてこいっ」
「は、はいっ!」
「もうそんな時間か――すみません、すぐに準備を!!」
「それが終われば、貴様らは小屋の掃除だ!! 時間も守れない大バカ者め!」
兵士……いや、マーデンの騎士はそう言うと、汚物を見るような目をニニムへ向けた後にドアを閉めた。
小屋の中には行為の続きをするような雰囲気はなく、四人がため息を吐き――。
「くそっ!」
「ちっ、お前のせいだぞ!!」
そんな乱暴な声とともにニニムの薄い胸を乱暴に叩いた。
「はひんっ!!」
ニニムはそんな行為にも敏感に反応し、ビクンと肢体を震わせて痙攣。
ピュッと一筋だけ潮を噴いた後、穢れたベッドの上に倒れ伏し……気絶した。
次にニニムが目を覚ました時。
「は、あぅう……」
乳首とクリトリスに鋭い刺激を受け、すぐに意識が覚醒した。
場所は小屋の中、
ニニムはベッドに腰掛けていて……。
「おい、起きろっ!」
先ほど小屋に現れた騎士が手にした小さな鎖を引くと。
「ひぃいっ」
ニニムはすぐに起ち上がった。
乳首とクリトリスに、また鋭い刺激。
立ち上がって視線を舌に向ければ、三点を飾るピアスに鎖が繋がれている。
その鎖は騎士の手に伸び――。
「来いっ」
「あひい!? やっ、やめ――」
「口答えをするなっ!!」
「あっ、歩きまひゅ!! 歩きますから引っ張らないでっ!!」
ニニムはすぐに騎士の言葉に従って歩き出した。
興奮剤を直接注射された影響か、普通なら痛みを感じるほどの刺激だというのにニニムは股間から愛液と腸液を滴らせ、鎖を引かれた刺激だけで太ももまで卑猥な淫液が垂れてしまっている。
「あ、あのっ。もう少し、ゆっくり……」
「貴様にそんな自由が許されると思っているのか、灰被りっ!」
「はおっ!? お、ぉおお?」
また、鎖を引っ張られた。
それによってニニムの乳首とクリトリスは痛々しいほど伸びてしまい、けれどニニム本人はその痛みすら快感となってさらに多くの淫液で膝まで濡らしてしまう。
そのまま歩き出したが絶頂と快感、そして先ほどまで生きる気力を失っていた肉体の活力不足によって足取りはとても危うい。
足が上手に上げられず、ヨタヨタと今にも転びそうな足で歩けば、裸のまま外へ。
「ぅ……」
冬のナトラは凍死者が出るほどの寒さであり、そんな冬空の下へ裸で出ればいくら寒さに慣れているニニムでも数分で凍死してしまう。
けれど、小屋の外には大量のかがり火が用意されていて、その熱が冬の冷たさからニニムを守っていた。
「こっちだ」
「アッ!」
また鎖を引っ張られた。
……痛みの声を上げなければいけないのに、ニニムの唇からは明確な、隠しようのない快楽に染まった熱い嬌声が出てしまう。
それを恥ずかしいと思って身を硬くすれば足が止まり、また鎖を引っ張られて喘ぎ声。
16歳の少女はそんな自分の反応が情けなくて、恥ずかしくて、悔しくて、けれどとてもとても気持ち良くて、股を濡らしながら歩きだす。
小屋の外にはかがり火を用意したのだろう、村人たちが集められていた。
逃げ出さないように大きく円を描くように、マーデンの兵士たちが周囲を塞いでいる。
けれど、ニニムにはその状況を確認する余裕もない。
(ち、ちくびぃ……アソコも……ジンジンする。き、きもちぃぃ……)
「はぁ、はぁ……はひぃ……」
(こんな姿、見ないで……みないでぇ……)
そう考えるだけでブルリと身体が震え、ニニムは何もされていないのに、男たちの視線を感じただけで絶頂した。
向かったのは七日前、ニニムが村人たちの前で凌○され、生身の人間ですらない道具で処女を奪われた忌まわしい舞台の上。
ここへたどり着くまでに五回ほど浅い絶頂へ至ってしまったニニムの股間は、男の指なら簡単に咥え込めるまで濡れていた。
かがり火の明かりを反射してテラテラと濡れ光る奥では、連日の凌○でだらしなく歪んだ性器が丸見えになっている。
それを見た女性たちは目を背け、男たちは王子の友人に対する引け目もあるが……興奮でニニムの裸体から目を逸らせずにいた。
……その中には、少年と呼ぶような年齢の男の子たちも。
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