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アニメ・特撮・映画の記事 (16)

『ラヂオの時間(1997)』 感想

魑魅魍魎が跋扈する現場


わがままな役者、八方美人でその場のノリや都合でコロコロ意見を変える上の人たち、整合性を取るだけにいる目立ちたがりの便利屋ゴーストライター…。
そんなろくでもないラジオドラマの現場で、自分の書いたホンが目の前でボロボロにされていく新人脚本家

コミカルな体裁は取っていますが、モノを作る現場にいる人間にはかなり精神をゴリゴリ持って行かれる作品です。

この終わらせ方はズルいよなあw


でもラストシーン、このラジオを聞いていたトラックの運ちゃん(渡辺謙)が感動し、トラックのまま放送局に乗り込み、反目しあっていたディレクター(唐沢寿明)とプロデューサー(西村雅彦)に泣きながら握手を求めるのですが、これはずるいよなあ(笑)。

例えボロボロになった作品でも、誰か一人でもそれに感動してくれたり喜んでくれたりしたら、この仕事はやめられないんですから。

伝説の音効さん


個人的に思い入れがあるのは伝説の音効さん伊織万作(藤村俊二)。業界に嫌気が差したのか、はたまた周囲から古臭いと追い出されたのか、今では放送局の守衛をしています。
次々と変わるホンに音効が間に合わず、ディレクターが頼みに行くのですが、最初のうちこそ嫌がっていたものの、職人魂に火が付き始めて中盤からは嬉々として参加し始めるのが面白かった。

「花火の音が必要なんです!」の声に、打ち上げの「ヒュ~」を笛で、雑誌で頭を叩いて花火の炸裂音、火花が散り落ちていく「パラパラパラ…」は服を揺らして(守衛服だからパチパチいうものが色々ついている)一人で作り上げるその姿は圧巻でした。

私はメンタルがもちませんでした

モノを作る時には誰にも邪魔されないで一人でじっくりと作る。
わたしはそんなタイプだったので、このような現場からは逃げてしまいました。
あのまま続けていたら体が持たなかったので、天秤にかければ今の選択は間違っていなかったでしょう。
ただ、確かにあの頃は、楽しいときも多かったよなあとか思い返したりはします。

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サバイバル番組おすすめ3作

私は山歩きなどが好きなので、その流れでサバイバル物などよく観ています。
今回はおすすめの3作品をご紹介します。


ガチ系 『ザ・秘境生活』
ナイフすら持たずに文字通り身一つでサバイバルをする男。初期の頃はパンツすら履かずにやっていましたが、モザイクが面倒になったか危険すぎたのか途中からズボンだけは履くようになりました。
https://www.youtube.com/embed/Msr4QyPTcgA


アクション系 サバイバルゲーム S4
エンターテイメントに徹したサバイバル。木に登り、滝を渡り、崖を飛び越えるノンストップアクション。カメラワークも凝っており、大自然の中での痛快なアクション番組。
https://www.youtube.com/watch?v=1nXWkl0ZrnA


グルメ系 『男気クッキング』
ハンターとシェフがタッグを組んで、その場その場にある食材で工夫を凝らして料理を楽しむ番組。ドングリしか食えない日もあれば、鹿肉にありつける日も。しかし何だこの邦題はw
https://www.youtube.com/watch?v=6WtF6hjvKvI

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村田護郎さん追悼記事 「彼は何をやりたかったのか」(加筆再掲)

昨年(2018)暮、村田護郎さんの訃報(加筆再掲)

※これは2019年始め、別ブログに書いた記事を加筆修正したものです

メカニックデザイナーの村田護郎さんが2018年暮にお亡くなりになったそうです。

がっちりした体格に人懐っこい笑顔。
業界の大先輩であり、アニメや特撮ヒーローものをネット越しで一緒に見ては、毎日のように私達とIRCチャットでお話していました。
本当に、亡くなるほんの数日前まで。

上下関係をあまり好まなかったため、ごろさんと呼ばせていただいており、この記事でもその呼び方で失礼致します。

僕はロボを描くために生きてるんです

そんなごろさんの口癖
「ぼくはロボを描くために生きてるんです」

彼はメカ、ヒーロー、そして特にロボットに対しては異様なまでのこだわりを見せていました。
「ロボの存在が無ければ物語が成立しない作品
 それがロボット物です」

当初、私はこの言葉の意味が分かりませんでした。ロボット物はロボットがテーマだと言うのです。
ロボットにより成される正義がテーマ、とかなら誰でも分かります。でもロボットがテーマって…?

やがて幾度となく彼の熱弁を聞いているうちに、なるほどこういう事かと徐々に理解できてきました。

例えば鉄人28号において、鉄人という「ロボット」の存在は、他の何にも置き換えられません。
鉄人を「すごく威力のあるライフル」とでもしたら、お話が成立しなくなってしまう。
ドラマも全て鉄人を中心に回っています。
それこそがロボット物なんです

とごろさんは言うのです。

「ロボという存在そのものが
 世界観でありテーマとなっている作品
 ぼくはそういうものを作りたいんです

ずっとそう言い続けていました。

だから近年のアニメで、ロボット物と冠した作品のいくつかを見ても、「これはロボがなくてもお話通っちゃうね」など、かなり手厳しい話もしておりました。

ロボットと萌え

そんな反面
「ぼくは萌えがわかってきた気がします」

私と一緒に萌えアニメを見ていたごろさんは、ある日突然そう言い出しました。

「萌えの本質はカワイイです
 それ自体が世界観・テーマになっていて
 良質の萌えアニメは
 全てカワイイというテーマへと収束しているんです」

これは先に話しましたロボット物の世界観と同じだと言うのです。
この柔軟な発想には私も本当に驚かされました。

正直この多様化の時代、ごろさんの言うようなストイックで純粋なロボット物を作れるものだろうかとも心配もしていました。
しかし、いま萌えアニメはそれが出来ているじゃないか。
ロボだって不可能ではないし、希望もある。

そう固く信じていたようです。

その晩年と求道

同じ志を持つ優秀で気の合うスタッフと、晩年苦しめられていた慢性疲労を跳ね返す体力があれば、彼の言う本物のロボアニメは出来ていたかもしれません。

村田護郎さんは単なるメカデザイナーに収まらない人です。
ロボット哲学をもった求道者でした。

この記事を読んでくださった若いロボット好きのクリエイターの方々に、ごろさん…村田護郎の志が届きますように。



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ニコニコでやっているアニメ感想トーク動画について

語る人の少ない萌えアニメ

私はもともと"アッ子P"の名前でニコニコ動画で歌活動していたのですが、ここ最近萌えアニメ・日常アニメの感想トーク動画などを作り始めました。

そもそもなぜ萌え・日常アニメなのか。

例えば庵野監督、富野監督、ジブリ作品などのもともと深い作品というのは様々な人が語っています。
しかし、そういう人たちはやはり萌えアニメ、日常アニメを少し下に見ているようで、それらを語ってくれないんですね

文化の損失

確かにレベルの低いものもあります。つかその方が多いです(汗)。
しかし、いくらなんでもこれを評価しないのは文化の損失じゃないの、レベルの作品もあることは確かなんです

偉い人が語ってくれないんだったら、私がやろう。
私程度でも、応援しないよりはマシだろう。

そんな感じで始めました。

感想トーク動画のタグ一覧はこちらです。
どれも3~5分くらいで収めるようにしていますので、気楽に聞けます。
どうぞ、ご笑納ください。

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ジャミラの声は本当に赤ちゃんの声なのか!? 検証

研究・検証のため、作品本編よりの音声を引用させていただくので、一応フォロワーさん限定とさせていただきますm(_ _)m

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成人向けを出してる手前大っぴらに言えなかった仕事歴や裏話、また遊びのサウンドも上げていきます!

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